革新都政をつくる会 憲法が生きる 都民にやさしい東京に
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都民がつくる革新都政
会の機関紙「都民がつくる革新都政」2006年6月15日発行
臨海関連三セク三社ついに破たん―
都民の税金を投入し、傷口を広げた石原都知事の責任は重大
 臨海副都心などでビル事業を行う東京都の第三セクター、東京テレポートセンター、東京臨海副都心建設、竹芝地域開発の三社が経営破たんし5月12日、東京地裁に民事再生法の適用を申請しました。三社の負債総額は3800億円にものぼります。さらに、都は07年に持ち株会社を設立し、新会社などを子会社化し、開発を再スタートさせるという。
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経営破たんした東京テレポートセンターオフィスビル=臨海副都心・青海地区

自分の責任はどこに?
 三社の破たん処理を発表した会見で石原知事は、責任を問われ、「わたしの前の代の話だが、あのころは余計な投資をしてすってんてんになった人がたくさんいる。行政や議会の判断が甘いといえば甘いかも知れないが、その例のひとつでしかない」と、まるで他人事のような発言です。

三度にわたる破たん処理提言を無視
 05年2月、公認会計士、弁護士、都民などによる臨海三セク都民オンブズマンが「臨海関連第三セクター破たん処理の提言」を石原知事あてに提出しました。これは、99年10月、01年10月に続く三度目の破たん処理提言でした。いずれも石原知事になってからのことです。三度の「破たん処理提言」を突きつけられながらこれを無視し、傷を広げた責任は都知事及び都の幹部にあることは明白です。

公的支援が必要な公共性はまったくない
 三社はいずれも、臨海副都心開発を先導する目的で一九八〇年代後半以降都が50%以上を出資して設立した港湾局所管の株式会社です。7棟のビルを保有し、そのフロアを賃貸するのを本業としており、民間の不動産業と同じです。誰がみても都が公的支援までして事業を存続させなければならない理由は見当たりません。「官から民へ」の「構造改革路線」を突っ走る石原知事が真っ先に切り捨てるべきは、都民のくらしを支える施策でなく、設立当初から大赤字を抱えた臨海関連第三セクターであったはずです。

「護送船団方式」で破たん三セク救済?
 ところが、都はいたれりつくせりの支援を続けながら、大赤字の抜本処理を先送りにし、軒並み経営破たんに追い込んだことにこの問題の深刻さがあります。  都は経営破たんに陥った三セク三社に対し、10年間270億円という巨額の財政支援やビル支援策として空室だらけの三セクビルに都の施設を移転させ、また夢の島マリーナを無償貸与するなどさまざまなルートで隠れた支援をしました。  そして、今回の処理策は、都が三社に出資していた資本金と貸付金約380億円の債権を放棄し、三社を統合した新会社に「現物出資」の名目で約300億円相当の土地を無償提供するもので、引き続き都のイニシアチブで事業を継続しようとするものです。  さらに、臨海関連第三セクターである「(株)ゆりかもめ」、「東京臨海供給(株)」「(株)ビッグサイト」、民営化後の「東京港埠頭公社」を束ねる持ち株会社という新たな三セクをつくり、三社をこの持ち株会社の傘下に入れようというものです。お互い無責任経営になりかねない「護送船団方式」で破たん処理後の新会社を救済していくつもりなのでしょうか。

都は経営から手を引くべき

 東京都は、これ以上都民の負担を拡大させないため、経営破綻した臨海三セク三社(破たん処理後経営統合する新会社)を事業継続させるのでなく、完全に民営化するか破産や特別清算など清算型の処理を行うべきです。  石原都知事は、来年の都知事選挙への出馬の意向を示していますが、「臨海副都心開発」事業の破たんの根源である大型開発事業優先の都政から、都民生活に潤いを与える都政に転換させることが、ますます重要となってきています。【都庁職港湾支部 書記長・宮坂広史】

