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都民がつくる革新都政
会の機関紙「都民がつくる革新都政」2010年12月15日発行
くらし・いのち守る政策広げ、
本格的選挙態勢の確立を!
11.17団体・地域代表者会議で意思統一
 都民犠牲の「構造改革」を推進してきた石原都政が行き詰まり、新しい都政への転換を求める声が高まる中、「革新都政をつくる会」は11月17日、エデュカス東京で団体・地域代表者会議も開催しました。会議には、24団体・14地域の代表等53人が参加し、本格的な都知事選挙体制の確立を推進するための意思統一を行いました。

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 会議は、千坂和彦代表世話人の司会で進行。冒頭、伊藤潤一代表世話人が開会挨拶をおこない、くらしと雇用が深刻さを増し、国民的たたかいと政治の転換が求められている中での都知事選の意義を強調し、会議の成功を訴えました。
 つづいて都知事選勝利をめざす方針と政策を中山事務局長と會澤事務局長代理が提案しました。中山事務局長は、民主党政権のもとでたたかわれる都知事選の情勢と次の3点の基本戦略および現況面について報告しました。
 (1)都政転換、新しい東京都政への展望しめす「政策」を労働組合・民主団体・研究者の力を結集して練り上げ、対抗軸を確立する。(2)「くらし・いのちを守れ」「都政を変えたい」と願う都民と民主勢力が総決起してたたかう選挙闘争の構築をはかる。(3)反貧困、憲法9条を掲げて広範な都民を結集できる候補者の擁立と「中間層」を結集できる幅広い共同の構築をはかる。
 そして、現局面の状況にもとづいて攻勢的に政策パンフレットの普及と一体に学習をすすめ選挙戦をたたかう本格的な団体・地域の選挙体制の確立を提起しました。
 ひきつづき會澤事務局長代理が、都知事選政策とパンフレットのポイントについて具体的に報告。今の都民と都政の焦点の問題に正面から応えていくと同時に都政の今後の新たな展望を示した政策の特徴を強調しました。
 たぞえ民夫都議会議員が都政報告。傲慢とワンマンの石原都政の下、都民・職員犠牲の実態とともに、その一方で年6回・約1億5千万円の豪華海外視察の無駄遣いの告発に会場から怒りの声が上がりました。
 討論では、「12・14都民の集い(日比谷公会堂)の成功を」(東京地評)「変えよう、いのちとくらしを守る東京へ・東京自治研集会成功の力を都知事選へ」(東京自治労連)「革新都政をめざす三多摩各界懇談会の開催」(三多摩連絡会)と発言。中山事務局長が都知事選を巡る状況と対都要求運動とむすんだ選挙準備の強化を呼びかけるまとめを行いました。最後に、閉会あいさつで児玉洋介代表世話人は攻勢的な政策提起を確信に、4か月余と迫った都知事選の勝利目指して全力で各団体・地域からたたかいを進めようと力強く呼びかけました。
 
都政を変える思い持寄り
三多摩各界懇談会
 革新都政をめざす三多摩連絡会による「福祉充実・貧困なくす都政へ 怒りを・要求をもちよろう 広範な共同で候補者擁立へ!!」の呼びかけで、『革新都政をめざす三多摩各界懇談会』が12月4日、国立市で開催され、三多摩各地から43人が参加しました。
 小児病院統廃合、老人ホーム縮小民間委託、福祉を次々に切り捨てる都政。23区は小中学校教室の9割以上にクーラーがあるのに、三多摩は1割台など、三多摩格差を放置し続ける都政。子どもと教育を踏みつける都政。なんとしても都政を変えなければならない。そんな思いをもちより開かれました。
 懇談会は、「12年に及ぶ石原都政=新自由主義・構造改革・競争原理に苦しめられてきた 全ての都民の怒りと要求を総結集し 人間の顔をした都政 をつくり出しましょう」とのアピールと、「切実な要求を基礎に、職場・団体・地域に知事選に向けた議論を起こそう」「地域の会を立ち上げよう。地域の広範な団体・個人に共同を呼びかけよう」「12・14都民のつどいへの参加」「知事選にむけての2・15三多摩総決起集会(アミュー立川大ホール)を成功させよう」など10の行動提起が行われ、都知事選への取り組み促進が確認されました。
 
