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  2007年 東京都政を転換するための特集
 

吉田万三の「都政改革プラン」
憲法を都政にいかし、税金のムダづかいをやめて、
くらし・福祉最優先の東京をめざします

――3つの転換と6つの重点政策――

2007年2月14日

 
     
  CONTENTS  
  都民本位で元気な東京へ3つの転換

1、都政の私物化、税金のムダづかいを許さず、都民の声が生きる都政に転換します。
2、大型開発中心の都政から、くらし・福祉優先の都政に転換します。
3、憲法否定の石原都政から、憲法を都政の中心にすえる都政に転換します。


くらしやすい東京をつくる6つの重点政策

1、“黙っていられない”都政の私物化とムダづかい、 ガラスばりの都政を実現し、税金の使い方を都民本位に切りかえます

(1)都政の私物化・トップダウン政治を改め、ガラスばりの都政を実現します
(2)税金の使い方を抜本的に転換し、都民のための行財政改革をすすめます

2、負担増と格差社会に苦しむ都民のくらしを応援し、 安心して働きくらせる東京をつくります

(1)医療・介護・くらしへの応援で、安心できる老後を保障します
◇石原知事がこわした福祉をたてなおし、新たな福祉の第一歩を踏み出します。
◇介護施設をととのえ、孤独死をなくします
(2)生活保護の改善・拡充をはかります
(3)がん・難病対策など医療対策の充実と都立病院の強化をめざします
(4)障害者のいのちとくらしをまもります
(5)安心して子育てできる環境をつくります
◇中学生までの子どもの医療費を無料にします
◇出産費用・妊産婦検診を無料にし、妊産婦医療費無料化をスタートさせます。
◇都立小児病院の廃止を中止し、安心できる医療体制をめざします。
◇保育の充実、育児休業の保障の改善をはかります◇学童保育・児童館を増やし、子どもの居場所づくりをすすめます◇児童相談所を充実させるなど、親が相談に駆け込める場をふやします
(6)雇用・賃金などの条件について、都独自の「東京ルール」をつくり、働く人の仕事・くらしを守り、ワーキングプアをなくします
◇雇用対策室をつくり、労政事務所を復活させるなど、都の労働行政を強化します
◇若者の雇用と生活を応援する緊急対策をおこないます
◇ワーキングプアや無(低)年金者など生活保護基準以下の生活を余儀なくされている人の生活を応援します
(7)労働、福祉、教育などすべての施策を男女平等の視点で見直し、女性と男性の平等を保障するために全力をつくします
(8)公共料金の引き下げにつとめます

3、子どもたちのすこやかな成長をはぐくむ教育に改革します

(1)どの子にもゆきとどいた豊かな教育条件の整備を緊急にすすめます
◇緊急に30人学級を実施し、子どもの豊かな成長と安全をまもります
◇「勝ち組」「負け組」にふるいわける競争主義教育をあらためます
◇夜間定時制高校をはじめ都立高校の統廃合をやめ、希望するすべての子どもの高校全員入学をめざします
◇障害児学校を増設し、教室不足の解消やスクールバスの増発などにとりくむとともに、小中学校の障害児教育への支援を拡充します
◇「日の丸・君が代」の強制や学校現場への干渉をきっぱりと改め、憲法にもとづいた教育行政を推進します
◇私学助成を拡充します
◇首都大学東京については、学生・教職員・都民の声をいかして、学問の自由と大学の自治を守り、教育・研究条件の改善・充実をはかります
(2)文化・スポーツ・社会教育行政を充実させます
◇スポーツ・文化予算を大幅にふやします
◇都立図書館の拡充をはかります

4、中小企業を応援し、地域経済の活性化をすすめます

(1)中小企業が地域経済の主役にふさわしい役割を発揮するよう支援をつよめます
◇中小企業振興条例をつくり、緊急実態調査をおこない、分野別、業種別の特別支援をおこないます
◇制度融資を抜本的に改善・拡充します
◇モノづくりへの支援を拡充します
◇商店街を地域コミュニティの核として活性化させます
◇建設業など地元業者への仕事をふやします
(2)農業を基幹産業の一つとして位置づけ、都市農業の振興、林業・漁業への支援をつよめます

