革新都政をつくる会 憲法が生きる 都民にやさしい東京に
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都民がつくる革新都政
会の機関紙「都民がつくる革新都政」2006年3月15日発行
 革新都政の会 石原都政の転換で都政改革へ集い
貧困と格差拡大が申告に−現状報告
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 2月21日革新都政をつくる会は、「もうひとつの都政は可能!石原都政からの転換」講演と討論の集いを開き、80人の参加があった。
 中山代表世話人が、開会あいさつを行い、憲法と教育基本法・地方自治法がくらしや教育や福祉のすみずみまで生きる都政をめざしてたたかうとの決意を述べた。
 「『今日の東京問題』21世紀の首都東京と“革新”東京の構想をつくる参考に」と題し、日本大学の永山利和教授が講演を行った。永山氏は、首都東京の位置や機能を自覚するとともに、都民の生活・福祉向上等とを平行して捉えることの重要性を強調。東京の行政と産業が一極集中し、さまざまな矛盾が広がっている問題を指摘、“革新都政”の課題について語った。
 日本共産党の大山都議から「都議会から見た都政」として報告があった。福祉切り捨て、大企業中心の大型開発、憲法改悪の先兵となっている石原都政の“三つのゆがみ”をただし、革新都政をつくるために日本共産党都議団も全力をあげるとの決意も述べられた。
 討論では、各団体から深刻になっている都民のくらしの状況が報告され、石原都政を厳しく告発した。
 東京民医連の前沢淑子事務局次長は、「お金がないため治療が続けられない患者が増えている」医療現場の生々しい実態を報告した。
 東京都生活と健康を守る会連合会の秦一也事務局長は、「都営住宅の入居相談の取組から見た都民の貧困と格差の状況」を紹介した。
 新日本婦人の会東京都本部の上伸子会長は、「30人学級の実現と私立幼稚園の保護者補助増額要求二つの請願署名」の取組について報告した。
 都教組の滝沢孝一教文部長は、「社会的格差の拡大が子どもたちの学力格差拡大に直結していることや教職員の現職死の増加、『一斉学力テスト』の成績公表が教育困難や歪みを引き起こしている」問題などを紹介しながら、教育目標から憲法・教育基本法を削り取り、学校と教育を管理統制の中に押し込んできた石原都政を厳しく告発した。
 自治労連都庁職の石橋映二書記長は、「大企業優先となっている06年都予算編成と職員定数の削減について批判し、憲法・地方自治法が生きる民主的都政の実現」のために都民と協力し大きな運動を展開していきたいと語りました。
 吉田代表世話人が、安心して暮らせる東京をつくる運動を広げる大事な一年、力を合わせてがんばろうと閉会あいさつを行った。

都民連 くらし・憲法守る都政を
都政アンケート呼びかけ
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 都民要求実現全都連絡会(都民連=労働組合、市民団体などでつくる)は、都議会第1回定例会開催を翌日ひかえた2月21日、新宿駅西口で、福祉や教育を拡充し、憲法と平和を守る都政をつくろうと、都民アンケート用紙付きのリーフレットを配り、協力を呼びかけた。
 東京地方労働組合評議会の堤敬議長、東京都教職員組合の中山伸委員長、新日本婦人の会都本部の上伸子会長ら各団体の代表が次々と訴えた。革新都政をつくる会からは、相楽茂治事務局長が訴えた。
 堤氏は、「国がひどい政治を進めている今こそ、都政の役割が大きい。『財政難』を口実に福祉などの都民施策を削る一方で、大型開発を優先する都政を切り替えよう」と呼びかけた。
 日本共産党の松村友昭都議も「予算に都民の願いを反映させるため、全力をあげる」と訴えた。
 リーフを受け取った主婦の女性(70)は「シルバーパスが1千円だったのが、2万510円に、年金暮らししているのになんでこんなに高くしたのか。元に戻してほしい。石原さんは、年寄りことを考えていない」と話していた。
 都民連が取り組んでいる「アンケート付リーフレット」の回答は、3月10日現在、1327通の回答が寄せられている。

