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会の機関紙「都民がつくる革新都政」2011年12月15日発行 |
五輪招致より都民のいのち・くらしを大切に
都民本位の都政運営と2012年度都予算編成を! |
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革新都政をつくる会は、11月29日、2012年度東京都予算編成にあたって、都政運営と予算編成を都民本位に根本的に転換するよう東京都に要請しました。
要請には、荻原淳(東京自治労連委員長)、児玉洋介(都教組委員長)、坂口忠男(都生連会長)、岩崎明日香(民青都委員会委員長)、中山伸(事務局長)、會澤立示(事務局長代理)代表世話人が参加。中山伸事務局長が石原都知事あての要請書を提出しました。
要請内容にもとづき参加者から「宮城県の被災地の小中高を回ってきた。学校の役割の大きさを実感した。子どものいのちを守る、地域の人のいのちを守る安全の根拠地としての学校。それにふさわしい総合的な見直しを、都として最優先に」「大震災で行政の果たす役割が問われている。都政が住民を守る役割をどう発揮するか、いのち・福祉を守る都政に。そのために職員の厳しい労働実態の改善と働く人を増やしてほしい」「高齢者などの住宅事情は深刻。都営住宅募集に100倍もの応募が殺到している。高齢者、低所得者の深刻な住宅不足に目を向けて」「若い人の就職状況は深刻、雇用の場がない、若い人に財政を使ってこそ未来がある」など、都民のくらし・営業・教育・福祉・医療の状況にふれ、都民本位に来年度予算編成を行うよう強く求めました。対応した雜賀真総武部長は「要請内容は知事に伝える」と答えました。 |
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防災・福祉の都政に転換を
都議会第4定例会開会日行動 |
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都議会第4定例会開会日行動で「防災・福祉の都政に転換を!」と声をあげる参加者=11年11月30日、都庁前 |
3・11から9ヶ月。震災復旧・復興と原発事故の収束が遅々と進まぬ中で、都民と東京で働く人々の安全と安心は脅かされ、貧困と格差はますます拡大しています。都政の果たす役割は、きわめて重要になっています。こうした中で、第4回定例都議会(11月30日〜12月15日)が開催されました。開会日の11月30日(水)、「革新都政をつくる会」は、早朝宣伝を実施し、12時15分からは東京地評・東京社保協・都民連主催の開会日要請行動を行いました。
早朝宣伝では、都庁職員や都民に「オリンピックより都民守る防災・福祉の都政を」「許すな!石原知事の子どもと教育支配 石原知事の反憲法思想の都政もち込み」の号外ビラを配布し、第4定例会に提案される都児童会館廃止反対など、要求実現・石原都政転換を訴えました。
伊藤潤一(東京地評議長)、荻原淳(東京自治労連委員長)、児玉洋介(都教組委員長)岩崎明日香(民青都委員会委員長)、寺下章夫(東京労連事務局長)、田川英信(東京自治労連副委員長)、川原泰寛(都教組副委員長)、松岡雅樹(東京民医連)、あぜがみ三和子都議会議員、中山伸事務局長が訴えました。
都庁前で開催した昼行動には、約100人が参加。主催者を代表して伊藤潤一東京地評議長が、2020年オリンピック招致、築地市場の豊洲への移転に反対し、4千億円余のオリンピック基金など韓国に匹敵する予算規模をもっており、都民のくらし施策に活用するよう求めました。
各団体の代表が「介護保険は国が負担を減らし、利用者が困っている。高齢者の懐に冷たい風が吹き、外出もできない」(年金者組合都本部)「社保協のアンケート調査で、23区国保料の所得割の計算方式変更に伴い、47%の世帯の国保料が値上げされたことがわかった」(東京社保協)など実態を告発し、運動を広げる決意が述べられました。
吉田信夫都議(日本共産党)が都政報告を行い、都立学校などでの放射能測定の実施、「自己責任第一」の防災対策の転換、木造住宅や一番後れている都営住宅の耐震化促進など、くらし・いのち守るためにこそ予算を使うよう求めるとの連帯のあいさつが述べられ、最後に参加は、「ガンバロー」を唱和して要求実現の決意を固め、要請行動を行いました。 |
