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都民がつくる革新都政
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会の機関紙「都民がつくる革新都政」2010年11月15日発行
くらし・いのちを大切にする 新しい福祉都市、東京へ
都知事選へ向けて、「会」の政策パンフ発行
職場、地域でパンフを手に都政転換への世論を広げよう
「2011年春、都政を変える」のロゴマークも鮮やかな政策パンフレットが完成しました。写真をふんだんに使ったB5横型の斬新な形に、早速好評の声が寄せられています。
このパンフレットを職場、地域で広く普及し、都政転換・新しい福祉都市、東京をつくる活発な議論と都知事選に向けての体制づくりを呼びかけます。
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2011年都知事選
「革新都政をつくる会」基本政策を発表
「反貧困世直し大集会2010」が開かれ、力あわせれば固い岩盤に穴が開く、1200人の参加者が「いいかげんに変えようよ!希望のもてる社会へ」と訴えました=2010年10月16日、明治公園
社会保障の充実、非正規労働の解消など貧困解決と同時に、子どもの成長を社会で支える仕組みを広げていく必要が訴えられた「貧困・格差・孤立から守ろう子ども!東京集会」=2010年10月16日、全労連会館
11月5日、『会』は2011年都知事選挙に向けた基本政策「ストップ貧困、憲法9条が輝く 新しい福祉都市、東京へ」を発表しました。
これは、6月に案として発表して以来、多くの方々からのご意見やその後の情勢の展開、統計上の最新の数値などをもとに政策委員会で検討を行ってきたものです。
基本政策は、都民不在、都民に背を向け、「構造改革」の激痛を都民に与えてきた石原都政を転換させ、都民の願いを新しい知事のもとで実現させていく12の柱から構成しています。同時に冒頭に、「3つの転換と4つのゼロ」の実現と「基本政策」の実行で、貧困とくらしの不安を解消し憲法9条が輝く、希望のもてる東京をめざす、そして財政的な裏付けを打ち出し、都民の切実な要求実現の展望を示しています。
いま、菅政権は自民党時代の「古い政治」に逆戻りし、国民の厳しい批判をあびています。都民・国民の思いは、今こそいのち・くらし第一の政治に、都政も国政も転換してほしいという熱い願いです。その願いを総結集して練り上げられた「基本政策」、それを実現する絶好のチャンス・2011年都知事選へむせて都民世論を発展させましょう。
基本政策全文は、ホームページに掲載しています。
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地評青年協・調査活動
東京の一人暮らしにいくらの賃金が必要か
10月9〜11日にかけて全国学習交流集会in東京が開催され、二日目の午後にワークショップ「生活賃金シミュレーション」と青年劇場の構成劇、全労連調査局長の伊藤圭一さんの講演会を東京地評青年協主催のオプショナル企画として出展しました。
「生活賃金シミユレーション」は東京で一人暮らしをするために、最低いくらの賃金が必要かを、食費、住居費、被服費など費目ごとにグループで価格を調べ、適正価格や必要数などを議論して、1ヶ月の金額を試算します。今回は20代独身の男性と女性それぞれの試算を行って、社保・税込みで男性は月額21万6863円、女性は24万8213円となり、現実の賃金とのギャップの大きさに、賃上げが必要だとの思いを共有しました。
その後、青年劇場に結婚したいけど賃金が低くて尻込みする青年のリアルな悩みをコントで演じていただき、それを受けて伊藤圭一さんが講演を行い、あたりまえに結婚や子育てしていくために最賃の引き上げや社会保障の充実を運動によって実現させ、可処分所得を増やしていくことなどを学習しました。
身近な物の価格を議論によって探っていく事で、最低必要な生計費を実感でき、現実の賃金との差は運動を前進させる具体的な指標となります。参加した方から自分の組織でも行いたいと資料請求があり、お互いに協力しあいながらこの学習を前進させ大きく広げたいと思います。
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都立職業訓練校 入校希望者急増なのに
武蔵野・亀戸校なぜ廃止
東京都が廃止を計画している都立城東職業能力開発センター(亀戸校)=江東区
昨今の雇用に関する厳しい状況のもと、私の担当する科は、訓練修了生対象の求人はゼロに近い状況にあり、従って即戦力を求められる一般求人に対象を広げて就職活動を行っています。受講生のアンケートには、「訓練の中身は期待通りである」に対し70%余りの方が、そう思うと答えていますが、せっかく受講した訓練を活かせない状況も多々あります。訓練終了後の就職率が思わしくない科は、存続にも関わると言われています。
私は一昨年ドイツの職業訓練を見学し、日本もこのようであれば良いと考えるところが多々ありました。改めてドイツの職業訓練を思い起こします。デュアルシステムを取り入れ、訓練実習の約半分を企業が受け入れ、学ぶ場を提供しています。二本立ての訓練が、訓練生の将来を考えるうえで役立ち、科目の変更や、期間の延長もでき、訓練は無料です。入校選考はなく、希望者はすべて受け入れます。
