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会の機関紙「都民がつくる革新都政」2011年7月15日発行 |
くらし、いのちを守る都政へ
浪費やめ、福祉充実、防災強化を |
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大震災支援・復興と原発過酷事故による深刻な事態が広がり、エネルギー政策の転換、防災・福祉都市東京づくりが強く求められている中で都知事選後初の都議会・第2回定例会が、6月17日から7月1日まで行われました。革新都政をつくる会は、開会日に都庁前で早朝宣伝を実施。「命まもる福祉・防災都市東京へ」「不要・不急の外環道やオリンピック基金を削り、いのちとくらし守る補正予算を」の号外を配布し、サマータイムで早朝出勤の労働者、都職員に「いのちとくらし守る都政を!」「原発ノー、放射能から子どもを守れ!」と訴えました。
石原都知事は、17日の所信表明で構造改革路線を継続する「10年後の東京」計画の改定を表明し、大震災の支援や防災対策の補正予算を提案するとともに2020年夏季オリンピックの招致を表明しました。
石原知事は、「震災復興」を招致のテーマにする考えを示し、「日本開催を目指す松明を消さずに灯し続けることは、我が国の将来にとって大きな意義がある」と述べました。しかし、開催地を決める国際オリンピック委員会総会は、2013年9月。まさに救援と復興、原発問題の真っただ中で、招致活動を行うことになります。
石原都政は、失敗した2016年オリンピック招致で150億円もの税金を無駄遣いし、石原知事自身も豪華海外出張を行い、都民の厳しい批判を浴びています。何より、未曾有の大震災救援・復興へ総力を挙げ、原発ノー、防災計画の抜本見直しを求める都民の願いに背くものです。トップダウンでの不急のオリンピック再招致に、都民から厳しい批判の声が上がっています。
第2回定例会において救援・復興対策を盛り込んだ補正予算が可決されましたが、規模は一般会計で1238億円にとどまり、都の財政力からみて、まったく不十分です。オリンピック招致を理由に準備金4000億円には手を付けず、東京外環道など巨大道路建設を優先して、液状化被害を受けた都民への支援や木造住宅の耐震・不燃化への助成充実など都民の切実な要求にこたえていません。
都政をめぐる築地移転反対や外環道反対、医療、教育、福祉を守る都民運動も重要なたたかいを展開しています。いまこそ、石原都政の防災予防を軽視し、都民に「自己責任原則」を押し付ける流れから、災害に強い、都民のいのちとくらしを守る福祉・防災都市東京へと転換する要求運動を旺盛に強めましょう。 |
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“いのちとくらし守る補正予算を”と「都議会開会日早朝宣伝」を行う革新都政をつくる会=2011年6月17日・都庁前 |
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雨のなか、都議会開会日行動で「防災・福祉都市を」と声をあげる行動参加者=2011年6月17日・都庁前 |
東日本大震災の被災地・被災者支援、防災対策などを盛り込んだ補正予算案を審議する東京都議会第2回定例会が開催された6月17日、都民要求全都連絡会、東京社会保障協議会、東京地評は都庁前行動を行い、「大震災の避難者支援に全力でとりくめ」「雇用対策事業の強化を」などのアピールを行いました。
東京地評の伊藤議長は、オリンピック招致基金の4000億円余を学校や病院、木造建築の耐震補強など震災対策に使うべきと、防災・福祉都市をつくるため声を上げようと呼びかけました。
「都が進めてきた公務員の給与・定数の削減、公的施設の民営化では災害に強い東京はつくれない」(東京自治労連)、「子どもの安全・健康を守る学校の役割が重要。過度な節電対策は見直すべき」(都教組)など各団体からの訴えが行われました。
都議会会派からは、日本共産党の清水ひで子都議が駆けつけ、〇都の被災地救援・復興支援の拡充、〇原発からのすみやかに撤退するなどエネルギー政策の転換、〇災害に強い防災・福祉の都市づくり対策の実現に奮闘する決意を語りました。
革新都政をつく会は、定例都議会開会日早朝、“命を守る福祉・防災都市東京へ”「不況・不急の外環道やオリンピック基金を削り、いのちとくらしを守る補正予算を」との内容のビラを都庁前2ヶ所で配布行いました。 |
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許せない!石原知事の「核武装・徴兵制導入」
暴言撤回せよ! |
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石原知事は、6月20日、国民新党の亀井静香代表が開催したセミナーの講演で「日本は、核をもたなきゃだめですよ。持たない限り一人前には絶対扱われない」「日本が生きていく道は軍事政権をつくること。そうでなければ、日本はどこかの属国になる。徴兵制もやったらよい」と発言しました。
日本国憲法を持つ国、被ばく国の首都の首長の発言として絶対に許すことができません。
石原知事は、これまでも日本国憲法を敵視し、踏みにじる発言を繰り返してきましたが、4期目の始まりにあたっても、こうした暴言を行ったことに厳しく抗議するとともに、断固発言の撤回を求めます。同時に、憲法を都政のすみずみまで生かす都政への転換をめざして力を合わせることを呼びかけます。 |
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埼玉県知事選に立候補を予定している、県民参加の民主県政をめざす埼玉各界連絡会推薦の「原冨さとる」予定候補(左)を激励する革新都政をつくる会・中山伸事務局長(中)=7月11日・さいたま市 |
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「原発ゼロ」をめざし、
2万人が集まった7・2緊急行動 |
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「原発ゼロ」をめざし、福島から全国から2万人を超える人が集まり、『原発ゼロ』をめざす大運動を開始しようとのアピールを確認し、集会終了後都内をパレードしました。=2011年7月2日・明治公園 |
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官製「ワーキングプア」なくせ!