5、緑と環境を優先し、災害につよい東京へ、都市政策を転換します

(1)オリンピックの名による大型開発計画を抜本的に見直します
◇2016年のオリンピック招致計画は白紙にもどし、スポーツ予算を拡充します
(2)水と緑、大気などの自然環境を改善し、環境優先の都市づくりをめざします
◇緑の都市づくり、オフィスビルや自動車走行量の規制と誘導で、地球温暖化、ヒートアイランド現象をおさえます
◇三環状道路などの建設を抜本的に見直します
◇「都民の台所」といわれる築地市場を、環境基準をはるかにこえる有害物質で汚染されている豊洲地域へ移転させようとしている計画は見直します
(3)都市型災害から、都民のいのちと財産を守る緊急総合対策をすすめます
◇地震被害を最小限にするという予防の立場で、東京都の震災対策を抜本的に転換します
◇防災に不可欠な消防力を強化します
(4)都営住宅の増設など、快適で住みよい住環境をととのえます
(5)多摩・島しょ地域の格差解消をすすめます

6、憲法をまもり、基地のない、平和な都市東京をめざします

(1)東京都「憲法都市宣言」「非核・平和東京都宣言」をおこないます
(2)米軍基地の強化や永久化に反対し、早期撤去を求めます
(3)アジアと世界から人々がつどい、にぎわう国際都市をめざします
 

 いま、国政からは、憲法改悪をはじめ、庶民への増税と負担増、ただ働き残業の合法化をねらう労働法制改悪など、平和と民主主義、くらしをおびやかす危険な大波が押しよせてきています。こういうなかでたたかわれる今度の政治戦は、都民のくらしをまもるうえでも、国の悪政を打ち破るうえでも重要な政治戦となっています。
 石原都政の8年間は、住民のくらしや福祉を守るという自治体の仕事をあとまわしにして、さまざまなゆがみを広げています。
 私は、憲法を都政にいかし、税金のムダづかいをやめて、くらし・福祉最優先の都政への転換こそ、大多数の都民の願いにかなうものだと確信しています。そのために、吉田万三の「都政改革プラン」―3つの転換と6つの重点公約―をかかげ、その実現のために全力をあげる決意です。

都民本位で元気な東京へ3つの転換

1、都政の私物化、税金のムダづかいを許さず、都民の声が生きる都政に転換します。
2、大型開発中心の都政から、くらし・福祉優先の都政に転換します。
3、憲法否定の石原都政から、憲法を都政の中心にすえる都政に転換します。


都政の私物化、税金のムダづかいを許さず、都民の声を大事にする都政が必要です
 石原知事の超豪華海外出張や税金を使った飲み食い、ワンダーサイトという都の文化事業を利用した知事の四男重用問題が明らかになり、「都政の私物化は許せない」という都民の批判の声がひろがっています。
 住民に奉仕すべき地方自治体の長が、自分と身内には税金を惜しげもなく使う一方、寝たきり高齢者のための福祉手当や盲導犬のえさ代補助など数十万円単位のわずかな予算も、ばっさり削って平然としている―私は、こういう石原知事には都民を代表する資格はないと思います。
 私は、都政の私物化と税金のムダづかいを一掃し、なによりも都民の声を大事にする都政をつくる決意です。

