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都民がつくる革新都政
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会の機関紙「都民がつくる革新都政」2009年5月15日発行
都議選前に
都民が主人公の都政転換を 革新都政をつくる会
都議選前に代表者会議
「革新都政をつくる会」は、4月18日、豊島区・ラパスホールで、都議選(7月3日告示、12日投票)を前に、各団体・地域の実態を交流し、都民が主人公の都政転換をめざす課題と要求を明らかにし、広範な共同をひろげようと、団体・地域代表者会議を開き、40人が参加しました。
会議は、代表世話人の西村冨佐多氏(東商連会長)「激動する中での会議だが、方針をしっかり確立し、都議選に向けて全力をあげたい」とあいさつ。
相楽事務局長が基調報告。石原都政を追いつめる都民要求の渦と運動の特徴について述べ、次期都知事選(2011年)に向けた方針として、(1)広範な団体や無党派、各界の人たちと共同をひろげる(2)都民の切実な要求を掲げ、広範な都民と連帯して要求実現と石原都政の悪政を追及する(3)都民要求を土台に、政策活動を強化する(4)団体・地域の活動を強める(5)体制強化と活力を高める―ことを提案しました。
参加者から「最近、これまで未払いのない人から給料日まで待ってほしいと言う電話が多くなっている。都の水道財政は大幅黒字。景気悪化のこうした時こそ料金の値下げで都民への還元を行うべきである」(東京水道労働組合)「都政の情報・知識はどこから仕入れるのか?都政の情報・知識を知り知らせる大量宣伝のとりくみを準備している」(東京自治労連)「石原都政誕生当初から福祉切捨て政策、高齢者や弱者が犠牲になっている。
3万人対話運動で、都政の実態広く知らせていきたい」(年金者組合都本部)「9条(平和)と25条(人権)をテーマに運動進めてきた。IOC委員のオリピック会場予定地視察で、子どもを動員しての〃歓迎〃など許せない」(東京母親大会)「不況下の中、医療費払えない人が増えており、無料低額診療制度のとりくみで、都はようやく2ヶ所の病院と1ヶ所の老健施設からの申請を受理をした。〃いのちを守るステッカー〃を商店街地域に張り出すとりくみを行う」(東京民医連)「派遣切り、解雇と住宅も失い命の危険がともなう。生活保護制度は機能している、制度改善させ、生存権保障させる制度として確立させる」(都生連)「共同がどんどんひろがっている。9条を守るとりくみ、後期高齢者医療制度廃止のとりみ、派遣村など相談活動のとりくみ。都民連の活動。都政革新にむけて地域の活動が決定的に重要である」(東京地評)「都立3小児病院問題での新宿駅街宣、都庁包囲デモなど大きな支援が広がった。廃止条例可決されたが、次へのステップにむけてがんばる」(都庁職病院支部)などの発言がありました。
会議ではまた、日本共産党松村友昭都議会議員が都政報告を行いました。また、東京自治問題研究所常務理事・都留文科大講師の安達智則氏が「世界都市問題と都政―新自由主義世界都市から、平和・平等・寛容の福祉年へ」と題して講演。共同をひろげることとして、「九条の会東京連絡会」より高岡岑郷氏が、ゲストスピーチを行いました。
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会議に先立ち開かれた「臨時総会」で、中山伸氏(都教組前委員長)が新しい事務局長に選ばれました。
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意義あり!