削った福祉戻せ 憲法守る知事の実現を
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 都議会第二回定例会が開会した6月6日早朝、「革新都政をつくる会」は、都庁に出勤する人たちへの宣伝を実施しました。
 昼休みは都庁前で、東京地方労働組合評議会、東京社会保障推進協議会、都民要求実現全都連絡会の三団体主催で対都要求の行動をおこない300人が参加しました。
 集会では、東京地評の堤敬議長が「オリンピック招致のための1千億円を積み立てる余裕があるなら削った福祉を元に戻せ。来年の都知事選で憲法を守る知事を実現しよう」と呼びかけました。つづいて六つの団体から意見表明が行われ、「憲法を認めないという石原知事は日の丸・君が代の強制、競争教育を拡大している。教基法改悪案を何としても廃案に(都教組)」「保育所への補助を切り捨て、子どもと父母の願いをふみにじっている」(福保労)「入院患者の在院日数の短縮が迫られている。看護師不足が深刻(民医連)」「税収が増えているのに中小企業予算はなで切りだ(東商連)」「4月から自立支援法による応益負担が始まり、これ迄の月3万円が6万円になった。通所日数を減らした(障都連)」「最近でも餓死者が発生している。違法な福祉行政を正していきたい(都生連)」「ジーゼル車により喘息患者が生み出された。都の決断を求める(大気汚染公害原告団)」と石原都政を告発しました。日本共産党都議団からは清水ひで子都議があいさつし、「オリンピックをテコに東京の大開発を進め、教育行政は教基法改悪の先取りをしている」と石原都政を批判、都の冷たい姿勢を正すため、ともにたたかうとの挨拶が行なわれ、最後に参加者全員で都知事宛の個人請願を行いました。

革新都政をつくる会 「地域の会」代表者会議
◆日 時: 7月4日(火) 午後6時30分開会
◆会 場: エデュカス東京7Fホール(地下鉄「麹町駅」)
◆内 容:
○都知事選たたかう当面の取組方針
○区市町村の現状と課題、運動の交流
○「革新都政をつくる会」地域の会の活動
広がる都民の格差、暮らし・福祉切捨て進むなか
いまなぜオリンピックなのか?
 ――シンポジウム オリンピック問題と都政について
◆日 時: 7月11日(火) 午後6時30分開会
◆会 場: エデュカス東京7Fホール(地下鉄「麹町駅」)
◆内 容:
○都市づくり問題
○オリンピックとは(谷口源太郎・スポーツジャーナリスト)
○都議会から見る都民生活に対する石原都政の対応
シリーズ自治体とは(21)
いま、なぜ東京オリンピック!?
大震災の想定が出ている中で緊急要する耐震工事
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 石原知事が昨年夏、突然、2016年のオリンピックに立候補を表明し、3月8日の都議会の招致決議を経て、4月28日に、都は正式に立候補の意思表明を行い、JOCに立候補意思表明書を提出しました。
 石原知事のこれまでの発言からオリンピック開催の意図を推定すると、
 第1は、石原知事の軍国主義的な思想にもとづく国威発揚です。
 「五輪で日本の底力を見せる。日本をなめたらいかんぜよ」という言葉。
 2月にだされた「東京オリンピック基本構想懇談会」の報告、「大きな可能性と潜在力を持ちながら世界に存在感を示しえないこの国を、前回の日本開催からおよそ半世紀振り返るとなるオリンピックによって立ち直らせ、世界にその底力を示す。これが報告書をまとめるに当たっての我々の基本認識である」という文言に端的に表れています。
 ヒトラーが1936年に開催した第11回ベルリンオリンピックを彷彿させる。憲法改悪・教育基本法改悪の流れの延長上に東京オリンピックは位置づけられているといっていいでしょう。
 第2は、都民の悪政への怒りに対する目くらましです。石原知事は、「ドーンと花火、お祭りだ」「むしゃくしゃしているときに、なにかちょっとおもしろいことないか。お祭りを一丁やろうじゃないか」
 石原知事は、いったい都民の状況をどう考えているのでしょうか。
 生活保護・就学援助の増大にみられるように、都民の生活苦にあえいでいます。単にむしゃくしゃするという問題ではないのです。
 第3は、財界の要求にもとづくゼネコン奉仕です。石原知事は、「世界一コンパクトな大会」などといいながら、オリンピック開催を口実に、外郭環状道路や、羽田・築地間トンネル道路など総事業費6兆円規模の大型開発を進めようとしています。そして、今後、毎年1000億円のオリンピック開催準備基金を積み立てるといっています。だいたい、2008年が北京、その次の12年がロンドン、16年に再び極東の日本で開催できるわけがないというのがおおかたの見方です。
 石原知事にとって、2009年のコペンハーゲンのIOC総会で決まる話。ドーンと花火を打ち上げて、多国籍企業のための東京大開発を一気に進めるためにオリンピックを最大限使おうとする意図が露骨です。
 第4は、自分の3選にオリンピックを最大限利用使用という魂胆です。