税金の使い方は、くらし・福祉優先に使うべきです
 石原知事は、「何が贅沢(ぜいたく)かといえば、まず福祉」と公言し、この間、福祉関係費を450億円も減らしました(99年?05年度決算)。全国一の福祉の制度を次つぎ廃止・改悪し、「福祉後進都市」への道を歩みはじめました。中小企業予算は4割も削り、予算に占める比率は全国水準の半分に落ちこみました。こんなひどいことは都政史上初めてであり、全国でも石原知事だけです。「財政がきびしいから」というのが、切りすての理由でした。しかし、実際は、石原都政8年の都の税収は、見込みよりも3兆円以上も多かったのですから、福祉やくらしを切りすてる理由はなかったのです。
 石原知事は、福祉やくらしを切りすてる一方、大型開発を中心とした投資にはバブル前の2倍、毎年1兆円近いお金をつぎこんでいます。都財政の「負の遺産」といわれてきた臨海開発には、この間6兆4000億円もの都財政をつぎこんできました。さらにいま重大なことは、石原知事が唐突に持ち出してきたオリンピック招致の名で、大型開発をいっそう拡大しようとしていることです。10年後のオリンピック招致をテコに、高速道路や大会関連投資だけで8兆円規模の投資をおこなう、そのために毎年1000億円も積み立てるというのです。このため、来年度の都税収入は、5000億円も増収になるとされているのに、それを都民の福祉やくらしに使わず、もっぱらオリンピック基金などの巨額な積立と大型開発につぎこもうとしています。
 こんな税金の使い方は許せません。私は、伸びた税収の多くを都民のくらし応援に使います。東京都の財政規模は12兆円、インドの国家予算に匹敵するほど巨大なものです。税金の使い方を切りかえれば、都民の切実な要求の多くは実現できます。「世界都市」というなら、なによりも都民のくらしの質の高さで世界に誇れる東京をつくる、これが私の信念です。

憲法をいかし、悪政からくらしをまもる新しい政治を東京からつくりましょう
 「憲法を破る」と公言する石原知事の身勝手な考え方が都政に持ちこまれて8年。いま都政のあらゆる分野で矛盾が吹き出しています。
 石原知事は、国連憲章を否定し、女性や障害者、アジアの人々を蔑視する発言をくりかえし、都民の批判を受けました。石原知事が税金を1000億円もつぎこんではじめた「新銀行東京」は、中小企業に役に立たないばかりか、不良債権をかかえた都財政の新たな「負の遺産」になろうとしています。石原知事と都教育委員会による生徒と教師への「日の丸・君が代」の強制は、東京地裁からも「違憲・違法」という判決がくだされました。
 石原知事にこれ以上都政をゆだねたら、都政も都民生活も取り返しのつかないことになります。
 都議会では、この石原都政を自民、公明、民主、ネットなどが支える状態が続いてきました。いま求められているのは、都政の根本的な改革ではないでしょうか。
 私は、都民のみなさんと力をあわせて都政に憲法をいかし、国の悪政から都民のくらしと福祉を守るため、自治体本来の役割をとりもどすために全力をあげます。
 私は、強引で専制的なリーダーシップではなく、都民のくらしに目をむけ、都民の声をくみ上げる真のリーダーシップを発揮する決意です。ごいっしょに、都政を都民本位に転換させ、東京から新しい政治の流れを全国に広げ、悪政を打ち破ろうではありませんか。

 

くらしやすい東京をつくる6つの重点政策


1、“黙っていられない”都政の私物化とムダづかい、
  ガラスばりの都政を実現し、税金の使い方を都民本位に切りかえます

(1)都政の私物化・トップダウン政治を改め、ガラスばりの都政を実現します
 都知事の海外出張や交際費のあり方を全面的に見直し、知事の公務日誌をはじめ、交際費の支出の全容をホームページで公開します。
 「お出かけ知事室」や「街かど相談会」を開き、都民の声を都政に反映するようにします。
 石原知事がトップダウンですすめたワンダーサイト事業の乱脈運営をただし、若手芸術家育成や都民の芸術活動を支援する事業を再構築します。

(2)税金の使い方を抜本的に転換し、都民のための行財政改革をすすめます
 大型開発や臨海副都心関連第三セクターなどに抜本的にメスを入れ、オリンピックの積立金や税収の増加分の使い方を転換し、くらし・福祉・環境・まちづくりなど都民本位の予算編成を大胆にすすめます。
 新銀行東京は、金融庁の検査をうけ、都の1000億円の出資金と預金者の保護を前提に処理をすすめます。
 知事の退職金は4分の1に引き下げます。
 公共サービスのはたすべき役割を明確にし、なんでも民営化するという立場をとりません。都の責任をはたし、都民サービスの改善をはかることを目的として、都民のための、行財政改革をすすめます。
 史上最高の利益を上げている大企業の法人事業税の超過課税を制限税率まで引き上げるなど大企業への適正な課税を検討します。

