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都民がつくる革新都政
会の機関紙「都民がつくる革新都政」2004年10月15日発行
環境と都民生活破壊の「臨海」開発、道路建設
「都市再生」などムダな事業の見直しを!

 財政的にも破綻した臨海副都心開発に反省も抜本的見直しもしない石原都政には地方自治体本来の姿が感じられません。「臨海」開発や「都市再生」大型開発事業が都財政悪化と都民施策の後退、大気汚染など環境破壊をもたらしています。

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(「しんぶん赤旗」より)

臨海部開発問題を考える都民連絡会 代表世話人 中野幸則
 臨海副都心開発地域とその周辺地域の大気汚染は私たちの調査でも環境基準を大きく上回り、基準の1.5倍を超える地域です。
 いま、大型開発、道路建設などが環境への負荷を増やし続け、都心部の大気汚染、環境悪化の大きな要因に考えられています。
 今年は東京でも猛暑が続き、観測史上最多の真夏日が記録されています。こうした気象の変化の要因に指摘されているのがヒートアイランド現象です。
 ヒートアイランド現象は、都市化にともなう高層建築物の林立やビル・家庭の空調、自動車廃熱、工場のボイラー廃熱などが著しく増加して、都心部の地上気温が郊外部に比べて著しく高くなる島状気温分布をいいます。
 石原都政の推進する都市再生が人の住む街を壊す現状は改められなければなりません。
 東京都幹部職員を動員してのなりふりかまわぬ企業誘致活動にもかかわらず思惑は崩れ、臨海副都心開発地域の半分近くは未利用地になっています。
 「臨海」開発関連の道路建設事業6路線【環状2号線、晴海通り延伸、補助314号、補助315号、高速晴海線、臨海道路(2期工事)】の総事業費は5840億円ですが、今後も残事業費として4758億円(土地区画整理事業に必要な用地費などは含まれていない)が費やされ都財政圧迫の大きな要因になります。
 80年代後半から民間活力導入をうたい文句に臨海副都心開発、大型道路建設、都市再生による街こわしをすすめ、環境破壊、福祉切り捨て、教育環境の後退、都民生活軽視の悪政を推進している石原都政とこれを一緒に推進している都議会の政党・会派にはその責任が問われています。

都議会開会都庁前に400人
都民の切実な要求実現 憲法・教育基本法生かす都政に
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都民に犠牲強いる「第2次財政再建プラン」具体化やめろ!と行動に参加した人たち=9月21日、都庁前

 第3回定例都議会が開会した9月21日昼、都民連、東京地評、東京社保協の3団体共闘による「開会日行動」行われ、400人が参加ました。
 主催者を代表して中山伸東京地評議長は、「小泉『構造改革』による痛みが国民へ押しつけられるなか、「防波堤」となるべき都が福祉を切り捨て、憲法と教育基本法の改悪をすすめ、『日の丸・君が代』を強制している石原都政を批判」。「都民の切実な要求を実現し、憲法と教育基本法を生かす都政に転換するために力をあわせて運動にとりくもう」と呼びかけました。
 新婦人都本部、自治労連都庁職、福祉保育労、東京私教連、大気汚染裁判原告団、原爆裁判支援する会の代表が、それぞれ切実な要求について発言・決意が表明されました。
 日本共産党の曽根はじめ都議団政策委員長から連帯のあいさつを受け、シュプレヒコールの後、「都民に犠牲を強いる『第2次財政再建推進プラン』『第2次都庁改革アクションプラン』の具体化をやめ、福祉、医療、保健、教育、中小企業対策を充実してください」との個人請願を行ないました。【辻内健志・都民連事務局長】

久保山愛吉さんへの平和の思いを
「愛吉・すず」バラを記念植樹 新婦人都本部
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「愛吉・すず」バラの記念植樹を行う新婦人都本部上会長・木原副会長・中村全会長(写真右か)=9月23日、夢の島・第五福竜丸前

 新婦人都本部は、9月23日「第五福竜丸見学・ひろがれ平和の思い!全都のつどい」を江東区夢の島で行いました。この日は1954年、アメリカによるマーシャル群島ビキニ環礁での水爆実験で被爆した第五福竜丸無線長の久保山愛吉さんの五十回目の命日です。「原水爆の犠牲者は、わたしを最後にして…」といって亡くなった久保山愛吉さんへの平和の思いをつないでいこうと、「愛吉・すず」バラを記念植樹しました。
 当日、植樹後、新婦人都本部前会長の中村美智子さんから、「第五福竜丸保存運動と新婦人」と題して、お話をしてもらいました。
 「1000円カンパするのは大変だけど1円なら」と、ひろがった1円玉募金運動やピースフラワーづくりなど、だれでも参加できる新婦人の平和の行動のすばらしさに、参加者みんな感動し、「平和を守ろう」の思いをひとつにしました。【由比ヶ浜直子・新婦人都本部】

