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都民がつくる革新都政
会の機関紙「都民がつくる革新都政」2005年11月15日発行
憲法公布59周年 11.3シンポジウム
戦争する国に変える狙い知らせ 改悪反対を多数派に
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 憲法公布から59周年を迎えた11月3日、創立40周年を迎えた憲法会議(憲法改悪阻止各界連絡会)と東京憲法会議の共催で、「憲法9条の輝きを21世紀の日本と世界に‐自民党『新憲法草案を斬る!』」のテーマのシンポジウムが開かれた。会場の全労連会館2階ホールいっぱいに230人の参加者がつめかけた。
 パネリストとして日本共産党の上田耕一郎副委員長、憲法学者の小沢隆一静岡大学教授、動物生態学者の中村方子中央大学名誉教授が問題提起をおこなった。
 上田氏は、憲法施行1年後の1948年、米占領軍が日本の再軍備を決定し、自衛隊は米軍の補完軍として押しつけたものと指摘。米国や日本の財界にとって、集団的自衛権の行使ができないことが「邪魔者」「足かせ」となっているとし、「改憲要求の中核が集団的自衛権の行使にしぼられている」と述べた。日本を戦争する国に変える狙いを国民に知らせていけば、改悪反対を多数派にできると強調した。
 小沢氏は、自民党改憲草案と民主党の「憲法提言」の問題点について報告。両党が出した改憲文書は「満を持して、手を変え、品を変え、国民受けするような案をつくろうと出してきたもの」とのべ、両党案とも9条改憲を狙っている姿勢は変わっていないと批判。海外での武力行使に道を開こうとしていることや、戦争国家体制の条件整備を狙っている危険性をのべ、国民と矛盾を深めざるを得ないと指摘した。
 中村氏は、「日本国憲法の価値とこれを守ることの意義」と題して報告。「憲法を守ることは専門家まかせでなく、国民全員の問題」と強調。世界中の人たちが生まれたことを喜べるようにと、「世界に9条のような憲法を施行させ、地球上から戦争がなくなればいい」「憲法を私たちの宝として守っていかなければならない」、憲法の価値を広げ、守りぬく思いを語った。

都議会・第3回定例会終わって
自治体本来の責務を放棄した石原都政の実態が浮き彫り
          日本共産党都議団・幹事長 吉田信夫
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 都議選後はじめての都議会第3回定例会では、都民の福祉とくらしを守るという自治体本来の責務を放棄した石原都政の実態が浮き彫りにされるとともに、都議会各派の姿もあらわになりました。
 石原都政がいかに、都民に冷たい都政となっているかを象徴したのが、知事の所信表明で都民のくらしへの言及がまったくなかったことです。
 さらにいま、NHKなどでも深刻な実態が報道されている10月からの介護施設利用者の居住費、食費の全額自己負担への対応を質問したことにたいし、調査すら拒否する答弁を行ったことです。その一方で突如オリンピック招致を表明し、しかもオリンピック憲章の理念への言及はなく、もっぱら、「神宮再開発」などオリンピックをテコに大規模開発促進の意思を露骨に示しました。こうした方向を許せば、莫大な財政負担によって都財政と都民施策に深刻な影響をもたらすことは明らかです。
 各会派の態度で注目すべきは政務調査費の領収書添付条例への態度です。先の都議選では、豪華海外視察とともに、政務調査費が議員1人当たり月額60万円支給されていながら領収書は不要という実態に都民から批判があがりました。その結果、当選した議員の6割が新聞のアンケートに領収書添付すべきと回答しました。
 当然、日本共産党都議団は、第3回定例会で領収書添付を義務づける条例を提案しましたが、他党は、「協議」を持ち出して提案の取り下げを迫りました。しかし私は、領収書添付は一刻も早い決断が求められており、「協議」を理由に先送りすべきでないこと、また議会改革の協議自体は各党代表の公式機関で検討すべきと主張しました。結果的には、自民、民主、公明、ネットは日本共産党の条例提案を本会議で否決するとともに、「協議」自体もいまだに行わないという態度です。
 また石原知事は、私が侵略戦争への認識をただした質問にたいし、国連憲章を「まともに信じているばかはいない」と答弁、さらに国連は「無能」で「腐敗しきった」と答弁しました。本会議の議場での発言であり、こうした暴言を議会と各党が見過ごすのかどうかが問われました。ところが日本共産党が提案した発言の撤回と猛省を知事に求める決議の上程に自民、民主、公明は反対しました。
 驚かされたのは民主党の態度でした、知事発言にたいして議長には申し入れをしながら、わが党提案の決議案にたいし、「われわれは撤回は求めるものでない」と発言し、上程に反対しました。
 あらためて、民主党も含めどんな暴言でも知事を批判できないオール与党ぶりが露呈されました。

