革新都政をつくる会 憲法が生きる 都民にやさしい東京に
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都民がつくる革新都政
会の機関紙「都民がつくる革新都政」2008年7月15日発行
オリンピック整備費1兆円超
―シカゴ、リオの3倍にも
石原オリンピックはとんでもない税金のむだ使い
  東京都(石原都知事)が招致を目指している2016年のオリンピックの競技施設やインフラ整備の費用は、都がIOCに出した申請ファイルでは1兆3千億円を超し、他の立候補三都市の数倍(表)に達することが6月の都議会で明らかになりました。
  申請ファイルでは、都のインフラ整備費が1兆580億円となっており、他の立候補都市を上回る膨大な投資となっています。
  競技施設整備費は2463億円と四都市中最も高く、都が掲げる「世界一コンパクトな五輪」とは正反対の実態となっています。
  招致経費は申請ファイルでは55億円となってますが、実際には申請ファイルの3倍の150億円もの招致活動を予定しています。
  申請ファイルが過少に見積もられていることも明らかになりました。インフラ整備では外環道や築地・羽田間トンネル道路などを加えれば7兆円もの追加事業費となり、競技施設整備費ではメインスタジアムの用地費や液状化対策など加えれば2兆円近くになり、総額9兆円を超える巨大浪費になると、日本共産党都議が知事をただしました。
  石原知事は「オリンピックの有無にかかわらず、国際都市間競争に勝つための必要な投資」と述べるだけで、総額を明らかにしませんでした。
 
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新銀行減資で
革新都政をつくる会が見解を発表
  経営難で東京都が追加出資した「新銀行東京」が6月2日、1016億円にのぼる累積赤字を解消するために減資をする方針を明らかにし、6月30日の株主総会に提案をします。これにより、東京都が設立時に出資した都民の税金1000億円の大半が失われることとなります。こうした事態に、「革新都政の会」は以下の見解を発表しました。
 
1千億円もの莫大な都民の税金を失う「新銀行東京」からの撤退を求めるとともに、石原知事の責任を厳しく追及し、「革新都政をつくる会」は都民のくらしを守る都政への転換めざして全力をつくします 。
2008年6月25日・「革新都政をつくる会」
  経営難で東京都が追加出資した「新銀行東京」が6月2日、1016億円にのぼる累積赤字を解消するために減資をする方針を明らかにし、6月30日の株主総会に提案をします。東京都が設立時に出資した都民の税金1000億円の大半が失われることとなります。
  石原知事のトップダウンで準備され、東京都が1000億円を出資して設立した新銀行東京。しかし、東京都が「3年で黒字にする」という無謀な「マスタープラン」を新銀行東京に押しつけたことにより、乱脈な融資や資金運用、過剰な設備投資がおこなわれ、赤字を増やし続けたにもかかわらず、石原知事は出資金を保全することを怠り、そのため、開業からわずか3年目で1016億円の赤字を出す事態となったのです。また、 石原知事は「追加出資」をしないという都民と都議会への再三の言明を反故にして、400億円もの追加出資を都議会に提案しました。これに対し、世論調査では7割以上の都民が「反対」の声を上げ、新聞各紙も社説で何回となく「銀行業から撤退すべき」などと批判する論陣が張られました。ところが、石原知事は、こうした圧倒的都民の批判の声に耳を傾けようともせず、400億円を追加出資する2008年度一般会計補正予算を、自民党と公明党の賛成多数で可決、押し通しました。都議会において、都政のチェック機能を放棄し、追加出資に賛成した与党の自民党と公明党の責任は重大であり、その姿勢が厳しく問われています。
  新銀行東京は、「中小企業のための銀行」という設立理念を失い、「再建計画」では、中小企業への貸し出しは3分の1に減らされたうえ、貸しはがしが強まることが懸念され、危険の高いベンチャー企業やファンドへの投資が重点になり、まさに存続させる意義を失っています。追加出資も棄損する可能性が大です。都民の税金をつぎ込んで、新銀行東京を存続させるのは、まさに究極のムダづかいであり、「住民の福祉の増進を図る」という地方自治体の本来の役割を逸脱する不法なものであるといえます。
  これまで、石原都政のもとで老人福祉手当や老人医療費助成(マル福)の廃止など福祉の切り捨てに私たち都民は苦しめられてきました。加えていま、後期高齢者医療制度や物価上昇が都民生活にさらなる痛みが押しつけられています。「これでは生きていけない」という都民の悲鳴に耳を傾け、都政はいまこそ税金のむだ使いをやめ、福祉や暮らしを守るために全力を尽くすべきです。
  「革新都政をつくる会」は、引き続き、石原知事の責任を厳しく追及し、「新銀行東京」からの撤退を求めるとともに、都民のくらしを守る都政への転換をめざし全力をつくすものです。
 
