革新都政をつくる会 憲法が生きる 都民にやさしい東京に
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都民がつくる革新都政
会の機関紙「都民がつくる革新都政」2010年6月15日発行
なくせ貧困、
守り生かせ憲法九条
国民の声が政治のゆがみを正す歴史的時代
参院選でくらし、平和を守る国民本位の政治へ

 国民の期待に背き米軍普天間基地問題での裏切り、後期高齢者医療制度撤廃の先送り、抜け穴だらけの労働者派遣法改正、そして「政治とカネ」…国民の激しい怒りと不信が渦巻き内閣支持率が一割台に低落した鳩山首相は6月2日、ついに辞意を表明しました。昨年の総選挙で自公政権に対する国民の審判を受けて登場した鳩山内閣は、国民の期待を裏切り、国民世論の批判のうねりの中で政権を投げ出し、わずか8ヶ月の短命に終わりました。小沢一郎民主党幹事長も辞任しました。8日、民主・国民新両党による菅連立内閣が発足。問われているのは、表紙の交代ではなく政治の中身です。
  菅直人首相は、就任にあたって米軍普天間基地問題については沖縄・名護市辺野古に新基地を押し付ける「日米合意」推進の立場であると言い、「『強い経済、強い財政、強い社会保障』をつくる」と述べました。なぜアメリカに対して、沖縄県民・日本国民の意思を表明し交渉を行わないのか。経済・財政・社会保障は、誰にとって「強い」と言うのか。消費税増税についてもその実現を視野に超党派での議論開始を呼びかけました。
 いま求められている事は、前政権破綻の反省の上に立って「国民が主人公」の立場を貫き、国民の願いを真正面から受け止めいのちとくらし、平和を断固として守ることです。
 いよいよ7月、参院選挙。鳩山政権を退陣に追い込んだ国民が自らの声と行動で、くらし、平和を守る国民本位の政治へ転換させましょう。そして、都政転換へ大きな流れをつくりましょう。
 
参院選目前!
どこまできたか貧困政策
反貧困政策×176項目・○わずか15項目
 反貧困ネットワークは6月9日、星陵会館で「参院選目前、どこまできたか?貧困対策!」集会を開催し、政党代表も参加して貧困打開策を議論しました。
 開会にあたって代表の宇都宮健児弁護士は、「菅首相は、『最小不幸』というが、貧困を最小にする目標を持つべきだ。政権任せ出なく、運動を広げていこう」と呼びかけました。
 つづいて、湯浅誠事務局長が政府に求める「反貧困政策集」314項目の過去1年の進捗状況評価を発表しました。「○」は、「貧困率確定」や「生活保護の母子加算復活」など15項目。「△」は、「雇用保険の期間延長」「公立高校無償化」など123項目。「×」は、「保育所の拡大・整備」「後期高齢者医療制度廃止」「自殺ミス医者の保護施設」など176項目。重要な課題となっている労働者派遣法改定については、「日雇い派遣禁止」など2項目を△としたが、「登録型派遣の禁止」など8項目は×としました。
 母子家庭の私立大学生、難病の女性、製造現場の違法派遣の男性が深刻実態を訴え、これを受けて各党代表が発言。切実な要求を真正面から受け止める発言には、大きな拍手が起こりました。
 集会は、「(政府は)各分野の当事者が政策立案に参加できる、貧困問題の対策本部を設置し、経済成長だけでは解消できない貧困問題の改善に本腰を入れて取り組むべきです。貧困率削減目標を設定し、人々の暮らしの立て直しをまっすぐ見据えた施策を有機的に打ち出すべきです。そして私たちは、横断的なつながりを一層強化すべきです」「垣根を超えたつながりを広げ、孤立を防ぎ、その力でくらしの立て直しを実現しましょう」との宣言を採択しました。
 
