革新都政をつくる会 憲法が生きる 都民にやさしい東京に
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  2007年 東京都政を転換するための特集
 

 

 
  変えてみませんか東京
─今なぜオリンピックなのか─
─ご存じですか石原都政の7年─
 
     
  CONTENTS  
  ごぞんじですか。8兆円を超えるオリンピックへの投資
こんなにひどい税金の使い方を知っていますか
都民の生活は今どうなっているのでしょうか
安心してくらせますか いまの東京の環境で
働きたいけど働けない…こんなに予算を削っていいのですか
中小企業予算を4割も削減…商売を続けられますか
安心して子育てができますか
子どもたちはすこやかに成長していますか
安心して住める住宅が整備されていますか
知っていますか―東京に8つの米軍の基地があることを
憲法が生きる…都民にやさしい東京に
 

都民のみなさんへ
 「革新都政をつくる会」は、石原都政の2期7年の実態を明らかにし、広く都民のみなさんにお知らせするためにこのパンフレットをつくりました。
 「石原知事の悪政をこれ以上許さない」「石原都政を変えたい」と願う都民世論は大きく広がっています。
 2016年のオリンピック国内候補都市に東京都が決定しました。東京都は、2007年7月に国際オリンピック委員会(IOC)に立候補を申請します。開催都市は、2009年10月のIOC総会で決定します。
 しかし、オリンピック招致の中身は、オリンピックの名のもとに、毎年1000億円も積み立てることをはじめ、道路などインフラを中心に8兆円を超える投資が推計されるなど浪費型となることが予想されます。
 オリンピックより都民のくらしを優先すべきです。知事が変われば予算を都民のために使うことは十分可能です。このパンフレットが対話と共同をすすめ、都民が主人公となる新しい都政をめざす運動のお役にたてればと願っています。

「革新都政をつくる会」 事務局長 相楽 茂治


ごぞんじですか。8兆円を超えるオリンピックへの投資

 石原都政は、オリンピック招致をテコに、大型開発を強引にすすめる計画です。

「コンパクトなオリンピック」と宣伝していますが…
 「世界一コンパクトな大会」と宣伝していますが、石原知事は、オリンピック開催に向けて「最優先で取りくむべきは、首都圏全体をにらんだ環状道路のネットワークの整備」だといい、臨海地域の会場アクセス道路など、もっぱら大型開発を推進しようとしています。
 これに、メインスタジアムなどの競技施設や観客を輸送するための地下鉄建設の整備費用を含めると総額8.5兆円を超える投資が予定されています。

世論は“オリンピックに立候補するな”が多数
 「朝日新聞」be モニター調査では、オリンピックに「立候補しなくてもいい」45% 、「関心がない・わからない」が9% で、日本でのオリンピック開催には批判的です。(「朝日」06年7月22日付)

反対の理由は、
 (1)「無駄な施設を増やす」
 (2)「財政負担が大きい」
 (3)「環境を破壊」 の順です。

計画がずさんで、選手村などJOC委員会からきびしく指摘
 選手村の高層ビル化計画は、JOCから低層でないとだめだといわれ、後の利用を前提にした民間による建設は危ぶまれています。また、メインスタジアムが三方向海に囲まれていることは安全対策上問題があること。トライアスロン会場(浜離宮)は、水質を改善しなければ競技ができないと指摘。テニス会場(有明コロシアム)も2面では足りず、少なくとも4面、できれば8面は必要だといわれています。

つぎつぎと明らかになっていく財政負担激増の実態
 都は、競技施設建設の用地費は不要と説明してきましたが、これはごまかしで、7000億円もの財政負担が必要です。
 また、石原知事は、JOCの国内選考の場で、場合によっては“都の財政ですべてまかなう”と表明しました。計画が不十分であったり無理があるため、選手村、メインスタジアム、テニス会場、トライアスロンの会場対策などを是正することになると、都の財政負担はさらに激増することになります。

強引に計画を進める外かく環状道路
 周辺住民との話し合いがついていないものを、オリンピックをテコにして強引に計画を進めようとしています。

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地震のとき危険な臨海部に競技施設を集中
 地震学者は、大型地震のとき京浜臨海部では5.7メートルの「側方流動」が発生する危険性があることを指摘しています。
 東京湾北部直下型地震の危険が切迫しているなかで、オリンピック競技施設を臨海部に集中させていることに、専門家からあいついで危惧の念が表明されています。

