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会の機関紙「都民がつくる革新都政」2008年5月15日発行 |
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経営危機の新銀行東京に400億円の追加出資を行ったことに対し、都民10人が5月1日、地方自治体の本来の仕事を逸脱する不法なものだとして、400億円を回収するとともに、都の出資金を保全することを怠った石原知事の責任を問い、損害を補てんするための措置を講じるよう東京監査委員に住民監査請求を行いました。
監査請求書(別掲)は、石原知事のトップダウンで設立した新銀行東京が、開業後わずか3年目で都が出資した1000億円を失う事態となり、都民の反対の声を無視して4月30日に追加出資したことを批判。また、「中小企業への資金提供」という設立理念すら失っており、存続させる意義がないと指摘。後期高齢者医療制度や物価上昇が都民生活に痛みを押しつけるなか、都は税金のむだ使いをやめ、福祉や暮らしを守るために全力をつくすよう求めています。
監査請求を行ったのは、東京都生活と健康を守る会連合会の須山利夫会長、東京商工団体連合会の西村冨佐多会長など十氏となっています。
新銀行への追加出資
都民の声−大多数が反対
経営破たんした新銀行東京への400億円追加出資問題で、3月中に東京都へ寄せられた都民の声は1387件にのぼり、9割近くが反対意見で、石原都知事と追加出資に賛成した自民・公明党に対する抗議も目立つことが分かりました。
東京都生活文化スポーツ局都民の声課によると、寄せられた1387件の意見で、追加出資に反対は1015件(86・5%)と圧倒的で、支持は85件(7・2%)、その他が73件(6・2%)と少数でした。また、都議会の議会局にも、244件の意見が寄せられ、追加出資に反対する意見が圧倒的でした。
寄せられた意見では、「400億円の追加出資には反対。こんな無駄な出費のために、一生懸命働いて税金を払っているわけではない」「テレビで追加出資を可決したのを見た。腹立たしい。石原知事は態度が横柄すぎる」「追加出資に賛成した議員は、新銀行が破綻した場合はいかなる責任をとるのか。しっかり今後を見ている」などでした。 |
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住民監査請求書
石原慎太郎東京都知事に対する措置請求の要旨
1.請求の要旨
石原慎太郎東京都知事は、2008年4月30日、新銀行東京への1000億円の出資に加え、400億円の追加出資をおこなった。
そもそも新銀行東京は、石原知事のトップダウンで準備され、東京都が1000億円を出資して設立したものである。しかも、東京都が「3年で黒字にする」という無謀な「マスタープラン」を新銀行東京に押しつけたことにより、乱脈な融資や資金運用、過剰な設備投資がおこなわれ、赤字を増やし続けた。にもかかわらず、石原知事は出資金を保全することを怠った。このため、開業からわずか3年目で1000億円を失う事態となったのである。
さらに石原知事は「追加出資」をしないという都民と都議会への再三の言明を反故にして、400億円もの追加出資を都議会に提案した。これにたいし、世論調査では7割以上の都民が「反対」の声を上げ、新聞各紙も社説で何回となく「銀行業から撤退すべき」などと批判する論陣を張った。ところが、石原知事は、こうした圧倒的都民の批判の声に耳を傾けようともせず、追加出資を押し通した。
石原知事は、400億円で銀行が再建できる、400億円が失われない、という説明すらまともにできなかった。逆に、400億円がふたたび失われる危険性が強いことは、都議会でもマスコミからも指摘されている。都議会の議決があったとはいえ、追加出資の賛成者は現議員数の54%にすぎない。「400億円を毀損させない」という付帯決議が附せられたが、マスコミも400億円が1年で毀損する恐れがあると報道している。大体、新銀行東京は、「中小企業への資金提供」という設立理念すらほとんど失い、存続させる意義を失っている。新銀行東京への新た出資は、「住民の福祉の増進を図る」という地方自治体の本来の仕事を逸脱する不法なものである。
これまで、石原都政のもとで老人福祉手当や老人医療費助成(マル福)の廃止など福祉が切り捨てられて、私たち都民は苦しめられてきた。加えていま、後期高齢者医療制度や物価上昇が都民生活にさらなる痛みを押しつけている。「これでは生きていけない」という都民の声に耳を傾け、都政はいまこそ税金のむだ使いをやめ、福祉や暮らしを守るために全力を尽くすべきである。
