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都民がつくる革新都政
会の機関紙「都民がつくる革新都政」2009年2月15日発行
革新都政をつくる会
―2008年度総会―
新しい転換の流れ、政治を変える流れと一体に
都民が主人公の新しい都政を

 革新都政をつくる会は、1月28日、新宿・日本青年館に22団体1地域39人が参加し、2008年度定期総会を開き、議長団に須山利夫(都生連)、上伸子(新婦人都本部)の両氏を選出、広範な都民と連携して都民の切実な要求実現と石原都政の悪政を追及する09年度方針を決めました。

 総会冒頭あいさつした中山伸代表世話人(東京都教職員組合委員長)は「2009年は政治を大きく変える年。転換の年で都議選の日程が決まりました。いま、日本共産党が注目され、弱者切捨ての小泉『構造改革』の正体が明らかになっただけではなく、その中心人物であった人たちの中から、あの構造改革は日本を不幸にしたという、まさに懺悔といえる声が上がり、おどろいています。国民が大切にされる、あたたかい政治、その実現を国民は本当に求めていると思います。新しい政治を求める流れが勢いを増していると思います。新しい転換の流れ、政治を変える流れと一体となって都民が主人公の新しい都政をつくろう」とよびかけました。
  情勢報告として、日本共産党曽根はじめ都議会議員からは「第一が大企業による大規模な雇用破壊から労働者の雇用とくらし、いのちを守る問題。第二には、都政版構造改革とのたたかい、特に都立病院や保育をめぐる問題。第三に、オリンピックをテコにした9兆円の浪費と貯め込みから大きく転換をめざす問題。第四に、都民のくらし、福祉、環境、防災の課題に正面から取り組む自治体本来のあり方をめざす問題。第五に、トップダウンの暴走を食い止める問題。第六に、都議会の改革の問題」の6つの柱で都政の報告が行われ、石原都政を革新都政の復活をめざして大きく変えていく、そのためには議会を変えなければやはり都政の大きなところは変えることはできない、その最大の関門となる7月の都議選で躍進する決意が語られました。
  相楽事務局長から総括、方針、財政、体制の提案がされ、討論を行い、11人の方から発言ありました。
  新日本スポーツ連盟、生活と健康を守る会、東京都教職員組合、東京自治労連、都庁職病院支部、東京水道労働組合、東京商工団体連合会、東京民医連、年金者組合、日本共産党東京都委員会など各分野の代表が発言、貧困化や格差がすすむなか、住民のいのちとくらし守るという自治体本来の役割が果たされていない、都民に冷たい石原都政を厳しく批判しました。
  総会では、石原都政の継承を許さず、(1)憲法を都政に生かし、平和を推進、(2)拡大する貧困と格差の解消、雇用と労働、いのちと安心・安全のくらしを守ることを最優先し、(3)「地球温暖化」防止、環境・防災・中小企業振興・くらし・教育・子育てを大切にする東京のまちづくりをすすめ、(4)都政の私物化をやめ、都民に開かれた都民参加の都政をめざし、広範な団体、個人、政党、学者・研究者、知識・文化人などとの共同をつくり出すなどの方針を決めました。また、新年度の体制(別掲)を確認しました。
 
2009年度 代表世話人
伊藤 潤一 (東京労連)
荻原  淳 (東京自治労連)
上  伸子 (新婦人都本部)
香西 克介 (民青都委員会)
須山 利夫 (都生連)
嶋田 祐曠 (文団連)
高畠 素昭 (東京地評)
千坂 和彦 (東京民医連)
中山  伸 (都教組)
西村 冨佐多 (東商連)
若林 義春 (日本共産党都委員会)
相楽 茂治 (都教組・事務局長)
曾澤 立示 (事務局・都事務局長代理)
(東京労連の民間部会)
 
顧問
畑田 重夫  
三上  満  
吉田 万三 (50音順)
 