青年に朗報 「ポケット労働法」の版権 自治体に無償配布
−都産業労働局
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 いま私たちを励ましているのが、都の産業労働局発行の「ポケット労働法」をめぐるたたかいである。この冊子は、「労働法の知識があれば…不利益を受けずに」すむだろうと発行されたもの。部数は04年度で3千5百部程度でほとんど知られていない。都議選などでこの問題をとりあげ「豪華海外視察をやめ『ポケット労働法』の大量普及を」とくり返し宣伝・要請を行ってきた。
 10月11日の対都要請は重要だった。これまで冷たい反応が普通だった政党要請では「政治の責任でサービス残業をなくし雇用問題は解決できる。無駄をなくせば『ポケット労働法』も普及可能」と応じた日本共産党だけでなく、「青年をボロ雑巾のように使うことは許せない」(無所属)、「青年雇用問題は真剣にとりくむ」(生活者ネット)、「青年雇用は社会全体の問題。青年が技術を学べる教育機関をつくる」(民主)など、公明を除く全会派と交渉、多くが前向きな反応だった。

 「高卒で就職したバスガイド。同期を白線に寝かせバックオーライ研修に次々同期は退職し、自分も長時間労働で鼻血が止まらず入院、五月に退職」「寝袋持参の職場。新婚一ヶ月で家の食事は2回だけ」‐私たちが集める「青年労働就職黒書」にはモノのように使い捨てられ苦しむ実態が寄せられている。深刻なのは、青年が問題の原因である小泉自民党と財界がすすめた不安定雇用拡大政策を知らず、「自分が悪い」とさらに自身を追いつめていることである。ある調査では、就職前の大学生の5%がリストカットを経験、10%がうつ症予備軍というものもある。青年の雇用労働問題は小泉「構造改革」の矛盾の集中点であり、社会全体でとりくむべき課題である。
 私たちは、全国青年大集会開催も力に「労働組合を結成し職場のいじめや不払い300万円を解決」「半年間青年を雇い就職体験する制度を港区で実現」など大事な成果を広げてきた。

 産業労働局との交渉では、「『ポケ労』(職員はこう呼んでいる)は好評で注文も多く、予算の範囲で増刷している」と回答。版権は無料なので区市町村で予算がつけば増刷も可能」との回答も得た。
 今、青年は「『ポケ労』を街中に積まれた求人誌ぐらい普及したい」と燃えている。地元議会に「ポケ労」を持って要請する計画も広がり、国との要請でも「青年むけ権利冊子を検討したい」という回答も得た。働く権利を知らせるこの運動を、青年が社会と職場の主人公となる運動としてがんばりたい。【民青都本部・吉岡正史】

革新都政をつくる会 2006年度総会

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シリーズ自治体とは(15)
公共による一元的統一的防災体制の環崩れる
都民守る仕事は直営が必要
 都庁職港湾支部の2006年度予算・人員要求「最重点要求」の第一に掲げているのが「直営防災態勢の強化を図ること」である。防災施設管理の民間委託は、職員の削減につながり非常時の配備体制が弱体化することになる。「都民の生命と財産を守る」という「崇高な理念」をもつ防災事務所は、自治体に課せられた責務である。このことから、直営態勢の強化・充実を図ることが必要であると要求している。
 いま、世界では異常気象が発生している。米ルイジアナ州ニューオリンズに超大型ハリケーン「カトリーナ」と「リタ」が立て続けに襲来、防波堤が決壊し大被害となった。日本では9月に過去最大級の台風14号が上陸、九州と東北で被害がでた。東京は暴風域東側にあたり、南西からの強風によって東京湾の潮位が高くなった。
 ニューオリンズでは、50年前に被害に遭い防波堤を築いたが、当時をはるかに上回る今回のハリケーンを想定していない防災整備と自然の驚異について、行政と住民意識の希薄が誘導と避難の遅れにつながり、被害が拡大したといわれている。