総額8.5兆円を超える関連投資の内容
●道路合計 6兆9845億円
・首都高速中央環状品川線 4000億円
・同新宿線 2500億円
・圏央道 3900億円
・外郭環状道路 1兆3500億円
・「外環の2」地上部街路 6000億円
・3環状道路の関連道路 700億円
・高速道路「多摩・新宿線」 2兆2000億円
・羽田.築地間トンネル道路 1兆円
・環状2号線など臨海部広域道路 7245億円
●鉄道合計 2450億円
・JR駅から会場までのあらたな地下鉄 2000億円
・有楽町線延伸 450億円
●施設整備費 5900億円
《オリンピック会場など》  
・主要施設の建設(新規施設分) 5000億円
・競技場施設の建設(仮設など) 900億円
●その他 7220億円
・メインスタジアムなど主要な施設用地費 7000億円
・朝潮運河埋め立て費用 70億円
・スタジアム地下駐車場 150億円
※日本共産党都議会議員団の試算による
 

こんなにひどい税金の使い方を知っていますか

都民サービスを大幅切捨て
 石原都政はこの6年間「財政が厳しい」ことを理由にして、くらし、福祉・ 教育など都民施策に大ナタを振るってきました。しかし、予想以上に都税が増収となっており、過去最高の財政黒字で、福祉切り捨ての根拠はなくなっています。これまで財政が厳しいからと削減してきた福祉関連や教育、くらしなどの予算を充実させ、都立病院の統廃合をやめ、復活しても何ら支障がありません。

財政再建推進プランと都税収入の実際
7年間で、プランの見込額より2兆2,466億円も超過収入IMAGE

※財政再建推進プランより試算・革新都政をつくる会作成

都の職員も大幅に削減
 都の職員についても、徹底した定数削減を行い(7 年間で11,526人)、全国の水準を上回る人件費の削減も併せて進めてきたことで、都民の要求するサービスに応えられる体制を維持するのも困難な状況が生まれてきています。

大幅に減らされた都民関連予算
 99年からの6年間の決算で福祉関係費は540億円も減らされました。福祉関係費をこのように大幅に減らした都府県は、ほかにはありません。中小企業予算も毎年減らされ、ピーク時の半分以下になってしまいました。全国の流れとなっている30人学級をいまだに拒否しているのも東京だけになってしまいました。

「再開発」予算に大盤振る舞い
 しかし東京都は、大型開発を中心にした予算を17年度6,231億円から6,473億円に増やしています。「都市( 首都)再生」と称して、3環状道路・ 首都高速道など主要幹線道路建設、さらに羽田空港再拡張工事、東京駅・ 品川駅周辺など大型再開発事業重視の編成になっています。一方、都民生活に直接かかわる分野では、都営住宅では、7年連続新規建設ゼロ。都立公園の都立公園整備費は前年度よりも12% 減と都民に身近なところには冷たい配分になっています。福祉関係でも、都独自老人医療費助成の事実上の終了(07年6月まで)で半減となるほか、認知症高齢者グループホーム緊急整備事業は9% 減となるなど、介護に対する都民要求に背を向けています。

都職員の現状
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臨海副都心のシンボルだった テレコムセンタービル
いまは赤字のシンボルに

臨海関連第三セクター3社が破たん
 2006年5月、港湾局所管のオフィスビル経営を主業務とする(株)東京テレポートセンターなど臨海関連第三セクター3社の法的破たん処理が発表されました。2005 年3月の産業労働局所管の臨海三セク2社の破たん処理に次ぐものです。
 臨海破たんの危険性については、石原知事になってからも、1999年、2001年、そして2005年2月と3回にわたって、公認会計士、弁護士、都民などからなる臨海都民オンブズマンが、「臨海関連第三セクター破たん処理の提言」を知事に提出してきました。ところが記者会見などの場で石原知事は、「都の責任? そりゃやっぱりね、私の前の前の代(バブル期)の話だけど…… あのころの日本全体というのは、みんなすってんてんになったんでしょう、ほとんどの人がね。その例の一つでしかありませんよ」とまるで他人事のような発言をくり返しています。
 前任知事らの責任はもちろん免れませんが、「提言」を無視し、傷を深めた自らの責任についてはほおかむりのままです。

公共性のないビル経営に都民の金をつぎ込む
 都の処理策では、都は出資金と貸付金合計381億円を放棄した上で、新たに3社を統合した新会社に300億円相当の土地を現物出資し、ひきつづき都が第三セクター経営を維持しようとしています。臨海都民オンブズマンは、「公的資金を投入してその経営を維持しなければならない公共性はない。抜本処理を先送りして、被害を拡大しかねない」と指摘しています。

 

都民の生活は今どうなっているのでしょうか

 東京では、所得格差をはじめ、医療、福祉(介護)分野などの市場化が拡大されています。小泉「構造改革」による負担増と増税とともに、石原都政が「TOKYO福祉改革推進STEP2」2002年「福祉・健康都市 東京ビジョン」(2006年)などを発表し、福祉改悪を推進してきているからです。

就学援助世帯の増加
 就学援助は2000年の151,298人から2004年には188,386人に増え、小中学生の24.8%に達しています(都議会文教委員会資料)。都立高校の授業料減免も2000年の5.5%から2004年度は12.4%へと(同委員会資料)増えています。