よって、石原知事の1000億円の公金の管理を怠った責任を問い、損害を補填するため必要な措置を講ずるよう請求するとともに、400億円の不法不当な追加出資は新銀行東京から回収する措置を請求する。
2.請求者
住 所 東京都大田区
氏 名 須山 利夫 (印)
他9名(略)
地方自治法第242条第1項の規定により、別紙事実証明書を添え、必要な措置を請求します。
2008年5月1日
東京都監査委員殿 |
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ILOとユネスコによる合同専門家委員会(CEART)の調査団のみなさんをむかえて=08年4月22日、エデュカス東京 |
ILOとユネスコによる合同専門家委員会(CEART)の調査団が来日し、4月21日から実情調査を開始しました。そして、22日に、都教組・都障教組からの調査を行いました。CEART調査団が海外で調査を行うのは世界で初めてのことです。
これは、「指導力不足教員」政策と人事管理システムや新教職員評価制度において、国際基準であるILO・ユネスコの「教員の地位に関する勧告」が遵守されていないとして、全教が2002年6月に申し立てを行い、この間に出されたCEART勧告を受けてのことです。
調査団は、CEARTの委員であるカナダのマーク・トンプソン労使関係学名誉教授とユネスコの教員教育議長でもあるフィジーのコナイ・ヘル=サーマン太平洋文化・教育学教授、またILOとユネスコの両事務局本部より上級職員三名で構成され、全教によって申し立てられた状況の調査を行い、これまで位置づけられている問題の解決のための提案を、文科省をはじめ、すべての当事者に行うことを目的としています。
調査の冒頭、都教組の中山伸委員長は、調査団を歓迎するとともに、東京都教育委員会が、人事考課制度を導入してから9年目をむかえるが、都教組は、都教委の人事考課制度を検討の段階から労使協議事項とするよう現在まで一貫して要求してきたことを強調しました。
ヒアリングは、「指導力不足教員」問題にかかわる文部科学省作成のガイドラインの評価、人事考課制度(プロセスとしてどう機能しているか、校長が評価する上での問題、不適切な指導の例、賃金リンクなど)を中心にして行われました。これらの問題に関して、都教組・都障教組は、東京の実態を報告しました。
調査は非公開で行われましたが、調査団は収集した情報をもとに、報告書を作成してCEARTに提出します。CEARTは報告書を審査し、認定事実と勧告を含む報告書を作成し、ILOの理事会とユネスコの執行委員会に提出します。
調査結果と報告書の扱いはこの秋にも決定される見込みです。
都教組は、歴史的なCEART調査団来日を契機に、「教員の地位に関する勧告」の学習・普及を強め、「勧告」の遵守と競争的管理的な教職員賃金・人事政策の是正をめざしたとりくみをさらにすすめます。 |
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クリックするとチラシ(PDF 632KB)がダウンロードできます |
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「平等社会」がいい43%
「競争社会」を12ポイント上回る |
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日本がめざすべき社会は「競争社会」よりも「平等社会」‐こんな調査結果が出ました。厚生労働省所管の労働政策研究所・研修機構が発表した第5回勤労生活に関する調査で分かりました。政府系調査でも、政府が進める「競争社会」よりも、「平等社会」を求める意見が多くなったことが、注目をされます。
日本がめざすべき社会のあり方について「貧富の差がない平等社会」が43・2%。前回調査(04年)と比べ12・6その大幅上昇です。一方、「意欲や能力に応じ自由に競争できる社会」は31・1%となり、同11・2そ低下しました。(グラフ)
小泉内閣(01年発足)など歴代政府は、弱肉強食社会をつくる「構造改革」を推進してきました。その結果、貧困と格差が広がり、働いても働いても貧困から抜け出せない「ワーキングプア」が社会問題となりました。
国民年金や厚生年金などの公的年金では老後の日常生活費をまかなえないと考えている人が82%に達してることが、生命保険文化センターのアンケート(07年12月発表・3年に1度の調査)で分かりました。介護保険や医療保険を含む社会保障全般への不安が高まっていることが裏付けられています。今年の4月から強行された後期高齢者医療制度によってこうした事態はいっそう拍車がかかっています。 |