2、負担増と格差社会に苦しむ都民のくらしを応援し、
  安心して働きくらせる東京をつくります

 東京の貧富の格差はとりわけ深刻です。ところが、石原知事はフリーターやニートを「ごくつぶし」「甘え」と言い放つなど、格差を正当化してきました。
 都民のくらしをまもることこそ、都知事の役割だとの立場から、国にたいし、貧富の格差をひろげる間違った政策をやめて、ワーキングプアの解消をはじめ庶民のくらしをまもるよう強く働きかけていきます。格差社会が広がるなか、だれもが東京において健康で文化的な生活を営める都独自の基準(「安心して生活できる東京基準」)をつくり、国にも責任を果たさせ、この基準を達成するための総合的な支援制度を確立します。

(1)医療・介護・くらしへの応援で、安心できる老後を保障します

◇石原知事がこわした福祉をたてなおし、新たな福祉の第一歩を踏み出します。
 都独自の新たな医療費助成制度を創設します。都として、65歳?69歳の高齢者の医療費自己負担を2割におさえ(1割助成)、老人保健法改悪で来年4月から実施される予定の70歳以上の高齢者の医療費値上げを中止するよう政府に働きかけ、実施された場合は負担増にならないよう助成します。
 誰もが、必要な介護を受けられることをめざし、介護保険料、利用料の減額免除の制度と寝たきり高齢者のための新たな福祉手当を月1万円からスタートします。
  住民税課税者は1000円から一気に20510円にはねあがるシルバーパス制度は、3000円、5000円パスを導入するなど所得に応じた負担制度とし、多摩都市モノレールなども対象にします。

◇ 介護施設をととのえ、孤独死をなくします
 介護予防のとりくみをつよめるとともに、要支援や軽度要介護高齢者の福祉用具、家事援助、通所介助などへの支援を充実します。4万人をこえる待機者解消をめざし、緊急計画をつくって特別養護老人ホームや老人保健施設などの整備を3倍化します。グループホームの家賃助成をおこないます。孤独死ゼロをめざし、区市町村や住民と協力し、「ひとりぐらし見守りネットワーク」づくりを支援します。

(2)生活保護の改善・拡充をはかります
 憲法25条にもとづく「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保障するため、国にたいし老齢者加算の復活、母子加算打ち切りの中止など生活保護の水準の拡充をつよくもとめます。都独自の法外援護を拡充します。

(3)がん・難病対策など医療対策の充実と都立病院の強化をめざします
 緩和ケアなどのがん対策、脳卒中専用病床の整備、リハビリテーションの強化をすすめます。大気汚染による健康被害については、メーカー、国とともに、被害を受けたすべての人を対象に健康被害救済制度をつくります。ウイルス肝炎に対する医療費助成、難病医療費助成を拡充します。都立病院や福祉施設の統廃合をやめ、都立看護学校を拡充し、看護師の確保をめざします。

(4)障害者のいのちとくらしをまもります
 障害者自立支援法による利用者の原則1割応益負担の中止を政府に働きかけます。国の制度改正まで都として負担増をおさえ、住民税非課税の人の負担はなくします。障害者施設への都の助成を拡充し、サービス水準が低下しないようにします。精神障害者も障害者福祉手当の対象にするなど、身体障害者・知的障害者との福祉水準の格差是正をすすめます。

(5)安心して子育てできる環境をつくります
 女性が一生に生む子どもの数をあらわす合計特殊出生率は、1.00と全国の1.26を大きく下まわり、東京の少子化問題はとりわけ深刻です。しかし、東京の子育て条件は石原知事のもとでは改善されないばかりか、廃止された母子保健院につづき都立小児病院3院(清瀬、八王子、梅が丘)の廃止計画がすすみ、私立保育園への補助が削られ、経験豊富なベテラン保育士の削減など保育の質の低下がすすんでいます。石原知事は認可保育所には「金がかかる」と言って背をむけているのです。
 次世代育成支援計画は「子どもの権利条約」を実行する立場で抜本的に見直し、子どもの医療費助成の拡充をはじめ東京を「子育て安心都市」にしていきます。

