安倍暴走政治追随の小池都政 石原都政以来の大型開発優先の2018年度東京都予算
2018年4月17日


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 安倍政権の9条改憲への強行方針、森友・加計疑惑にかかわる公文書改ざん問題に対するごうごうたる国民の批判、“安倍内閣総辞職”の声が日ごとに拡大する中、小池都政のあり方を示す2018年度予算案を審議する第1回定例都議会(2月21日~3月29日)が開催されました。
 都予算の編成で何より求められたのは、安倍暴走政治のもとで苦しむ都民の叫び、願いにどう応えるか。そして、都民との約束を守ることでした。
 しかし、都民の暮らし、福祉の厳しい実態への小池都政の態度は、冷たいものでした。
 今年4月から国民健康保険の制度が変わり、都道府県も区市町村とともに財政運営の主体となります。これを機に東京都が区市町村による一般会計からの繰り入れを解消する方針を示したため、保険料(税)の値上げは都民の負担の限界を超えるものとなります。
 一方、待機児対策や特別養護老人ホームの整備費など政策的に解決を迫られているものについては、日本共産党都議団の提案、都民運動が反映し、政策展開が行われました。
 小池都政の根幹が問われる「豊洲問題」について、小池知事は、昨年7月の都議選直後「食の安全・安心を守る」「築地は守る」という公約を投げ捨てて、移転推進にかじを切り、予算も豊洲移転を前提に、築地市場敷地内を通す環状2号線の用地取得費を計上しました。豊洲は、深刻な土壌汚染が何ら解決されていません。移転中止こそ決断すべきです。
 また、「国際金融都市・東京」「大都市改造改革」、1メートル1億円の外郭環状道路や特定整備路線などの道路建設は引き続き推進。大型客船専用ふ頭に116億円をつぎ込みます。削減が求められる東京オリンピック・パラリンピック開催経費に17年度比で2・3倍の1146億円を計上しています。都営住宅の新規建設は19年連続でゼロ。シルバーパスの負担軽減や適用拡大、小中学校の少人数学級推進も盛り込まれていません。
 今定例会に憲法違反との批判が上がる「東京都迷惑防止条例改正案」が提出され、強行されました。これを知った市民から反対世論が広がり、革新都政をつくる会は、「条例改正」の強行に断固として抗議する声明(別添)を発表しました。市民監視、表現、集会などの抑圧につながる条例の撤回を求めるとともに、警察権力による濫用を許さないためにたたかうことが求められています。
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 革新都政をつくる会は、“小池都政誕生から1年8カ月―安倍暴走政治に追随する都政を告発”をテーマに、都政転換へのステップの位置づけとして「小池都政をどう見るか4・27集会」を開催します。

自治体労働者が二度と戦争に加担しないために

 自民党憲法改正推進本部は3月22日、全体会合が開催され、安倍首相の九条1、2項を残して自衛隊を憲法に明記する案が主軸になっています。国会内での改憲勢力は数の力で今次通常国会で改憲を発議し、秋には国民投票を行というシナリオを描いていますが、森友疑惑での文書改ざん事件に対する国民の怒りと野党の共同が、安倍政権を追い詰めてきています。
 東京自治労連の各単組・局支部では、「私たちは二度と赤紙は配らない」を胸中に、「全国統一署名」10万筆を達成させるために、署名の意義と重要性を学ぶ取り組みをすすめています。
 単組の春闘討論集会で、憲法の価値と改憲の問題を学び、また、憲法講演会を開催し、憲法の大切さを共有化し、署名推進の意思統一を図ってきました。
 署名ハガキの取り組みでは、約8万枚のポスティング、新聞折り込みの実施を提起し、住民の方から、「娘の家にハガキが入っていたが、家にもほしい」「自分でも署名を広げたいので送ってほしい」など声も寄せられています。
 安倍9条改憲は、単に国民の意識の中の自衛隊を書き込むものではありません。憲法に書き込まれる自衛隊は、アメリカとともに積極的に海外で戦争する軍隊として位置づけられます。戦争する国、殺し殺される軍隊も持つ国への道を許してはなりません。国会を大きく包囲し、署名運動を前進させていきましょう。

学校教育への「不当支配」人権教育の大事な授業


 学校教育の内容への行政機関を通した「不当な支配」が問題となっています。
 3月16日の都議会文教委員会で自民党古賀都議が攻撃した足立区立中学校での性教育の授業に対して、都教委がこれを調査し「不適切」として、指導するとしていると報道されています。
 しかし、中学校や足立区教委は「人権教育として位置づけた大事な授業」としており、保護者や区内の教員にも開かれた公開の授業として行われた実態からも、都教委の「不適切」判断はあまりに権力的と批判が高まっています。
 政治的背景のある意向を受けて、行政が個別学校の教育内容に直接権力的介入することは、前川前文部事務次官の中学校での講演に対して行った文科省の調査と同様、厳しく戒められなければならない問題です。
 まして古賀議員は、2003年の七生養護学校(当時)の性教育に介入し、都教委が不当な処分を行った裁判で、「教育に対する不当な支配」であるとして敗訴が確定していますが、今回も同じ構図です。
 政治的権力を背景に学校現場を委縮させながら、「教育改革」と称して政治権力に従順な学校教育をつくり上げていく手法は、石原都政以来変わらぬ東京の教育行政の最大の悪癖となっています。
 不当な政治介入から教育現場を守る立場こそが教育行政に本来的に求められるものです。

市民・労働運動への干渉、報道への規制強化を許すな 憲法違反の東京都迷惑防止条例改正案の強行採決に抗議する

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