五輪招致は大開発のため
東京都が進める五輪招致活動の問題点を明らかにする「異議あり!2016年石原オリンピック」集会が、4月14日、文京区民センターで開かれ160余人が参加しました。集会は、新日本スポーツ連盟東京都連盟や都内の弁護士団体、女性団体、労働組合、民主団体などによる実行委員会が開催をしました。
中央大学名誉教授の金子貞吉氏、日本共産党都議会議員の松村友昭氏、新日本スポーツ連盟理事長の和食昭夫氏の3氏が報告しました。
金子氏は、2兆9千億円と宣伝する経済波及効果を分析。「00年の産業関連表をもとに計算しているが、産業構造が変わる16年後に正しいか証明は不可能。投資の半分が雇用者所得になると計算しているが、あり得ない」と指摘しました。
松村都議は、多額の費用をかけて五輪招致を宣伝している実態や五輪関連事業を電通が独占している実態、スタジアム予定地の用地費を計上しなかったり、新規建設となる施設を既存施設の利用とするなど招致計画のごまかしを暴露。「1メートル1億円といわれる外環道など9兆円のインフラ整備が最大の問題だ」とオリンピックをテコにとした大開発を批判しました。
和食氏は、オリンピック運動が平和や人権、民主主義の発展に果たしてきた役割を評価しながらも、10年間でスポーツ予算を7割も減らし、都の人口当たりの社会体育施設数は47都道府県中46位という貧困さ。「東京都スポーツ振興計画」には都民が使える施設計画は一言もなく、「スポーツ要求を踏みにじりながら招致を進めることは受け入れられない。東京都には五輪を開く資格がない」と強調しました。
集会は、多くの都民とオリンピック招致について対話と討論を進め、IOCやJOC、東京都に働きかけを行うことを行動提起しました。
◇ ◇ ◇
2016年オリンピック「東京招致」への世論支持率について、IOCが2月に実施した調査では56%だったことが分かりました。
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一日も早く祈念会館建設を
10年間凍結の都平和記念会館
署名1万3811人の思い提出
祈念館建設を求め署名を都に提出する代表=09年3月19日年3月19日
「東京都平和祈念館(仮称)」建設をすすめる会は、一日も早く「平和祈念館」を建設させたいとの思いから、昨年来、署名運動、都知事・都議会議員への公開質問状、新聞意見広告募金運動などの取り組みをすすめてきました。
都知事・都議会議員全員への公開質問状は3月6日に発送。
新聞意見広告は、3月7日付の「毎日新聞」朝刊のスポーツ面の全7段に掲載。
署名は1万3811人分を3月19日に第1次分として都議会に陳情提出しました。
3月19日には、都庁第1本庁舎で記者会見をおこないましたが、「朝日」「毎日」「東京」「東京民報」の各紙がこれらを報道し反響がひろがりました。
こうしたなかで、公開質問状には、自民党、民主党、共産党、生活者ネット、自治市民93など計35人の都議が回答を寄せてきています。これらのうち、「平和祈念館」建設賛成の態度を明らかにしている都議は28人にのぼり、反対者はいません。
同会は、さらに東京大空襲訴訟が結審を迎える5月21日に、都庁前早朝宣伝行動、座り込み行動、都議会への署名第2次提出、公開質問状についての結果発表等をおこない「平和祈念館」建設の機運を大きく盛り上げていくことにしています。
また6月には、都議会議員立候補予定者へのアンケート調査も行うことにしています。
同会は、東京大空襲以降すでに、64年を経過している今日、(1)空襲・戦災体験者が高齢化している(2)東京都と都議会は、付帯決議後約10年を経過しているにもかかわらず、展示内容の合意を得る努力をしてきていない(3)東京都は「平和祈念館(仮称)」を建設するとして、多くの人から数千点の資料を集めながらその好意に背を向けてきていることに厳しく批判しています。【「東京都平和祈念館(仮称)」建設をすすめる会世話人・柴田桂馬】
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水道局の借金は
将来に向けた投資「赤字」ではない
水道局など、公営企業が発行する起債(借金)は、これから水を供給する施設を建設するための資金調達が目的で、将来に向けた投資です。過大な計画ではなく、適切な規模であるなら、その建設資金の一定部分を借り入れでまかない、将来の料金収入で返済していくべきものです。継続的に施設整備を行っている東京都水道局の場合、ある程度の起債発行残高があるのは、健全な姿なのです。
これとはちがい、自治体の一般会計が発行する起債(借金)はいま現在の赤字を借金で補てんするものですから、将来に大きな負債を残し、なるべくゼロであることが望ましいものです。公営企業の発行する起債とは内容がちがいます。