◇中学生までの子どもの医療費を無料にします
   「安心して子どもを医者にかからせたい」これは都民共通の願いです。そのために、中学3年生までのすべての子どもの医療費を所得制限なしで無料化します。

◇出産費用・妊産婦検診を無料にし、妊産婦医療費無料化をスタートさせます。

◇都立小児病院の廃止を中止し、安心できる医療体制をめざします。
 都立小児病院の廃止計画を撤回します。地域ごとに24時間、365日対応できる小児救急病院を確保します。不足している小児科・産科などの医師の育成・確保対策を強化します。妊娠後期から新生児早期まで総合的な医療体制を備えた周産期医療センターをふやし、産科医療や助産師外来への支援をおこないます。

◇保育の充実、育児休業の保障の改善をはかります
 認可保育園への補助を大幅に引き上げて、新増設と保育水準の向上、延長保育や産休明け保育を充実する緊急5カ年計画をつくり、待機児ゼロをめざします。私立幼稚園の保護者負担を大幅に引き下げます。認定こども園は、認可保育所と認可幼稚園の基準を満たした基準にします。
 育児・看護休業や妊娠・出産による不利益な取り扱いの禁止などについて、都の基準をつくり、企業に遵守を働きかけます。中小企業には必要な助成をおこないます。気軽に子育て相談ができる窓口をたくさんつくります。

◇学童保育・児童館を増やし、子どもの居場所づくりをすすめます

◇児童相談所を充実させるなど、親が相談に駆け込める場をふやします

(6)雇用・賃金などの条件について、都独自の「東京ルール」をつくり、働く人の仕事・くらしを守り、ワーキングプアをなくします
 ワーキングプアの原因になっている時給719円という低すぎる東京の最低賃金を大幅に引き上げ、国と巨額の利益を上げている大企業にリストラ規制などを強力に働きかけます。残業代をゼロにし、労働者を過労死・過労自殺に追いこむ「ホワイトカラー・エグゼンプション」などの労働法制の規制緩和に反対します。

◇雇用対策室をつくり、労政事務所を復活させるなど、都の労働行政を強化します
 最低賃金の引き上げ、不当な解雇、異動などの規制、非正規雇用に対する差別や男女差別の是正を企業に働きかけます。都の公共事業の一部が「安かろう、悪かろう」で安全性や品質の悪化、劣悪な労働条件の原因になっています。すでに他県で実施されている派遣労働、偽装請負などの実態調査をおこない、是正にとりくみます。異常な低入札を改善し、下請け、労働者の適正な単価、賃金などを保障するために公契約条例をつくります。

◇若者の雇用と生活を応援する緊急対策をおこないます
 教員、消防隊員、看護師をはじめ都職員を積極的に採用し、とりわけ若者雇用の拡大に努めます。若者を採用した中小企業に助成をおこないます。都が採用するアルバイト、派遣職員などの賃金、待遇を大幅に引き上げます。若者に「ポケット労働法」を無料で普及します。若者への家賃助成や都営住宅建設をおこないます。

◇ワーキングプアや無(低)年金者など生活保護基準以下の生活を余儀なくされている人の生活を応援します
 ワーキングプアなど、生活保護基準以下の収入を余儀なくされている人の中で、とくに困難な人に、月1万円の「緊急生活応援手当」を支給します。

(7)労働、福祉、教育などすべての施策を男女平等の視点で見直し、女性と男性の平等を保障するために全力をつくします
 女性副知事の実現をはじめ、都の行政委員会、審議会への女性の参加機会を増やし、意思決定への参加を積極的にすすめます。

(8)公共料金の引き下げにつとめます
 都立の大学、高専、高校などの授業料を2割程度引き下げ、上下水道料金の引き下げや減免制度の拡充など公共料金の引き下げにとりくみます。看護学校の授業料を大幅に引き下げます。