自治体キャラバン50自治体と懇談 |
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春闘キャラバンで行政当局と懇談する地元と東京春闘共闘の代表=2011年1月、目黒区 |
東京春闘共闘会議は、都内の労働組合が賃金引上げを中心に雇用・権利を守るために力を合わせようと40万人の労働者を組織し運動を進めています。
小泉内閣による「構造改革」路線の強まりの中で、「小さな政府」「官から民へ」と住民サービスの切捨て公務員労働者の賃金切り下げ、委託・指定管理者制度・市場化テスト法など外注化による官製ワーキングプアの発生、公共工事はダンピング受注で建設労働者の賃金引下げが相次いでました。これらの打開のために自治体キャラバンを開始し、今年で7回目となりました。
キャラバンは、(1)地場賃金の引き上げ (2)行政改革の名による経費削減、安ければ良いとする労働者の暮らしを無視した官製ワーキングプアを無くし、非正規労働者をはじめ労働者・就業者の労働条件改善をめざす (3)自治体の公的責任の役割発揮をめざす (4)循環型地域経済(地産地消)の振興をめざす (5)「地域主権改革」名による「構造改革」にストップをかける の5つの実現をめざして取り組みました。
今年度は11年春闘の前段行動と位置づけ、地域組織と産業別組合の共同行動とし、昨年10月29日に「公共サービス・公共調達に関わるすべての勤労者への政策充実を求める懇談の申し入れ」と「懇談に当たっての事前アンケート」を島嶼を除く都内53の自治体に要請しました。懇談の時期は、1月17日〜27日の7日間とし、この期間に50自治体と懇談をしました。
自治体訪問(キャラバン)は、各自治体を東京土建、東京自治労連、全印総連、全国一般、建交労、生協労連、都教組など産業別組合と地域春闘、東京春闘の地域組織を合わせて延べ543人が訪問し、自治体側は、副市長や総務部長をはじめ総務課長、職員課長、契約課長、企画課長など担当部署から複数で対応し総勢297人でした。
今年の特徴点は、正規職員の減少(昨年比△1490人)に歯止めがかからず非正規職員(同、+3862人)が増えています。昨年、東京都最低賃金が30円引き上げられました。それに伴って自治体最低賃金は、稲城市で最高の60円引上げをはじめ23区1、多摩地区18の19の自治体で引き上げられました。また、「財政力がなく最低賃金を引き上げられない」は口実であることが財政力指数〈表〉からも言えることが明らかになりました。臨時職員の交通費支給は、別途支給が58.5%(昨年比+5.7%)に増えて主流になっています。時給賃金に交通費が含まれると、法定の最低賃金は交通費を含まないこと、また交通費を含めるとその分所得が増えてしまい課税問題が発生する可能性があることなど問題があります。住民サービスの維持・向上と自治体からの業務委託や公共工事で働く労働者の賃金確保のために、「公契約条例」が昨年、野田市、今年、川崎市と続き東京でも国分寺市、多摩市などで制定の準備がされていますが、それ以外の自治体でも「条例検討」「総合評価方式での入札」や「公共サービス基本法」の実施などで官製ワーキングプア防止の対策が始まっています。 |
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都政転換 私の願い(1)
革新都政下の自由で民主的な教育、今の子どもたちにも |
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中澤 誠
(東京中央市場労働組合書記長)
4月の都知事選で、小池あきらさんは「築地アピール」として私たちの職場を大きく取り上げてくださった。そして「何も考えずに、自民党に投票していた」という経営者の保守層にも大きな支持を広げた。東京全体から見れば小さな、しかし私たちには大きな一歩だったと思う。
その小池あきらさんと私はとは、実はささやかな共通点で結ばれている。二人もとも美濃部革新都政下の武蔵野市で小学校時代をすごしていたのだ。
私は千川小学校、小池さんはすぐ隣の大野田小学校。私は三年生の時に千葉県の小学校に転校し、あまりの違いに、武蔵野市での経験が「特別」なものであることを知った。革新都政下の千川小学校は子どもにもわかるほど、自由で民主的だったからだ。
12月の、あの日の出来事は忘れられない。クラスの催しの「クリスマス会」に、宗教上の理由から出席でない子がいたのだ。担任の佐々木先生(元気でおられるだろうか!)はただちにクラスの全員で真剣に議論をさせた。結果「クリスマス会」は中止となった。そして私たちは、代換案として出された「おたのしみ会」を、満場一致で可決したのだ。少数の弱者のために、みんなで知恵を絞るということが民主主義なのだと、私はその時学んだ。あの時の、あの子のうれしそうな笑顔は今も鮮明に蘇る。