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金融広報中央委員会(事務局・日本銀行)が発表した07年の「家計の金融動向に関する世論調査」によると、2人以上の世帯で「貯蓄を保有していない」と回答した割合は20・6%を占め、単身世帯では29・9%となっています。
貯蓄残高が1年前と比べて「減った」と回答した人が39%に達しています。貯蓄減少の理由では「定例的な収入が減ったので取り崩した」が51%に達するなど、賃金の伸び悩みや負担増による苦しい家計の状況を反映した結果となっています。
老後の生活への心配について、「非常に心配である」と「多少心配である」が合せて約8割にのぼる。心配の理由として「十分な貯蓄がないから」「年金や保険が十分でないから」がそれぞれ7割を超すなど、老後の不安が強まっていることが示されています。 |
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「後期高齢者医療制度」発足で
―高齢者の不安と怒り― |
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4月から実施を迎えたこの制度は、内容が知られるのを恐れるかのような厚労省の無責任な態度が、年金から保険料が天引きになった4月15日には各地で事務処理のトラブルが発生し、怒りが頂点に達しました。
「消えた年金」の杜撰な年金管理に不信感を抱いた直後のこともあって、世代をこえて怒りが広がって、福田内閣の支持率が20%を割ってしまう状況です。
年金者組合には「消えた年金」を取り戻す相談と共に、この制度に対するさまざまな怒りが寄せられ、マスメデイアも注目し問題点を宣伝しています。
怒りの一端を紹介します。
*三鷹では75才以上の1万6千人が対象なのに、天引き通知を4月5日に1万7百人に出しただけ。保険料を間違って計算したためその対応に追われ、やっと12日に残りを送った。
*これから一番心配なのはかかりつけ医のことなど診療報酬の問題で、支部で学習会をやることになった。
*撤回させるには宣伝署名が大切と街頭でやったら、以前と違い列を成してひっきりなしに署名が集まり、制度に文句を言う人が続出の状況だった。
*世田谷でも4月に8回のべ105人参加で区内宣伝。ビラ3千5百枚、署名650筆。対話が弾みすごい反応で2人がその場で組合に加入した。
*世田谷区には苦情が8千件寄せられた。死亡者9百人に通知を出したり、減額対象者3791人に減額しないで天引きする混乱振り。組合員が発見して区に緊急申し入れをしたら、慌てて室長と部長が出てきて、申し入れ文書を見てから回答するということに。
*酒場で話をしていたら、社会保険庁の役員と間違えられて文句を言いにきたので話をしたら理解して、その場でその人が組合に加入してくれた。 |
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「武力で平和はつくれない」「STOP!海外派兵恒久法」のスローガンのもと、開かれた生かそう憲法、輝け9条2008年5・3憲法集会&銀座パレード=5月3日、西銀座をパレードする参加者 |
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「核兵器のない世界」「非核平和の日本を」と、50周年を迎えた原水爆禁止国民平和大行進。1400人の参加で夢の島を出発した更新=5月6日、江東区夢の島 |
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事実を歪めた「東京。をプロデュース2007」の「2007年東京都知事
選に向けた活動の報告と総括」を批判し、抗議する |
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2008年4月
「革新都政をつくる会」代表世話人会 |
2007年12月3日(月)メールで「革新都政をつくる会」宛に、「東京。をプロデュース2007」(以下「プロデュース」)から、「2007年東京都知事選に向けた活動の報告と総括」(以下「プロデュース総括」)が送信されてきました。また、「革新都政をつくる会」の主要な団体・個人のところにも送付されていることが明らかになりました。
その「プロデュース総括」の内容を見てみると、吉田万三候補も参加した、2006年11月26日に開催された「プロデュース」主催のシンポジウムについて、先に「勝てる統一候補」ありきの立場から「希望が持てた」と評価し、その一方で、日本共産党と「しんぶん赤旗」へ事実を歪めた批判を行い、応援した浅野氏の宮城県政12年間を賛美しています。