08年第2回定例都議会
議会での論戦の特徴
曽根はじめ(日本共産党都議団政調委員長)
PHOTO   6月議会ではまず、石原知事の3つのトップダウンの破綻が日本共産党の追及で一層鮮明になりました。
  (1)築地市場をむりやり豊洲に移転させる根拠を粉砕しました。元東京ガス労働者による「タールを直接地面で処理した」との証言、都が「不透水層」とした地層も「不透」といえず工事で穴だらけであること、関係団体の「移転要望」の陰に都天下りOBの画策があること、現地再整備はアスベスト対策含め可能であり、整備費用も汚染対策膨張分を加えれば豊洲移転が多額であることなど明らかにしました。民主党も新技術で現地再整備、公明は移転再検討などと言い出しながら「豊洲移転再検討」決議案に反対しました。
  (2)新銀行東京1千億円赤字決算と同額の減資方針を発表。日本共産党が求め続けた参考人招致は自民・公明により否決されましたが、わが党は都と経営陣のやり取りを録音CDで公表し、都に事実上認めさせました。追加4百億円も「毀損させない」付帯決議に拘らず取崩しの危険も明白にしました。
  (3)オリンピックについては東京は過少見積りの申請ファイルで4候補に残ったものの支持率は最低で、知事はマスコミのせいだと責任転嫁してひんしゅくを買っています。
  2つめは、都民のくらし・福祉が国の悪政や物価高騰で追いつめられている中、共産党都議団は後期高齢者医療の見直し廃止や物価対策本部設置など具体的に提案。知事公約の中学までの医療費無料化と、中国の地震を教訓に学校耐震化を急ぐ都の助成条例を議員提案しました。いずれも自民・公明・民主の反対で否決されましたが、都は「医療費助成は準備を進める」こと、耐震化も「新たに独自支援策を早急に講じる」と答えました。
  3つめに、知事提案の大規模ビルなどCO2削減義務付け条例に対し前進面を評価しつつ「都市再生」による超高層ビル開発の規制、都民参加による削減目標の条例化など修正案を出し、実効ある地球環境対策めざして奮闘しました。
  浪費をやめさせ、豊かな都財政の活用で都民要望実現に全力をあげます。
 
生存権裁判
憲法25条無視した東京地裁判決
年金176万円以下で受けられた生活保護が
155万円以下でなければダメ

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生存権裁判 裁判所に入廷する原告団代表=08.6.26東京地裁
  6月26日午後1時15分、103号法廷、東京地裁民事第2部大門匡裁判長(岩井伸章裁判長代読)は「主文 原告らの請求を棄却する」と読み上げ、さっと退場してしまいました。
  一人の弁護士が地裁玄関前で「不当判決」の垂れ幕を掲げる(顔を幕で隠しないているように見えた)と、待機していた3百名近い人々から「うそっ」との悲鳴があがりました。参加者は、拳をふるわせながら弁護士の説明に聞き入り、その後、報告集会会場へ移りました。
  判決の根拠は、
  (1)国民一般及び低所得者層の各単身高齢者の消費水準について、60歳ないし69歳の者と70歳以上の者とを比較すると、後者は前者を下回っていること。(2)70歳以上の単身無職者について、低所得者層の消費水準と老齢加算を除いた生活扶助基準額とを比較すると、前者は後者を下回っていること。(3)老齢加算を付加しなければならない特別の需要がない。
  以上の根拠を解釈してみます。
  (1)老齢加算はもともと「おまけ」なのです。1959年11月老齢福祉年金月額千円が70歳以上の高齢者に支給され、生活保護制度では収入として取り上げられてしまうので、「加算」という措置がとられました。「法の下の平等」を定めた憲法14条が尊重された立派な行政と言えます。福祉年金と同額の加算額が15年間続きましたが、1976年からは減額支給となるが、80年の中央社会福祉審議会は「老齢者はそしゃく力が弱いため、他の年齢層に比し消化吸収がよく良質な食品を必要とするとともに、肉体的条件から暖房費、被服費、保健衛生費等に特別な配慮を必要とし、また、近隣、知人、親戚等への訪問や墓参などの社会的費用が他の年齢層に比し余分に必要となる」また、83年には「その額は、おおむね現行の加算額で充たされているとの所見を得た」と2回にわたり考え方を表明。この「おまけ」が高齢者の人間としての生活を最低限保障させてきたのです。福祉年金は廃止するどころか、加算額との差は、月額1万5835円に広がっています。
  (2)単身世帯の家賃の限度額は東京都で5万3700円ですから、今までは年金約176万円以下だったら生活保護を受給できたのが、加算廃止後は約155万円以下となり、年間21万6000円の差で、生活保護が受けられない人々が増えているのです。
  ワーキングプアの救済措置なし、貯金を資産とみなして生活保護の対象外にしている今の行政は、憲法25条の精神を生かしているとは言えません。「生存権」を争う裁判ですから、もっと踏み込んだ25条解釈がほしかったと思います。原告の一人は、判決を聞いて「血の引く思いでした。貧乏の看板がおりるまで、がんばります」と決意を語っています。都内15地域に組織されている「生存権裁判を支える会」のほとんどは、7月に報告集会を開き、高裁に向けての体制固め、意思統一を図ります。引き続きのご支援をよろしくお願いします。【東京都生活と健康を守る会連合会・須山利夫】
◇‐◇ ◇‐◇
  増え続ける低所得者の生活レベルに生活保護の水準を合わせようとする“結論ありき”の判断だったと思われます。
  生活保護の”質”を低下させていくことは、最低賃金の決定にマイナス方向に作用するなど、さらなる貧困層を生み出す口実にされるおそれは否定できません。憲法25条の理念をいかに実生活で具現化させるかは、国の責務であるのではないでしょうか。
 