水道局も、「起債の新規発行を将来ゼロにすることはない」としています。大幅黒字で起債残高を減らし続けている今のあり方は、起債残高がゼロに近づけば、見直しせざるをえません。料金値下げが近い将来に、現実の課題となってくるのです。
他都市では値下げに踏み切ったところも
「水道産業新聞」(2009年2月19日付)の記事にあるように、2007年4月2日〜2008年4月1日に料金値下げに踏み切った水道事業体は41あるとされ、その後も、北九州市、堺市など、大都市でも値下げがあいついでいます。特に堺市では、収益的収支の「純利益額」も明示し、それを値下げして「市民生活における水道料金の負担の軽減を図る」としています。
経済危機のいまこそ思いきった料金値下げを
いま、「100年に1度」といわれる経済危機のもと、都民生活は困難におちいろうとしています。「次の給料日にならなければ、水道料金が払えないから、それまで待ってほしい」こんな声が、水道局の営業所に都民からあいついで寄せられています。こうした状況で行政のとるべき道は、あらゆる手段を駆使して都民生活を助けることではないでしょうか。日本経済は、年率で12%を超えるようなGDP急落に直面しています。「いまそ、大企業の内部留保を国民生活に役立てよ」の声が高まっていますが、同様に、東京都水道局も、これ以上内部への留保を積み増して自己資産を増大させるのではなく、都民生活を守る姿勢が求められるのではないでしょうか。
少なくとも、工事単価や委託単価の低減、低金利や起債残高縮小による利子払いの減少などで生まれた黒字の増加分は、都民に還元すべきものです。600億円の黒字のうち、300億円を料金で引き下げるだけでも、水道料金を1割値下げできます。その値下げ分を基本料金に配分すれば、それだけ低所得者層の生活を助けることができます。
近い将来に料金水準の見直しが必至であるのならば、経済危機が都民生活をおそっているいまこそ料金値下げを決断し、大幅な黒字を都民に還元すべき時です。
どの程度の値下げ可能か
仮に、ここ7〜8年で増大した黒字分=年間300億円を値下げするとすれば、1世帯あたり年間4400円、2ヵ月に1回の料金請求で730円の値下げが可能です。値下げを基本料金だけにふりあてるとすれば、口径20ミリの基本料金(2ヵ月分・上下水道料金の合計)が現行の3633円から約2900円になります。
給水件数:区部500万件、多摩180万件 合計680万件
300億円÷680万件=1件あたり730円
東京都水道局の新しい経営計画に
東京都水道局は、財政収支計画もふくめた事業経営計画を3年ごとに策定しています。現在の計画は2007年度〜2009年度の「経営プラン2007」で、2009年度(平成21年度)で終了します。今年2009年は、今後3カ年の新しい経営計画をたてる年にあたります。ぜひとも、この計画のなかに料金水準の引き下げを盛り込ませましょう。
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都立3小児病院廃止問題
廃止反対の声・運動
都立3小児病院廃止反対で都庁前の座り込み=09年3月18日
3月に開かれた都議会第1回定例会で都立3小児病院を廃止する条例が日本共産党、民主党、生活者ネットなどの反対のなか、自民党、公明党の賛成により可決されました。当初、条例改正提案は12月議会と見られていましたが、このあまりに早い廃止条例の提案には、世論を封じ込めようという意図を感じます。
各小児病院はそれぞれ50年から60年の長い歴史をもち、地域の医療機関と連携し住民に支えられながら小児医療を担って来ました。今、東京都が強行しようとしていることは、そこに暮らす住民の医療を受ける権利を一方的に奪い去ることにほかなりません。
石原都政になり都立病院の統廃合計画が発表されて以来、各病院の守る会や東京の保健衛生医療の充実を求める連絡会を中心に廃止反対の運動を展開してきましたが、集めた署名は50万筆を越えています。この多くの廃止反対の声を全く無視し、拙速に条例を改正してしまおうとする東京都の横暴なやり方に、さらに反対運動の輪と世論が大きく広がりました。まだ寒い日が続く中、3月11日から27日の都議会最終日までに8回取り組れた都議会前の座りこみには延べ580人が参加、18日の新宿西口での大演説には500人、その後のデモ行進には600人が参加しました。
可決されたとはいえ、厚生委員会では民主党・生活者ネットも反対に回り、賛成7反対6の1票差まで追い込んだことは、運動の成果にほかなりません。
廃止条例には3小児病院の廃止時期が明記されていません。7月に行われる都議会議員選挙でおおいに争点とし住民の命と健康を守る都政を実現する新しい都議会を誕生させるために、
都民としての主権をしっかり行使することが重要となっています。
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都立高校の募集枠拡大、
就学援助の拡充を
不況と貧困から子どもたちの教育と進路を守れ!