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2012年都民生活要求大行動
都民要求688項目を都14部局に要請 |
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都民生活要求大行動実行委員会が東京都に要求を行う=11年10月24日、都庁第2ホール |
東京都に対する2012年度予算の各団体要求を取りまとめた都民生活要求大行動(事務局団体:東京地評・東京社保協)が10月24日、都庁第2ホールで行われ、25組織からのべ391人が参加しました。東京都からは、総務局、産業労働局、生活文化局、教育庁、福祉保健局、財務局、東京消防庁、病院経営本部など大行動実行委員会の要求にかかわる14部局が対応しました。
今年は3・11東日本大震災を受け、「防災・放射能汚染対策」をキーワードとした要請事項を各団体から寄せてもらい、各団体からの要請事項(分野別一般要請事項)を統一要請書として提出に取り組みました。
「防災・放射能汚染対策」では、東京地評が消防力の強化、都教組が放射能汚染対策と学校などの防災拠点の整備などについて要請。町田市から参加した子どもの未来をつなぐ会の代表は、「子どもたちが3・11以降、鼻血を頻繁に出す」「下痢が3週間以上続いた。1日に20回以上トイレへ」など深刻な健康不安を訴え、調査資料「低線量被ばくの可能性が考えられる気になる症状」を示しながら、都に対して子どもたちへの定期健診の徹底、ホットスポットの調査と除染の徹底などを要請しました。
さらに、医療・介護、福祉、高齢者、教育、住宅、産業行政、平和、スポーツ振興等分野の要請を行いました。 |
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大震災からの復興、医療の再生を!!
日本の医療崩壊の危機に直面 |
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ドクターズ・デモンストレーション2011参加の医療関係者=11年11月20日 |
今、日本の医療は、崩壊の危機に直面しています。その内容を今年3月11日に発生した東日本大震災と福島第一原発事故、また、TPP参加をめぐってもみることができます。
震災・原発事故と医療・介護・国民の安全
今回の震災と原発事故によって日本の医療・介護制度、安全を巡って大きな矛盾が顕在化しました。第一は、16年前の阪神大震災当時の神戸市の高齢化率が15〜16%だったのが、東日本大震災の被災地の高齢化率は35%を越え、日本の特養待機者が42万人以上いるなかで、津波の浸水地域の要介護者の避難に大きな困難をもたらしました。第二は、すでに起こっていた医療崩壊の上に震災が起こった問題です。被災県の人口当たり医師数は全国比でも少なく、基幹病院でも医師数の減少が進んでいました。
今回の震災では、その医療機関が大きな被害を受け、全国からたくさんの医療支援が、迅速に、大規模に入りましたが、いったん入った支援が引き上げられないような事態が続いています。第三に、この地域には、限界集落も多数存在し、市町村合併による自治体職員の削減が被災者の救援や生活復旧に一層の困難をもたらしたということです。第四に、原発安全神話が根拠のないものであることが明らかになり、利益優先の原発推進が取り返しのつかない被害を世界中にもたらしたという問題です。
このように、今回の震災と原発事故とその復興の道筋は、国民の安全や社会保障をないがしろにしてきた新自由主義的な政策にもとづく「構造改革」が問題を深刻化させていることが明らかになりました。
TPPへの参加と医療
TPPへの参加は、単に農業分野の問題などにとどまらない課題があります。医療分野では、(1)混合診療の全面解禁による公的医療保険の給付範囲の縮小、民間保険の拡大と安全性の低下、(2)株式会社の医療経営への参入による医療営利化の促進、(3)医師・看護師、患者の国際的移動などによる医師不足・医師偏在の加速などにより、医療・介護に一層の市場化・営利化がもたらされます。アメリカは、日本に対して、日本の牛肉・米や郵政、医療、血液製剤など約50項目について規制緩和と市場開放を要求しています。