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国保料(税)、払えない人が急増
 国民健康保険は、安心して医療をうけるための大切な制度です。しかし東京では、健康保険料(税)が払えないために滞納している世帯数が全世帯の25%に達しています。滞納した場合、有効期間が通常より短くなった短期証が発行されますが、短期証は2005年6月現在76,000件余で2000年比2.4倍と急増しています。
 また、長期の滞納者には資格証明書が発行されますが、資格証世帯は、医療費全額を窓口で払い、後で療養費払いとして請求することになるため、所得の低い人たちにとっては大変な負担となり、著しい受診抑制を生んでいます。資格証の発行は毎年増加し2005年6月現在17,000件あまりで2002年比3.1倍にもなります。資格証と短期証の合計は、2005年では滞納世帯比の13.61%にものぼっています。

東京の高齢者は今… 
 東京の高齢化がすすんでいます。2005年東京都社会福祉基礎調査によりますと、65歳以上都民の53%が高齢者のみの世帯で、要支援・要介護1の6.7割が高齢者のみ・独居世帯となっています。石原都知事は、就任後「何が贅沢かと言えば、まず福祉だ」とマル福・老人福祉手当・シルバーパスなど全国に誇れる東京の高齢者福祉制度と水準を破壊してきました。2000年12月には「東京都福祉改革推進プラン」で「サービス提供は民間企業にお任せ、行政は手を引く、利用者には重い負担」の仕組みづくりをすすめています。政府の医療構造改革での高齢者の負担増と高齢者医療制度の設立での差別化、「税制改革」による増税と国保料・介護保険料の引き上げとサービス利用の制限など老後の不安は増すばかりです。

高齢者施策の大幅切り捨て
 老人福祉手当の廃止、老人医療費助成(マル福)の段階的廃止などで、寝たきり高齢者をかかえた家庭では年間66万円の給付減。高齢者一人当たりでも年間3万円近い給付が削減され、シルバーパス利用率は7割台から5割台へ後退しています。
 また、特別養護老人ホームの都加算補助切捨てを行い、水準が7年前の全国25位から31位に後退しています。そのため老人保健施設は全国最下位、認知症グループホームの整備率も全国最低水準になっています。

制度 見直しの内容 影響人数
重度心身障害者手当  所得制限を強化 2,000人以上
心身障害者福祉手当 所得制限を強化 1万人以上
心身障害者医療費助成 本人負担の導入、
所得制限を強化
3万人以上
児童育成手当(障害児)  所得制限を強化 約1,000人
精神通院医療費 本人負担の導入 1万5,000人以上
ホームヘルパー派遣 所得制限を強化  
シルバーパス 全面有料化 80万人以上
老人医療費助成 6年で廃止 40万人以上
老人福祉手当 3年で廃止 約6万人
都営住宅家賃全額免除制度 原則廃止 3万2000世帯
(2000年3月都議会で可決)

都立病院の統廃合、切り捨て
 「都立病院改革マスタープラン」で、2002年12月の母子保健院廃止を皮切りに、都立病院を16ヵ所から8ヵ所に統廃合する計画です。そのため、ベッド数では人口10万人当たりで全国41位と低く、看護職員数は32位になっています。
 さらに残りの病院も、公社化やPFIで運営する地方独立行政法人化などで都立病院をなくす方向で検討しています。特に都内に3つあった小児病院の統廃合計画は、深刻な小児医療の危機を生むとして、広範な反対運動が起こっています。

都立病院の廃止・統合計画
(都立病院改革マスタープラン)
病院再編整備の具体化
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保健所の統廃合
 1995年に制定された地域保健法以後、全国の保健所数はこの10年間で、845ヵ所から411ヵ所と、51%も削減されました。東京特別区の保健所は53保健所から23に減り、57%も削減されました。三多摩地域では、1997年17ヵ所の保健所が2004年には7ヵ所へと統廃合されました。さらに2007年には、八王子保健所が市に移管されます。これでは保健所がますます遠い存在になってしまいます。
 

安心してくらせますか いまの東京の環境で

増え続け、救済されない患者
 2003年10月からディーゼル車規制が実施されました。ディーゼル車の排気ガスの中には非常に小さな物質が含まれており、それがぜんそくや肺ガンの原因になると考えられています。排ガス対策は、目に見えない、病気の原因となる物質を減らさなければ意味がありません。
 05年の文部科学省の「学校保健統計調査」で東京の小・中・高のぜんそく罹患率は全国平均の2倍強(4.6%)で、大気汚染(NO2※SPM)濃度が高い地域ほど高いという疫学的な相関関係が明らかになっていることです。
 50.60万の人々がぜんそくで苦しんでいます。18歳未満の医療費助成はありますが、大人はほとんど未救済で、十分な治療を受けられず重症化し、職を失うという悲惨な状況です。