 石原知事のオリンピック招致をテコとした大型開発に対して、「ムダづかいをやめ都民のために使え」との大きな批判が起こっていますが、とりわけ今重大な問題となっているのが、震災対策です。
 2005年2月、国の中央防災会議首都直下地震対策専門調査会(座長伊藤滋東大名誉教授)は、冬の18時、風速15mの状況で、M6・9の都心西部直下地震で1万2千人の死者、M7・3と想定される東京湾北部地震が起こったとき、死者1万1千人、全壊85万棟にも及ぶことを被害想定として発表し大きな衝撃を与えました。また、国の地震調査委員会は、南関東直下でM6・8〜M7・2の地震が発生する確率は10年以内が30%、30年以内が70%、50年以内が90%と発表しています。
 まさに、待ったなし、いつ起きても不思議ではないと言われています。
 東京都防災会議地震部会(部会長溝上恵東京大学名誉教授)は、3月28日、「首都直下地震による東京の被害想定」(最終報告)を発表しましたが、「建物被害は区部の木造住宅密集地域を中心に発生する」「人的被害は、死亡は火災を原因とするものが多く、負傷は建物倒壊及び屋内収容物の転倒を原因とするものが多い」としています。中央防災会議首都直下地震対策専門調査会専門調査会座長の伊藤滋東大名誉教授は、「国費を出してでも老朽化した木造住宅の建替えや改修を促進しない限り甚大な被害は避けられない」と語っています。
 5月27日におきたジャワ中部地震の死者の大多数は建物の倒壊によるものです。緊急に求められる震災対策は、老朽化した住宅に対する耐震工事です。耐震工事を個人の責任にさせてはなりません。
 「大地震を前にして、オリンピックをやっている時か、大型開発に使う金を、地震から都民のいのちを救う耐震工事に使え」という声を大きくあげていきましょう。

 
★ 納得いく青写真を(朝日新聞/06・5・2)
「なぜ2度目の開催なのか…」、都市の再開発が狙いなら、五輪なしで進めればいい。
★ 「東京の計画からは国際理念や平和、友情を掲げたオリンピック運動の理念がまったく見えてこない」「まずは選手のため、そしてオリンピック運動の先頭に立つという決意。『東京のため、日本のため』というのは優先順位で行けば3番目だ」(猪谷千春IOC副会長/朝日新聞/06・4・16)
 オリンピック憲章・オリンピズム根本原則では「オリンピズムの目標は、スポーツを人間の調和のとれた発達に役立てることにある。
 その目的は、人間の尊厳保持に重きを置く、平和な社会を推進することにある」と謳っています。
ディーゼル自動車ノー問題
その後の業界の声―
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トラックパレード=06年2月

