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会の機関紙「都民がつくる革新都政」2003年9月15日発行 |
臨海開発問題は石原都知事の泣き所
ジャーナリスト 立山学 |
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破綻した臨海副都心開発の始末が出来ず三会計統合でごまかす
「弁慶の泣きどころ」というが石原都知事にも「泣きどころ」はある。
その一つが、臨海副都心開発問題である。
年間400億円、1日に1億円以上の赤字をたれ流している臨海開発事業の抜本的見直しもせずに、「福祉・教育削り」行革に走っていては都財政は破綻する。
石原都知事は「抜本的見直しをした」と言っている。いわゆる「三会計」統合である。約7000億円の赤字を抱える臨海開発会計と黒字の他の埋立会計(羽田沖埋立会計、埋立会計)を統合して、赤字を経理操作的に一部消した。これは都民の負担で、臨海開発の赤字の尻拭いをしたのと同じだ。第二に、独立採算制を定めた公営企業法に違反している。しかも、大破綻している開発事業は今後も推進するのだ。これからも巨額の借金をし、その元利返済を迫られるだろう。
「都市開発利権病」は「サーズ」に似ている。発生源を徹底して退治しないと他に伝染していく。石原都知事は、臨海副都心開発の破綻を、都心にさらに超高層ビルを林立させて「ミニ・バブル」を再現させることで打開しようとし、小泉首相もこれに乗って「都市再生戦略」を推進している。
小泉・石原ラインは「ネオコン」にも「ゼネコン」にもイエスマンなのだ。日本の若者たちをイラクで戦死させ、東京は「空室だらけの超高層ビル」で埋め尽くそうとしている。
これに対する「ノー」の声は確実に強まっている。例えば、「三会計統合は法律違反である」として、都民グループが住民訴訟を東京地裁に起こしている。
口頭弁論もすでに九回おこなわれ、次回は10月28日に予定されている。
「ノートいえる草の根の市民」やこれを支援する都の港湾労働者の運動が脈脈と続いている。世界で、東京で、不正義に「ノー」をいい続ける人たちがいる限り、希望はある。
石原都知事の言行不一致
もう一つの泣きどころは、ブッシュの汚いイラク侵略戦争を「イラクが大量破壊兵器を隠していることは明らかだ」と都議会で述べて公然と支持したことだ。大量破壊兵器は発見されず、米英国内でも「政府は情報操作したのではないか」と責任追及の動きが強まり、ブッシュ、ブレアの支持率は急降下している。石原都知事は、「米英のニセ情報」に乗っかって、都民をミスリードしたことにならないか。責任が問われるべきだ。石原都知事は、「ノーといえる日本人」という本まで出して「アメリカのイエスマンになるな。日本人として自負心を取り戻せ」と強調した。しかし、アメリカの汚いイラク攻撃に、彼は真っ先に「イエス」である。言行不一致である。米英のイラク侵略に、ノンといい続けたフランスのドブルイパン外相と石原都知事では、同じ保守政治家でも大違いだ。
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圏央道のたたかい いよいよ正念場に
高尾山の自然を守る市民の会 事務局長 橋本良仁 |
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7.27高尾山天狗集会の行進 |
20年間続けられている首都圏中央連絡自動車道(圏央道)建設から国史跡八王子城址と国定公園高尾山を守る運動は、首都圏や全国の仲間との共同の闘いが進められています。7月27日に高尾山麓で開催された高尾山天狗集会と行進には、九州の川辺川ダムや諌早湾を締め切った有明海から農民や漁民が参加し、一大交流の場となりました。税金のムダ遣い、自然破壊の公共事業の見本とも言える圏央道建設を止めさせるために三年前には高尾山天狗裁判も起こし、いよいよ正念場です。
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発言の撤回と辞任を要求
石原都知事の「テロ容認発言」で声明 革新都政をつくる会 |
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外務省田中均審議官宅に発火物らしき不審物が仕掛けられた事件(9月10日)について、石原都知事は「そんなのは当たり前だ」と発言、さらに加えて「国民の怒りのあらわれ」と、テロを容認・さらには美化とも取れる発言をしました。
石原都知事はこれまでにも、障害者、女性にたいする差別発言、三国人発言、憲法破棄論などを発言して来ていますが、今回の「テロ容認発言」は、まさに行政の責任者としての資格が問われる問題です。
9月13日開かれた革新都政の会の第四回団体・地域代表者会議は、「石原都知事のテロ容認発言の撤回と辞任を求める声明」を採択、都知事宛に送付しました。 |
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近刊紹介 畑田重夫先生とともに21世紀を平和な社会に −感動あれば生涯青春 |
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畑田重夫先生傘寿記念誌刊行委員会/みずほ出版刊 A5版 予価2,500円(送料別) 今秋完成予約受付中!
