防災対策一覧
2013/9/15関東大震災から90年 東京は安全な都市に成長したのか(2)
2013/8/15関東大震災から90年 東京は安全な都市に成長したのか(1)
2013/7/15首都直下地震 あらたな東京都地域防災計画を考える(7)
2013/6/15首都直下地震 あらたな東京都地域防災計画を考える(6)
未体験の都市型スーパー災害
2013/6/15防災ウォッチング 行政への改善進む―― 新婦人全都の班から
 「安心して住みつづけられる町を」と東日本大震災もあり防災の視点から町ウオッチングを全都の班から取り組んできました。東村山支部ウオッチングに取り組んで市へ提言、行政の施策に提言が生かされています。東村山支部の経験に学び全都からさらにウオッチングをと進めています。
2013/5/15首都直下地震 あらたな東京都地域防災計画を考える(5)
未体験の都市型スーパー災害

 首都直下地震と東海、東南海、南海の連動地震の逼迫が指摘されています。
 今回は、被害想定や防災計画が検証と対策をタナ上げしている大都市固有の課題、とりわけ、都市構造に着目して考えてみたいと思います。
2013/4/15首都直下地震 あらたな東京都地域防災計画を考える(4)
 昨年、策定された修正地域防災計画で、あらたに盛りこまれた木密地域不燃化10年プロジェクト(以下、10年プロジェクト)。
 石原前都知事が「2020年の東京」実行プログラムの柱として打ちだし、猪瀬新知事に引きつがれたもので、2つのプロジェクトで構成されています。
● 木密地域の不燃化を面的に整備する「不燃化推進特定整備地区(不燃化特区)」制度
● 都が指定した都市計画道路の沿道に中高層のビルを建設し、火災の延焼を防ぐ沿道遮断帯を形成する「特定整備路線」制度
 このプロジェクトは、昨年4月に発表された「首都直下地震等被害想定」で打ちだされた、「クラスター方式(注)」にもとづくもので、発生した火災は、まちを燃えつくすまで終熄しないという前提につくられたものです。このため、老朽家屋のおおい下町よりも、火災を遮断するとされる幹線道路の少ない杉並区や大田区などの環7周辺・山の手の地域の方が、被害が大きく設定されることになります。
 事業が先行しているのが「特定整備路線」の指定です。すでに20路線28区間26キロメートルの路線が指定され、品川区などでは測量にむけた住民説明会が、住民の反対を押し切って強行されるに至っています。
 この特定整備路線。指定された道路の多くは、戦後直後の戦災復興計画で打ちだされたもので、実現性に乏しく、住民の反対が強かったことなどから、今日まで、長期間にわたって事業化できずにきたものです。
2013/3/15首都直下地震 あらたな東京都地域防災計画を考える(3)
企業論理優先の帰宅困難者対策
2013/2/15首都直下地震 あらたな東京都地域防災計画を考える(2)
 昨年11月、「東京都地域防災計画震災編(平成24年修正)」が発表されました。
 地方自治体が策定する「地域防災計画」は、国の災害対策基本法にもとづいて策定されるもので、今回の修正は、昨年6月、成立した改正基本法(第180回国会)と中央防災会議が策定した防災基本計画の見直し(同9月)をふまえておこなわれたものです。
 この間、国は中央防災会議のもとに「防災対策推進検討委員会」を設置し、「南海トラフ巨大地震」の被害想定を策定するとともに、首都直下地震に関しても、「首都直下地震対策協議会」設置し、あらたな被害想定の今年度内の策定に向けて検討をすすめるとともに、「首都直下地震対策についての中間報告」(昨年7月)を発表するなど、急ピッチでとりくみをすすめています。
 東京都の防災計画は、こうした国の動きをふまえるとともに、「『被害想定(注)』、東日本大震災などの最近の大規模地震から得た教訓、近年の社会経済情勢の変化、及び都民・都議会等の提言を可能な限り反映し策定」したとされています。(注=昨年4月)