都の責任で「都民の生命財産守る」体制を
 東京湾の一番奥にある東京港は、荒川と多摩川に挟まれ、江東区では通常の満潮時で防潮堤や護岸がなければ浸水してしまう低い地域が多くある。
 都の港湾局東京港防災事務所に勤務する職員は、地震・台風・異常潮位によって生じる高潮にいつでも対応できるよう常日頃から19箇所の水門の整備・運転操作の習熟度訓練を実施。年二度の防災訓練では、地域小学校と住民参加による防災訓練を実施している。
 被害を最小限に食い止めるためには、行政の責任で対応する防災職場の強化と住民の防災意識の高揚が必要である。
 石原都政は、「都庁改革アクションプラン」(H12・12月)で、公権力の行使にあたる事務・事業についても業務の細分化による民間委託を行うという基本方針を示し、水門等の操作を行う設備管理職員10名の定数削減と一部民間委託を強行した。都民の生命と財産を高潮災害から守る高潮防災体制が、その一部とはいえ民間に委託されたことにより、公共による一元的統一的な防災体制の環が崩れることになる。
 近い将来、南関東にM7級の地震の発生が推定される現在、石原都政は、都民に対する行政責任を明確にし、直営を堅持し必要な人員は確保すべきである。【都庁職港湾支部・長井敏宏】
連載 石原都政と教育(第24回)
子どもと教育の風景(24) 東京都教職員組合 教文部長 滝沢 孝一
「教育改革」が危機を誘発し拡大する
 東京の子どもに豊かな教育をと、教職員と研究者が共同して教育研究に取り組んでいる東京民研の機関紙『子どもと生きる』に、昨今のある中学の教室風景が報告されている。
《授業の開始》チャイムが鳴っても席につこうとしない。廊下に出て追いかけっこ、おしゃべり。「チャイムがなったよ、席につこう」と声かけをすること5分。教室にやっと入ったところで、なかなか席に着こうとしない。ひとしきりやり取りが必要…。
《授業中》後や横を向いてしゃべる者、列を飛び越えてしゃべる者…。全員を集中させることは至難の技。授業は中断につぐ中断を余儀なくさせられる。50分授業は実質30分。当然のこと、学力が高まらない。
《生活》人と人との関係を切る言葉がまん延している。「ウざい」「きもい」「うっせーなぁー、消えろよ」などなど。教師に対しても、友達に対しても使われる…。
 報告者は、子どもがこんなに悲鳴を上げて大人に訴えているのに、子どもを無視した「教育改革」が次々と押し付けられ、「子どもたちは深く傷つき、傷を治せないままさらに荒(すさ)んでいく」と述べている。
 東大の佐藤学さんは、「この10年間、日本の教育は過剰ともいえる改革の嵐を経験。なぜ過剰なまでの改革は失敗に終わったのか。最大の問題は、危機が改革を導くのではなく、改革が危機を誘発し拡大している」と指摘する(「論座」)。この指摘は多くの現場教職員の実感でもある。
横田基地包囲行動に3500人が参加
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厳重警備の基地ゲート前(拝島コース)

 11月5日、福生市武蔵野台公園で「米軍基地をなくせ11・5五横田基地包囲行動」が行われ、全都から3500名が参加した。集会後二コースに分かれ、横田基地包囲パレードを行った。

横田基地が日米軍事一体化の中枢に
 2003年以来、横田基地は、アメリカのテロ戦争を闘う基地として部隊の再編成を含む基地として強化されてきた。
 10月29日、在日米軍及び日米軍事同盟に関しての変革・再編計画について中間報告が発表された。報告が明記した米軍横田基地への「日米共同統合運用調整所」の新たな設置は、米軍の指揮下に自衛隊を置き、全地球規模でたたかう米軍と日本・自衛隊との作戦調整で中枢的な役割を果たす機関となるもの。また、米軍横田基地への航空総隊司令部(府中)移設や日米共同のミサイル防衛統合作戦センター設置は、自衛隊基地の日米共同軍事利用化であり、日米共同ミサイル防衛統合作戦センターも日本の防衛とはほど遠い米国の戦力を維持するためである。
 中間報告は、アメリカの核先制攻撃を含むテロとの全面戦争に勝利するための基地の抜本的な再編・強化と日米軍事一体化を押し進めるもので憲法と国民の平和への願いに真っ向から挑戦するものである。

