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都民がつくる革新都政
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会の機関紙「都民がつくる革新都政」2011年3月15日発行
チェンジ石原都政!新しい福祉都市
小池ビジョン
問われるのは、石原都政12年の継承か、チェンジか
東京都知事選挙の告示が2週間後にせまりました。この選挙で問われるのは、12年間の石原都政のあり方を引きつぐのか、変えるのか、です。
石原都政は、都民の福祉・くらしを守る自治体本来の役割を次つぎに投げ捨てました。その一方で、都民の大切な税金を湯水のように巨大開発につぎこみ、新銀行東京や、豪華海外出張などで浪費しました。
いま東京に求められているのは「チェンジ!石原都政」です。「巨大開発都市・東京」から憲法を守り生かす「新しい福祉都市・東京」に転換してこそ、都政のゆきづまりを打開して、くらし続けられるまち・東京をつくりだすことができます。
私・小池あきらが都知事になれば、東京は間違いなく変わります。東京が変われば日本が変わります。本物の“政権交代”を東京で実現しましょう。私は、都民のみなさんと力をあわせて都政を変え、政治の新しい流れをつくり出します。
今こそ「新しい福祉都市・東京」への転換で、東京を元気に
東京ガチトーク
仕事につけない、結婚できない、給料安い、家賃高い…若者にこたえる小池あきらさん=3月5日、渋谷区
石原知事は「何がぜいたくかといえばまず福祉」と言って、多くの福祉施策を冷酷に切り捨てました。私は「何が大切かといえばまず福祉」という都政に転換します。雇用と仕事の面でも、人間をモノのように使い捨てにする社会を、首都東京から変えていきます。すべての国民の生存権を保障する憲法第25条が文字どおり実行され、誰もが人間として尊重され生活できる東京を築いていきます。
福祉に力を注げば、本人と家族のいまの生活を安定させるとともに、将来への不安をとりのぞき、地元の建設業など中小企業の仕事と雇用をつくりだし、消費を活性化させて商店街を元気にします。その結果、都の税収増にもプラスに作用します。まさに一石三鳥・四鳥の政策です。
私がめざす「新しい福祉都市」は、福祉政策を重視するだけでなく、雇用と仕事をつくりだし、経済を活性化させる構想です。都民のくらしを何よりも大切にする21世紀の東京にふさわしい都政へと、いまこそチェンジ!のときです。
予算編成の転換、浪費の一掃、積立金の活用で、財源を都民のために
…一般会計の4%、2,500億円で実現可能な政策を提示
東京都は巨大な力をもっています。都の財政規模は一般会計6兆円、全会計で12兆円。韓国の国家予算に匹敵します。この都政が都民の方を向けば、巨大な力を発揮することができます。
1兆円以上ある積立金を都民のために有効に活用する
財政を大規模開発優先から福祉・くらし優先へ転換する
現在、都には4,000億円を超える「オリンピック開催準備基金」を含めて、都民のために使えると東京都じしんが認める基金、積立金が1兆円以上もあります。当面は、その一部を活用しながら、税金のムダづかいをやめ、不要不急の大規模開発の出費をおさえる予算編成をおこないます。
一般会計6兆円のわずか4%程度に相当する2,500億円の年間予算でできる政策を、別表で例示しました。都民の立場に立てば、東京都はこれだけの仕事ができるのです。
高すぎる知事の報酬、退職金、海外出張費用などを大胆に見直す
この12年間の石原知事による都政私物化は、ほんとうに目にあまるものでした。知事の豪華海外出張は12年間で32回、合計4億6,600万円も浪費しました。私は、こうした税金のつかい方にも大胆にメスを入れます。
知事自身の努力でできる節約を徹底的におこない、都民が納める税金を1円たりとも無駄にしない都政をつくります。知事を1期4年間やっただけで4,000万円をこえる退職金を、私は受け取りません。
1.「新しい福祉都市・東京」へ――医療、介護、子育て支援
都立病院を充実し、公的な医療・介護のネットワークをつくる
石原都政は、16あった都立病院を8つに統廃合しました。さらに残る都立病院も独立行政法人化を検討するなど、都民が誰でも必要なときにかかれる公立病院としての役割を投げ捨てようとしています。こうした方向にストップをかけます。
東京は119番コールを受けてから病院での治療が始まるまで52分と全国最悪です。人口あたりで全国で最も少ない救急車をふやすとともに、地域の第一線医療機関、中核病院、救命救急センターなど、きめの細かい救急体制を強化するために、都として支援をつよめます。