気管支ぜんそく被患率の推移(小・中学校)
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新たな医療費救済制度確立へ向けて
 第1次提訴から10年を越えた東京大気汚染公害訴訟で、06年9月28日東京高裁は、和解の可能性を追求する「解決勧告」を出し、解決に大きな一歩を踏み出しました。粘り強く運動を進めてきた原告団・弁護団・支援者の運動の成果です。この運動におされて、石原知事はようやく救済にむけてメーカーに働きかけることを表明しました。10年のたたかいの中で107人の原告が亡くなっています。新たな大気汚染公害被害者の未認定患者も含めた医療費救済制度を実現させ、「全都・全年齢・自己負担なし」で行政とメーカーの責任を果たさせることです。「きれいな空気の東京」をとり戻す公害対策と、道路政策の抜本的転換をもとめていきます。

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ヒートアイランドの東京の実態と原因
 東京の年平均気温は、過去100年で3.0℃上昇、中小他都市の上昇気温1℃に比べ大きくなっています。30℃を超える真夏日が増加し、熱帯夜の日数は、年間で30日を超え確実に増えています。熱中症による救急搬送人数も15年間で3倍に増えています。
 原因としてまず、市街化の進行による地表面被覆の人工化です。アスファルトやコンクリートに覆われ、緑地や水面の減少で蒸散効果が小さくなるからです。加えてオフィスビルなど建物からの人口排熱や自動車からの排熱、排ガスがこれに輪をかけています。さらにビル群の壁が海風をさえぎり熱気を都心にこもらせます。

東京の年平均気温の推移
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出典:気象庁

ヒートアイランド助長する「都市再生」
 これは環境への配慮が不十分だったこれまでの都市づくりの結果であり、ここで政策の転換が図られない限り、今後も悪化していく強い恐れがあります。ヒートアイランド現象の緩和は、そのまま環境に対する負荷の少ない持続可能な都市づくりに通じます。ところが石原知事は、これに逆行しヒートアイランド現象を一層悪化させる「都市再生」に邁進しています。
 すすむ「都市再生」の特徴は、超高層ビルの乱立です。政府が都市再生法により、既存のまちづくりのために必要な用途規制や容積率、高さ制限、日影規制など従来の都市計画の規制を取り払ってしまったからです。安全で快適な街づくりの観点は全くありません。石原知事はこれに無批判どころか率先して、この開発業者おまかせの「都市再生」を、環境アセスメント条例を骨抜きにしてまで後押ししています。

東京の熱帯夜日数の推移
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出典:気象庁

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海風をさえぎるビル群の壁
 

働きたいけど働けない…こんなに予算を削っていいのですか

 東京の失業率は4.7%(2005年)15歳.24歳の青年層では8.1%と高止まりが続いています。またパートや派遣など非正規労働者は全体の3割を超え、低い労働条件で働いています。東京でも格差が拡がり、自治体の果す役割はますます重要となっています。

今こそ、自治体の役割が求められているのに…

★『雇用就業対策予算』
 2001年206億円
→2006年110億円(94億円減・47%)
●労政事務所(現在の労働相談情報センター)
  …職場での労使関係を相談できる。 
  9ヵ所→6ヵ所(3ヵ所減!)
●勤労福祉会館……低料金でサークル活動・会議・スポーツなどに利用できる。 16ヵ所→9ヵ所(7ヵ所減!)
●技術専門校……就職を目指して、知識・技能を学ぶ施設。授業料は無料。
 3校廃止!2007年に有料化!
●高齢者就業相談所……高齢者の労働相談窓口。11ヵ所廃止!
●しごとセンター……仕事のあっせんをする施設。 
 都指定管理者制度で企業任せ!

東京都で働く3人に1人が非正規
 今、東京では、200万人の人がパート・アルバイト・派遣などの非正規労働者。正規の職員の給与を100とすると、非正規は46.2%。暮らしていけない水準になっています。
 その中でも、東京都のパート職員の賃金は、他の自治体と比べても、下から三番目です。

違法がまかり通っている労働現場
(28歳 正社員)新婚2ヵ月で、夫婦で食事をしたのは2回だけ。職場には寝袋が常備されている。残業代?一度も出たことがありません。
(31歳……派遣社員)派遣先の会社と、給料をもらう会社の間に、4つの派遣会社がある。責任があいまいで、意見を言ってもたらいまわしにされてしまう。
(25歳……派遣社員)月収は5万〜10万。結婚は無理だし、子どもなんてもってのほか。職場を転々とするから、手に職もつかない。正社員の枠を探して仕事センターにいっても「免許がないと…」といわれるけど、免許を取るお金もない。
※2005年12月「青年労働黒書」より
 