毎年6千億円の血税が米軍に
思いやり予算
お年寄りには後期高齢者医療で負担を押しつけ
米軍には毎年6000億円も思いやるのか

  5月1日、在日米軍に年間2千億円以上の税金を投する「思いやり」予算の新特別協定という条約が発効しました。「思いやり予算」とは本来、日本が負担しなくてもいい米軍ための費用を「思いやり」の気持ちで負担してやろうという予算。「思いやり予算」をはじめ日本は毎年、米軍に6千億円もの負担をしています。
  その一方で、お年寄りには後期高齢者医療で負担を押しつける。社会保障予算の自然増からの毎年の削減額は2千200億円という削減の等々…。
  政治の「思いやり」って何? なんのため?
 

<日本は米軍基地天国>

  アメリカ兵にとって、日本は基地天国。新たに建設する兵舎も家族住宅も、基地従業員の人件費も皆日本政府下持ち。住宅は137m2、一戸当たり建設費用6千万円と“億ション”並です。光熱水費も日本持ち、冷暖房も使いたい放題です。クラブで使う蝶ネクタイからタキシードもで、日本政府(日本国民の税金)が負担をしています。

<米軍や米兵らが免除されている税金>
国 税= 所得税、法人税、相続税、贈与税、消費税、印紙税、揮発油税、地方道路税、石油ガス税、石油石炭税
地方税= 事業税、不動産取得税 、ゴルフ場利用税、自動車税、軽自動車税、都道府県民税、市町村民税、固定資産税、都市計画税 、特別土地保有税、法定外普通税、法定外目的税、自動車取得税、軽油引取税、事業所税
<まだある優遇>
  NHK受信料・高速料金・飛行場着陸料…
 
原水爆禁止2008年世界大会
〜核兵器のない平和で公正な世界を〜
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「契約社員」都が調査
平均年収340万円
半数正社員化希望
  派遣など非正規雇用の比率が20年前の1・8倍の35・5%と過去最高になったことが2007年の就業構造基本調査(速報・総務省)で分かりました。
  東京都内で働く契約社員の実態について、東京都がアンケート調査したところ、約7割の契約社員が、正社員と同じかそれ以上の仕事をしていると答えており、半数の人が正社員化を望んでいる。また、平均年収は340万円で正社員より低い傾向にあることが明らかになりました。
  調査は昨年11月に実施。常時30人以上を雇っている事業所3千ヵ所、協力得られた事業所の契約社員2千人を対象に行われました。
  契約社員の平均年収は、340万円で全常用労働者の平均年収(531万円)の6割でした。年収4百万円未満の人が70%を占めており、最も多かったのは2百万円台の37%でした。契約社員は、職歴があっても契約期間が終わって他社に移るたびに勤続年数は振り出しに戻り、賃金やボーナスで不利なっているという。
  一方、正社員との仕事量では、「同等」54・1%、「多い」14・7%。仕事の責任上でも「同じ」が56・5%、「重い」が10・7%となりました。
  契約社員を選んだ理由では、「正社員として働ける適当な企業がなかった」が33・6%で最多。将来の働き方については、「現在の会社で正社員になりたい」が32%、「他の会社で正社員になりたい」が16・7%で半数の人が正社員化を望んでいます。
  構造改革政策における雇用の流動化=雇用の非正規化は、キャリアアップや働く場所を自由に選択できるとのうたい文句と逆の、企業の都合のよい雇用戦略であったことがこの調査からも明らかであります。
 
青い空
  7月7日は七夕。今年は北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)の開会日だった。盧溝橋事件71年の日であることを忘れてはならない。わが国の中国全面侵略の発端となった事件。北京オリンピックも1ヶ月余で開会▼その中国へ四川大地震の直後、5月下旬に訪ねた。南京大虐殺記念館の朱成山館長と懇談したが、そのときの言葉が印象的。「中国は昔から中央集権の強い国。皇帝や主席のための追悼はあったが、今回は庶民の犠牲者のために国として哀悼を捧げた。人間を大事にすることを第一として」。入口の鐘に「前事不忘後事之師、以史為鑒開創未来」の言葉が彫られている。「前の出来事を忘れず、将来の師表とする。歴史を鏡とすることは、未来を開き創る」という意▼一方、新銀行東京が6月末に1016億円の赤字解消として資本の減資。「減資で都の出資金が850億円毀損するが」と記者に問われて、知事「身軽になって、もう一回力をつける」と答弁。春の400億円を追加出資したことの辻褄は?都民の税金をドブに棄てた責任は?この人は、前の出来事は全て忘れてしまい、都政は自分本位に自由にできると思い込んでいるようだ▼石原慎太郎殿。あなたも「後期高齢者」であることをお忘れなく。(高)
 
 
 
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