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会の機関紙「都民がつくる革新都政」2009年12月15日発行 |
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「革新都政をつくる会」2009年総会
都民の切実な要求総結集し共同を広げ都知事選勝利へ
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総会で、活動方針を提案する中山事務局長=09年11月28日、豊島区・豊島区民センター |
「革新都政をつくる会」は11月28日、豊島区民センターにおいて2009年定期総会を開催し、都政転換と歴史的な都知事選の勝利をめざす方針と取り組み、新役員を決定しました。
総会は、都議選・総選挙において石原都政と自民・公明政権に都民が厳しい審判を下し、都民運動と都政転換を求める世論が広がる中で開かれました。
冒頭開会の挨拶を行った荻原代表世話人は、不況と暮らしの危機が深刻な事態を迎え、石原知事のトップダウン事業の破綻が次々と明らかになる中で、情勢を深く論議し都知事選に臨む方針を確立するする今次総会の意義を強調しました。
総会は、上代表世話人・高畠代表世話人を議長に選出して進行。議案提案に先立ち都政報告を都議選後の新しい都議会での論戦を踏まえ日本共産党清水ひで子都議が行い、つづいてゲストとして招待した嶋田修一弁護士(自由法曹団東京支部長・東京革新懇代表世話人)がスピーチを行いました。嶋田弁護士は、民主党、自民党の改憲勢力の動きと結んだ国会議員比例定数削減のねらいを鋭く批判しました。
中山事務局長、會澤事務局長代理は、方針案の提案にあたり都知事選へ向けての緊張感が広がる中で都民が政治を変える新しい政治の流れの情勢を強調し、都民の切実な要求実現、石原都政の反都民的政策の継続を許さず、広範な団体や無党派、各界の有力者との対話と共同をすすめることを提起しました。
討論では、民青、新日本スポーツ連盟、東商連、都教組、東視協、障都連、都庁職病院支部、東京母親大会、自治労連の代表、若林代表世話人からいのちとくらしの厳しい実態とその元凶である石原都政とたたかい転換めざす決意、直面する都立3小児病院存続・都民要求実現の行動へのよびかけが次々と述べられました。
討論を踏まえ、総会は、都知事選をたたかう4つの基本方針を確認しました。
1.自公政権と石原都政の憲法否定、大型開発中心・構造改革路線によって破壊された都民のくらし・福祉・教育、民主主義、平和を取り戻すために石原都政の転換を必ず勝ちとります。そして、国民が主人公の新しい政治の流れをさらに力強くすすめる革新・民主都政の実現をめざします。
2.都知事選の目標として、(1)石原都政の転換!新たな福祉・環境・平和な東京へ、(2)税金のムダづかいをなくし、くらし・福祉・医療・教育・雇用・地域経済を優先する都政に、(3)憲法を都政に生かし、東京を核廃絶と平和の発信地に!を掲げます。
3.一致する目標で広範な団体、個人、政党、学者、研究者、知識・文化人などとの共同をつくりだすためねばり強くとりくみ、都政転換と都知事選勝利をめざします。
4.今次都知事選は、新しい政治への国民的模索が続くなか、全国的な意義をもつ選挙となります。一斉地方選挙最大の政治戦である都知事選のたたかいは、同時に展開される区市町村選挙に大きな影響を与えます。地域と連帯し、切実なくらし、福祉、教育、営業を守る要求選挙としてたたかいます。
そして、激動の都政転換の事業を進める代表世話人を選出しました。(別掲)
最後に児玉代表世話人が閉会の挨拶を行い、「激動の情勢のなかでの総会となりました。本、総会での意思統一をもとに、ただちに都知事選にむけての体制をつくり、必ず都政を転換しよう」と呼びかけました。
〈総会発言者〉
羽鳥大輔(民青都委員会)、井上宣(新日本スポーツ)、三浦岩男(東商連)、工藤芳弘(都教組)、織田津友子(東視協)、市橋博(障都連)
【写真右上より】渡辺暢子(都庁職病院支部)、大橋美枝子(東京母親)、野村智(東京介護労組)、矢吹義則(東京自治労連)、若林義春(日本共産党都委員会) |
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12.8都議会大行動
「都議会は子どものいのちを守る責任を果たせ」「いのちとくらし守れ」「都議会議員は選挙での公約を守れ」。東京地方労働組合評議会(東京地評)、都民要求実現全都連絡会(都民連)、東京社会保障推進協議会(東京社保協)、革新都政をつくる会の12・8都議会大行動実行委員会は、12月第4回定例都議会代表質問が行われる12月8日、都議会大行動を取り組みました。
「都立3小児病院を存続させよう」「民主党は廃止容認を再検討せよ」。東京都が来年春に廃止を計画している都立3小児病院(清瀬小児、八王子小児、梅ヶ丘)の存続を求める家族や都民ら700人のデモ行進の声が都庁周辺に響きました。
「子どもたちの生きる権利を奪わないで」「民主党は都民の願いを裏切らないで」などの横断幕、プラカードを掲げ、民主党が小児病院の廃止容認に転じたことへの怒りの声があがっていました。
デモには、東京自治労連、都教組、新婦人東京都本部、東京保険医協会、東京土建、自由法曹団東京支部、東京民医連などのノボリがはためき、通行人からも声援が送られました。
デモに先立つ午前10時からは、新宿駅西口駅前で街頭宣伝が行われました。大行動実行委員会、小児病院を守る会(清瀬・八王子・梅ヶ丘)の代表らが「廃止は子どもの命にかかわる問題」「小児病院が赤ちゃんの命を助けてきた」「小児精神の専門病院として重要な役割をもっている」など次々に訴えました。都議会各会派に参加を呼びかけ、日本共産党から大山とも子都議会議員があいさつ。また、福士敬子都議会議員(自治市民93)からはメッセージが寄せられました。街頭宣伝には、600人が参加をしました。 |
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メッセージカード掲げ