3、子どもたちのすこやかな成長をはぐくむ教育に改革します

 石原知事のもとで、東京の教育は、教育基本法の改悪を先取りして大きくゆがめられています。30人学級の実現など全国でおこなわれている教育条件整備を拒否するだけではなく、学校と教育の格差をひろげる競争主義教育をあおり、夜間定時制高校をはじめ都立高校を減らすなど教育条件を悪化させています。その一方、やってはならない「日の丸・君が代」の強制など学校への干渉をすすめています。

(1)どの子にもゆきとどいた豊かな教育条件の整備を緊急にすすめます

◇緊急に30人学級を実施し、子どもの豊かな成長と安全をまもります
 すべての子どもの基礎学力を保障するためにも、いじめ自殺や不登校をなくすためにも、30人学級を緊急に実施します。スクールカウンセラーのすべての学校への配置・充実など、「心のケア」対策をすすめます。校舎の耐震化を支援します。

◇「勝ち組」「負け組」にふるいわける競争主義教育をあらためます
 学校間格差をひろげる「一斉学力テスト」と、その結果の公表は中止します。子どもの心を傷つける習熟度別授業の強制はやめさせます。

◇夜間定時制高校をはじめ都立高校の統廃合をやめ、希望するすべての子どもの高校全員入学をめざします
 学校間格差をなくし、子どもたちが身近な地域で学べることができるようにします。

◇障害児学校を増設し、教室不足の解消やスクールバスの増発などにとりくむとともに、小中学校の障害児教育への支援を拡充します

◇「日の丸・君が代」の強制や学校現場への干渉をきっぱりと改め、憲法にもとづいた教育行政を推進します
  「日の丸・君が代」の強制を「違憲・違法」と断じた東京地裁判決を受け入れ、控訴を取り下げます。子ども中心の入学式・卒業式を大切にします。命令と管理至上主義の教育をあらため、子どもを中心にした教職員・保護者・住民、の共同・協力と自主的な学校づくりを支援します。学校の教育と運営に介入している都立学校経営支援センターは、廃止します。

◇私学助成を拡充します

◇首都大学東京については、学生・教職員・都民の声をいかして、学問の自由と大学の自治を守り、教育・研究条件の改善・充実をはかります

(2)文化・スポーツ・社会教育行政を充実させます

◇スポーツ・文化予算を大幅にふやします
 イベント中心のスポーツ行政ではなく、公立スポーツ施設の全国最低の設置率を脱却するため、都民が気軽に使える低料金のスポーツ施設をふやします。老朽化した施設を建て替えるため市町村を支援します。
 多様な文化・芸術活動への支援を強化します。

◇都立図書館の拡充をはかります
 蔵書の廃棄処分を中止し、1タイトル2点購入にもどします。区市町村の図書館への協力貸し出しをもとにもどし、連携と支援を強めます。

4、中小企業を応援し、地域経済の活性化をすすめます

 石原知事がすすめる「世界都市東京」構想のもとで、東京の産業構造は、金融、サービスなどの集積がつよまる一方、製造業や地域小売業などが衰退するという2極構造化がすすんでいます。しかし、石原知事のもとで、中小企業予算は4割も減らされ、ほとんどの中小企業対策は、大幅に後退させられてきました。私は、工業、商業、建設業など中小企業対策をつよめ、農林漁業などとともに、総合的な経済発展の道をめざします。

(1)中小企業が地域経済の主役にふさわしい役割を発揮するよう支援をつよめます

◇中小企業振興条例をつくり、緊急実態調査をおこない、分野別、業種別の特別支援をおこないます

◇制度融資を抜本的に改善・拡充します
 制度融資は、融資限度額を引き上げるとともに、使いやすいメニューに拡充し、1.5%程度の低利におさえます。借り換え融資は、民間からの債務もふくめ対象とするなど拡充します。

◇モノづくりへの支援を拡充します
 機械金属、印刷・製本、アパレルなどの集積した工業地域を地場産業と位置づけ、活性化事業をすすめます。中小企業や商店街・個人経営者の相談にのれる体制と機能を強化するために、商工指導所を再開します。産業技術研究センターは直営とし、拡充をはかります。