 規制緩和の波がこのトラック運輸産業を襲って16年。「崩壊された産業構造」となっています。中小企業の経営者は「失われた16年」と言っています。
 日本資本主義経済の基幹的役割を果たしてきた物流産業。「運賃」と「免許」が自由化した上に「区域」と言う枠が外されたオールマイティー産業となってしまいました。歯止めのないダンピング競争。労働者の長時間労働と低賃金の常態化が長期に続いています。同時に経営環境悪化は深刻な状態となっています。
 私たちはこの間1011社からのトラック運輸産業からアンケートを取り寄せました。企業規模20台以下が51%、この間の運賃下落が50・9%、運賃交渉は荷主の一方的な69・8%となっており、今日最も企業を泣かせているのは軽油値上げであり運賃の値上げ交渉は全く出来ないと答えているのは82%であり荷主と交渉できないのは38%となっています。経営環境悪化の主な要因は運行コストの増加77・2%。もう一つの要因はディーゼル排ガス規制の負担と答えている企業は49・6パーセントとなっています。きれいな空気、澄み切った青空は都民の願い、誰もが望んでいる事です。大気汚染はまさに公害である事は事実です。
 石原都知事のペットボトルのパフォーマンス、誰も反対するものではありません。これを「ユーザーの責任で改善、もしくは新車に買い換えろ」と言うのは乱暴な手法、合理性はありません。もともとトヨタを始め、日産、三菱などのメーカーが製造販売した車ですからメーカーと国の責任でリコールすべき筋と言えます。つまり欠陥車を製造販売したのはメーカーですから。さらにそれを許可したのは国交省なのですから。これはどう言っても勝負は決まりだと誰もが思います。しかも東京都は今年度2兆6千億円もの増収があるわけで、中小企業や一人親方のダンプユーザー任せにするのはいかにも、小泉流、いかにも石原流と言わなければなりません。
 中小企業の経営圧迫は、そのまま働く労働者の賃金、労働条件の低下に直接つながるわけです。それは私たちの労働者アンケートは答えています。この一年間収入が減った65・4%(56・7万円)、一日の走行距離は500キロメートル以上に12・2%、長時間労働で居眠りやる48・7%、過積載やる45・8%、睡眠は車両ベッドで34・5%となっています。不況と経営環境悪化は労働者の労働状態悪化と構造的に連動しています。安全、安心のキーワードは、石原都知事の言っているあのペットボトルの「本来の真の排ガス規制の心」のはずだと思うのですが…。
 「仏彫って魂入れず」は小泉流、石原流の真髄なのか。
【建交労東京都本部・山本立身】

「ポケット労働法」
区・市でも増刷活用へ
 「ポケット労働法」は、憲法を出発点に、パート・アルバイトの権利から労働組合のつくり方まで働く権利を分かりやすく伝える産業労働局作成の冊子です。ある派遣会社で青年ユニオンと協力して行った社保や有休を求めての団体交渉では「保障できない」という会社側に冊子を示して「権利は法律で認められている」と訴え実現させるなど、日々のたたかいでも役立っています。
 私たちは、この冊子の普及をもとめ都議会や産業労働局にくり返し要請してきました。都側の「版権無料なので自治体で増刷可能」という回答を受けてからは自治体要請も開始。
 千代田区・文京区・青梅市で役所に「ポケ労」を置いてもらうこと、台東区・日野市では成人式で配布する。今年に入ってからは、区長要請を通じ港区で3千部、立川市で1千部の増刷を実現しました。港区では都の労働相談ポスターを独自に掲示することも実現しています。
 産業労働局は、全新成人対象の新しい働く青年むけパンフ「二十歳のパスポート」発行を06年度予算で2千7百万円計上する動きも見せました。残念ながら知事査定で削られましたが、これからのたたかいがいよいよ重要です。都議会会派も公明党を除くほとんどの会派が民青同盟の要請を真剣に受け止め、「要請に感謝している」「これなら協力できる」などの反応を寄せました。どこでも「ポケ労」が手に入る状況をつくるため今後もがんばります。
【日本民主青年同盟東京都本部・吉岡正史】
青い空
 石原知事が三宅村の「感謝のどい」で得意げに話していたマン島のオートレースを三宅村長・八丈町長と見学▼所信表明でも「民家のすぐ脇を200キロを越えるスピードで疾走するオートバイの迫力に圧倒されるとともにレースを島全体で盛り立てている」「こうした先駆的な取り組みから東京の島々も学ぶべき。オートレースを観光の起爆剤に据え、島民一致協力して実現に踏み出すことを期待している」と▼都議会開会日に訃報。「マン島レース事故の邦人選手死亡2島ショック」の記事。石原知事と2島の首長が見学に訪れたさなかに起った事故。両首長とも「心配の材料」として慎重なコメントを出している。カジノ構想もそうであるが石原知事の発言にはこうした負の部分はいつも出てこない▼オリンピックを招致し「成熟した都市を世界に示す」という。その中身はオリンピックを梃子に環状道路ネットワークの整備、横田基地の官民共有化、羽田空港の再拡張と臨海部の活用である▼ゼネコン・大企業が喜ぶもので不況や雇用破壊で苦しむ都民の暮らしは目に入っていない▼食育の大事さも言っているが、地元の農産物を使用し、農家との交流など豊かな食育を進めていた学校給食を非効率と民間委託を進めたことは忘れたようである。(昭)
お国のために痛みに耐えろ

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