何故このような柔軟な発想ができるのか。それは、どんな人でも、その人の持っている能力を最大限発揮できるようにする事が必ず将来、国の力になると考えるからでしょう。
職業訓練は公の立場で誰にでも平等に機会が与えられるべきです。東京都の「民間でできることは民間へ」とする考え方は、公共職業訓練の精神に反し、ワーキングプアを作り出し、格差社会に益々拍車をかける結果となるでしょう。
入校希望者急増の今こそ職業訓練の充実が求められますが、時代の要請に逆行し、武蔵野校、亀戸校の廃止が何故今、出されるのか、納得がいきません。公共の光を、弱者のすみずみまで当てていく政治であって欲しい。
雇用能力開発機構を廃止しようとする国、公共職業訓練を民間委託へ、有料化へと進める東京都に対し、今こそ厳しい警告を発しなくてはなりません。【東京公務公共一般労働組合・中央執行委員長 都立職業能力開発センター・非常勤講師 中嶋祥子】
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高齢者の孤立化、無縁社会の広がり
安心して住み続けられるまちづくり
熱中症死亡、一人暮らし高齢者が大半占める
いま社会から孤立化や無縁社会の広がりが、大きな問題となっています。
東京都観察医務院の報告によると、7月17日から8月末までに東京23区内で128人が熱中症で死亡し、内65歳以上が9割近く、一人暮らしが7割でした。また、死亡を発見した人の4割以上が身内以外の人です。これは、誰にも看取られず亡くなり、後日発見されるという痛ましい事件です。(観察医務院は多摩地域各市は管轄外。加えればもっと多いと考えられる)
さらに、NPO自立生活サポートセンター・もやいの調査では、アパートに住む人で「電気代が気になってクーラーの使用を止めたことがある人」が5割を超えています。こうしたことは、熱中症死亡の背景に一人暮らしや孤立化や貧困問題があります。
日本社会の多くの問題が顕在化
また、「百歳以上不明」問題から、多くの問題が顕在化しました。死亡届も出さずに何年も親の遺骨を持ち、親の年金で生活をしていた。というショッキングな事件がありました。
報道によれば、この男性は、母親の年金を死亡後も3年間受け続け、約120万円の年金で生活していたとされています。このこと自体は、社会的道義に反すことで擁護の余地はありませんが、生活暦と背景には見過ごせない多くの問題があると思います。
この家族は、国民健康保険や介護保険を利用していたのか、生活保護の相談をしたのだろうか、なぜ助けを求めなかったのか、行政は何をしたのだろうかという思いがめぐります。
こうした事態に共通するものは、社会のセーフティーネットが機能せず、ネットからこぼれ落ちるのが現実です。改めて、国や自治体が憲法の生存権、人権を真に守る社会保障制度を確立させることが基本的な課題です。「住み慣れた地域に安心して安全に住み続けられるまちづくり」は、誰もがめざす社会像となっています。
老人福祉費6割まで落ち込む
東京都は石原都政のもと高齢者福祉の切り下げを行った結果、高齢者一人あたりの老人福祉費が13万5千円から8万2千円へと6割まで落ち込みました。元の水準に戻せば1千4百億円の増額となり、高齢者の負担軽減につながります。
第3定例都議会で石原知事は、高齢者の所得格差の是正や所得保障は「国の責任」と言うだけで、高齢者医療費助成を拒否しました。福祉保健局長は、一人あたりの老人福祉費の額を問題にするのは「意味のない議論」とまで言いました。しかし、全国で一人あたりの老人福祉費を4割も減らしたところは東京以外にはありません。逆にほとんどの県が増額し、なかには5割、6割増やした県もあります。都は、こうした厳然たる事実を直視し、予算の大幅増額を行うべきです。
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都政転換(12)
今こそ転換!知恵を合わせ力振り絞るとき
佐久間千絵(新日本婦人の会東京都本部八王子支部)
ゆりかごから墓場まで心配の都政
ぜいたくは申しません。私たちの大切な税金を使うんですもの。せめて人間の痛みのわかるようなあたりまえの都政に転換させたいのですよ。
寒い中、「障害」児を連れたお母さんたちと都庁前に何度も座り込んだ甲斐もなく、都議会民主党の公約破りの手のひら返しが決定打、今年3月に都立八王子小児病院を含む3小児病院が廃止されました。八王子では八王子小児に通っていた少なくとも2つの家族が府中に引っ越しを余儀なくされました。そのうち一家族は「障害」児とお母さんの単身赴任という寂しさです。東京都は「このたびは私どもの都合でお引越しを余儀なくされ」と引っ越し代でも出すでしょうか?いいえ、出しません。
小児病院問題では「障害」者と家族が泣きねいり、30人学級では前進があったものの、うちの子3人も含め今なお小・中学生はクーラーもない教室に40人弱ぎゅうぎゅう詰め込まれ、築地マグロは安心して食べられなくなるかもしれなくなり。それでものうのうといいスーツを着て弱者・アジア蔑視の放言の限りを尽くす都知事と、庶民いじめの政策にNOといえないとりまきの都政は時代遅れ!いいかげんみんなの手で都政を変えようよと声を大にしていいたい!