産科、小児医療の拡充のための、都の独自支援をおこないます。多摩地域で少ないNICU(新生児集中治療室)を増設します。質の高いお産のための役割をはたしている助産所への都の独自支援をおこないます。
特別養護老人ホーム、グループホームの増設を急ぐ
東京で介護を必要とする高齢者は年々増加し、現在の50万人から25年後には91万人になると推計されています。こうした現実を直視し、備えを急ぎます。特養ホームは当面4年間で1万5千人分をつくり、さらにふやします。そのための整備費、人件費などの補助をふやし、用地費補助も復活させます。そのさい、未利用の国有地(都内に東京ドーム550個分の面積)や都有地を、思いきって活用していきます。
在宅介護を地域で24時間安心して受けられる態勢をつくる。介護保険利用料の負担を軽くすることを都の制度として確立する。利用上限額を超える分を都が負担する制度をつくる
待機児ゼロをめざし、認可保育所を増設する
安心して子どもを産み育て、仕事と両立できる体制を整備することが緊急に必要になっています。同時にそれは少子化問題解決のためにも不可欠です。国有地や都有地を活用して、認可保育所を4年間で2万人分つくります。
妊娠・出産にともなう経済的負担を軽減する
妊婦健診無料化における地域格差や、低い上限額を解決できるよう、支援をひろげ、ふやします。
国民健康保険料(税)を1世帯あたり1万円引き下げる
国保への一般会計からの繰り入れをやめさせる国の動きを中止させます。都は1999年以前は約300億円を区市町村の国保に支出していました。その当時の水準にもどせば、1万円の引き下げができます。負担を半分に減らした国にたいしても元にもどすようつよく求め、さらに引き下げます。
18歳までと75歳以上の医療費を無料化する。65歳以上の医療費負担を1割にする
がん医療も負担軽減をします。
シルバーバスの負担を軽くし、多摩都市モノレールにも適用する
所得に応じた3千円バスを発行し、住民税課税者の負担を軽減する。
障害者や難病患者が安心して生活し社会参加できる東京をつくる
障害者の医療費助成、福祉手当、重度手当の対象範囲をひろげ、増額します。高齢者の新規申請を再開します。精神障害者にたいする福祉手当を実施します。
障害者の雇用拡大をすすめます。
駅ホームからの転落事故ゼロをめざし、都内全線・全駅で可動式ホーム柵設置を実現します。
障害者・家族の参加のもと、知事も出席する対話集会を開いて、障害者への差別をなくし、生活と権利を保障するルールや仕組みをつくります。
自殺や餓死、孤独死のない東京をめざし、都知事を長とする対策本部をつくる
児童虐待から子どもを守るため、全国平均からも大きく遅れている児童相談所の増設、児童福祉司、心理司の増員をすすめる
2.雇用と仕事の拡大――貧困をなくし、くらしの不安を解消
不当な解雇や雇いどめをやめさせ、正規雇用の拡大、有期雇用の限定、均等待遇など「東京雇用ルール」をつくり、条例として制定する
緊急雇用対策は、住まいの確保と職業訓練を一体化し制度化する。3月で打ち切りになる「東京都就職チャレンジ支援事業」は、制度をもっと使いやすく改善して継続する
新卒者をはじめ若者の就職を支援し、希望をもって働ける東京をつくる
就職「超氷河期」のもと、東京には全国の新卒者の4分の1、約20万人が集中しています。若者の雇用に大きな責任を負う大企業の本社も集中しています。こうした首都の知事として、大企業を直接訪問し、若者を積極的に雇用するよう、つよく働きかけます。
中小企業支援と人不足の介護・医療分野への支援をつよめます。学生の就職活動の早期化・長期化を防ぐため、都・経済界・大学・学生による協議をおこない、ルールを確立します。就職難にかこつけて学生や若者を使い捨てにする“ブラック企業”を摘発します。
教職員、消防士・救急隊員、看護師・保健師などの都職員を正規・直接雇用で増員する
30人学級を実現すれば、小学校1、2年生分だけで1,763人の教員が必要になります。1万5千人分の特養ホームで約1万1千人の、2万人分の認可保育所で約7千人の雇用が生まれます。
東京都中小企業振興基本条例(仮称)を策定し、中小企業対策予算を抜本的に増額する
貸し工場家賃、リース代補助などで町工場を応援する。商店街活性化支援を拡充する
住宅リフォーム助成制度をつくる
公契約条例をつくる
日本の農業や医療や雇用をこわすTPP(環太平洋連携協定)に反対する。東京の都市農業、林業、漁業を守り、振興をはかる
3.30人学級実現。すべての子どもにゆきとどいた教育を