止めよう!外環道路
1メートル1億円
三鷹で市民集会

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ストップ外環道─三鷹市民集会=三鷹市協働センター
 「とめよう!外環道路‐今こそ力をあわせよう」6月6日、三鷹市で市民集会が開かれました。
 集会のはじめに、会の代表委員である豊田詠史さんは、「市民の一人としてよりよい社会をつくるためにがんばる。民主党のマニフェスト『コンクリートから人へ』の理念は怪しくなってきている。人への公正な行政がおざなりになっている。人任せの政治では変化は起きない、一人ひとりがよりよい社会に変えることが問われている」とあいさつ。
 パネリストが、「外環道路の大工事によって大量のCO2が発生します。地下も地上も空も環境を壊します。お金も大変。私たちの未来はどうなるのか」(会・代表委員西島雅樹)等次々と発言。
 「外環道路計画」の中止を求める署名2万4868人も4月27日第1次分として国土交通省に提出したことが報告されました。

都議会への陳情
自・公とともに民主反対

 5月27日の都議会都市整備委員会で外環道路青梅街道インターチェンジ計画の白紙撤回を求める陳情が民主、自民、公明党の反対によって不採択となりました。
 陳情では「地下60メートルの本線から地上へつなぐために1000億円もの事業費を要する。公共性についてほとんど説明されていない」と訴えています。
 陳情を提出したのは練馬区元関町一丁目町会の須山直哉会長。同町会が実施したアンケートでは91%の住民が反対を表明。
 都市整備委員会で民主党の栗下都議は「都議会民主党は外環の地下本線の整備については推進の立場であり、現政権も同様の姿勢」と表明して不採択にしました。
 
都民守る都政へ転換!
「革新都政の会」基本政策案発表
―都議会第2回定例会開会日行動

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都民守る都政へ転換を!=6月1日、都議会開会日行動・都庁前
 都議会第2回定例会(6月1日〜18日)が6月1日開会しました。深刻なくらしの困難が広がり、都民の都政に対する要求が強まるなかで開催された都議会は、築地市場移転問題、新銀行東京問題や都立3小児病院の存続など、くらし、福祉、雇用、営業、教育に手厚い支援を求める都民の叫びに、都政・都議会がいかに応えるのかが問われています。石原都知事は所信表明で、貧困と格差の拡大で苦しむ都民のくらしにはふれず、福祉の充実や負担軽減を求める都民の声を「成り立ち得ない高福祉・低負担への幻想」と非難し、「痛み」の押しつけを求める姿勢を示しました。
 都民のくらしを守る願いに応えず大型開発優先の施策をすすめる石原都政は、あらゆる分野で行きづまり「都知事選で都政を変えよう」の声が一気に高まっています。
 「革新都政をつくる会」は開会日当日の早朝、都庁前で宣伝行動を行い号外ビラで、「新都知事の誕生で、都政を転換し、石原都政の負の遺産を解消し、東京から国の政治を変える。『3つの転換と4つのゼロ』の実現と『基本政策』の実行」で新しい福祉の都政、希望のもてる東京をめざす、‐反貧困、憲法九条が輝く、くらし第一の都政で希望ある東京を―との基本政策案を発表、6月号〈2・3面〉にて政策案骨子を発表掲載しました。
 
都立3小児病院存続請願
不採択に抗議の座り込み
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  東京の保健・衛生・医療の充実を求める連絡会は6月1日、「石原都政の3小児病院の廃止と都議会の陳情不採択」に抗議する声明を発表しました。
 都議開会日の6月1日、連絡会、東京社保協、東京地評をはじめ約60人が参加し、子どもや都民の命を無視し、3小児病院を廃止した石原都政と都議会、民主党、自民党、公明党に強く抗議し、病院再開を求めて都議会前で座り込みをしました。
 
子どもを貧困と格差から守るために
─都政の転換を
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子どもの貧困と格差問題でのシンポ=3月13日、大塚・労働会館
 憲法では「義務教育費は無償とする」といっています。しかし実際には、教育に多額の費用がかかっています。ドリル、ワークブックなど、学習のために必要なものが保護者の負担になっています。また修学旅行や部活動など、子どもたちにとってかけがえのない経験となる学校での活動に多額の費用がかかります。また給食の食材費も自治体により補助がでる場合もありますが、大部分は保護者の負担です。
 就学援助制度を活用することにより、負担軽減を図ることはできますが、かかる費用すべてをまかなえるわけではありません。しかも就学援助の認定基準は自治体によりさまざまです。基準をきびしくすることにより、認定者数を減らし、財政削減をねらう自治体も出てきています。
 また申請方法も学校への直接申請から区市教育委員会への郵送等による申請に切りかえるなど、結果的に、申請をしづらくさせてしまうような自治体もあります。
 東京都に要望したいことは、保護者負担軽減のために、教材や学校行事、部活動の費用などを、可能な限り、公費でまかなえるように教育条件を整えること。就学援助については、認定基準、給付内容等について、自治体格差をなくすような施策を考えてもらいたい。ただし、給食費は就学援助の対象者だけでなく、すべての児童・生徒について、一定割合の補助をするなどの措置を求めます。
 義務教育が、家庭の経済状況に左右されて、条件に差がつくことがあってはなりません。教育費無償の手だては、もちろん東京都だけでなく、国や区市町村も一体となり進めるべきですが、まずは東京都としてできることを一つずつでも実行してほしいです。子どもを貧困と格差から守るためにも都政の転換を求めます。【山木清孝・学校事務職員】
 