都09年度予算案
不況から都民を守るより浪費と貯め込み優先
IMAGE 東京都は総額12兆8338億円の「2009年度東京都予算(原案)」を1月16日に発表し、また、200億円の復活予算を23日に発表しました。一般会計の特徴は都税収入が前年度より7520億円(13.6%)減少しているにもかかわらず、予算規模は6兆5980億円(3.8%減)と4年連続して6兆円台の財政規模を維持しています。また、政策的経費である一般歳出は前年度比2.9%4兆5422億円増と4年連続の増、投資的経費も5年連続して増加しており、前年度比4.8%7771億円増で2年続けての7000億円台を維持しています。このように大幅な税収減にもかかわらず、高い水準の予算編成が出来るのは、この間の都税増収分を各種基金に貯め込む一方で、徹底して都民施策を切り捨ててきたからです。この09予算案は、4年連続してオリンピック準備基金を1000億円積立ながら、潤沢な都財政を背景にオリンピック招致を錦の御旗にして三環状道路など大企業本位の都市基盤整備などにつぎ込んでいます。この間、石原都政は市場原理主義のもとで民間企業に新たな儲けの場を提供する「官から民へ」を徹底して行ってきました。そして、その破綻が誰の目にも明らかになってきているにも関わらず、石原都政は公的責任を放棄して人の命や安全よりも大企業の利益を優先してきました。その結果、深刻な不況のもとで都民生活を守るための自治体の役割が果たされず、福祉・教育・医療・住宅などの都民施策は切り捨てられてきました。09予算案では、アメリカの金融危機に端を発した深刻な経済危機のもとで苦しんでいる都民の生活を守るために、都政が積極的な役割を発揮することが求められています。しかし、このような都民要求に応えることなく、老人医療センター・老人総合研究所の地方独立行政法人化、豊島病院の公社化、PFI事業開始を理由とした駒込病院の現業職場全廃、日比谷図書館の千代田区への移管を強行し、重度障害者施設の小平福祉園、多摩療護園を民営化しました。
  また、行財政改革実行プログラムで掲げた07年度からの3カ年で4000人の職員削減計画を超過達成し、この結果、石原都政発足以降の知事部局の定数は4万4709人から25701人と57.48%に削減され、都民サービスが低下してきていますが、警視庁職員は102.83%と微増で削減はいっさい行われていません。
  今日、緊急に都政が行うべき施策は、雇用や中小企業対策、福祉・介護の充実、10年間新規建設ゼロの都営住宅建設、都立病院の医療体制確保、30人学級などの都民要求を実現し、都民サービスを向上させることです。そのためには、これまで積み立ててきた2兆円を超す各種基金も積極的に活用すべきです。かつて「太陽の季節」と言われた石原知事も「落陽の季節」と言われる今日、大企業本位の都政運営を都民本位に転換する大運動をみなさんと共に展開しましょう。
 
青年の雇用・生活実態といま
深刻な実態広がる
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街頭労働相談と健康チェックを取り組む民青同盟東京都委員会=09年1月17日、渋谷駅ハチ公前)
 昨年末から今年にかけて、青年・学生の雇用と生活をめぐって、新しい局面ともいうべき深刻な事態がひろがっています。
  この間、私たちがとりくんだ街頭労働相談などの運動と出会った人たちの実態、そのなかでの実感を紹介します。1月17〜18日の街頭相談会は、渋谷と新宿2ヶ所でおこない合計24名が相談に。準備した豚汁もすべて売り切れるほどの勢いでした。このうち9人のホームレスになっている方とその後自治体に出向き、全員が生活保護をうけ、なんとか仮の施設で生活されています。
  昨年三重でトヨタ車体を雇い止めになり、東京へ出てきた30代の兄弟。東京で寮付の飲食店につとめるも給料も安く暴力ふるうオーナーが恐くて退職。昨年11月から路上かネットカフェで生活。2人で500円しか所持金がなく、豚汁に感動していました。実家は鳥取の農家で田んぼと梨を作っていましたが、父親は亡くなり病気の母親は働くこともできないそうです。相談で出会った青年は共通していますが、誰も頼る人や場所がないのです。
  栃木から出てきた18歳の男性は「東京で住み込みのとび職をしていたが、3ヶ月前に仕事が減ったことを理由に追い出され路上生活」とのこと。所持金は0円で着替えもなにもない状態でした。よく話を聞くと栃木の住み込みの建設現場では6万円の寮費と携帯代を理由に、毎月タダ働きさせられていました。まさに奴隷労働です。
  このほかにも「建設会社の社長が夜逃げ。下宿も追い出され7万円あった所持金は昨日までの生活で200円」という20代の青年。「パナソニックの工場の契約を切られ路上生活」していた50代の男性は、体調不良を訴えていましたが、医療スタッフが血圧を測ると200を超えていました。一刻も早く政治と行政が手を打ち、食料と仮の住居、仕事を確保することが待たれています。
  同時に感じているのは、青年がこれほどまで「連帯すること」に希望を見出しているときもないということです。あの「年越し派遣村」には5千万円の募金が集まり、500人の村民に対して1700人のボランティアが集まったそうです。「私もなんとかしなくちゃと思っていました」「自分もできることからかかわっていきたい」「みなさんのような活動している方がいるから、世の中捨てたもんじゃない」など、2日間の活動つうじて私たちの仲間も2人ふえました。
  いよいよ今年は都議選と総選挙の年。青年のいのちと暮らし、雇用を守る政治、青年と都民が主人公となる政治への大転換するためのたたかいを、すすめたいと思います。
【民青同盟東京都委員会・香西克介】
 