革新都政をつくる会 2005年度総会
日程: 10月29日(金)午後6時30分開会
会場: 全労連会館3階会議室
(JR御茶ノ水駅、地下鉄・御茶ノ水駅)
議題:
(1)来期活動計画(案)
(2)決算と来期財政計画(案)
(3)役員選出
(4)特別決議
シリーズ自治体とは(2)
「住民の福祉の充実」 放棄と著しい後退
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 子どもをめぐる事件は毎日のように起きています。
 いま、東京都の教育行政はどうなっているのでしょうか。

10万部におよぶ蔵書廃棄処分に
 石原都政になって02年以降、青年の家7ヵ所、多摩教育研究所、近代文学博物館、多摩スポーツ会館、などの社会教育施設が次々と廃止されました。青年を中心に大きな取り組みを行ないましたが、7ヵ所あった青年の家は今年度で姿を消し、新にPFI方式のユースプラザが作られました。
 都立図書館の10万部におよぶ蔵書を廃棄処分にし、都立図書館も大規模な業務委託を検討しています。区・市では、図書館の指定管理者制度の導入を検討しているところも出ています。

歪められる教育 置き去りされる弱者
 学校教育の点では、「日の丸・君が代」の強要と処分の強行が行われ、教師や子どもの思想信条の自由、内心の自由を侵す行政をすすめています。さらに、アジアの諸国から批判される歴史をゆがめた「歴史教科書」を中高一貫校に導入を強行しました。
 障害児学校では、性教育に対し不当な弾圧を加えました。また、すべての障害児学校に、寄宿舎の設置義務があるのにも関らず11校しか設置されていません。しかも今回、そのうち2校の寄宿舎を廃止しようとしています。
 子どもが子どもを傷つける事件が多くなっていますが、驚くことに、東京都の児童相談所では人手不足で充分に手がまわらず、医務観察や家庭裁判所に相談をしなければいけない子どもを2週間で帰すという実態があります。

「目標管理」強化 自治体役割の放棄
 こうした背景には、都民のためによい仕事をしたいという職員の願いを逆なでし、目標管理にもとづく「能力・業績主義」の人事管理を強め、もの言わぬ言えぬ職員を仕立て上げ、支配と服従の職場体制をつくっていることにもあります。
 石原知事は、さかんに民間経営感覚をと強調していますが、「住民の福祉の充実」という自治体が最低やらなければいけないことを放棄し、大企業奉仕の都市再生に都民の税金をつぎ込んでいます。
 子どもが社会の荒波に座礁することなく、すこやかに成長を保障できる教育行政を行う自治体(社会)がいっそう求められています。

連載 石原都政と教育(第11回)
子どもと教育の風景(11) 東京都教職員組合 教文部長 滝沢 孝一
学習指導要領、教室に「勝ち組」「負け組」つくっている
 文部科学省が先ごろ発表した「生徒指導上の諸問題調査」によれば、昨年度中に公立小中高学校で起きた校内暴力は、それまでの減少傾向から一転して増加に転じ、特に小学校では前年より約3割も増えている。いじめも8年ぶりに増加。内容も「陰湿型」が減少し、「暴力型」が増えているという。新聞は「荒れる小学生」と見出しをつけた。
 専門家は90年代の「荒れ」とは質が違うとして、「学習指導要領で学習内容と授業時間が減り、クラスの中に勉強ができる勝ち組と負け組が生まれた。子どもが安心して自分をさらけ出せる場所がなくなったことが影響している」(折出・愛知教育大教授‐東京新聞8月28日付)と指摘した。佐世保市で起きたあの痛ましい事件もこうしたことと決して無関係ではないだろう。
 この指摘は学校現場の実感とまったく一致している。問題の学習指導要領(いま子どもが使っている教科書のもと)が学校現場に押し付けられた2002年、保健室の先生が行った実態調査(8500人が回答)に、子どもたちは「眠い」「横になって休みたい」と答え、それに続いて「イライラする」「大声を出して暴れたい」と爆発寸前の子どもの姿を伝えていた。私たちはそのことをあちらこちらで話し、学習指導要領の見直しを求めて回った。
 子どもたちが悲鳴をあげ、苦しんでいる。その原因はこの学習指導要領だ。あらためて学習指導要領の抜本的な見直しを求めたい。
東京都教職員組合が臨時大会開催
憲法・教育基本法改悪阻止 子どもと教育、教職員守ろう

 東京都教職員組合は10月1日、第91回臨時大会を開き、憲法・教育基本法改悪阻止、子どもと教育、教職員を守るための総決起を訴える大会決議を採択しました。大会を傍聴取材し、学校現場のすさまじい実態と教育基本法(憲法と一体)改悪を許さないことの重さを実感しました。

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都教組第91回臨時大会=10月1日、練馬文化会館

子ども不在の教育「改革」
 「普通教室・図書室にクーラーが付いた。しかし、セットで夏休みが10日も短くなった」「学校選択制のため、子どもの集中によって中学校二校と小学校一校で教室が飽和状況となっている。一方、他の地域では小学校四校が一校に減らされている」「小中一貫校設置に160億円もつぎ込んでいる。その予算あれば区として独自に30人学級が実現できる」「校長が英語で朝礼を行う。2期制などそれぞれが『特性』としての競争が行われている」など、子ども不在で、すべてがトップダウン方式で“教育を支配する”大人の都合=成績が上がればよい、式の「教育改革」が支配横行している実態がリアルに報告告発されていました。
 来年3月定年を迎える37年間の教員経験のある代議員は、「大変な時代になっていると思う。あの黒塗りの時代から、いまの『教育改革』は、“白塗り”=子どもの中に『空白』をつくっている」と、実態を鋭く告発していました。

