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会の機関紙「都民がつくる革新都政」2011年1月15日発行 |
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「革新都政をつくる会」は1月19日、港区・フロラシオン青山で「2011年春、東京を変える 革新都政をつくる会新春のつどい」を開催、労働団体、民主団体、政党、個人など約160人が参加しました。
つどいは、はじめに西村冨佐多代表世話人が都民犠牲の石原都政を厳しく批判するとともに都民運動の前進に確信をもって全力をあげて候補者の擁立の努力しており、都政転換をめざしてたたかいたいとあいさつ。第一部では、笠井亮衆院議員、坂巻幸雄(日本環境学会土壌汚染ワーキンググループ長)、大原穣子(日本俳優連合・ドラマの方言を考える会代表)の各氏から激励のあいさつが行われ、第二部には、島田修一(九条の会東京連絡会事務局長)、岩崎明日香(民青同盟東京都委員会委員長)、前沢淑子(東京社会保障協議会事務局長)、寺下章夫(全労連・全国一般東京地本・東京労連事務局長)、柳美智子(東京の保健衛生医療の充実を求める連絡会代表委員)、工藤芳弘(都教組書記長)の各界から、社会保障の充実や青年の雇用問題、憲法を守り活かす、都民の食の安全を守る市場を守る、安心してかかれる都立病院に、教育の充実など、都知事選で都民の声が反映する知事の実現めざしたたかうとの決意をこめたあいさつが行われました。
政策パンフを旺盛に広げ、争点を浮彫りにする中で候補者を擁立する。新春のつどいが、その大きな跳躍台になることを期待し、協力訴えました。 |
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明日(あした)をこの手に 詞・曲 橋本のぶよ
この歌は、都知事選を取り組むにあたり、都政転換への想いをこめ、2010年12月14日「要求実現都民のつどい」で、応援歌『明日をこの手に』として発表された。この歌とともに都知事選挙を全都でたたかいましょう |
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「新しい福祉都市東京」提案に賛同・共感の声広がる
都知事選告示まであと2ヶ月余と迫りました。
この間、「会」は、いち早く政策パンフレットを発行し、都政転換の世論を広げてきました。
ビジュアルも豊富に今の都民と都政の焦点の問題に正面からこたえ、今後の新たな展望を示した「新しい福祉都市、東京」の提案は、すでに都政を動かし、各界・各地から賛同の声が次々と寄せられています。
「早く候補者を!」という声も日増しに強まっています。激動する政局のもとで政治的重みも日毎に大きくなっています。
「会」は石原都政の悪政を転換し、“反貧困、憲法を守り、都民が主人公”の都政をつくる立ち位置のしっかりした候補者の擁立をはかるために全力をあげています。近々、擁立を発表できるよう準備を急いでいます。
都議会開会日の2月8日夜に、中野ゼロ大ホールで大集会を予定しています。 |
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「私たちの都政」と胸張って言える東京を
狛江市長 矢野ゆたか |
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政治は、本来「希望」を生み、育てるものです。しかし、国政ではせっかくの政権交代という貴重な機会があったのに、「自民党帰り」が始まってしまい、国民が感じた「希望の炎」がかき消されようとしています。都政でも、定職に就けない人びとへの「穀つぶしだ」というトップの放言にみられるように、社会的に弱い立場にある人びとを切り捨てるような政治運営が続いています。このままでは、都民は将来に対する「希望」を感じることは出来ないだろうと思います。
東京都は、人口、財政力や生産力など、一つの国に匹敵するエネルギーを持っています。国政にも大きな影響を発揮できる存在であり、もし、これが都民のための政治を進めることが出来たら、日本は大きく変わっていくでしょう。「暮らしと命を守る」「希望と夢を創る」、そんな思いの都民が手を携え一致点を広げ、「私たちの都政」と胸を張って言えるような東京都を、今年つくり上げていきたいものです。 |
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2011春 東京を変える
ストップ!貧困 輝け9条 新しい福祉都市、東京へ |
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都民の暮らし第一の都政に転換を
東京地方労働組合評議会・議長 伊藤 潤一
菅政権が構造改革路線に回帰したもと、かつてない深刻さと直面している労働者・都民のくらし、中小零細企業の経営を守るために、東京都の果たす役割は大きくなっています。構造改革を国に先駆けて強行してきた石原都政を「都民のくらし第一」の都政に転換するために奮闘する決意です。
「聴くを知る」知事に今度こそ変えよう!
新日本婦人の会東京都本部 新 千秋
アジア蔑視・人権侵害・核武装、税金使いたい放題!差別的で独裁的。マツコデラックスもついに吠えた。「東京の人たちいくらなんでももうあの人は選ばないよね」と心ある地方の知人。日本の首都東京への注目度は高い。スウェーデンの国家予算に匹敵する予算を執行する都知事は都民に顔を向け「聴くを知る」人でなくてはならない。新しい東京をつくろう!