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黄色のメッセージカードを掲げ、都立3小児病院の存続など都民要求実現を訴える都議会大行動参加者=09年12月8日、都庁前 |
昼には、都庁前で都議会大行動を取り組み、2千人が全都から集まり、「子どもを守ろう!」の黄色のメッセージカードを掲げ、都立3小児病院の存続など都民要求実現を訴えました。
主催者を代表して東京地評の伊藤潤一議長が「労働者、中小企業零細企業は非常事態。オリンピック招致の積立金4千億円を暮らしを守るために緊急に使うべきだ」とあいさつしました。各団体は「7人に1人の子どもが貧困の状態。子どもの貧困許さず、未来のためにも少人数学級の実現を」(東京都教職員組合)、「都政と関係ないという態度。工場集積と労働者の雇用を守るには工場家賃など固定費助成が必要」(大田不況打開実行委員会)、「少ない年金で暮らすお年寄りは病気が一番心配。高齢者の医療費は無料に」(年金者組合都本部)と発言しました。
「都が小児病院廃止後の対策として都議会民主党に示した回答書は『代替にならない』」、容認に転じた民主党を「都民を裏切るのか」と批判しました。(東京の保健・衛生・医療の充実を求める連絡会・氏家祥夫代表委員)
都庁前行動に、都議会会派からは日本共産党・清水ひで子都議会議員が参加。清水都議は「第4回定例都議会では、都立3小児病院存続、雇用・暮らし守らせる、オリンピック基金を都の施策に生かす、3つの問題を迫っていく」との決意が述べられました。また、日本共産党・小池晃参議院議員も激励にかけつけ、「経済大国の首都で生まれた子どもの命が守られない首都であっていいのか。東京都の回答は、不安をぬぐうどころか、不安をかきたてている。かけがえのない病院を守り抜くため力を合せましょう」と連帯のあいさつがありました。
都庁前行動では、都立3小児病院の存続を求めるアピールが確認をされました。 |
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さらに運動強める
都立3小児病院の廃止に反対し、全都立病院の都直営・充実を求める患者・家族や住民、労働組合は11月21日、麹町・エデュカス東京ホールで都民のつどいを開きました。東京の保健・衛生・医療の充実を求める連絡会が主催し、160人余が参加しました。
3月都議会で清瀬、八王子、梅ヶ丘の都立3小児病院の廃止条例に反対した民主党が11月18日、廃止の容認に転じました。参加者は民主党の廃止容認の態度を批判するとともに、小児病院存続へ運動を強めることを確認しました。
第4回定例都議会開会のなか、11月30日、12月1・10・11・14・16日に存続を求め、都庁前で座り込みが行われます。 |
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都政転換(2)
―憲法学んで石原都政のおかしさ感じる |
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一人ひとりが大切にされない都政
平野義尚(学生九条の会 Peace Night 9 実行委員会 事務局長)
憲法の意義を学んでいくなかで、石原都政はおかしいと強く感じるようになりました。それは、憲法が活かされていない、一人ひとりが大切にされていない都政だということです。
たとえば教育の分野では、少人数学級を実現せず、国旗国歌や侵略戦争を肯定する歴史観を子どもに押し付ける。子ども一人ひとりの可能性や能力を高めることができる教育ではなく、枠にはめて抑圧する教育を行っている、と学んできました。これは立派な暴力だと思います。
福祉や子育ての分野でも、都民一人ひとりに自己責任を押しつけ、可能性を奪っています。これも暴力です。
平和とは、戦争がないことはもちろん、個人の能力の開花を疎外させるような暴力が、一切ない社会だと考えています。
学生は、競争と抑圧の教育によって「自分は何をやってもダメな人間だ」と感じ、高学費の自己負担によって「お金のない家に生まれたからしょうがない」と傷つき、就職難まで「生まれてきた年が悪かった」と諦めさせられています。自己責任という名の暴力が集中しています。
学生や若者にこそ憲法が活かされ、一人ひとりが大切にされる「平和な都政」になってほしいと願っています。
東京農工大学 農学部生。
東京農工大学九条の会準備会の結成に携わる。2008年から都内の学生九条の会のネットワーク「Peace Night 9 実行委員会」の事務局長。
国立市在住 |
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拝啓民主党〇〇都議様突然のお便りお許しください。私は貴方と同じ町・同じ地域に住んでいるものです▼貴方は都議会議員になられるとき「憲法9条は絶対に守り抜く」とおっしゃいました。そして少人数学級の実現の公約、また医療問題について、国(自公政権)の医療政策は悪い、都の対応に緊急性が欠ける…等々、市民の共感を呼び期待を集めました▼ところがです。貴党は都立3小児病院を存続させる条例の共同提案の協議を進めているさなか、12月定例都議会前に「廃止」を都に提出。存続から廃止容認に豹変しました。期待はずれどころか、裏切られた思いが日々つのり、私ばかりか市民の怒りが広がっています▼3小児病院は東京都民の子どものいのちの砦です。子どもは人類の未来・かけがいのない大切な宝です。子どもは親・地域社会・とりわけ自治体や国が守り育てなければなりません。「憲法を守り、都民のいのち・くらしを守る」ことを固く誓った貴方が説を曲げることなく誠実なお姿を送り出した市民にお示しくださることを願ってやみません▼私はいま、下校時の子どもの見守りをやっています。黄葉がランドセルの上にキラキラ舞ってます。子どもが安心して育つ都政をと強く願いながら。(中) |
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