都議会会派への要請を行う代表=09年3月
このままでは進学できない中学卒業生が大量に出る!都立高校の募集枠を拡大せよ!経済危機のもと、経済的な理由から都立高校しか進学できない中学卒業生が急増しました。都教組は、東京地評や東京社保協、生活と健康を守る会、新婦人、東京教育連絡会などとともに、2月26日、都教委要請にとりくみ、全都112組織からの団体要請書を提出、都立高校の第2次募集枠の拡大を要求しました。
しかし、都立高校合格発表で、未だに進路が決まらない生徒が全都で3861人(推計値)、その後の2次募集でも千数百名の生徒たちが進学先が決まらず、不安の中で3月19日の中学校卒業式を迎えることになりました。最後のチャンスの定時制(夜間)2次募集にも、定員を超えて応募が殺到し、特に三多摩地域では、倍率が1.7倍に達し、百数十人の卒業生が進学できないまま4月を迎えています。統廃合で減らされた都立高校の定員増、私立高校に進学できるよう学費の軽減措置の拡充が求められます。
経済的困難で教育が断ち切られてはならない。
小中学生をもつ経済的に困難な家庭に教材費・給食費・修学旅行費などを支給する就学援助は、東京では2004年度をピークに受給率が年々低下しています。都立高校では、生活保護受給世帯(準ずる世帯を含む)に入学金と授業料を免除する制度があるだけです。私立学校の授業料軽減助成事業では、生活保護世帯でさえ年額19万7千円しか軽減されず、就学を保障するものにはなっていません。
3月3日、これらの改善・拡充を要求する知事部局への要請を10団体、21人の参加で行い、都議会各会派への要請にもとりくみました。引き続き、貧困と格差拡大から子どもを守る共同の運動を強めていきましょう。
なくせ失業と貧困第80回メーデー=09年5月1日・代々木公園
平和大行進・東京―広島コース出発=09年5月6日・夢の島
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青い空
定期健診で「今日は下の歯を治療しましょう」と医師。「エッ!?先生今日ですか?痛いですか?」不意を喰らって私は口走る。医師は「痛くはありません。タダそれなりの覚悟は必要です」と言った▼「覚悟」と言われた新婦人の朗読小組の教材五木寛之の〃覚悟する〃を思い出した。『覚悟することは「諦める」ことだ。「諦める」は「明らかに、究める」ことだ。はっきりと現実を見据える―「諦める」ことで希望が見える。ギリギリ点まで「明らかに究める」努力を捨てたくはない』▼さしあたって私はいま「20・80」の歯保ち健康支えるために歯を治す覚悟をすることと思い診療台に眼を閉じた。歯の覚悟はこれでもよいが、もう少し思いを馳せた▼五木寛之は「国家は国民のために存在してほしい。だが国家は国家のために存在している。―略―最後まで国が国民を守ってくれると思ってはいけない。国に頼らない、覚悟を決める」という頂では「ちょっと悲しいよ」「私たちの命・暮し・平和をちゃんと守れるような政治に変えていくのがなすべき覚悟じゃない」と朗読そっちのけで議論に花が咲いた▼「選挙は待ったなし。憲法が守られる都政・国政に変えていく覚悟究め盡して希望への道を拓こうよ」と、みんな気持ちが一つに。 (中)
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