福祉充実、暮らし守るあたたかい都政を
東京自治労連中央執行委員長 荻原 淳
都民福祉は大後退、大企業には大盤振る舞いの石原都政に今度こそピリオドを打とう。自治体の労働者は、都民に役立ち喜ばれる仕事を願っています。福祉の充実を、くらしを守るあたたかい都政を。自治体本来の役割を取り戻してという都民の声に応えるため、都政転換をめざしてがんばります。
青年とともに都政転換を
民青同盟東京都委員会 香西 克介
「ファッションみたいにネットカフェに泊まって『助けて』と言うな」知事の暴言は忘れない。青年は貧困と就職難、自己責任に苦しむと同時に、それを跳ね返そうとがんばってきました。いよいよ知事選。多くの青年とともに都政転換のためにたたかいます。
貧困を拡げる石原都政からの転換を
東京都教職員組合委員長 児玉 洋介
「子どもの貧困」とたたかうタイガーマスク(伊達直人)が話題になっています。貧困を拡げる石原都政ではなく、生活、学力、進学、就労など、子どもが大人になるために欠かせない保障制度を、すべての子ども青年にゆきとどかせる都政こそが求められています。
「東京の宝」自ら壊す都知事は許せない
市民による外環道路問題連絡会・三鷹代表委員 松井 朝子
外環道路は、何万人もの人が住む町の真下に巨大トンネルを貫通させるという恐ろしい計画です。事業費は2兆円。計画地は豊かな水辺が連なる、東京の水源地帯。この「東京の宝」を都知事自らが壊そうとすること、無駄なお金を使うことを、私たちは許しません。
都政を変え築地市場移転中止を
全労連・全国一般東京地本 東京中央市場労働組合書記長 中澤 誠
築地市場が今ここにあるということは、都民の誇りではないでしょうか。建物は少々古くはなりましたが、商店街を守り産地を守るシステムは、今度見直されて然るべきものです。
都政を変え、移転計画を中止させ、築地市場を都民の手に取り戻しましょう!
いまこそ都民の暮らし優先都政への転換を
日本共産党都議団幹事長 吉田 信夫
くらしも雇用も年々厳しさを増すなかで、多くのみなさんが新年をむかえたことだと思います。私たちが取り組んでいる住民アンケートでも、若い人から高齢者まで生活苦を訴える悲痛なさけびがつづられています。都の生計分析調査でも、都民の収入はこの10年余で大幅に減少する一方、社会保障負担、税負担は増加し、生活を圧迫しています。無職高齢者世帯では、税負担は2倍、社会保障負担は3倍(年収300万円以下世帯)に増加しています。
背景には、石原知事が福祉は「贅沢」だと敵視し、高齢者福祉を後退させてきたことがあります。高齢者1人当たりの老人福祉費は、99年の13万円が08年には8万円にまで後退しています。こんなに削った道府県はほかにありません。
その一方で外環道路整備をはじめ投資的経費は7年連続で増加させ、オリンピック準備を理由にした積立金4千億円はいまだに温存しています。元旦のテレビ番組で都庁OBの佐々木信夫教授も、石原都政について「弱肉強食」とコメントしました。
ノルウエーの国家予算に匹敵する都の財政力をもってすれば、知事が変われば、都民のくらしや福祉の施策を抜本的に引き上げることができます。今年を、都民が力をあわせ、くらし優先の都政に転換する年にしましょう。議員として目前に迫った第1回定例会で石原都政を徹底して告発し、転換の方向を示すために全力を尽くしたいと思います。 |
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12・14都民のつどい
声をあげよう つながろう 住みよい東京へ |
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「声をあげよう つながろう 住みよい東京へ 要求実現都民のつどい 2011春東京を変える」が12月14日、日比谷公会堂で開かれ、1200人が参加しました。東京社会保障推進協議会、東京地方労働組合評議会、都民要求実現全都連絡会が呼びかけた実行委員会の主催。石原都政12年は、国の「構造改革」と一体となって、医療や福祉を切り捨ててきました。雇用やくらしは二の次、教育は競争・管理を強化して、私たちの日々のくらしと将来への不安を広げています。「いのち・くらしを大切にする東京都政に私たちの手で転換しよう」と、多くの都民・関係者がそれぞれの願いを持ち寄って、共に声をあげる集会となりました。 |
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石原都政の継承ねらう
2011年度東京都予算と「10年後の東京2011」 |
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2011年の都政は、都知事選挙の年、11年度予算審議が最初の焦点となります。予算案は一般会計6兆2360億円、全会計で11兆7642億円の本格予算となっています。予算案と「『10年後の東京』への実行プログラム2011」(実行プログラム2011と略す)は石原都政のすすめてきた路線を文字通り継承する内容となっています。都知事選で悪政を追及し、ストップ・ザ・石原都政を鮮明にして、都政を転換させなければなりません。
投資的経費の中心は、高速・幹線道路や港湾などのインフラ整備や都市開発に
予算案の投資的経費は7年連続増額されて、8335億円(+2.4%石原知事は雇用や経済効果が大きいと述べていますが、その主な事業は、高速幹線)に積み増しされました。道路や東京港などのインフラ整備と都市開発が中心です。〈表1〉
投資的経費は、その他にも首都高速道路公団出資金や公営企業会計支出金もあり、1兆800億円にもふくれあがっています。石原都政の大規模都市開発・インフラ整備の拡大の政策は続けられようとしています。