保育園にも入れない!家族や自分の老後心配
子どもの貧困の問題も待ったなしです。
先日TVで埼玉の取り組みを見ました。生活保護世帯に訪問、子どもに学習支援をし、貧困の連鎖にストップをかけたいという取り組みを取材した番組を見て「そうだよ!それが、行政のやることなんだよ」と!都立高校も統廃合で狭き門になっています。定時制高校だって復活させてほしい!都立に合格するために、塾の夏期講習代が10万、20万円は当たり前の世の中で、貧困の連鎖はますます心配されます。
新婦人八王子支部は算数教室を極力安い参加費にするなど、行政の隙間を埋めるような活動に取り組んでいます。
しかし、反貧困ネットワークしかり、新婦人しかり、お金のない団体・NGOでは子どもの貧困対策にも限界があるのです。
家族や自分の老後だって心配です。特別養護老人ホームにも待っても待ってもはいれない。ゆりかごから墓場まで心配しっぱなしの都政を今こそ転換!みんなで知恵を合わせて力を振り絞る時ですね!
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心配・不安が各世代に広がる
―新婦人足立支部・生活実態調査
新婦人足立支部は、今年に入って生活実態調査に取り組み、9月に調査結果を発表しました。
「一年前と比べて現在の生活は?」の問いに、65%が「苦しくなった」と回答。「変わらない」と答えた人も前々から苦しいが、収入に見合った生活をするしかない状況で、家計はゆとりをなくし、年をとるにつれて貧しくなる「高齢化貧困世帯」が読み取れます。
収入は昨年に比べ「減った」人が51%で、現役世代の場合「賃下げ・給与カット」「リストラ・失業」をあげ、雇用情勢の厳しさを示しています。
「家計のなかで負担が大きい」のは「税金・社会保障費」が72%、「医療費」41%で各世代とも重税感を持っています。
「家計のなかで削っている」のは「どこを省いてよいかわからない」「これ以上削りようがない」と、切りつめた生活が常態化しているが、高齢者が医療費を抑制せざるを得ない実態は深刻です。
「前月の家計の状態」は「何とかやりくりした」が69%で、赤字を出せない、やりくりをせざるを得ないギリギリの生活を余儀なくされており、「貯蓄ができた」のはわずか4%です。
「生活のなかで心配なこと」は「病気・健康」85%と各年代とも突出しており、苦しい生活のなかで病気になったら大変という不安が強くなっています。「子どもの雇用」を心配する人が20%で、若者が希望を持って働ける社会を願っています。
「夢や希望が持てないことが一番悲しい」と、心配や不安が各世代に広がっている実態が、いままで以上に鮮明となっています。【新婦人足立支部】
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青い空
都知事石原氏が、自らが死ぬ時、胸に去来するであろうとしてある歌を紹介している。「権門上におごれども、国を憂うる誠なし、財閥富を誇れども、社稷を思う心なし。ああ人栄え国滅ぶ、盲たる民世に踊る、治乱興亡夢に似て、世は一局の碁なりけり」▼この歌は、1932年の5・15事件の首謀者の1人、海軍士官三上卓の「昭和維新の歌」として世に知られている。三上卓は、事件で瀕死の犬養首相の右こめかみにとどめの一発を打ち込んだ人物とされる。後、政党内閣はファッショの嵐の中で幕を閉じた▼都知事石原氏はこの歌を「歴史は繰り返すというが」と自らの時代認識として語り、三上卓と心象風景を重ね合わせている。さもありなんと思いつつもその歴史観には愕然とする▼さて時はいま、1930年代の大恐慌に匹敵する世界同時不況で、「戦前の過ちを繰り返すな」と警鐘を鳴らす識者がいる。経済的苦境と閉塞感から「守れ満蒙、帝国の生命線」という主張に飛びつき、軍部の暴走に支持を与え、日本を大破局に向かわせた昭和の歴史を指す▼歴史に学び、戦争とファッシズムを許さぬ力をどうつくるのか。都知事石原氏の存在は、そのことを過去の歴史でなく今そこにある任務として東京都民に求めている。(駒)
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