不思議!?「市場駅前」
築地市場移転決まっていないの
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何もない埋立地の中につくられた「ゆりかもめ・市場前駅」
 豊洲での高層マンションの林立にまずビックリ、きれいだけれど冷たい街という感じです。いまでは東京名所のひとつになっている「お台場」や有明コロシアム、東京みなと館、若洲海浜公園などいろいろな施設を見学できてとても勉強になりました。
 現在、私たち都民の最大の心配は豊洲への築地市場移転問題です。移転予定地の前には既に「ゆりかもめ」の『市場駅前』というのがあります。市場移転は絶対避けなければならないのに『市場前駅』があるなんて不思議です。また、都は市場移転を前提に隅田川に橋を架けようとしているとのこと。都議会では市場移転に関する予算が計上されてしまいました。都民の心配をよそに既成事実が続々と拡大されている用に思えます。移転予定地の土壌検査も行われているようですが、信憑性のほどは疑問だとのこと。
 見学の最後は若洲海浜公園の工事中の臨海大橋、昨年訪れたときより工事はずいぶん進行していました。これが都民のための工事なのか、またまた疑問が生じます。税金のムダ遣いを許さないために、今まで知らなかった臨海部でのさまざまな現状に、もっと関心を持つべきだと思います。【3月27日、江東自治研集会プレ企画・臨海部一日見学ツアーに参加して/臨海都民連会員・二口裕子‐「臨海かわら版・第47号より」】
 
都政転換(8)
―弱者への視線も持った都政に
憲法の思想・良心、表現の自由侵害する危険含む「青少年健全化条例」
横山 聡(弁護士・自由法曹団東京支部事務局長)
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 東京都は、石原都知事になってから、格段に住みにくい街になった。カメラによる街の監視の強化など警察都市化している。
 本年も、いわゆるネットカフェ規制条例が制定されてしまい、ネットカフェでの自由な通信ができなくなってゆく(7月1日施行)。個人情報が保管されて、警察に利用される危険が拡大しているのである。実際には年間2000件程度のネット犯罪の相談のうちネットカフェでの事件は100件程度で、この条例で検挙可能なのがその数割なのに、このような個人の行動を規制・把握するような条例が必要なのか。この条例により身分証明を持たない「ネットカフェ難民」がネットカフェも利用できなくなり、路上生活者になることの重大さに思い至らない東京都の政治は極めて問題である。
 加えて、青少年健全化条例なるものを持ち出して、アニメや漫画の「非実在青少年」に対する規制を「法的」にかけるとする。これは本質的に倫理や躾の問題であり家族や個人が解決すべき範疇である。法がそのような微細な私人の生活に介入するのは、憲法上の思想・良心の自由、表現の自由を侵害する危険を含む。介入を権力側に要求することは権力による弾圧や思想統制につながる危険があることを警戒すべきである。国民が、自己決定と自己責任を回避して、他人に決断と責任を委ねた時に、ナチスが勃興した過去を忘れてはなるまい。民主主義とは「面倒」で手間暇がかかるものなのである。
 今、都知事が、新宿西口の都庁までの路上からホームレスを「駆逐」したことを思い出す。結局彼らは荒川の河川敷や上野公園などに移動しただけで、何ら根本的な解決はしていない。その後の都の政策も十分なものではなかった。その結果が昨年、一昨年の「派遣村」に集約されている。場当たり的な対策で気に入らないものは罵倒し排除するというのが石原都政の基本姿勢である。
 都民へ隷従を強いる都政から、弱者への視線を持った都政に改めるために努力したい。1メートル1億円の外環道は中止し、小児病院を再開し、保育園増設で待機児童を解消し、高齢者への支援も強化する都政を実現したい。オリンピックはその先に目指すべきである。石原都知事の名誉のためではなく。
 