都知事選挙の教訓は、「革新都政をつくる会」が吉田万三候補と「三つの目標((1)ストップ「格差と貧困」。税金の使い方をきりかえて、くらし・福祉・医療・教育・営業をまもり、都民にあたたかい、安心してくらせる東京をめざします、(2)オリンピックに名をかりた大型開発を見直し、みどりと環境優先、安全で住み続けられる街・東京をめざします、(3)憲法・教育基本法・地方自治法を守り、その精神で都民が平和でのびのびと働き学ぶことのできる東京をめざします)」で一致し、とりくみをすすめた点が重要な教訓です。都民の切実な要求と都知事選の争点をわかりやすい「目標」とスローガンで示し、広範な勢力との共同をめざす一致点を掲げたことが、選挙戦を責任を持って堂々とたたかうことができた重要なポイントでした。政策抜きの無原則な一本化(吉田万三候補おろし)とも正面から対応できたことは貴重な経験をつくるものになりました。
しかし、「プロデュース」は「統一が必要」と呼びかけながら、一貫して、吉田万三候補降ろしに終始し、政策抜きで「勝てる候補」と称して浅野氏を無条件で礼賛し、押しつけました。「革新都政をつくる会」は、このような、選挙戦の事実と異なることを「総括」と称して配布したことに強く抗議するものです。
「革新都政をつくる会」は、このような「プロデュース総括」の「11.26シンポ」における事実経過、当日の吉田万三候補の発言等事実を歪めた「総括」なるものに対して、事実にもとづいた批判と検証を以下のとおり行うものです。
(1)「プロデュース総括」の1ページから4ページまでの「1.統一の呼びかけと浅野史郎さん擁立」では、「プロデュース」代表の楠典子氏の個人名で記述されています。
その「4.吉田さんの立候補」は、「『このまま黙っていては風が起こらないので、まずは手を挙げることで風を起こそうと考えている、必ずしも自分の立候補にはこだわらない』というのが吉田万三さんのご意思であると伺い、少しほっとしたのでした」としています。
しかし、事実は、楠典子氏が、吉田万三候補に直接会って意思を確かめたものではありません。「石原に勝てる統一候補」と称して、吉田万三候補を「知名度」がないと決めつけて当初から候補対象にしない立場からの勝手な「総括」です。
(2)また「5.11月の大胆シンポジウムでは希望が持てた」のところでは、「吉田万三さんは『政策が引き継がれるのであれば、候補者バトンタッチも可能』とおっしゃいました。『なんなら自分が走りながら接着剤をやってもいい』とまで言ってくださったのです」としています。
しかし、「政策が引き継がれるのであれば、候補者バトンタッチも可能」との発言について、関係者、シンポの記録などを確かめましたが、そのような発言は一切ありませんでした。また、「なんなら自分が走りながら接着剤をやってもいい」という発言は、発言の一部、都合のよいところを切り取った、先に「勝てる統一候補」ありきの作為的な行為です。吉田万三候補は、「革新都政をつくる会」との協定にもとづき、「政策の一致点にもとづいた大同団結」を訴えました。
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104歳まで生きた母は、「糖分も必要」、毎日2・3粒の森永のミルクキャラメルを舐めた。先日、姉から電話で突然「お婆ちゃんの好きだったミルクキャラメル、あの頃90円、死んだとき100円、今いくらだと思う?126円だよ。人を馬鹿にして」姉の声は、幼い頃の思い出、何よりも母の生きた全人生をずたずたに引き裂かれたような悲しみとも聞こえた。バターが一斉に店頭から消え、牛乳、乳製品の値上げ、ガソリンの値上げ一斉に物の値段をつり上げ、日々の生活は悲鳴の連続である▲「後期高齢者被保険者証」4月1日発行(なるものも私の手元に届いた)、薄っぺらなオレンジ色の保険者証はあの世への片道切符に見える。「姥捨て証」「人間差別証」など、世評の単語を実感する。歌人碓田のぼるは“老いたるは捨てられる掟の楢山に仏となるべく背負われていく”と詠んでいる▲宮城の山元町前町長は「憲法を守ることは町を守り、地域を守り、国民一人ひとりを守ることだ」と発言している。新銀行に4百億円、負担をやめて都民の命、暮らしを守りぬく潔い都知事の選択が切実に迫っている▲母の好んだ一箱のミルクキャラメルの値上げは、きらきらと燃え立つ若葉のように憲法よ光れ!とより緊迫感を募らせ私の背を押す。(中) |
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