言論表現の自由に介入
青少年条例改定案撤回を!
 漫画・アニメーションの性描写を規制する東京都の「青少年健全育成条例改定」(春の第2回定例都議会で出されたものを修正)が第4回定例都議会に提案されています。
 この問題に、日弁連、東京弁護士会、日本ペンクラブ、出版倫理協議会、弁護士や大学教授らでつくる社団法人・自由人権協会、漫画家の記者会見による反対表明など、その危険性が指摘されています。
 日本ペンクラブの声明は、「相変わらず公権力が個人の内面や言論表現の自由に介入することに謙抑的な配慮が感じられない」「戦前の為政者も、まず漫画などの子ども文化を規制し、たちまち一般の言論・表現の自由を踏みにじっていった」と指摘しています。
 自由法曹団東京支部・事務局長の横山聡弁護士は、「東京都は今年の春より、執拗に青少年保護育成条例の改正を求めていますが、表現の多様性を公権力が恣意的に規制できるというそもそもの理解に問題があると思います。再提出案でも、創作・表現活動への萎縮効果の危険性が大きいと言わざるを得ません。条例案の撤回を求める」との談話を寄せています。
 
第4回定例都議会
都民本位の都政実現を都知事選で都政転換へ
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 11月30日、第四回定例都議会が開会され、都民要求実現全都連絡会、東京社会保障推進協議会、東京地評は、都庁前に300人が参加して都民要求行動をおこないました。
 開会にあたって、伊藤潤一東京地評議長があいさつし、「石原知事は昨年オリンピック誘致を口実に海外出張を6回、1億5千万円を使う一方、都民や職員には施策の廃止や定数削減を強行しています」と批判。都民本位の都政実現をよびかけました。
 様々な団体からも、「いつでも誰でもかかれる都立病院の存続と廃止した都立三小児病院の再開を求める(東京の保健・衛生・医療の充実を求める連絡会・柳美智子さん)」「保育待機児童の解消、自治体が責任をもって保育園の充実をしてほしい(福祉保育労東京地方本部・佐々木和子さん)」「75歳以上の医療費の無料化を実現してほしい。老齢加算の復活を求める生存権裁判勝利にご支援を(東京都生活と健康を守る会連合会・六車光春さん)」「職員減らしを進める一方、残業代の不払いが横行している。臨時職員は時給900円程度、2ヶ月更新の契約で社会保険にも入れてもらえない。こんなことでいいのか(東京自治労連・田川英信さん)」「消費税は不公平で大企業本位のものだ。不況のもとで中小零細の20%が滞納せざるを得ない。国民健康保険料を下げて中小企業予算を増やしてほしい(東京都商工団体連合会・増村泰宏さん)」と訴えがつづきました。
 日本共産党のたぞえ民夫都議会議員は、「都民から寄せられた1730項目の要求を石原都知事に突きつけてきた。就職難の打開、豊洲への築地市場移転反対、前回否決された青少年の健全な育成に関する条例改定案の撤回に奮闘する」と決意表明し、来年の都知事選挙で東京をかえましょうと激励あいさつをしました。
 最後に都知事室に向かってシュプレヒコールをおこない、参加者全員で個人請願をしました。
 