2012/10/15首都直下地震 あらたな東京都地域防災計画を考える(1)
1210-02
 東京都は9月12日、「東京都地域防災計画修正素案」を発表しました。今月5日に締め切ったパブリックコメントをふまえて、11月中を目途に最終案をとりまとめるとしています。
 発災すれば、これまで経験したことのない“都市型スーパー災害”となることが想定される地震。私たちは、防災計画の前提となる、あらたな被害想定(四月策定)が、策定過程への疑問、人命軽視と首都機能優先、被害の過小評価、大都市固有の課題のタナ上げなど、ゆがみと欠陥をもっていることを指摘してきました。
 修正素案が、都民の命を守るうえで役立つものとなっているのか、シリーズで考えてみたいと思います。
2012/9/152012関東大震災メモリアル いのちを守る

9・4革新都政をつくる会 防災政策発表会
―いのちを守る東京アピールを採択―

 3・11大震災から1年半、首都直下地震の切迫が指摘される中、革新都政をつくる会は9月4日、池袋・みらい座いけぶくろで関東大震災メモリアル“いのちを守る”9・4防災政策発表会を開催しました。400人が参加し、震災予防を第一に「大都市スーパー災害」に備える「5つの提言」を発表し、地域での取り組みの紹介、科学的知見にもとづく正確な知識と東日本大震災による復興への苦闘、阪神淡路大震災のとりくみと教訓、東京都の被害想定のゆがみと欠陥について検証しました。
 被災地ボランティアに参加した人や防災の専門家が開会前に駆けつけるなど強い関心をよび、参加者からは、「危機感をさらに強めました。仲間と共に具体的に行動に移していこうと改めて気付かされた発表会でした」などの感想が多数よせられました。
 会場で呼びかけた被災地復興支援カンパは、15万6千円が寄せられ、「石巻住いと復興を考える会」へ託しました。

2012/7/156・24防災ウォッチングバスツアー
防災の都市・まちづくりを
 「都市再生」・木密地域・津波対策など現地調査

 「都民の目線に立った大都市東京の防災政策」の策定をめざしてすすめている「防災・シリーズ学習会」の第3回は、現場調査・視察です。6月24日、都心一極集中、木造密集地域、津波対策などの実態をバスでウオッチングし、36人が参加しました。
2012/6/15大都市の“スーパー災害”をいかに防ぐか

予防を第一とした防災対策は喫緊の課題 ―東京の防災を考える懇談会を開催

3・11東日本大震災は、甚大な被害を及ぼし、防災対策の遅れは、都民・国民に大きな不安を広げています。同時に、日本は「地震の再活性期」に入り、首都直下地震の切迫がメディアでも大きく報道されています。今、都民のいのちと財産を守る防災対策の確立が、喫緊の課題となっています。こうした中で革新都政をつくる会は、各界・地域の防災対策への研究や取り組み、要求を結集し、教訓に学び、都民本位の防災対策を策定することをめざして、6月1日、「首都・東京の防災を考える懇談会」を四谷・プラザエフ主婦会館で開催しました。防災問題の研究者関係者や都民など72人が参加し、活発に質疑・討論が行われ、引きつづき今後も幅広い「懇談」の場を継続していくことを確認しました。

2012/5/15東京を襲う首都大地震にどうたちむかうか都民の命と財産を守るために、震災予防を第一に「大都市スーパー災害」に備える「5つの提言」
はじめに
 2011年3月11日、マグニチュード(以下M)9の地震と巨大津波、さらには原発破壊による放射能汚染という未曾有の被害をもたらした東日本大地震は、あらためて被害を未然に防ぐことの重要さを示しました。そして今、日本は「地震の再活性期」に入ったとされており、東京においても首都直下地震の切迫が指摘されています。4月18日東京都防災会議は、「首都直下地震等による被害想定の見直し」を発表しましたが、「最大震度7、死者9700人、木造密集地域に被害集中」との報道に都民の不安も広がっています。
 「スーパー災害」といわれる大都市東京を襲う大規模地震から、都民の生命と財産、都市と産業を守るために必要なとりくみをどう進めるかは都政の重要な課題です。東京都は9月に「東京都地域防災計画(素案)」を発表する予定ですが、いま何より求められることは災害を未然に防ぐ「予防原則」に立脚したとりくみをすすめることです。
 革新都政をつくる会は、昨年の都知事選において〝新しい福祉・防災都市、東京の実現をめざす〟政策を発表しましたが、本年9月の東京都防災の日にむけて改めて「都民の目線に立った東京都防災政策」の策定をめざしています。そのために、〝シリーズ学習会〟を実施し、シンポジウムや懇談会の開催、防災政策の検討・研究をすすめています。また、多くの団体・組織、地域で防災政策・計画が検討され、具体的とりくみも実行されています。
 都民のいのちと財産を守るために「大都市スーパー災害」をいかに防ぐか。「革新都政をつくる会」は、東日本大震災に真摯に学び、急がれる首都東京の防災政策とその実現をめざして「5つの提言」を提案します。多くのみなさんの検討と意見をいただき、7月末の「都民の目線に立った大都市東京の防災の基本と防災政策(仮称)」、9月の革新都政をつくる会防災政策発表へと発展させていきます。
2012/5/15「大都市スーパー災害」に備える「5つの提言」
●提言1
震災予防を防災の原則に