管理強化と命削る学校現場に
 「校長のいじめのような『指導』で2年目の先生が自殺した」「32歳の先生が生徒の指導中に倒れ、その日のうちになくなった」「長時間過密労働で現職死が昨年3人もあった。精神的に病んでいる人が5人いて相談を受けている」「校長と意見のあわない人は出てもらう。組合の存在は認めない。掲示物は掲示させない」など、管理強化や長時間過密労働のすさまじさに驚きと怒りを覚えました。
 「教育基本法『改悪』問題で学習会開き、5万人署名の方針を確認した」「教育基本法改悪反対のスローガン入りティッシュペーパー3万個を駅頭で配布。それを見た学生が学習会に参加した」「憲法・教育基本法改悪反対の3千人連名アピール成功へ向けてとりくんでいる」など、各地での経験も報告されました。

 大会議案・決議案は冒頭、「今、東京の学校は、『教育改革』の名のもとに競争と管理が強められ、子どもは悲鳴をあげ、教職員の多忙化は極限に達しています。・・・いのちを育む学校で子どもは苦悩し、教職員は命を削って仕事をしています」と述べていますが、大会の討論は、いますすめられている「教育改革」が、教育基本法改悪後の事態をリアルに想像することができることを示すものとなっています。【編集部】

安心してかかれる医療を!―「都民のつどい」
都立病院の統廃合は止めて 利用しやすい都立病院の充実を!
 10月2日、都民が安心してかかれる医療をつくろうと、「東京の保健・衛生・医療の充実を求める連絡会」主催で、「都民のつどい」が明治安田生命ホールで開かれ、200名を超す参加者がありました。
 講演では、松崎菊也さん(戯作者)が「行政のトップがいかに痛みを知らないかを一緒に哂いましょう」と題して、歴代首相や石原都知事の発言や政治を風刺した話に、笑いと共感の拍手が沸き起こりました。
 都庁職病院支部から、都立病院の統廃合実行計画の現状が報告されました。01年「都立病院改革マスタープラン」が策定され「16都立病院を8病院」に削減する計画に対し、地域住民・団体と手を結び「存続させる会」や「守る会」を立ち上げ、宣伝、署名など取り組み、ここにきて04年9月「多摩広域基幹病院(府中病院)、小児総合医療センター」の整備を2年間延期が明らかに。当初の計画が予定通りに進んでいないのは、各地域の廃止反対の運動が大きく影響しているものと報告されました。
 健康文化会医療法人から「老人医療センターとの連携がうまく進んでない。原因は入院期間の短縮で患者を受け入れる病院がないことにある、公的病院の必要性がますます重要になっている中で、民営化は絶対に困る」と報告がありました。
 清瀬小児病院を利用している家族から「廃止になったら近くに小児の専門外来がなくなり、とても不安」、障害者からは「障害を持つ女性の出産を受け入れてくれる病院は少なく、大久保病院で出産できた、今は公社化になり、産科も小児科もなくなっている」など、都立病院の存続を求める切実な声が出されました。
 集いは「世論が運動に理解を示せば、石原都政といえども計画を変更せざるをえない。都議会の中に私たちの主張に協力共同する議員・政党を伸ばそう」とのアピールを確認しました。
青い空
 台風は東京にも近来にない爪跡を残した。あの薔薇はこの風雨に堪えぬけただろうか?
▼あの薔薇・今年の9月23日、1954年マーシャル群島ビキニ環礁の米軍水爆実験で被爆した第五福竜丸・久保山愛吉さん五十回忌に新婦人都本部が「原水爆の犠牲者は、わたしを最後にしてほしい」と刻まれた久保山さんの碑の傍に植樹した薔薇の苗である
▼夢の島に廃船として捨てられた第五福竜丸を「死の灰」の証として永久に保存をしようと、呼びかけ人七氏のなかには時の都知事みのべさんもいた。晒された船の身柄引き受けた人は亡き大沢三郎さん(共産党都議)だったと聞く
▼都立の福竜丸保存館の起工式でみのべ知事は江東区民・都民の永久保存の切望に感謝しながら、「原水爆禁止のための努力を惜しまない」と決意を述べている
▼この運動に深く関わる歴史をもつ新婦人・1986年修復のために集めた一円カンパ30万円。彫金作家・岡部氏による「花の精のリーフレット・その小型版の「花の精」ブローチも20年前を思わせて、誰れ彼れの胸を飾っていた。植樹した薔薇の苗に私たちは誓い合った。「いまこそ核廃絶を」の署名を集めきろう! 平和の知事を実現させよう! と
▼この日夢の島は国内外の人々の群れで溢れた。黄花コスモスが一望に揺れていた。(中)
ア〜ンして ちょっとあんたらなにしてんのよ!

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