◇商店街を地域コミュニティの核として活性化させます
 地域商店街は、大型店や駅中店などの出店ラッシュ、消費税課税の強化などに苦しんでおり、大型店・チェーン店などの規制をつよめ、商店(会)への支援を拡充します。ショッピングセンターや量販店、大型店、駅中店の身勝手な出店・閉店をおさえ、商店街に協力させる「大型店規制東京ルール」をつくります。
  「新・元気出せ!商店街事業」を拡充するとともに、区市町村が策定した振興プランを支援するしくみをつくり、空き店舗の活用、駐車場設置、共同宅配などへの助成、支援をつよめます。
  「輝け個店事業」を復活・拡充し、店のレベルアップや業種転換を支援します。新規事業のたちあげなどへの創業支援をつよめます。

◇建設業など地元業者への仕事をふやします
 公共事業を福祉施設の建設をはじめ都営住宅や公園、歩道整備など生活密着型に転換します。住宅の耐震工事助成や1戸10万円のバリアフリー化助成などで町場の仕事をふやします。東京都の公共事業への中小企業の入札の参加を拡充し、下請けや建設労働者へのコスト、賃金の不当な切り下げをおさえます。

(2)農業を基幹産業の一つとして位置づけ、都市農業の振興、林業・漁業への支援をつよめます

5、緑と環境を優先し、災害につよい東京へ、都市政策を転換します

 石原知事の都市政策は、超高層ビルを乱立させ高速道路網を幾重にもはりめぐらせる、超過密、経済効率至上の東京づくりです。このため、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の発生量は減るどころか、ふえつづける一方です。また、住宅やマンションの耐震・不燃化、総合治水対策など防災対策はきわめて不十分で取り残され、なおざりにされています。 東京とりわけ都心への過度の集中をおさえ、環境に優しく、都民が安全・快適にくらせる街づくりを最優先した都市づくりにかじを切りかえます。

(1)オリンピックの名による大型開発計画を抜本的に見直します
 都民のくらしがたいへんなときに、莫大な税金を使うような石原知事のすすめるオリンピック計画はやめるべきです。それは、競技施設の整備などに1兆円以上の資金がかかるだけでなく、オリンピックをテコにして、首都圏中央連絡道、外郭環状道路、首都高速中央環状品川線のほか、羽田?築地間のトンネル道路や臨海部の広域幹線道路などの7兆円をこえる基盤整備事業を、一気に完成しようという計画だからです。また、地震にもっとも弱いと言われる臨海部地域に競技施設を集中させることは、防災上きわめて危険であり、無謀だからです。

◇2016年のオリンピック招致計画は白紙にもどし、スポーツ予算を拡充します
 石原知事のオリンピック招致計画を白紙にもどし、都民の参加で再検討します。オリンピックのために毎年積み立てるという積立金はとりやめ、都民のくらし応援、都民が気軽につかえるスポーツ施設の充実のために使います。

(2)水と緑、大気などの自然環境を改善し、環境優先の都市づくりをめざします

◇緑の都市づくり、オフィスビルや自動車走行量の規制と誘導で、地球温暖化、ヒートアイランド現象をおさえます
 ヒートアイランド現象や集中豪雨対策、地球温暖化対策はまったなしです。ところが、 石原知事は、ディーゼル規制にとりくんだものの、超高層ビルや幹線道路建設の推進でヒートアイランド現象を激化させ、地球温暖化の原因である二酸化炭素は減らすどころか24%もふやすありさまです。
 都市の成長を管理する方向にきりかえ、二酸化炭素をおしあげているオフィスビルや自動車などの排出削減計画をつくり、強力にすすめます。再生可能エネルギーの活用を促進します。立ち遅れている都市計画公園の整備、市街地の緑地保全と植栽の推進、里山の保全などを抜本的につよめます。

◇三環状道路などの建設を抜本的に見直します
 三環状道路を凍結し抜本的に再検討するとともに、道路の右折レーン、鉄道との立体化、公共交通と水上交通の整備などを優先させた交通政策をすすめます。町なみや景観に配慮した修復型まちづくりを重視するとともに、緑の宝庫である高尾山の自然を守ります。