中小企業予算を4割も削減…商売を続けられますか

 東京都の中小企業予算は11年連続削減されてきましたが、特に、石原都政の7年間で4割も削減されています。中小企業研究や商店街・個人経営の相談にのってきた商工指導所まで廃止したり、制度融資を後退させるなど、工業や商業支援の予算を削減してきたのです。
 その一方、05年「新銀行東京」に1千億円を出資、石原都知事は「他の銀行が貸さない中小業者に融資する」といっていましたが、始まってみると銀行は、「東京都の制度融資は扱わない」「個人の中小業者で白色申告者は対象にしない」と中小業者に冷たい姿勢をとりました。

とんでもない高金利の「中小企業向け」融資制度
 その新銀行東京の融資では、「高金利で短期返済」「1千万円の融資を申し込んだら金利10%、2年の短期返済で融資受けたが毎月の返済が大変、他の公的金融機関から借入れ、5ヵ月で返済した」など、“短期間の10%を越える高金利”という実態で、中小業者を支援する銀行とは到底いえません。
 06年3月末決算では、中小企業向けの融資・保証残高は、目標額2030億円の5割にとどまっています。

中小企業対策予算の推移
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破たんにひんしている新銀行東京
 新銀行東京は初年度から123億円もの赤字を生み出し、破たんにひんしています。石原知事自身も、議会答弁で「健全なものにしていきたい」(06年第3回定例会)と、経営がうまくいっていないことを認めています。

東京の製造業は最盛期に比べ半減
 東京の製造業は、最盛期の10万事業所からすでに半減しています。石原知事の「世界と競争できる企業の育成」のもとで、都民生活を支える大多数の中小企業が存亡の危機に立たされています。
 また、2006年4月からの産業技術研究センターの「法人化」は業務をナノテクノロジーやバイオテクノロジーなどの分野に絞り、職員の人件費も削減する目的で実施されました。
 都の財政支出を削減しつつ、外部資金を導入するという手法は、研究機関を一部企業に売り渡す危険さえ内包しています。
 

安心して子育てができますか

営利中心の認証保育所が参入
 東京都は、面積や人員配置などの基準が認可保育所(公立・私立)よりも低く、施設が保育料を決め利用者が直接契約する認証保育所制度を、2001年8月に創設しました。公立保育所約1000ヵ所、私立保育所(主に社会福祉法人が運営)が約600ヵ所に対し、企業が経営することをねらいとした認証保育所駅前型は5年間で249ヵ所(2006年7月)まで増えました。3分の2以上は企業が経営し、営利を目的に他業種からの参入も増えています。

  都基準
(05年度まで)
国基準
(06年度から都も)
認証(駅前型)
 0歳児の生活面積 5m2〜3.3m2 3.3m2 3.3m2〜2.5m2
看護師配置 0歳児保育
実施園に配置
なし なし
1歳児の保育士 児5:職員1 6:1 6:1
保育充実の
保育士加配
定員に応じて
保育士を配置
なし なし
職員の産休代替制度 都独自の制度あり あり なし

3人に2人が「認証」より「認可」保育所に入りたい
 東京都が2004年7月に公表した「認証保育所」の実態調査では、保育料が高く、月1人5万円以上が約56%、4万円以上が84%をこえています。同調査のアンケートでは、保護者の半数以上が保育料の高さと園庭がないことを不満と答え、63%が認可保育所に入りたいと希望しています。保護者や職員から切実な要望(別記)があがっています。

東京都認証保育所実態調査のなかから

【保護者は】

  • 保育士さんに長期間勤めていただけるよう、都からも援助してあげてほしい。子どもが慣れたと思ったら辞めてしまう先生が多いので残念だ。
  • 認証保育の園庭を義務づけてほしい。
  • 監査を年に2.3回行ってほしい。その結果の報告、父母からの意見聴取などもしてほしい。
  • 保育料が高く、生活にゆとりがない。

【職員は】

  • 子どもに対する職員数を増やしてほしい。
  • 建物、設備、給料などの基準をもっと上げるべきだ。
  • 助成金に対する使い道を、もっとしっかり明確にしてほしい。もっと園に投資するように強く指導してほしい。

保育を最大の成長ビジネスに
 経済紙によるサービス業調査では、44のサービス業のなかで、いま最も成長しているのが保育サービスです。成長率は2003年度33%、2004年度49%という異常な状況で、その大きな要因は認証保育所の増設です。
 出生率0.98(東京都2005年)という事態にまで少子化がすすみ、さらに8700人をこえる待機児(2005年10月)がいるなかで、抜本的な子育て支援が求められています。