東京の教育に都民の声が反映されるよう、都教育委員会のあり方を改善するとともに、都教委のもとに「都民会議」(仮称)を設置する。
石原都政が強行し、子どもたちと学校を疲弊させてきた競争主義や管理統制を改め、東京の教育の新たな方向を都民参加でつくりあげます。
30人学級の全面的実施をめざし、4年間で、小学1・2年30人、小学3年から中学3年まで35人学級を実現する
障害をもつ子どものための特別支援学校の新設と教室確保を抜本的に拡充する。
私立高校の授業料無償化にふみだすよう国に求めるとともに、都の授業料補助をふやして無償化をひろげる
年収760万円未満世帯の私立高校生は実質的に授業料無償になるよう、私立高等学校等特別奨学金補助を拡充します。
給付制奨学金を、国に求めつつ、都として独自に実施する。
私立幼稚園児の保護者負担を軽減するため、補助をひろげ増額する。
小中学校の教材費、給食費などの家庭の負担を軽減する
都立高校の拡充をはかる。とりわけ大幅に削減された定時制高校の増設にとりくむ
看護、介護、保育、ものづくりなど、都民の福祉や雇用につながる技能・資格を安い学費で身につけられる都立の大学・短大(コミュニティ・カレッジ)を設立する
都民だれもがスポーツ、芸術・文化を楽しめる東京をつくる
「都民が運動・スポーツをおこなった場所」の第1位が「道路や遊歩道」と、東京のスポーツ環境は劣悪です。都民とスポーツ関係者の参加で、新たな「スポーツ振興・施設整備計画」をつくります。少年野球やサッカー、ママさんバレーなどの活動、クラブ育成、大会開催などへの助成をひろげ、ふやします。老朽化した都立スポーツ施設の改修・改築を、利用者の意見を反映させてすすめます。身近なところにスポーツ施設・設備を整備します。
芸術・文化関係者とすべての都民が、創作および鑑賞活動に参加できるようにする立場から、文化行政のあり方について都民参加で検討します。都立施設の入場料・利用料を安くおさえ、利用者の声にもとづいて使いやすく改善します。
4. 安心して住み続けられる「環境都市・東京」へ
温室効果ガス削減目標を「2020年までに25%削減(1990年比)」として実現し、世界の大都市の先進をきって「環境都市東京宣言」をおこなう
住宅の太陽光発電システム設置への補助制度を復活させ、拡充する
保全緑地の公有化をすすめる
外環道などの高速道路建設は中止して、住民参加で計画を練り直す
1mつくるのに1億円かかる東京外かく環状道路の建設中止、地上部につくる「外環の2」計画の廃止を提起し、都民合意をつくります。他の2つの環状道路建設も見直します。
「持続可能な都市」「コンパクトシティ」をめざし、東京の街づくり計画を都民参加でつくる
コミュニティバス、自転車専用道路、LRTなど、地域住民に身近で地球にやさしい交通を重視します。
都営住宅を年間2,000戸新規建設する
石原都政は都営住宅の新規建設を12年間おこなわず、抽選の平均倍率は30倍から60倍に達しており、打開が急務になっています。
民間賃貸の家賃補助制度を創設する
年収200万円以下の若者・子育て世代10万世帯を対象に、月1万円補助します。
木造住宅、マンションの耐震診断・改修助成を拡充する
ゴミの排出を減らし、全国平均より低い23区のリサイクル率を高め、東京を循環型社会づくりの先進都市にする
消防隊員を増やし、救急体制を強める。住民生活の安全を守る警察官を増員し、空き交番をなくす
5.多摩地域の格差をなくす総合プランをつくる
多摩地域の振興を都政の重要な柱にすえて、医療・福祉・教育・産業・交通など各分野で23区との格差を解消する総合的な振興プランを、市町村の参加でつくりあげる
市町村総合交付金を増額して、多摩地域と島しょの市町村の財政基盤確立を援助する
島しょ住民の声にもとづき、港湾・道路の整備、産業振興、本土との間の交通利便性向上など、総合的に支援する
三宅島の生活・営業再建を重視し、国と都で特別支援をおこないます。
6.石原知事のトップダウンにより失敗した施策を抜本的に見直す。
築地市場の豊洲移転を白紙撤回し、現在地で再整備する
高濃度の毒性物質に汚染された東京ガス跡地の危険は明らかです。市場関係者や都民の多くが反対する豊洲への移転は白紙撤回します。
大手流通・外食資本中心の大基幹市場計画を見直し、築地の地の利、人の利を生かし、目利きの熟練仲卸業者や関連業者の営業を支援し、東京の台所にふさわしく地域経済を活性化するため、現在地での再整備をおこないます。計画は関係者の合意をつくり、東京都がすすめます。必要な改修や老朽化対策は緊急におこないます。
破たんが明白な新銀行東京から撤退、処理する
7.憲法を都政に生かす・都政からあらゆる強権政治をなくす