米軍基地変革・再編と自治体
 防衛施設庁の担当者が10月31日、横田基地周辺の五市一町の自治体を訪問して再編について説明したが、「空自が来て、基地がどう変わるのか分からない」(福生市長)、「国から地元に情報が入ってこないのは理不尽だ」(瑞穂町長)、「まことに遺憾」(昭島市長)など不安と批判の声が相次いだ。
 米軍基地再編・強化は、基地被害を増大させるだけでなく、テロ攻撃の危険性を一層たかめるもので、東京都民の平和と安全・安心を脅かす重大な問題。また、日本国憲法を破壊し、日本国民の平和的生存権を脅かし、戦争する国づくりの一里塚となることは明白である。
 そのための憲法「改正」であり、これを許せば国民の命も財産もすべてアメリカのためにささげるそういう時代が到来するのは火を見るよりも明かである。【三多摩労連・池田吉人】

−第9回東京のつどい− 安心して働きたい
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「正規のはずが派遣労働者だった」
企業の責任ある雇用を! と訴える青年ユニオン

 11月6日、新宿大久保・ペーレ新宿で、「守ろう!雇用・生活 安心して働きたい東京のつどい」が開催され、200名が参加。主催は労働組合の単産・地域を中心とした“つどい”実行委員会。派遣・パート・契約・臨時・嘱託・アルバイトなどさまざまな呼び名で表される非正規労働者の交流と組織化をめざして、毎年この時期に開催され、今年で9回目を迎えている。
 主催者あいさつに立った志村佳子実行委員長は、「差別を許さないことが大切。非正規労働者の底上げが全労働者の労働条件の改善につながる。大きな取り組みを」と呼びかけた。
 続く記念講演では、大木寿全労連全国一般委員長が、「最低賃金の引き上げ・公契約条例の制定の運動」などを具体的に語り「均等待遇」の重要性を強調した。
 各分野から「労働条件の変更告知による解雇は許せない」(東京医労連寿光会分会)、「正規のはずが派遣労働者だった。企業の責任ある雇用を」(青年ユニオン)、「公契約の取り組みを全地域で」(東京土建)、「介護保険でヘルパーも大変。生活できる賃金を」(東京介護労)など悲惨な実態と取り組みが報告された。最後は「組合に入って残業代を支払わせた」「私の居場所が見つかった」「パートも同じ働く仲間。共同した運動を」と組合の果す役割やパートで働く仲間の声が紹介された。アピールを確認し、新宿遊歩道公園まで雨の中楽しくパレードを行った。
 「一人じゃないと、力が湧いた」「明日からまた頑張れる」「分かりやすい講演で勉強になった」などの感想が寄せられている。【東京パートネット・久保桂子】

青い空
 当欄を担当していた(明)氏の偲ぶ会が開かれた。彼は春一番をつげる東京中のこぶしの花が咲くなか55歳の若さで逝ってしまった▼彼の最後の文は石原知事が右翼の脅迫・テロまがいの行動を持ち上げたことを糾弾したものである▼石原知事の暴言はその後も続いている。「国連憲章の否定発言」多くの戦争犠牲者を出した東京の代表として許されるものではない▼消費税増税について「消費税は一番公平な税だ」「買いたくなきゃ買わなきゃいい」と記者会見で増税をあおった。駅頭宣伝を行っている時に同じことを言われた。食料品などすべてに消費税がかかる日本で消費税のかからない生活はできない。英国をはじめヨーロッパのように食料品や高齢者・乳幼児用品については非課税であれば別であるが▼自己責任を求める米国でさえ、「どのような負担調整処置を講じても逆累進性をなくすことはできない」と消費税を導入していない。石原知事は意識的に「公平」を単純化して話している▼在日米軍の再編・強化計画について関係する知事・市町村長が住民の安全・安心を求め抗議・撤回の声をあげる▼小泉首相が大企業減税、庶民大増税の道を突き進んでいるとき、同じように財界・大企業のお先棒を担ぐ都知事では、都民は救われない。(昭)
アメリカで講演 中国蔑視に米国記者もビックリ

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