保育への都としての責任を放棄
 低すぎる国の基準(人員配置や面積基準)を補う形で認可保育所に保障してきた都加算事業(都基準・別表)を06年度から廃止し、市町村への交付金に切りかえました。従来の都基準配置などは自治体の判断となり、都としての保障は実質的になくなりました。さらに、私立保育園に対して経験を重ねて働き続けることを保障してきた人件費補助は04年度から経験年数を考慮しないものに改悪され、職員の定着が運営上の困難となる矛盾が大きくなっています。また、認証保育所職員の賃金は月収で12万円から15万円の層が多く、全体の94%は月収20万円以下で、安定的な人材の確保や保育の継承が困難になっています。
 基準が低い認証保育所では、子どもにとって「お散歩に行く回数が少ない」「園庭で遊べない」「プール遊びができない」「保育や看護が行き届かない」など実態は深刻です。

保育を「お金で買う」 先導役をはたす東京都
 東京都は国に対し、認証保育所制度の認知を迫り、また現行の認可保育所制度についても直接契約制度の導入や保育料の自由設定、面積基準の切り下げなどを提案要求しています。公的な責任を放棄し、「お金で買う」自由競争・市場化へ先導する役割を果たしているのです。

 

子どもたちはすこやかに成長していますか

30人学級を拒否し「習熟度別授業」を進める
 東京都は全国に広がっている30人学級の実施を拒否し、習熟度別授業を続けています。たとえば学年の二学級を、(1)進んでいるクラス(2)普通クラス(3)遅れ気味クラスの3つに分けて、算数などの授業をするのが「習熟度別授業」です。3つのクラスでは、その目標と学習する内容が初めからまったく違いますから、授業の内容が進むほど、子どもたちの学力格差が広がります。

「全都一斉学力テスト」学校選択制で学校間競争が
 東京都は、小学校5年生と中学2年生に「全都一斉学力テスト」を行い、一部の市区では、学校ごとの成績を公表しています。そのため学校間の「学力序列」が公になり、「学力向上競争」が生み出されています。不動産広告に「○○中学校学区」と書かれるなど、成績の比較がクローズアップされています。また、学校選択制と結びついて、一部の学校に生徒が集中したり、06年度新入生ゼロという学校さえ生まれています。

行きたい都立高校に行かれない?!
 今年の受験シーズン、東京都北西部の中学校に通う3年生の女子生徒は、都立の受験校を決める日を前にして、訴えた。
 「お金のある家の子は落ちても私立に行けるから、危なくても希望の都立に挑戦できるでしょ。お金がないと行きたい高校も受けれないんだよ。先生、これって差別だよね」 眼に涙をためて話す生徒に、学年主任の教師はかける言葉が見つからなかった。
(「分裂にっぽん」2006年3月23日朝日新聞より)

計画進学率…はじめから4%の子どもは高校に行かれない計画
 東京都の「計画進学率」は、公立・私立の高校の募集人員の合計を、中学の卒業生数の96%に設定されています。そのため中学の卒業生は減っているのに、進路未決定者が増えているのです。
さらに都立高校を大幅に減らす計画
 すでに都立高校の統廃合は進んでいます。この統廃合を行わなければ、高校進学を希望するすべての子どもたちに高校教育を保障することができます。
 定時制高校の大幅な削減によって、2次募集で定員オーバーになり、入学できない子が出ました。

  1997年度 2006年度
卒業生数 90,656人 72,379人
進路未決定者数 1,918人 3,111人
その割合 2.12% 4.30%

  1997年度 2011年度
全日制都立高校 207校 179校
定時制都立高校 100校 55校

子どもや学校に「日の丸・君が代」を強制していいのでしょうか
 東京都教育委員会は、「入学式及び卒業式における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施についての通達」を出し、したがわない教職員を大量に処分するなど学校に混乱をもたらしてきました。
 この通達は、憲法19条の「思想・良心の自由」、教育基本法10条の「不当な支配に屈することなく」に反し違法であり、したがう義務がないことの確認や損害賠償を求めた訴訟の判決が06年9月21日、東京地裁でありました。
 判決は原告らの訴えを全面的に認め、次のことを命じました。

  1. 卒業式などにおいて、「君が代」斉唱時の起立・斉唱・ピアノ伴奏の義務がないこと
  2. 起立・斉唱・ピアノ伴奏をしないことを理由にいかなる処分もしてはいけないこと
  3. 原告らに慰謝料を支払うこと

人権無視の盲・ろう・養護学校の教育実態
 盲・ろう・養護学校では、都が学校をつくらないために、慢性的に教室が足りません。そのために教室をカーテンで仕切って使うという異常な状況になっています。これでは子どもたちも落ち着いて勉強が出来ません。「早く学校をつくってください」との声が広がっています。

養護学校(肢体不自由、知的障害校)の教室不足の実態(05.5.1現在)
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※「実不足数」は、都教委調査から割り出したもの