都議会開会日行動 都民生活守る都政に
早朝宣伝、昼都庁前集会
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 革新都政をつくる会(革新都政の会)は2月22日早朝、2006年度第1回定例都議会開会日の都庁前宣伝行動を行った。
 革新都政の会・相楽茂治事務局長、東京自治労連・堤敬委員長、東京都教職員組合・中山伸委員長、東京民主医療機関連合・大橋光雄事務局長ら各団体の代表8人が次々と出勤する都庁職員、都民に訴えた。また、日本共産党都議会議員団から植木こうじ都議が訴えを行った。
 堤氏は、「今年度と来年度合わせて5千7百億円もの大きな税収の伸びがあり、都民の貧困と格差是正へ使うべき。復興のための基本的な産業振興が必要な三宅島であるのに島民への暴言を許せない」と訴えた。中山氏は、「就学援助が東京で6年前に比べ1・3倍に増え、小中学生の4人に1人という状況。子どもたちを大切にする都政、憲法・教育基本法・地方自治法を生かし守る都政を」と訴えた。
 日本共産党の植木こうじ都議は、「今日から開かれる都議会で、都民の願いの一歩でも二歩でも前進めざし論戦を行う。都民生活守り、中小企業の安定、社会保障の充実のため、来年の都知事選で都政の転換を」と訴えた。

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 昼休みには、都民連・東京社保協・東京地評は、都庁前で要求行動を行い、420人が参加した。主催者を代表して東京地評堤敬議長は「都民の生活を守る東京の役割は重大だ。来年の都知事選で平和、憲法擁護、都民本位の都政をつくりあげよう」と呼びかけた。その後、6団体から訴えが行われ、東商連からは「11年連続して中小企業予算が減らされた。営業を守ろう」、大気汚染公害裁判原告団は「被害者救済は国とメーカーの責任で行うべきとの都の姿勢を変えさせたい」、年金者組合からは「新たな課税対象者7万7千人のシルバーパス代を現行据え置きさせた。声を上げていけば実現できる」、福祉保育労組は「都はゼロ歳児からの看護士、栄養士をやめさせようとしている。都加算補助を守っていきたい」、都教組からは「就学援助率は全国の2倍の24%以上だ。少人数学級を実施予定していないのは東京都だけ」、原爆症認定集団訴訟原告団は「石原都知事は核武装しろと言っている。都を非核都市宣言を実現し平和な都市にしていきたい」と表明しました。その後、日本共産党大山とも子都議会議員が連帯挨拶をし、シュプレヒコールの後、全員で知事宛の個人請願を行った。

 この日、午後から始まった予算を審議する都議会で石原知事が施政方針演説を行った。
 2016年に開くオリンピックの東京招致について、「五輪開催は中長期にわたる国家的一大プロジェクト」だとし、06年度予算案で五輪準備基金を設け、1千億円を積み立てると述べ、幹線道路網の集中的な整備や羽田空港の再拡張、米軍横田基地の軍民共用化などを五輪招致をテコに推進する考えを示した。
 その一方、福祉・保健施設について、都の役割を「サービスの直接提供者から、システム全体の調整者へと転換させる」、「民間移譲などを進めている都立施設改革をさらに推進していく」と述べ、福祉・医療切り捨ての姿勢を改めて浮き彫りにした。
 06年度予算案は、大幅な税収増を福祉など都民施策には充てず、大型開発を優先するものになっている。

 シリーズ自治体とは(18)
北区豊島5丁目団地 ダイオキシン類汚染で不安の日々
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植栽が取り払われ丸見えの1階部分。
汚染土壌を覆土し盛り上がる植え込み跡=北区豊島5丁目団地

 いま東京都北区の豊島5丁目団地に住んでいる5千世帯1万人の人々は、ダイオキシン類や重金属類(鉛、ヒ素など)による土壌汚染に不安な毎日を送っている。

汚染土壌検出の発端
 昨年1月、豊島5丁目団地内の旧北区立豊島東小学校跡地を今後、高齢者の福祉施設として利用をすすめるにあたって、北区が同跡地の土壌調査を行ったところ、環境基準(1000pg/TEQ/g=ピコグラム)を大きく上回る1400pg/TEQ/gのダイオキシン類をはじめフッ素、ヒ素、セレンなどが検出された。
 団地住民にこのことが知らされたのは3月22日に団地内の集会所で北区が開催した土壌調査結果説明会の席上であった。
 この説明会に参加した多くの住民からは、「団地全体の調査が必要だ」「住民の健康に影響はないのか」「調査などにかかる経費は原因者が負担すべきだ」などの発言があった。

団地全体が異常な汚染状態
 その後、北区は団地内にある区有施設、都市再生機構は団地全体についての土壌汚染調査を行ってきたが、そのなかで旧豊島東小学校の校庭の2メートル地下からは240000pg/TEQ/g、団地北側の4号棟の隣接地の3メートル地下からも230000pg/TEQ/gという高濃度のダイオキシン類が検出された。
 また、北区立としま若葉小学校脇の道路の表層からは実に1700ミリグラム/キログラムという高濃度の鉛(基準値150ミリグラム/キログラム)、410ミリグラム/キログラムというヒ素(基準値150ミリグラム/キログラム)などが検出され、団地全体が異常な土壌汚染に包まれていることが明るみに出てきた。