国際政治学者畑田重夫さんの傘寿を記念して、右記の図書が出版されることになりました。
畑田さんは、1987年と1991年の2回にわたって、「ふたたび革新都政をめざす会」(革新都政をつくる会の前身)の都知事候補として奮闘され、現在も、革新懇運動などを通じて平和と政治革新のために活動しておられます。
図書の内容は、畑田さんの論考、エッセイ、記念講演録、そして畑田さんに出会った130人の方々の手記で講成されています。
一貫して平和と民主主義、社会進歩をめざして生き抜いてこられた畑田さんの人生と見識は読者に必ずや感銘を与えるでしょう。
革新都政をつくる会としても本書の普及に協力します。お問い合わせは革新都政の会まで。
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第3回定例都議会の焦点(9.18〜10.6)
日本共産党都議団幹事長 吉田信夫 |
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18日から第三回都議会定例会が始まりますが、石原都政が10月を目途に策定しようとしている第二次財政再建推進プランをめぐる論戦が焦点となります。
これは、「高止まりしている」と名指しされている区市町村補助や私学助成をはじめ、都が独自におこなっている補助、予算の小さな補助など、福祉、教育、産業、労働などあらゆる分野を聖域なく見直すというものです。また、「構造改革」の名による自治体破壊を進めようとしています。都は「見直し」の口実として、「財政危機」を強調していますが、今日の財政難を拡大したのは、「都市再生」という大型公共事業中心の都政運営をすすめた石原都政自身にほかならず、税金の使い方をあらためれば、都民施策の拡充と財政の立て直しは可能です。そもそも自治体は、たとえ財政がどんなに苦しくても、住民のくらしと福祉を守るために全力をつくすのが本来の役割です。都議団では、幅広い団体に、これまで明らかにされた内容を知らせ、懇談を重ねて、このプラン策定を断念させるために全力をあげています。
議案は、昨年の第二回定例会で、市民の行動や労働組合、住民団体などの抗議や要請行動まで「つきまとい行為」として規制できるようにするものとして、都民世論と反対運動で「廃案」を余儀なくされた迷惑防止条例の改定が、一部修正のうえ本質は同じ内容で提案されます。
青島都政の時、財政健全化計画を都民の運動と議会の共同で断念させることができました。小泉内閣の悪政から都民のくらしと営業を守り、都民施策の全面的な切り捨てと自治体の変質を許さず、都政を自治体の本来のあり方にたちかえらせるため、都民のみなさんと力をあわせ、ともにがんばる決意です。
‐この原稿は9月9日にいただきました。10日に石原都知事の「テロ容認発言」がありました。当然論議になるものと思われます。
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こんな方々にお世話になっています。
会の機関紙「都民がつくる革新都政」には毎月定期的に寄稿をお願いしている執筆者があります。
長い方では10年余の長きにわたってご協力いただいています。
革新都政の会の前進に寄与してこられた執筆者のみなさんをこの機会にご紹介することにしました。
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“青い空”執筆者
○中村 美智子さん
新日本婦人の会東京都本部顧問(前会長)。元ふたたび革新都政をめざす会代表世話人。東京革新懇代表世話人。東京非核政府の会世話人。新日本歌人協会全国幹事。
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○高岡 岑郷さん
元都教組委員長。元ふたたび革新都政をめざす会事務局長。東京革新懇代表世話人(前事務局長)。詩人会議会員。国民学校一年生の会事務局長。
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○林 朗さん
東京自治労連副委員長。
同 自治研推進委員長。
自治労連都職労副委員長。
自治労連都庁職委員長。
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“一コマ時評漫画”執筆者
○有原 誠治さん
アニメーション映画監督。
監督作品「火の雨が降る」「うしろの正面だあれ」「つるにのって」「えっちゃんの戦争」など。
著書「子どもたちに夢と平和を‐アニメーターからの手紙」(新日本出版社)など。
虫プロダクション所属。
映産労委員長。
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会としての総括をきちんと
団体・地域代表者会議ひらく 革新都政の会 |
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革新都政の会は9月13日(土)午後、全労連会館で第四回団体・地域代表者会議を開きました。
会議は前回会議以降の会の取り組みの経過と総括活動についての報告、都政をめぐる状況と当面する課題についての意思統一、選挙総括についての意見の交流をおこなうために開いたものです。
共産党都議団の曽根政調委員長の都政報告もありました。
都知事選の総括については、参加した団体、地域の会からおおむね次のような発言がありました。(文責は編集部)
東京母親
石原はひどい。大きな共同でなんとしても勝ちたかった。都政懇ができて期待したが、会の候補が出なかったのではエネルギーが出せなかった。幅広い人達との共同をさらに発展させてほしい。