 知的障害養護学校、肢体不自由養護学校からだけでもこれだけの教室が不足しています。盲・ろう・養護学校全体では、602学級に上ります。

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カーテンで仕切られた教室
 

安心して住める住宅が整備されていますか

住まいの問題は切実
 都民にとって住宅問題は切実です。公営住宅、とくに都営住宅や区営住宅には申し込みが殺到し、世帯向けの都営住宅募集の倍率はうなぎ昇りです。しかし国と都は、公営住宅の入居制限を強化して、「建てない」「入れない」「追い出す」状況をつくっています。また、課税控除の見直しですでに家賃が値上がっており、さらに、単身入居基準も50歳以上から60歳以上に引き上げられています。

都営住宅の募集状況(平均倍率)
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都営住宅建設戸数の推移(予算)
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公営住宅法(この法律の目的)
 この法律は、国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、これを住宅の困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸し、又は転貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とする。
(昭和26年制定)

石原都政になって新築ゼロ
 石原都政は、2000年から都営住宅の新規建設を止めています。さらに2006年6月に東京都住宅政策審議会は「公的住宅の建設を中心とした従来の直接供給型の住宅政策から、市場の活用やストックの活用を重視した住宅政策へと大きく方向転換に踏み出そう」と答申し、低所得者、都民の切実な願いを踏みにじっています。

低所得者の対立をあおる名義継承の厳格化
 都は国土交通省と歩調を合わせ、「真に住宅に困窮している」者に都営住宅をあっせんするという口実で、名義継承(名義人に不慮の事故があった時に引き継ぐこと)を一親等から原則配偶者に厳格化し、そのうえ入居者資格審査においても資産調査を導入しようとしています。「都営住宅の利用機会の公平性を確保する」などと低所得者同士の対立をあおっているのです。

低所得世帯への都営住宅家賃免除の廃止
 東京は民営借家比率が全国1位で住宅家賃が全国の2倍、大阪と比較しても1.5倍と高くなっています。都民が低家賃の住宅を求めているのに、東京都は都営住宅の新規建設は中止し、低所得者のための都営住宅家賃免除も廃止してしまいました。

求められるのは緊急の震災対策
 首都東京をいつ巨大地震がおそってもおかしくないと言われ、大変な被害がおこることが予想されています。2006年6月都防災会議は、「首都直下地震による東京の被害想定」をまとめましたが、約28万棟の建物被害、死亡2,800人・負傷75,000人など被害は甚大です。被害を防止するには、学校や木造個人住宅、マンションなどへの耐震診断、宅耐震補強工事などを推進すべきです。

首都直下地震による東京の被害想定
東京湾北部地震マグニチュード6.9
冬の夕方18時
風速6メートル(毎秒)の場合の被害

ゆれ・液状化・急傾斜地崩壊による建物被害
都内270万棟のうち、6万棟が全壊、21.5万棟が半壊
火災による建物被害
18.3万棟が消失、消失面積は53平方キロメートル
人的被害
2,800人が死亡(50%は火災が原因)
75,000人が負傷、うち32,000人(43%)が建物崩壊、24,000人(32%)が家具の転倒が原因
道路・鉄道被害
震度6強の地域で発生。
道路の橋梁被害は288箇所、このうち復旧に長期間を要する大被害は10箇所。
鉄道橋梁・高架橋被害は316箇所、このうち大被害は14箇所
ライフライン被害と復旧
電力の停電率9%、通信の不通率6%、ガスの供給停止率6%、上水道の断水率25%、下水道の管きょ被害率20%。
復旧日数は、電力6日、通信14日、ガス22日、上水道21日、下水道14日
避難者
発災直後は、166万人、ピークは一日後の271万人
帰宅困難者
発災直後は、東京駅20万人、渋谷駅18万人、新宿駅17万人などターミナル駅は大勢の人で混乱し、交通機関の回復まで帰宅できない者は448万人発生。
主要ターミナル駅別帰宅困難者は、東京駅14万人、渋谷駅10万人、新宿駅や品川駅でそれぞれ9万人
エレベーター閉じ込め台数
閉じ込めが発生する台数は7,500台、ほとんどが区部で発生

(東京都防災会議2006年5月)

 

知っていますか―東京に8つの米軍の基地があることを

 東京には横田基地をはじめ8つもの米軍基地が存在。米軍再編で基地がいっそう強化されるとともに、騒音をはじめ都民生活に脅威を与え、基地の存在が道路を分断するなど、まちづくりにも重大な障害をもたらしています。

米軍の世界的規模での行動の拠点が東京に
 横田基地には、米軍の第5空軍司令部と第374空輸航空団などがおかれています。航空団は航空宇宙遠征軍に組み込まれ、世界規模で行動、イラク戦争にも参加しているのです。さらに在日米軍再編により、航空自衛隊の司令部も移駐し、共同作戦など一層機能が強化されようとしています。