行政が責任負う福祉から自己責任で購入するサービスに変質
認証保育所制度の問題
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マンションの1階にある認証保育園=都内、新宿区
 石原都政が、「認可保育所の世界を壊す」と称して01年度から始めた認証保育所制度、09年2月現在420ヵ所を超え、認可保育所850ヵ所の約半分にも迫る勢いです。この約85%が企業経営する保育所となっています。
  その特徴は、(1)民間企業等の営利法人の参入(2)利用者が保育所と直接契約を行って入所する(3)保育料は東京都は上限のみを設定し、保育所が自由に設定(4)面積などの施設基準や職員基準などの要件緩和です。
  石原都政が国への予算要望のたびに取り上げてきた他、地方法人特別税等の創設時には、「重要施策」に「認証保育所の承認」を盛り込んでいます。その一方、国の「規制改革会議」が「直接契約、直接入所」のモデルとして「国の制度として位置づけるべき」と推奨しているものですが、児童福祉法に謳われた自治体の保育実施責任を投げ捨て、「行政が責任を負う福祉」から「保護者が自己責任で購入するサービス」に変質させようとしています。
  いま厚生労働省は、社会福祉審議会に少子化対策特別部会を置き、介護保険や障害者自立支援制度を見本とした「新たな保育の仕組み」を提案し、大筋で合意を勝ち取っています。この部会の審議にも、都の少子化対策部長が参考人として、この制度の良さを語っています。
  しかし、この間日本共産党都議団の追及等で明らかになったように、保育士の配置と補助金の虚偽申請や、1日36円の給食食材費問題、認証から2ヶ月で閉鎖・廃業したハッピースマイル東中野駅前園の事件。地域調査で明らかになった1年雇用を中心とした劣悪な労働環境など、制度の構造的問題が明らかになっています。
  東京自治労連は、保育関係団体とともに作る実行委員会と、認証保育所の実態把握と問題点を明らかにする調査を行い、5月には報告集会を開催する準備を始めています。
  制度の実態を明らかにし、来るべき都議会議員選挙で、東京から「公的保育制度破壊を許さない」声を広げていきます。
 