特に医療経営については、外国事業者を含む「包括的サービスを行う営利病院」の参入が「規制されている」と攻撃しています。日本がTPPに参加すると、この50年間日本の医療を支えてきた「国民皆保険制度」が壊され、お金のあるなしで受けられる医療に差が出てしまうことになります。
立ち上がる医師たち
日本の医療の危機に対して、去る11月20日に医師はじめ2500人が日比谷野外音楽堂で集会を開き、銀座をデモし、東日本大震災からの復興や医療現場の再生を訴えました。日本の医師による大規模なデモは、1961年に国民皆保険制度が導入されて以来50年ぶりのことです。これに先立って、全国各地でシンポジウムや「ドクターズ・ラン」などで、訴えました。 |
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都政転換 私の願い(6)
民主党政権も石原都知事も弱者への攻撃に明け暮れる! |
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坂口 忠男(東京都生活と健康を守る会連合会・会長)
「格差社会」を初めて本格的にとり上げたのは、日本共産党第24回大会決議でした。2005年11月に「案」が発表され、大きな衝撃をもって読んだのを覚えています。
「朝日新聞」が2006年1月3日付トップで、就学援助が4年で4割増えたと書き、東京・足立区では42・5%の受給率になったと紹介しました。この記事が出たのを機に、1月からマスメディアがいっせいに「格差社会」の問題をとりあげるようになりましたが、「朝日」の記事は、前月12月23日付で「しんぶん赤旗」が大きく扱った就学援助のレポートの焼き直し記事でした。「赤旗」の記事は、第24回大会決議案の内容を検証するシリーズ記事の一部です。
「格差社会」キャンペーンのきっかけは、1月3日の「朝日」にありますが、そのルーツは日本共産党第24回大会決議にあったのです。
決議は、「ルールなき資本主義」のもとで、貧困と社会的格差の新しい広がりが社会問題になっている現状を正面から告発し、国民的反撃を呼びかけました。この呼びかけに応えるように、2006年後半から貧困と格差の実態が、まるでブームにでもなったかのように、次々にとりあげられていきました。
NHKスペシャルの「ワーキングプア」シリーズも2006年7月から始まり、翌年1月にはNNNドキュメントで「ネットカフェ難民」が放送されました。
当時の「朝日」は、2006年2月スタートの「分裂にっぽん」の連載企画の意図を「市場万能主義が強まる中で……政府は自助を強調し、社会保障費などの抑制を進める。経済競争の勝者と敗者、都市と地方の間の格差拡大や対立を放置すれば、共に助け合うべき社会は分裂に進む」とまで書きました。
あれから5年。あの論調は、ただの流行だったのか。やはり「赤旗」の後追いでしかなかったのか。
民主党政権も野党も、そして都知事石原慎太郎もマスコミも、弱者への攻撃に明け暮れて、国の行く末を見ようとしませんが、私たちのたたかいは、決して止まることはない。
貧困と格差をなくす国民と都民的反撃は、2012年も続きます。そして、石原都政をくらし・いのち を守る都政に変えましょう。 |
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みんなで取り組む放射能測定
まだですか!子どもの命にかかわる―区民の声で測定箇所752に[足立区] |
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放射能測定を行う新婦人の仲間 |
5月に出た週刊誌の見出しに「足立区は管理区域寸前」と書いてあるのを見てびっくり!すぐに足立区に電話して書かれている公園を測定してくださいとお願いしたが、「人体に影響はない数値ですから」と測る気がない対応でした。「安全というのなら、区で測定して週刊誌はまちがっているとはっきりさせてください。週刊誌を見て小さいお子さんをもっている家族は公園に遊びに行かれないと不安がひろがっているんですよ」とお願い、二日後電話すると同じ対応。「まだですか!子どもたちの命にかかわること」と怒りの抗議をしました。