都政の聖域「臨海」を検証
=臨海部見学ツアー=
ムダな大規模工事続行
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バスツアーでゲートブリッジ<若洲大橋>見学=2010年11月20
 東京都の石原知事が推進する大型幹線道路建設や、築地市場の江東区豊洲への移転計画など、ムダな大規模工事続行中の都政の聖域「臨海」を検証するバスツアー(第7回)が臨海開発問題を考える都民連絡会の主催で11月20日行われ、30人が参加しました。
 都民の目が届かない臨海部の開発。汚染土の豊洲に築地市場を移転させてよいのか、庶民には高嶺の花の超高層マンションが林立、大規模幹線道路工事がすすみ、さらに新たな計画が持ち上がり、海風をさえぎる異常な臨海部開発がヒートアイランドの原因といわれています。
 これまでの開発を検証しし臨海部の今後のあり方を考えるため、見学ツアーが実施されました。
 東京駅を出発して、いま問題の築地市場の豊洲移転、環状2号線延伸予定地を勝どき側から見学しました。市場の豊洲移転構想が出てから「地上化」に変更、住民からは「大気汚染・騒音が心配」と反対の声があがっています。
 大田区城南島と江東区若洲を結ぶ臨海道路の第2期工事で、若洲と中央防波堤外側埋め立て地を結ぶ臨海大橋を若洲公園側から視察。臨海都民連の方からは東京港を東アジアのハブ港化するための大深水新コンテナ埠頭や、不要不急の幹線道路計画があることなどの説明がありました。
 改めて、ムダな開発が多く、税金がもったいない。都民が参加した臨海部の活用を都政の転換を通じて実現していくことの必要性を実感しました。
 
都政転換(13)
くらしを安心して任せる都政に!
斉藤 晶子(東京土建一般労働組合主婦の会・会長)
 石原都政になり早12年になりますがこの間、私たちの生活はますます苦しい状況になっています、
 安心して暮らせる都政を願う私たちを裏切り、福祉はムダと予算を削ってきました。
 都立3小児病院(清瀬・八王子・梅ヶ丘)も多くの存続の声を無視し廃止しました。
 都立病院半減計画を推し進め、地域医療を後退させました。病院数・ベッド数も減っており、人口比の割合では全国でも最下位になっています。
 どの子も安心してかかれる医療制度を、妊産婦検診の無料化を、NICUを全地域に、小中学校の医療費完全無料化、認可保育園で待機児童ゼロに、一日も早い30人学級の実施、給食費補助、就学援助の拡充など、これからの世代を担う子育て世代に手厚い援助が行われる都政を願うものです。
 これから増える高齢者問題も、何ひとつとして充実していません。だれもが老後や将来に不安を持っています。
 私たち建設業でも、仕事がない、あっても賃金単価は下がり、とても安心して暮らせる状況ではないのです。毎日不安を感じながら生活をしています。
 石原都政になり、何ひとつとしてよかったと思うことはありませんでした。都民全体で感じたことです。このような都政を変えるときです。
 今度こそ私たちの暮らしを安心して任せる都政にしましょう。そのためにも私たちが周りの人たちに声を掛け合い、新しい東京をつくっていきましょう。
 主婦の会の元気なパワーを都庁に届けましょう。
 
許せない!贅沢三昧
石原知事の豪華海外出張
昨年、6回約1億5千万円
 豪華海外視察で批判を浴びた石原知事が、昨年オリンピック招致などの目的で6回行った海外出張の経費は当初予算の4倍、約1億5千万円となっています。
 都民のくらしが厳しい中で、条例の上限額の4倍の豪華客室に宿泊するなど贅沢三昧です。都民や職員には、施策や定員の削減を細々と強行する一方での傲慢に厳しい批判の声が上がっています。
 
石原海外出張費用 (2009年)
出張先 期間 費用(万円)
ソウル 5月 674
ローザンヌ★ 6月 2735
シンガポール★ 7月 848
ベルリン・ワルシャワ・クラクフ★ 8月 4811
コペンハーゲン★ 9〜10月 4652
バンコク 11月 1220
★は五輪招致関連(万円未満切り捨て)
 