生徒会長選ともなれば、折り紙・千代紙クレヨン書きのビラが美しく学校中を彩る。模造紙でつくられたタスキを掛けた候補者が、他の子どもたちに大歓声で迎えられる。“立ち会い演説会”などはさながら“祭り”だった。そしてそれらすべてが、まさしく教育だったのだ。おそらくは小池さんも同じ革新都政下、同じ空気を呼吸しておられたに違いない。
ひるがえって今、東京は、どうなっているだろうか。先生たちに日の丸・君が代を強制し、子どもたちに愛国心を強要する都政には、当時の面影すら見ることはできない。……もしも「なぜ日の丸が嫌いな人たちがいるのか、なぜ君が代を快く思わない人たちがいるのか」クラスのみんなで話し合えたら、どんなに素晴らしいだろう。それこそ教育というものだろう。
そんな東京に、私はしたい。今の子どもたちにも、そんな教育を受けさせたいと思う。 |
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大震災から様々な問題を考えあうシンポジウム=2011年6月30日、渋谷区代々木 |
新婦人都本部主催「未来へつなごうみんなの願い6・30東京交流会」が6月30日、渋谷区代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターで開催、午前・午後で700人が参加しました。
午前は若い世代の企画で、活動や交流・保育園増設・原発問題などの運動の取り組みなどを写真と音楽で編集した「未来につなぐスライドショー」でオープニング。テレビでおなじみ、高見のっぽさんの講演「小さい人とのつきあい方」では、子どもをあえて「小さい人」と呼ぶノッポさんの視点から、感受性豊かでこちらが思うより実は賢い「小さい人」との向き合い方を考えました。
リレートークでは、若い世代から、多彩に広がる小組活動や待機児問題・放射線量の測定……など運動をひろげ、仲間を迎えている発言や「しゃべって、学んで、つながって、未来へつなごう!みんなの願い。新婦人を大きくしましょう!」のよびかけに、会場全体に共感が広がりました。
被災地チャリティー交換会では手作り品やグッズがならびました。福島のサクランボ、茨城・千葉の野菜など生産者応援コーナーもあわせ、会場は熱気いっぱい。全体で30万円を超えるチャリティーとなりました。
午後のシンポジウムでは「大震災からさまざまな問題を考えあうシンポジウム・原発・食と農・エネルギー問題」と題して三人のパネリストがそれぞれの専門分野からの報告と提言、被災地福島からも農民連・三浦さんから特別報告がありました。会場からは、子育て中のお母さんの放射能についての率直な不安、代替エネルギーについての関心も高く、質問もたくさん出され、パネリストが丁寧に答えました。福島から東京に避難し、一枚のチラシと出会って新婦人を知り、会員となった方の発言もあり、参加者からは、激励と連帯の拍手がおこりました。
シンポジウムの後、ぶんぶん通信(上関原発建設反対運動の記録)DVD上映もおこなわれ、「戦っているおじいちゃん・おばあちゃん、かっこよかったです」「果てしない運動であるけれども、未来のためにあきらめず頑張らなければ」と感想も。
いま、いのちに関わる問題・困難を前に、なにかしたい。声をあげて行動したいと思いが広がっています。つながってともに学び、行動し、歩んでいける……そんな生き方をしたい。そこに重なる新婦人を実感し、願い・運動を未来へつなごうと世代を超えて思いを共感する交流会となりました。 |
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東日本大震災・福島原発事故から四ヶ月。復旧・復興の見通しもフクシマの収束も見えないのに、玄海原発再開や復興大臣辞任劇など見せつけられている。こうした報道の隅で小さく伝えられているが大事な問題がある▼卒業式などで「君が代」斉唱時に教員に起立を命じることは、思想・良心の自由を保障した憲法19条に違反する。この問題をめぐって、最高裁が5月30日から6月6日、14日、21日、7月4日と小法廷によって次々と合憲判決を出している。また、6月3日には大阪府議会が橋下知事率いる維新の会によって「君が代起立強制」条例を制定した。まさに「民主主義の機能不全による人権保障の後退を危惧せざるを得ない」(澤藤統一郎)▼先立って昨年12月10日付け「都政新報」に「最高裁は司法の良心を示すよう望みます」の「学校に自由と人権を!共同アピール」が637人の賛同名で1頁の大型意見広告が掲載された。今春、その賛同者のコメント集が出来て送られてきた。「日の丸・君が代」批判を前提とした意見がほとんどの中で惹かれたコメントがあった。「日の丸や君が代は大切にすべきだ。しかし、良心の自由は、もっと大切にすべきだ」(堀田力)▼「一点での共同」をみた。学び広げたい。(高) |
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