「対策地域」指定は団地内3カ所だけ
 豊島5丁目団地の異常な高濃度のダイオキシン類・重金属汚染について、北区長は12月7日、都知事に対して「北区豊島5丁目団地、豊島4丁目開発地域及び豊島5・6丁目開発地域におけるダイオキシン類土壌対策の地域指定要請」を行った。東京都知事はこれを受けて、都環境審議会に諮問、同審議会は12月27日から審議を重ね、2月13日に都知事に答申をした。
 これを受けて、都は3月6日、豊島5丁目団地の18ヘクタールのうち1・3ヘクタールだけをダイオキシン類対策特別措置法にもとづく対策地域に指定した。
 この対策地域に指定されたのは、同団地内の旧豊島小学校、区立豊島東保育園園庭、区立東豊島公園の3ヵ所の区有施設にとどまった。
 この指定に外れた都市再生機構の敷地については「継続的なリスク管理を行っていくための方法を検討する必要がある」との東京都環境審議会の答申を受けて、今後検討されていくことになった。

東京都の説明=覆土以上の対策はない
 3月7日夜、豊島5丁目団地内の集会所で、同団地自治会主催で、説明会が行われた。席上、東京都側は「汚染土壌の掘削除去の過程で汚染土壌が飛散するほうのリスクが大きいので対策は必要ない」とまで言い切っている。
 一方、この説明会に参加した多くの住民からは「行政側は汚染土壌に土をかぶしたままで終わらせるのか」「覆土ということで小植栽をどんどん切り取って、団地は無残な状態になっているが、住民にこのまま今後30年も40年も我慢しろというのか」「汚染土壌が分ったことについてまったく陳謝の言葉もなく、ただ覆土というのでは納得できない」「都市再生機構に賠償請求できるのか」など、不安と怒りの声があがった。
 豊島5丁目団地自治会では、1月下旬から2月10日にかけて、土壌汚染問題で住民アンケートを実施。93・7%の人が土壌汚染に不安と答え、67・3%の人たちが都市再生機構の盛り土対策に「いいとは思わない」と答え、土壌汚染の解決方法として「土盛などで封じ込め」は5・9%、「土壌の全面入れ替え」25・3%、「可能な限り入れ替え」26・9%と答えている。

住民不安を解消する根本対策と対策法の改正を
 この豊島5丁目団地の土壌汚染問題で、これまでに明らかになってきたことは、5千世帯1万人が居住する大団地の土壌汚染問題について、都市再生機構も東京都も根本的な土壌汚染対策を持ち合わせていないことである。その根底には、人の健康や暮らし、そして未来を保障する環境より、“金”の考え方である。
 東京都の担当者は「18ヘクタールの土を入れ替えれば1千億円の経費がかかる」といって根本対策に水をかける発言を繰り返してきている。都市再生機構は「賃貸住宅経営面」のこともとりあげ、汚染地域指定に否定的見解を述べてきている。
 また、「ダイオキシン類特別措置法は基本的に農用地対策の法律で、リスク管理という考え方はこの法律には入っていない。また公用地以外の土地の汚染については、調査は義務付けられていない。土地所有者の判断によるもの。汚染地域指定についても『指定ができる』とあるだけで行政の裁量が認められている」などと東京都環境局の担当者が語っているとおり、ダイオキシン類対策特別措置法が、住民の健康や暮らしを守り、未来への環境を保障する内容になっていないことを改めていかなければならないことが明らかになってきている。【豊島5丁目団地自治会土壌汚染対策委員会副委員長・柴田桂馬】