新銀行東京に金融庁が改善命令
赤字生んだずさん審査
 新銀行東京は、石原知事のトップダウンで準備され、東京都が1000億円を出資して設立した銀行です。経営破たんは、開業当初から懸念されていました。都が「3年で黒字にする」という無謀な「マスタープラン」を新銀行東京に押しつけたことにより、乱脈な融資や資金運用、過剰な設備投資が行われ、わずか3年目で1016億円(08年3月期決算)の赤字を出す事態となり、昨年6月の株主総会では減資が行われ、850億円の都民の税金がドブに捨てられました。
  新銀行東京は、「中小企業のための銀行」という設立理念を失い、「再建計画」では、中小企業への貸し出しは3分の1に減らされたうえ、危険の高いベンチャー企業やファンドへの投資が重点になり、まさに存続させる意義を失っています。
  またこの間、石原ファミリーや自民・公明・民主党の議員による口利き(融資の仲介)や融資詐欺事件など不正融資の疑惑が次々と報道されています。
  金融庁は昨年の12月26日、新銀行東京に対し、業務改善命令(行政処分)を出しました。その中で「同行は、過大な事業規模の追求、スコアリングモデルにのみに依存した融資審査・管理等に起因して大幅な損失を計上してきた」と指摘し、経営破たんの責任は旧経営陣にあるとする石原知事と都の主張が根拠のないものであったことが裏付けられました。
  新銀行東京は1月26日、金融庁から受けた業務改善命令にもとづく改善計画を提出しました。経営責任を明確にするため、取締役会10人全員が月額報酬の30%を1ヶ月減額するとしています。同行が策定した改善計画は▽取締役会の経営監視機能を強化する▽外部専門家で構成する経営監視委員会は取締役会、執行役会を監視する▽新規融資をする場合は担当者と上司が企業を訪問し、融資先に毎月1回以上連絡する▽監視機能強化‐などを盛り込みましたが、不正融資の公表と徹底解明、中小業者に対す貸し渋り、貸しはがしの改善など、都民が求めている対策は盛り込まれていません。
  あらためて、経営破たんを招いた石原知事の責任が問われます。
 
なんとしても東京で30人学級実現を
3月下旬に第二次署名提出
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30人学級実現へ東京都への22万筆に迫る署名提出=08年12月27日、都庁・署名提出記者会見
 昨年6月からスタートした「東京で30人学級の実現を求める署名」の運動は、地域連絡会や東京の各団体、父母・都民のみなさんの力で大きく広がって、12月17日には、22万筆に迫る署名を東京都に提出することができました。本当にありがとうございました。
  いま、貧困と格差の広がりの下で、「せめて学校では、すべての子どもに目が行きとどく教育を保障してほしい」という都民の声は切実で、とりくみが広がれば広がるほど、たくさんの声が寄せられてきました。そこで、東京で30人学級を実現する連絡会では、1月30日にとりくみ推進会議を開き、(1)3月25日(予定)を第二次署名提出日とし、同19日を第二次署名集約日とする (2)それまでに一次提出を上回る署名を各連絡会で集める (3)2月中旬から3月までに各地域選出の都議会議員に紹介議員要請を行い、全都議の30人学級に対する考えを連絡会の責任でまとめて公表する (4)都議会第1回定例会と第2回定例会の間の閉会中審査に請願書を提出する、などを決めました。
  「駅頭宣伝を重ねるたびに反応がよくなる」「保護者に署名集めを頼んだら、私の知らない人まで広がって、5百筆が届いた」「自治会長さんがこれは地域の子どもたちにとって大切だと言って、回覧板で回してくれた」など、まだまだ広がる可能性を感じる報告が相次いでいます。「子どもはみんなの宝物」です。さらに広げて、石原知事に実現を迫る大きな声にしたいと思います。
 
青い空
 貧困は幼き子らを追い詰めて路上に明日の食求めいる、K子作。歌会でのディスカッションをもとに碓田さんの助言で結実した短歌である▼その際、昨年3月教職を退いたKさんが私の隣りで囁いた「キャンプの飯ごう炊きにカレーのメニュー。『残ったカレー欲しい人』といったら一生懸命ビニール袋につめている子がいたの、そして『3日ぶりの飯うまかった!』まさかと思った私の認識の浅さと、その子の顔が忘れられないの」と▼私は、いま下校時の子どもの見守りを週一やっている。段々を駆け上がってくる子どもは元気。未来への無限の可能性を秘めて輝いている。でも一緒に立っている若ママは「うち風呂に扉がないの湯気で保湿なの」と言う。親は働けど働けどに加え首切りへの不安を抱え子育てしている現実なのだ▼中学生まで医療費がタダになること。就学援助制度があること。義務教育は無償(憲法26条)どの子も等しく教育を受ける権利(教育基本法4条)があること。この法をしっかり守り実行するのが政治であること。知って知らせて行動しよう。都議会議員選挙・衆議院議員選挙はラッキーチャンス。「年越し派遣村」が教えてくれた「みんなで力を合せればかえられる」を合言葉に。(中)
 
 
 
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