当初、測定は足立区役所のところ一箇所、不安なのですぐに「区内の公園や学校・保育園など全域で測定して高い線量がでたところは除染してください」と陳情を出しました。その後わたしたちと同じ声が区民から多くよせられたこともあって、測定箇所は752、0・25マイクロシーベルト以上がでたところは除染すると前進しました。
それでもここで遊ばせても大丈夫かと不安の声が多くあり、測定器がすぐ手にはいらないので「測定器を貸し出しして」と区に陳情を出しました。
足立区は公立中学校の教材で測定器を160台ももっているのにどうして貸し出してくれないのか?委員会の議論を聞くと共産党だけが賛成、そのほかの会派はもう2回も継続にしました。何ヶ月もかかってゆっくり審議している場合ですか?すぐに実行するようまた区に頼み込みました。
そんな時「足立区の放射能汚染問題を考える会」の一団体である医療機関の健和会が測定器を購入、貸し出してくれました。
測定器と、測定表、新婦人でつくった「放射能からこどもを守ろう」のピンクののぼり旗と原発ゼロの署名用紙とオレンジの原発ゼロTシャツを着て測定開始。ほぼ毎日測定、二週間で19の地域で合計208箇所測定できました。地上5センチで0・25マイクロシーベルト以上は33箇所でした。
測定に参加した会員は延べ110名になりました。公園などでは「ここで遊ばせていいのだろうかと不安でしたがほっとしました。ありがとうございました」と感謝されました。測定しながらお話を聞くと、水も食べ物もインターネットで購入している方が多かったのに驚きました。
11月2日の「考える会」と足立区の交渉に参加の時、0・25マイクロシーベルト以上のところは一覧表にして提出、再測定し除染してくれるようお願いしました。ところが区は今の段階では手が足りないので無理、私有地は高くても除染はしない、公的な場所でも区民からの通報では1マイクロシーベルト以上でないと再測定にはいかないという矛盾した回答でした。
「考える会」の人たちと一緒に街頭での署名をお願いしながら対話すると、「友人の息子さんが放射能に被爆していないか検査したら3万円かかった」と聞きました。「考える会」は18歳未満の子どもたちに検査をと、区に要望、回答は「しません」の一言でした。
放射能は目に見えないもので、自然と子どもたちの体をむしばみ命の危険さえおこすものです。犠牲者をひとりもだしてはいけないというのが、行政の仕事ではないでしょうか。
これからも区(行政)にねばり強く働きかけ、不安の根本である原発はいらない、原発ゼロにという運動を区民を巻き込んで起こして行きたいと思っています。【新婦人足立支部】 |
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葉を落としたリンゴの木に一つだけ赤い実がついている。初冠雪で猛々しくなった山の強い風に揺れながら、木漏れ日を受け止めしっかりと輝いている。けなげだ。リンゴにまつわり石川啄木が歌を詠んでいる。「石狩の都の外の/君が家/林檎の花の散りてやあらむ」というものだ。魅かれていく女性への想いをリンゴに託したものらしい▼その啄木が一世紀前「時代閉塞の現状」という論評を書いた。「一切の空想を峻拒して、そこに残る唯一つの真実、‐『必要』!これ実にわれわれが未来に向かって求むべき一切である」。1910年6月の大逆事件、同年8月の日韓併合へとすすむ「閉塞状況」を憂え、精神論から物質論へ、自然主義から社会主義へと、幸徳秋水ら社会主義者らを想起し記したものといわれる▼啄木はアナキストでありテロリストでもあったという識者がいる。「どんよりと/曇れる空を見ていしに/人を殺したくなりにけるかな」。26歳の若さで没した啄木の、多感な精神の移ろいを偲ばせる▼ところで大阪「秋の陣」での閉塞感。1930年代の風景とも重なりあうが、時代を経た人々の営みは未来へとたくましく息づいている。さて社会主義者といわれた啄木ならなんというか。(駒) |
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