 予防原則に立ちかえり、震災対策条例を改め、震災予防対策条例を制定します。
 石原知事が改悪した自己責任原則による自助の考えを改め、地震による災害の多くは人災との立場から、被害を未然に防止し、最小限にくいとめる予防の原則に立って震災対策を徹底的に見直し、新たに確立します。
2012/5/15「大都市スーパー災害」に備える「5つの提言」
●提言2
都民のいのちと財産を守ることを最優先にした東京防災計画を

 被害想定は、「首都機能」優先を改め、人命と財産、都民の生活を守ることを最優先し、予想されるすべての被害を検討課題にあげ、被害の実態を明確にします。
 自治体が住民のいのちと財産を守る公的責任を果たせるよう公務員削減・構造改革路線を転換し、必要な人員と組織を確保します。
2012/5/15「大都市スーパー災害」に備える「5つの提言」
●提言3
地域の特性にあわせた住民が中心の施策ととりくみを

 地震の被害想定や防災計画を生きたものにするためには、住民や地域の組織、自治体が協力して地域の総点検運動を行い、住民の目線で地域の特性に合わせた被害想定や防災計画づくりにとりくむことが不可欠です。
2012/5/15「大都市スーパー災害」に備える「5つの提言」
●提言4
発災時の震災対応を万全に、人間本位の復興を

 消防力強化、災害時医療体制など地震発災時対策の確立をすすめ、都民・帰宅困難者のために、生活必需品確保、医療対策の強化、通信手段の確保、情報の発信手段など災害時の震災対応を万全にします。
2012/5/15「大都市スーパー災害」に備える「5つの提言」
●提言5
防災・環境を最優先に持続可能な都市づくりへ転換を

 超過密で地震に脆弱な都市づくりを一層加速させる東京への過度な一極集中を転換し、持続可能な社会、防災と環境を最優先した「防災と福祉都市東京」へ転換します。
2011/3/19住まいと防災の都市づくり
p09
 最低限度の住環境の保障は、人間が社会生活を営むうえで最も基礎的な権利です。多くの人々が住宅不安にさらされる社会は不安定になり、活力を失っていきます。
 福祉や雇用など社会保障のすべては、「すまい」の安定があって初めて成り立ちます。モノをつくり、経済を刺激するという視点でしか住宅政策を考えてこなかったこれまでのあり方が問題です。
 東京都が「住宅局」を廃止し、「都市整備局」に編入することで産業としての位置付けに重きをおくよう変更したことは、その考え方の象徴的な表れです。
 国連人権規約は「居住の権利」をうたい、日本政府も批准しています。住宅に困っている人を助けるという当たり前の考え方=住宅問題を社会保障の中心にすえた政策展開を図るべきです。
 死者1万3,000人、経済的被害112兆円一国の中央防災会議が05年に出した首都直下地震の被害想定の最終報告です。首都直下型地震は30年以内に70%の確立で起こるとされ、「その日」は確実に忍び寄っています。
 東京は人口と社会インフラが過度に集中し、集約された、他に類を見ない都市です。「首都直下地震」はまさに未曾有の大災害になりかねません。東京のもろさは世界でも有名です。ドイツのミュンヘン再保険会社が05年1月に公表した世界50都市の災害リスク指数で、首都圏(東京・横浜)は710。2位のサンフランシスコ(米)167を引き離し、断トツで「世界一危険な都市」の焙印を押されています。
 都政は阪神大震災以降、災害時の『公助』をあてにするな、自助努力だ、と言うようになっています。でも、最も大切な行政サービスとは、市民の身体、生命、財産の安全を保障することです。もっと『公助』を尽くす必要があります。

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