◇「都民の台所」といわれる築地市場を、環境基準をはるかにこえる有害物質で汚染されている豊洲地域へ移転させようとしている計画は見直します

(3)都市型災害から、都民のいのちと財産を守る緊急総合対策をすすめます

◇地震被害を最小限にするという予防の立場で、東京都の震災対策を抜本的に転換します
 東京直下型地震の発生の確率は、10年以内に30%、30年以内に70%と予想されています。震災対策はまったなしの緊急対策が求められています。
 耐震診断をおこない、毎年1万戸の木造住宅耐震化をすすめます(上限1戸75万円助成)。マンションの耐震助成をすすめ、低利の融資をおこないます。長周期地震動対策、大規模複合施設、地下鉄、地下街、臨海部埋め立て地対策、帰宅困難者対策などを確立します。

◇防災に不可欠な消防力を強化します
 ハイパーレスキュー隊の増強、消防団の施設や処遇の改善など消防体制を強化します。雨水浸透対策、河川改修の抜本的強化など、集中豪雨にそなえます。

(4)都営住宅の増設など、快適で住みよい住環境をととのえます
 都営住宅に50倍以上の応募が殺到しているのに、石原都政は都営住宅の新規建設は8年間ゼロでした。石原知事の住宅政策は、住宅供給における公共の役割を否定するところまで踏みこんでいるのです。
 都営住宅を1年に1000戸ふやすことからスタートし、大幅な新規建設をすすめます。高齢者、障害者にとどまらず青年や若年ファミリー向けの都営住宅を計画的にふやします。都営住宅の家族への使用承継制度を存続し、家賃の減免制度を拡充します。都民住宅・公社住宅の市場家賃制度をやめ、高い家賃を引き下げます。民間賃貸住宅の高齢者、青年、若年ファミリーへの家賃助成制度をつくります。

(5)多摩・島しょ地域の格差解消をすすめます
 23区と多摩・島しょ地域の税収には大きな格差があり、それが子どもの医療費助成や学校の耐震対策など都民サービス水準の格差につながっています。ところが、石原知事は「格差はない」といいはり、手を打とうとしません。
 都民がどこでも一定水準の文化的生活をおくれるよう振興計画をつくり、財政力の弱い多摩・島しょ地域への援助をつよめ、福祉や医療、くらし、教育、消防、交通網などの23区との格差を解消します。多摩地域の文化・スポーツ施設の整備を支援します。多摩・島しょ地域の観光対策と産業を応援し、三宅島の噴火災害の復興支援を強化します。

6、憲法をまもり、基地のない、平和な都市東京をめざします

(1)東京都「憲法都市宣言」「非核・平和東京都宣言」をおこないます
 石原知事の「私はあの憲法認めません」「命がけで憲法を破る」などという発言は、それだけで知事の資格がないと言わなければなりません。憲法改悪に断固反対し、憲法をまもり都政にいかします。
  「憲法都市宣言」「非核・平和東京都宣言」をおこないます。建設計画が中止された「東京都平和祈念館」(仮称)はすみやかに建設をすすめ、都民がとりくむ平和事業への支援をおこないます。

(2)米軍基地の強化や永久化に反対し、早期撤去を求めます
 戦後60年以上たつのに、3500万人という密集した人口をかかえる首都圏に、いまなお横田、横須賀などの米軍基地があることは異常です。韓国でもドイツでも、世界の流れは米軍基地の縮小・撤去です。私は、横田など米軍基地の早期撤去に全力をあげます。また、政府の米軍と自衛隊による共用化であれ、石原知事の米軍と自衛隊、民間機の共用化であれ、基地機能の強化・永久化、爆音被害のさらなる深刻化につながるいかなる計画にも反対します。

(3)アジアと世界から人々がつどい、にぎわう国際都市をめざします
 東京は36万人を超える外国人が登録され、都心三区の人口を超える人々が住んでいます。様々な国の人々がつどい、多様な文化が交流する都市をめざします。

以上

 
 
 
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