基地撤去とは正反対の「軍民共用化」をすすめる
 石原知事は横田基地撤去を公約としてかかげ当選しましたが、実際には、米軍、自衛隊、民間の軍民共用化をすすめています。これは、基地の固定化、永久化に道をひらくもので、絶対に許されるものではありません。
 東京都議会が横田基地撤去決議を採択したのをはじめ、基地を抱える5市1町を含む33の区市町村が撤去を求める決議をあげています。

米軍の不法占拠が都心の麻布でも
 1983年、港区の麻布米軍へリ基地の下に都道環状3号線(六本木トンネル)建設時に、工事中、青山公園の一部を臨時へリポートにして、工事終了後は原状に戻すという協定が結ばれました。ところが、1993年3月完成後も、原状に戻すどころか、公園の一部4300uは軍用へリポートに変えられました。米軍は約束を守らず不法に占拠し、事実上基地を拡張しているのです。

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米軍の横田基地着陸コース直下の学校では…
 授業(体育、生活、総合学習の野菜作りや米作り等)は、飛行機が『キーン』という音と共に頭上を通過するたびに、耳を押さえずにはいられず、活動・作業が止まる。人の話は全く聞こえない。プール指導で「もし、とっさの注意が聞こえなかったら」と思うと不安になる。3階建ての校舎すれすれに飛ぶ機体を見ると圧迫感があり、恐怖に思う。

 さわやかな5月や10月でも授業中に窓は開けられない。空調がないので室内は子どもの熱気でムンムンする。二重窓を閉めていても、飛行機が通過すると窓が震動し、教師や子どもの話は中断され、通り過ぎた後もう一度やり直す状態である。

横田基地で民間機が訓練(2003年)
5市1町にまたがる横田基地
 

憲法が生きる…都民にやさしい東京に

福祉、くらしを充実し、貧困と格差の是正に取り組む都政を
 石原知事は、「東京から日本を変える」といって小泉構造改革の旗振り役となってきました。お年寄りにたいする福祉に攻撃を集中し、認可保育所補助の大幅削減、中小企業予算の削減、30人学級の拒否など、この7年間、ほんとうに都民に冷たい都政がすすめられています。
 東京では、貧困と格差がとりわけ激しいものになっています。国民健康保険料が払えず滞納する世帯は4世帯に1世帯と全国最悪、就学援助を受ける子どもの比率も全国の2倍、4人に1人となっています。
 最悪の福祉切り下げをすすめる都民には冷たい都政をこれ以上つづけさせるわけにはいきません。私たちは、少子高齢化対策など福祉の充実をはじめ、都民の暮らしと中小企業を応援し、青年の安定した雇用の確保、貧困と格差の是正にとりくむ新しい都政をめざします。

浪費をただし、みどりと生活環境優先の都市づくりをすすめる都政を
 石原都政が熱中してきたのは、小泉内閣の「都市再生」事業と一体となって、臨海副都心開発、秋葉原などの再開発、首都高速道路中央環状線や外かく環状道路、圏央道などの大型開発です。
 こうした計画を、石原知事は、「オリンピックをテコに都市と社会を変革する」として、都民の意見も聞かず、独断的手法で決めていることも重大です。しかし、石原知事の目的はオリンピックの名のもとに大型開発にいっそう拍車をかけようとするものです。
 福祉は情け容赦もなくきりすてて、多国籍大企業の為の大型開発、それも浪費としか言いようのない投資には大盤振る舞いする都政の継続を許してよいのでしょうか。
 私たちは浪費に徹底してメスを入れるとともに、安心して住み続け働けるための都市づくりをすすめます。直下型巨大地震などの災害対策、環境保全を優先し、都民の生活環境整備にとりくむ新しい都政をめざします。

憲法をまもり生かす都政で、平和・民主主義が花ひらく東京を
 石原知事が、もう一つ熱中してきたのが、知事の立場を利用して、憲法を否定し、平和と民主主義をふみにじる特異な立場をふりまき押しつけることです。
 石原知事の目的は、憲法を改悪し、日本をふたたび「戦争をする国」にしようというものです。そのため、とりわけ激しい攻撃にさらされているのが教育の現場です。
 小中学校や都立高校にたいし、「日の丸・君が代」を教職員や子どもに強制させる通達が何度も出され、教職員や子どもの内心の自由がふみにじられています。
 都の男女平等施策も後退しています。全国をリードする男女平等啓発事業を行っていた東京女性財団の解散を強行(03年2月)しました。根底にあるのが知事の異常な女性観です。「ババアが生きているのは無駄で罪」という知事の発言が、女性べっ視と訴えられた裁判で、東京高裁は「男女平等の基本理念に反しており、要職にある知事として不用意、不適切な発言」と判決できびしく指摘(05年9月)しました。
 憲法と民主主義をふみにじる石原都政を、これ以上続けさせるわけにはいきません。私たちは、憲法と教育基本法をまもり、憲法を都政のすべてに生かす新しい都政の実現で、平和と民主主義が花ひらく東京をめざします。

 
 
 
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