医療・介護・雇用・教育など都民要求
457項目に東京都が回答
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マップをかざして横田基地の実態を告発=2010年10月29日、都庁
 都民要求大行動実行委員会(実行委員会事務局・東京地評、東京社保協)は、2011年度東京都予算に関する要請に取り組み、10月8日に東京都から回答が示され、実行委員会に参加する各団体が10月29日、各局との要請を行いました。
 要請には、23団体から延べ206人が参加。要求提出は20団体が行い、医療、介護、福祉、雇用、労働行政、教育、中止企業支援、平和、文化、スポーツなど457項目となっています。
 この行動は東京都が文書で回答を行い、交渉に応じる唯一取り組みとなっています。一部前年と全く同じ回答を寄せるなど不誠実な面も残していますが、こうした取り組みが着実に市民権を得てきています。
 東京民医連の担当者は、「都の文書回答をもって、民医連独自の交渉に臨むことができたので的を絞ってやり取りができた」、全国一般の担当者は、「公務の営利化による労働条件切り下げの歯止めになる回答を得ることができた」など前進がありました。
 実行委員会に参加する団体で、独自交渉する場合など都は文書回答しない場合が多く、また、交渉が独自にできない団体の場合は、この行動が要求提出・交渉の貴重な場となっています。
 
公務員削減
増える東京の非正規教職員
 東京の小中学校では、非正規教職員が増加しています。定数内の再任用教職員(校長も含む)・期限付任用教員・産育休代替教職員をはじめ、定数外の再雇用教職員、非常勤教員・準非常勤講師、一般非常勤職員(スクールカウンセラー)、臨時職員(事務職員)が勤務しています。その他各自治体で独自に採用している教職員がいます。
 正規教職員を減らし、非正規教職員を増やす方法は、総人件費を抑制する政策が、教育現場にも例外なく行われていることの表れです。国・都の教育予算を「聖域」としない方針が採られてから、さまざまな経費が削られてきましたが、人件費削減がここまで行われるようになり、学校現場には、さまざまな深刻な影響が出てきています。学校現場の実情は‐。
 (1)新年度に担任がいない小学校。大量退職者がいるなか、採用教員数を絞り込み、4月に担任がいない小学校がここ数年発生しています。補充は期限付任用教員で行っています。
 (2)質問したいのに先生が毎日出勤していません。主に中学校で発生している事例です。中学校の教員定数は、クラス数で決まり、教科担当とリンクしていません。小規模学校が増加している現在、正規教職員がいない教科が発生している学校が増加しています。準常勤講師であてても、一校の時間数は少なく、数校の掛け持ちの講師が大半です。
 (3)事務室が週1日無人の学校があります。再任用短時間勤務の事務職員が全体の1割を超えています。これは、都の「行財政改革実行プログラム」によるもので、正規事務職員と同じ仕事を週4日で処理しなくてはならず、大変厳しい勤務条件になっています。学校にとっても、週1日事務職員不在が恒常的になり、大きな支障が出ています。
 教職員の非常勤化は、学校づくりに大きな影響をもたらしています。【東京都教職員組合学校事務職員・亀井雄一】
 
青い空
 「東京・9条まつり」から一ケ月経ったが、前号の紙面では触れてないので採り上げたい。都内の九条の会が実行委員会をつくり、「九条は宝」のスローガンで11月13日、大田区産業プラザで、約3千人が参加。講演・対談・映画・音楽・演芸・落語・朗読・模擬授業・展示などなど多彩な催しが館内施設を借り切って終日展開され、一階大展示ホールでは約70のブースが出店し盛況だった。東京での九条を守り活かす運動の新たな出発点となった▼このつどいのイメージキャラクターはちばてつやさんの「鉄平クン」。宣伝のチラシ、ポスター、当日の参加シール、そして会場内では「鉄平クン」が真正面から迫っていた▼そのちばてつやさんが、漫画家の竹宮恵子さんらとともに、漫画・アニメーションの性描写を規制する都青少年健全育成条例改定案に反対を表明。公権力が検閲者として君臨すれば、漫画とアニメの「表現の自由」が脅かされるだけでなく、すべての言論・表現の自由を踏みにじっていった歴史を思い起こすと日本ペンクラブも反対を表明。都民のほとんどが知らないところで、また石原都知事の暴挙が重ねられようとしている▼「気がつけば“いつか来た道”」‐こんなことを許すわけにはいかない。(高)
 
 
 
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