大規模開発は、大手企業や外国資本には莫大な利益をもたらしますが、中小企業や工務店など建設業には、住宅リホーム事業への補助・支援のほうがはるかに経済効果を発揮します。
注) |
投資的経費とは義務的経費(人件費、扶助費、公債費)に対して普通建設事業費、失業対策事業費、災害復旧事業費の合計をいう。 |
福祉・医療、教育などは「構造改革」路線で冷たい仕打ちがすすめられる 石原知事は来年度の予算案を、都政の使命を確実に果たし、都民のかかえる不安を払拭する予算だと主張しています。たしかに個別には、未就職卒業者サポート・新卒者未内定者特別支援事業の新設、特別養護老人ホーム・老健施設の整備費補助の増額、児童福祉司の増員、多摩市町村の公立小中学校の冷房化補助、公立小中高校へのスクールカウンセラーの増配置、認可保育所の定員増(6453人)、などが挙げられますが、どれも都民の切実な要求で、長年の運動でようやく実現したものであり、都の財政力から見れば当然すぎる程の当然の予算化であります。
ところが一方で、福祉・医療、教育、中小企業、住宅などで廃止、削減がすすめられています。主な事業を挙げると
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福祉の43事業の廃止、終了(ウイルス肝炎入院費医療費助成、網代ホームきずな〈母子生活支援施設〉・新生寮〈婦人保護施設〉の民間移譲) |
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都立病院の分べん料(現行8万6000円〈時間内〉、時間外〈10万4000円、深夜〈12万2000円〉)を一本化15万7000円に値上げ(最高1.8倍) |
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社会福祉法人による介護保険の利用者負担軽減を20%削減 |
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国民健康保険(国保)及び後期高齢者医療制度の保険料負担を軽減する補助はなし |
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中小企業対策費は400億円削減。都立職業訓練校の統廃合(亀戸校の廃止を予定) |
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少人数学級は、小1・中1については38人、小2は39人の対応にとどまる |
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劣悪な特別支援学校の整備も1校のみ工事着手で異常事態は解消されず |
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都営住宅の新規建設、12年連続ゼロ |
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集合住宅への太陽熱利用拡大事業は新設するが、個人住宅の太陽光発電利用機器への補助は廃止する |
これらの都民の切実な要求に対する削減や廃止は、石原都政が続けてきた「行財政構造改革」の継続であり、石原都政を転換しなければならないことを明らかにしています。
新しい福祉都市東京の実現に確実な第一歩を踏み出せます 厳しい経済情勢にありながらも、一般会計では6兆円台を確保し、一般歳出(都で使える予算)は4兆5800億円を計上、過去最高の10年度の水準を維持しています。基金(貯金)は2207億円取り崩し停ますが、11年度末で9600億円が残高での見込です。オリンピック基金は既に116億円の利子が溜まっています。〈表2〉
また、大規模開発・インフラ整備による都債(借金)が4580億円と高止まりしており過去3000億円台の1.5倍になっています。都債が減れば、その分一般予算が増えることになります。
これらの東京都の財政力を駆使し、ムダと浪費を徹底的になくし、都の予算編成を転換すれば、貧困と生活不安の解消、くらし第一の、新たな福祉都市東京の実現に向けて確実な第一歩が切り開かれます。
革新都政をつくる会のパンフレット『新しい福祉都市、東京へ』を参照してください。 |
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新年早々実に60年ぶりに母の生家(旧秩父郡両神村すすき)を尋ね、背戸山に眠る私の曾祖母島崎ハツ(秩父困民党の一人島崎嘉四郎の母)の墓石に出遭うことが出来た▼嘉四郎の姉マツ(私の祖母)は島崎家から母ハツを引き取り生涯を看取ったのだ。苔を手で払うとハツは大正9年、87歳で没している。息子嘉四郎が官憲から逃れ、戸籍を創り、山梨で没した翌年にあたる。秩父事件百年に嘉四郎の遺髪と写真が公開された▼歴史の中に封印された秩父事件が映画「草の乱」以降、街起しの一つともなって、「ただの百姓一揆じゃねぇ、みんなのための世直しだい」と秩父の人々が誇りに思えるようになるまで一世紀余を経ている▼秩父事件の特質は(1)税や借金の責苦の根源に迫ったこと、(2)広範な人々を結集したこと、(3)方法が草の根で山林集会を細かく開いたこと、(4)理論的に優れた指導者・芯棒があったこと……だろうか▼いま、百二十年余の時空を越えて「諦めないで闘おう」「自分たちの暮しを守るためには、自分たちの目線で幸せを追い求める統治者を決めよう」と「自由・自治元年」の旗を押し立てて命がけで闘ったその正義の重さをかみしめる▼4月都知事選・一斉地方選挙にはこの歴史的教訓を生かさねば……。(中) |
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