米軍横田基地の返還。基地も核兵器もない東京をつくる
東京大空襲などを次世代に語りつぐため、着工直前の1999年に凍結された「東京都平和祈念館」の建設をすすめる
「日の丸」「君が代」の強制を中止する
「日の丸」「君が代」にたいする感情や考え方は、歴史的な事情もあって、人それぞれにさまざまです。とるべき態度を画一的に強制することは、人間にとって何よりも大切な人権である「内心の自由」を踏 みにじるものであり、許されません。都政による強制を一掃します。
漫画・アニメ規制の条例改悪を撤廃する
東京都青少年健全育成条例を、昨年12月改悪前の条文に戻します。子ども・青少年の人権を守り、治安対策中心でなく人格形成を支援する見地で、条例そのものを見直します。
ジェンダー平等と女性の地位向上のため都政が先導的役割を果たす
国連女性差別撤廃条約のルール確立を、都政のあらゆる分野で徹底します。雇用や待遇・人事などで企業の女性差別や不利益的あつかいをなくし、妊娠・出産による解雇などをやめさせるために、都の指導を強化します。
副知事をはじめ都の重要なポストに女性を積極的に登用します。
マイノリティの人権を擁護し、文化や嗜好、価値観の多様性を尊重する真の国際都市・東京を実現する
「ここに住んで幸せだ」といえる東京に――本物の"自治"の再生を
石原都政の12年間は、福祉に関しては、国といっしょになって制度の改悪をすすめる一方、いくら住民から要望があっても国が決めた以上のことは一切やらないのに、大規模開発に関しては、国が出すべきお金を都が肩代わりしてまでも推進するという、異常な政治を進めてきました。また、知事の“思いつき”をトップダウンと強権政治で都民に押し付け、失敗が明白になってもメンツにこだわって税金を浪費し続けました。こうして東京都は、自治体としての存在意義をみずから否定するような行政を続けてきたのです。
私は、国会議員としてだけでなく、一人の医師としても、この東京都政を見つめ、胸を痛め、憤りを感じ、変えなくてはならないという思いを募らせてきました。
かつて岩手県沢内村が全国で初めて老人医療費無料化を始めようとしたとき、ときの政府は「国の国民健康保険法に違反する」と言ってやめさせようとしました。しかし、当時の深沢村長は「国保法には反するかもしれないが、日本国憲法には違反しない」と言って、初志貫徹、実現しました。これこそ本物の自治だと思います。
沢内村でともされた老人医療費無料化の灯は、東京の革新都政に受け継がれ、全国に広がりました。そういう役割をはたせる東京都政を、ごいっしょに力をあわせてつくろうではありませんか。
亡くなった作家の井上ひさしさんは、著書『ボローニャ紀行』の中で、「自分はここに生まれてよかった、ここで恋をし、ここで子どもを育て、ここで死ぬことができて幸せだった。そう思えるような街をみんなで作りあげること、それが自治なのではないかと思います」という言葉を紹介しています。私も同感です。「ここに住んで幸せだ」と心の底から思えるような東京を、みんなで力をあわせてつくろうではありませんか。
私は2期12年の国会議員の活動を通じて、医療や介護、くらし応援のために、時の政府を追及し、さまざまな提案もおこなってきました。住民運動と力をあわせて、国民健康保険証の取り上げをやめさせたり、認可保育所増設のために国有地を活用するなど、都民の願いにこたえる成果も実現してきました。今度は都政の舞台で、今まで主張してきたことを次つぎ実現したいと思っています。憲法9条と25条が光り輝く東京をつくろうと決意しています。みなさまのお力ぞえを心からお願いいたします。
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都民生活優先の都財政への転換を
東京都の2011年度予算は、一般会計で6兆2360億円、特別会計を含めた全会計11兆7642億円はスウェーデンの国家予算に匹敵する大規模なものです。この予算を都民本位に転換すれば都民の望む多くの施策を実現することができます。
大企業支援重視の投資的経費
投資的経費は一般歳出項目の中で唯一前年度比266億円の増額、しかも税収の増減に関わりなく7年連続して増額されて8404億円となっています。石原都政で最小であった2004年度の5592億円との対比では2812億円50.3%増という伸びです
投資的経費と税収の推移
石原知事は「雇用や経済への波及効果も踏まえながら、より実効性の高い施策を構築し、財源を重点的に振り向けた」と予算編成の意義を強調していますが、投資的経費(図表1)を見ると、羽田空港再拡張事業は終了したものの、高速・幹線道路建設、港湾事業の拡大、都心再開発事業の推進など、大企業支援中心のインフラ整備や都市開発に重点が置かれています。