八つぁん・熊さんの都政談
石原知事の退陣でおあとがよろしいよう
 なんだい、そんなに息を切らして。
 すること無いと太りすぎると言われ、チョイと走ってきたんだい。
 そりゃ結構だな。いずれマラソンに挑戦か。
 冗談言っちゃいけねえ。そんなに走っちゃ痩せる前にのびてしまうわな。
 マラソンと言えば、石原都知事の肝いりで始まった「東京マラソン」に参加希望が殺到して、今度都が8億円だして運営主体を法人化させたようだな。
 へー、法人化ね。そりゃなんです?
 都と日本陸上競技連盟が共同出資して独立法人を作って運営するんだ。おまけに2020年にオリンピックをまた誘致するために「スポーツ振興局」を新たに作ったんだ。
 そいじゃ俺たちが安く使える施設や設備もどんどん増やすわけかな。
 そんなことやるわけないな。この前もオリンピック招致に使うと言って莫大な予算を計上したが、終わってみれば出張旅費や宣伝費に常軌を逸した金を使って招致に失敗してしまったんだぞ。
 そう言やーそうだな。俺たちが納めた税金を知らぬ聞に使われて、積み立てて残った基金というやつも、削った福祉や生活に困っている都民に回せと言っても、次のオリンピックのためと言って出そうとしないんだな。
 そういことだ。
ところで築地市場を豊洲の東京ガスの跡地に移す話だが、生の食品を扱う市場を有害なガスの原料で汚染された土地に移すというとんでもない問題が、このほど有名なイギリスの科学誌「ネイチャー」の電子版に載ったんだ。
 とんでもない計画にも程があるってーわけだ。とうとう世界的にも有名になってしまたんだ
 小児病院をはじめ都立病院の統廃合でもそうだが、都民の命なんか石原知事の欲望の格好の餌食にされっぱなしという状況だな。
 そいじゃー俺たちゃどうすればいいんだ。
 来年4月の都知事選挙で、まず私ら高齢者を大切にする都政に切り変えてくれる知事を何としても選ぶことだな。
 国も都もとんでもない政治をやりたい放題だ。だけど近頃飲み屋でも政治の話で夢中な人が増えているぞ。
 そうなんだ。皆んなあまりのひどさに気が付いてきたんだな。普天間問題がその一番の例だ。
 普天間・ふてんま・フテンマだ!そうだこうしちゃいらんねー。石原・いしはら・イシハラでまたひとっ走りだ!【年金東京ニュース6月号より】
 
青い空
 4月9日井上ひさしさんが忽然と旅立たれた。訃報に驚き遠くに住む友から電話。「私たち生の井上さんに逢ったのよねぇ」と当時(1991年)の都知事選時代をたぐり寄せた▼私は改めて大切にしている井上さんの丸文字の1枚の葉書を取り出して見た。平3・3・6の消印、余白に自筆の速達の囲み。えっ!なんで速達だったのだろう?葉書をしみじみ読み返し私はこう推測した▼一は日本のコメ・農業問題をとても気持ちよく話せた‐「町田婦人の吸収力が凄いですな。感心しました」と、聞き手の共感・感動のアクションの強さの驚きと喜びを伝えたかったこと。二は、もっと講座をやってもよい。「いつでも」赤字で「どこでも」と御自分の日程のお知らせ。三は、都知事選へのアドバイス。「都民がつくる革新都政」第104号の革新都政と鈴木都政の業績の数字による比較。じつに効果的・すばらしい企画。もっと大規模に」数字はわかりやすく事実を伝え、真実をつく井上さんの心をこめた視座だったのだ‐▼井上さん有難う!井上さんの渾身をこめた遺作「組曲虐殺」‐「あとに続くものを信じて走れ!」小林多喜二。をして言わせた井上さんのメッセージは人々の心にきらめき続けることだろう(中)
 
 
 
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