葛飾の会
昨年2月、会を立ち上げ、今年2.27の大演説会を準備したところで2.21。結論はそれぞれでやるしかないということに。ショックだった。会の歴史と伝統に照らして擁立できなかったことについて総括すべき。無党派含めたより大きな共同戦線が必要。
東京自治労連
人的にも財政的にも会を支えてがんばったが残念。もっと共同候補追求すべきだった。より幅広い民主勢力の結集が求められている。政策も広く都民の共感の得られるものを。東京自治労連として独自に総括案を論議中。来月の大会で決める。
東京革新懇(オブ参加)
マスコミが石原知事の問題発言を放置しているなかで、今度の「テロ容認発言」となった。9.18の開会日行動は重要。市民派も頑張っている。都政懇ですらまだ狭いといわれた。憲法を守る広大な共同が必要なときだ。
西東京の会
「会より一回り大きな共同」に希望をもったが。候補の擁立まだ余裕があったのでは。都政懇ももっと広げるべき。地域では多くの団体に手が届いていない。総括をきちんとやってほしい。
西多摩の会
首長をとれば自治体は変わり、住民要求は前進する。青梅の市長選で政党だけではダメと若い人が出る。対応を検討中。いまの状況をどう切り開くのか、今回の総括は重要だ。
府中の会
2.21で折角やってきた道がと切れた。イラク戦争、有事法制と府中でも取り組み、6.1行動もやった。共産党だけでなく、60人ほどで呼びかけた。来年は市長選がある。広く呼びかけて相談していきたい。
都教組
まだ総括していないが、基本は革新都政の会と都政懇が果たした役割を積極的に評価する立場だ。異動要綱など石原の教組への攻撃は激しいが、最近では地域の母親たち、市民団体が署名を集め、要請に行っている。もっと都民に知らせること、リードする役割が大事だ。
東京民医連
公認候補になったので選挙は後援会に切り替えた。
4年後といわず、知事選の準備が必要では。
いまや医療の実態は深刻だ。地域で生協の集会をやったら区長からメッセージが来た。地域も変わりつつある。
会議は石原都知事の『テロ容認発言』にたいする声明を採択しました。
なお都知事選の総括については、10月末まで文書で事務局まで寄せていただくことになっています。
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解説”地方独立行政法人法”とは その2
住民参加や議会の関与を制限
東京自治労連副委員長 森田稔 |
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議会などの関与が大幅に制限
「独法」は、地方自治体の議会の議決権や権限を制限してチェック機能を形骸化させるとともに、住民参加を保障した住民監査請求や住民訴訟が制限されるなど、「地方自治の本旨」を著しく侵害しかねない制度です。
この点でも、政府は「できるだけ議会の関与は少なくする。もともとそういう制度だ。」と開き直っているのです。
審議もきわめて不十分
本当にひどい法律です。しかもわずか10時間に満たない審議で成立させられたのですから、まさに暴挙といえます。
野党四党がこぞって反対した点や国民との矛盾があまりにもひどいことから、付帯決議がついています。
付帯決議の内容は…
その第一には、地方自治体の自主的判断を尊重すること、労使の合意が基本であることが明記されています。従って、各自治体における闘いが大変重要となります。
第二には、制度の目的や趣旨に見合ったものになっているかどうか、五年を目途に実施状況について検討を加え、必要な措置を講ずるとしたことです。
どんな取組みが必要か
自治労連は、こうした点を踏まえ、自治体での一方的な導入を許さない闘いを進めることを決めました。野党四党がそろって反対していることから、議会への働きかけを重視することが重要です。
この問題についてはまだまだ知らない都民がほとんどです。自治体関係団体、住民団体との懇談やシンポジウムなどを開催して、この制度の狙いや問題点を広める取り組みをすすめようではありませんか。
(次回は公務員の身分などについてです) |
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▼田中外務審議官や野中元自民党幹事長を狙った脅迫・テロまがいの行為がメディアで取り上げられている。この事件自体由々しきことだが、当の卑劣な右翼の行為を「(不審物を仕掛けられて)当たり前だ」と石原知事が持ち上げたことで、事態はさらに新たな問題に発展してきた。
▼問題の第一は、これがあの「9.11同時多発テロ事件」二周年を前にしての暴言である点。
▼第二は石原知事もまたその「演説」の応援相手の亀井氏も共に「治安対策」を重要な政策とし、警察官僚を副知事に据えたりその警察官僚出身だったりと共通点が多いが、テロは取り締まり対象ではないということか。
▼問題の第三は、亀井氏が「知事は文学者でもある、だからああいう表現で言った。」と弁護している。また、知事も「爆弾を仕掛けていいかどうかは悪いに決まっている。国民の怒りが高まってああいう形になる」と言い訳し出した。
▼国民(の拉致問題への怒り)をダシに使ったり、文学者の表現(活動の自由)という逃げ口実を他人に語らせたり、石原慎太郎という人物の卑劣さが鮮明となったのではないか。
▼福祉・医療・教育の切り捨てなど都政破壊も許すことができないが、もはや知事の資格すら持ち合わせない。間もなく始まる第三回都議会で糾明すべきだ。(明) |
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