生業だけでは生活できない
中小企業実態調査の結果
 東京東部各地域の民主商工会と地域労連を中心に「円高産業空洞化やめよ!全国一律最低賃金制確立!雇用と中小業者の営業守れ!」を共通の要求として東部共同行動実行委員会が結成されたのは、いまから18年少し前の1987年。
 運動のなかで、三つの最低生活保障要求(「全国一律最低賃金制を基軸にした国民生活の最低保障確立」「最低生活費に税金をかけるな!‐非課税限度額の大幅引上げ」「最賃を基準にした最低保障年金制度の創設」)が練り上げられた。今日まで税務署への抗議、自治体への要請、実態調査・告発集会、シンポジウム、下町大行進などの運動を積み重ねてきた。
 昨年は、「低所得層、貧困層の増大という傾向が顕著に進んでいる」ことから、5月から7月東部地域の中小業者実態調査を行った。調査内容では、初めて所得金額を調査した。
 調査結果の特徴点は、「平成16年度分の事業所得金額はいくらか」の設問に、100万円以下が21・2%、200万円以下になると約半分の48・2%、300万円以下だと実に3分の2以上の68・2%という実態が浮き彫りになった。
 なんと62・2%が「事業所得だけでは生活できない」と答えている。
 “生業だけで生活できない”層の広がりは、生存権を定めた憲法25条の侵害そのものである。生活と密着している産業である中小企業の振興なくして地域活性化はありえない。中小企業実態調査の結果は“このままでは街が死んでしまう”ということを強く実感させるものであった。
 こうしたときに都政に問われているのは、中小業者の大変な実態をしっかりと調査・把握して中小企業振興策を積極的にとることである。憲法99条に従って、憲法を尊重し擁護する義務を忠実に実行すべきで、中小企業予算の削減などとんでもないことである。【国民生活向上各階層・東部共同行動実行委員会 事務局長・播磨虔二】
 
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三宅島帰島1年     三宅村議 寺本恒夫
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 三宅村民は、昨年12月1日に火山ガスとの共存を覚悟の上で、4年半の長い長い避難生活に別れを告げて故郷三宅島へ帰島した。
 4年半は長いものでした。帰島してまず住む家の修理、家の周りの荒れ果てた庭の手入れとあっという間に1年が過ぎた。家の修理も、島では職人さんの絶対数が不足、内地からの職人さんも多数駆けつけてくれた。全建総連からも延べ1200人の職人さんを派遣し、島の工務店のお手伝いをしたのは助かりました。それでも、いまだに修理の終わっていない家がたくさんある。痛みがひどく都の支援制度の150万円ではまったく足りませんでしたが、家を直そうという勇気を与えてくれた。
 火山ガスは相変わらず毎日出ていますが、最近最高のレベル4というハイレベルのガスの出る日は少なくなっている。しかし、終息に向かっているわけではない。島の中でもガスの多く出る地域(高濃度地区)とガスの少ない地域とはっきり分かれてきている。高濃度地区は居住禁止区域に指定し、対象世帯は約100世帯。帰島してもいまだにわが家には住めず村営住宅での生活や帰島をあきらめて都内に残って都営住宅で避難生活を続けている。
 昨年9月頃から荒れ果てた畑の開墾が始まり、早いところは年内に終わりアシタバの播種をし、いま青々と新芽が出ている。しかし、開墾も遅れていてまだ終わっていない所もありアシタバの播種には間に合わない。一部の農家は、帰島後いち早く自力で開墾し野菜を作り島内の商店へ卸してる。帰島後いち早くくさや作りに取り組んでいる若者もいる。今年は岩海苔が豊漁、いま、伊勢エビ漁の最盛期である。鰹漁も近づいて、どうぞ来島の上、噴火の傷跡をご覧下さい。【三宅村議会議員・寺本恒夫】

青い空
 トリノ冬季五輪が終わった。日本のメダルは荒川静香選手の金一つだったが、テレビ観戦で大いに楽しんだ。ところで、「平和の祭典」としてのオリンピックそのものに反対の人はいないだろう。だが、「東京で」ということにはすぐ賛成しかねる▼都の「東京オリンピック基本構想懇談会」の報告書では、「過去7年間に及ぶ財政再建の取り組みによって借金漬けの体質から脱し、健全財政への道筋を確かなものとしてきた。来年度、オリンピック開催準備基金を1千億円積み立てられることが何よりの証拠」とある。福祉切り捨て、都民犠牲を押しつけての溜め込みが、「有識者」の眼鏡を通すとこうした「賛辞」に変わるらしい▼都議会は8日、16年夏季五輪の東京招致決議を自民、民主、公明などの賛成で可決。共産党、生活者ネットは反対、民主党は2人が退席。決議文では「平和を希求する人類の祭典」「青少年の未来を切り開く」など結構づくめの言葉を散りばめているが、石原知事の一連の招致発言では「平和」については一言もなく、「都の存在を示す」など誇示する言葉を繰り返し、さらに首都圏3環状道路や幹線道路の集中整備を言明するなど巨大開発と一体であることを吐露している▼東京に五輪は必要なのかどうか。まずはそこから論議すべきと思うが。(高)
岩国住民投票 米軍移駐「反対」9割
住民が動けば変えられる

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