大企業支援の大型開発事業の一部
表(図表2)で示した事業は、予算概要の中で「東京の新たな活力と成長へと結びつける取組」として掲げられた中の一部を示したものです。ここに示した大型開発事業だけでも投資的経費全体の22.8%を占めています。
縮小型の都民生活関連予算
都は、近年の深刻な雇用・経済情勢、強い都民要求を無視することは出来ず、都民生活関連予算について、緊急雇用対策、「『少子化打破』緊急対策」、「公立学校における冷房化の支援」などを手当していますが、都の財政規模から言えば当然です。しかし、待機児童解消に向けて公立保育所をはじめとした認可保育所の拡充をせず、中小企業制度融資で融資目標額を前年度比2500億円減とし、東京に残る貴重な農林水産業の対策費は一般会計のわずか0.21%、毎回応募者があふれ返る都営住宅については12年間一貫して新規建設を行わず、少子化対策に反して都立病院の分娩料を時間内・時間外・深夜とも一本化した上で大幅に引き上げしました。2010年に都が行った「都政に対する関心」の「今後、都が取り組むべき分野」では高齢者対策や環境対策、医療・衛生対策、こども対策などが上位を占めています。
都民生活優先の都財政への転換を
石原知事は「何が贅沢かといえば、まず福祉」と言って福祉を切り捨て、その結果、予算全体に占める高齢者福祉予算(図表3)の割合は、就任時の全国2位から最下位に落ち込んでいます。このような財政構造を都民本位に転換することが必要です。
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小池さんに期待
奥島 清二 (大田民商会長)
大田区では、「日本の宝」物づくり中小零細企業に直接支援が実現しました。これを東京都が実施すれば、営業と雇用を守り地域経済回復の大きな力になります。中小工場を守る都政への転換を!小池さん頼みます。
米倉 春奈 (中央大学4年)
今、就職活動は長く大変な上、就職先の労働環境に不安を持つ学生は多くいます。いち早くネットカフェ難民問題をとり上げ取り組んだ小池さんなら、都知事として若者が安心して働ける東京を作ってくださると思います。
米川 てい (年金生活者)
並木みよさん(姉79歳)を都営住宅で「老老介護」しています。米川さんの年金は6万円、姉は障害年金と厚生年金で9万円。高齢だから間もなく二人とも特養ホームに入らなければならない。収入が低くても入れる老人ホームを建ててほしい。切実な願いです。
木下イサ子 (保育士)
子育て支援室に働く保育士です。通常の子育て相談の中に、毎日のようによせられる「保育園に入れない。どうすれば?」待機児をなくすために小池さんに都知事になってもらって、公的保育園の増設をしてもらいたい。どの園でも、緊急の場合の入園が受けられるような保育のゆとりがほしい。
中澤 誠 (築地市場労働者)
築地市場を守ることは商店街を守ることだ、産地を守ることだ。この保守的とも言える要求を小池さんに託す。今回“都知事・小池あきら”という至高の贅沢をする権利を都民は絶対に手放してはならない。
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青い空
春一番は吹いたが、まだまだ春は先だ。今年の春は、統一地方選挙。季節の春と政治の春をいっしょに迎えたい▼「政権交代」の「期待」を裏切られた有権者が模索している。その一つが、先の名古屋市長選挙・愛知県知事選挙にも示された。「減税」と「議員報酬削減」を掲げた元民主党代議士の現市長と、知事にはスクラムを組んだ元自民党代議士が圧勝した。河村たかし氏は地元ドラゴンズの帽子を斜めにかぶる得意のポーズと強調アクセントの名古屋弁で「どえりゃー民主主義の勝利だ」と豪語した▼首長と議会の双方を市民が選ぶ二元民主主義のシステムを強引に壊し、市長自らが「住民投票」を呼びかけることの中に「民主主義」は存在しない。『独裁』でしかない。この流れを全国へ広げる動きが出ている。民主主義の危機だ▼「減税」「議員報酬削減」さらに「公務員定数削減」が「錦の御旗」になっている。イコール「公共サービスの削減」で住民生活に撥ねかえってくることにも、有権者は目をむけなければならない▼「ジャスミン革命」から広がった中東の「独裁政権打倒」の波。市民が選挙権を行使して政治に参画できるこの国。地方選挙の先陣は都知事選挙。「独裁」都政からの転換の好機を活かそう。(高)
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