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都民がつくる革新都政
会の機関紙「都民がつくる革新都政」2003年8月15日発行
石原都知事の軍民共用化は有事に向けた横田基地強化?
当たり前の静かな夜を求めて
      新横田基地公害訴訟団 代表幹事 大野芳一
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高裁での勝利めざして(1.25パネルディスカッション)

 私たちは、基地へ離着陸する軍用機で長年騒音に悩まされ、静かな夜と住み良い生活環境を取り戻すべく27年間、騒音公害訴訟に取り組んできました。
 ところが、石原都知事は騒音訴訟判決そして住民・周辺自治体の反対を熟知しながら、騒音増大を招く「軍民共用空港化」をがむしゃらに推進しようとしています。五月の日米首脳会談で小泉首相はブッシュ米大統領へ「軍民共用化」を提案したとのマスコミ報道がありました。都知事の目的、真意は何なのだろうか?
 うがった見方をすれば、軍民共用で基地・施設等の拡充をし、アメリカの戦略に沿って有事の際は民間機を効率的に活用、また自衛隊の米日一体化へと、よりいっそう横田基地強化を目論んでいるのではないか。
 今年で58回目の「原爆被爆の日」が巡ってきましたが、世界は「核」拡散が進み、また「核」使用の危機も増す一方、テロが頻発し、暴力の連鎖を繰り返す悪循環に陥っています。
 イラク戦争では「大量破壊兵器」の脅威を口実に米・英軍は先制攻撃を正当化、日本政府は憲法の禁ずる戦争加担への道を進めています。あらためて悲惨な戦争に“ノー”と言える人間でありたいと思います。
 私たちは横田基地が朝鮮・ベトナム戦争から現在のイラク戦争までアメリカの軍事目的達成のため使用され、兵士だけでなく罪もない子どもや女性など弱者が多数犠牲となってきた歴史を忘れることはできません。
 私たちは、人間として当たり前の生活を望み裁判を続けてきました。しかし「安保条約」を楯に戦争のために米軍が居座り続け、軍民共用で基地強化を行い、有事法制で人権抑制を強いられることは断じて容認出来ません。東京高裁で勝利することは、法治国家のもと憲法に定める人権保障を定着させ、人間としての尊厳を守ると同時に人類が互いに傷つけ合うことへの防波堤の一助ともなるのではないだろうか。こうした思いをもってさらに運動を頑張りたいと思っています。
(見出しは編集部)

石原都政の新たな大リストラ方針
副知事依命通達と「第二次財政再建推進プラン中間のまとめ」出される
      都庁職員労働組合 教宣部長 亀井澄男
 東京都は7月24日、副知事依命通達「平成一六年度予算見積もりについて」、同「都政の構造改革の視点と方向」および「第二次財政再建推進プラン中間のまとめ」など11件の文書を発表しました。
 2期目の石原都政の基本方針を示すこれらの文書は、都民向けの施策を削って大企業奉仕の施策の財源とする方向を徹底して強化する方針となっています。
 ここで具体的に上げられている施策の殆どが都民と職員に新たな犠牲を強いるリストラ策です。
 「第二次財政再建推進プラン中間のまとめ」では次のような方向が出されています。
(1)内部管理部門(人事や福利厚生事業)の統廃合や部門全体のアウトソーシングなどによる定数削減
(2)手当の見直しなどによる給与関係費の抑制
(3)受益者負担の一層の適正化、各種減免措置の存廃を含めた検討
(4)土地等都有財産の売却・有効活用・貸付等
(5)監理団体について、長期的には民営化も視野に入れつつ、都の関与を縮小し自主性を高めていく
(6)都が果たすべき役割を根本から見直し、民間または国及び区市町村との役割分担の明確化をはかる
(7)新たな施策の財源を生み出すため、役割を終えた事業等の大胆な廃止、休止
(8)区市町村との役割分担を明確にし、事務分掌や都の関与を含め見直す
(9)各種補助金について整理・合理化を行い適正化を図る
(10)公営企業については、長期的には民営化や独立行政法人化を視野に入れつつ、事業の効率化、一般会計との負担区分の明確化
 都の責任を放棄し、民間への丸投げや区市町村への押し付けを狙うものと言わざるを得ません。
都知事選挙総括についての中間意見集約会議(9月13日)
情勢報告と当面のとりくみも
 6月号機関紙で紹介した「都知事選挙の総括と2004年度の方針案」については、5月26日、6月9日の合同会議にひきつづいて、7月11日、29日と代表世話人会で事務局案にもとづく論議がおこなわれ、ほぼ論点は出そろったと思われます。現在、「素案」の作成にかかっていますが、これが終了すれば、会の構成団体、各地域の会に送付する予定です。
 「選挙総括」と「方針」は最終的には一二月頃に予定されている2004年度の総会で決めることになりますが、今回は会始まって以来の事態に陥ったこともあり、事前に団体・地域の会のみなさんに集まっていただいて意見をうかがうことになっています。

 中間意見集約会議の日程は、現在のところ、9月13日(土)午後(全労連会館三階)を予定しています。
 積極的な参加を期待しています。
 
意見をお寄せください
都知事選総括と04年度方針を全体の合意ですすめるためにご協力ください。

◎中間意見集約会議
日時 9月13日(土)13時30分より
場所 全労連会館 3階会議室
◎団体・地域の意見の送達
事務局まで文書(郵送、FAX)でお願いします。
FAX番号 03-5978-5052
締め切り 10月31日(火)
 
障害児学級がなくなる?
都の「心身障害教育改善検討委員会」の「中間まとめ」
      都教組障害児学級担任 山下洋児
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記事とは関係ありません(提供都教組)

 今、障害児学級の保護者を中心に大きな疑問や不安、怒りが巻き起こっています。
 東京都心身障害教育改善検討委員会が出した「これからの東京都の心身障害教育の在り方について」(中間まとめ)の内容についてです。中間まとめは国の動向も踏まえて、今後は「障害児教育の対象をLD、ADHD、高機能自閉症にも広げること」「一人一人の教育ニーズに応じて適切な教育的支援を行なうこと」を挙げ、「心身障害教育」から「特別支援教育」へ転換するとしています。しかし、「改善に当たっては、現有の教育財産や人的資源を最大限に活用し…厳しい都財政…既存事業の見直しを…」という姿勢で、改善のための方策は何ら示していないのです。
 何より、これまでの固定制の心身障害学級をなくすことを提案しているのです。障害を持った子どもたちが、30人学級への改善等はないまま通常学級に籍を置き、必要な時間だけ「特別支援教室」で指導を受けるというのです。これは「一人一人のニーズに応じる」ものでは決してなく、教育内容の面からも大きな混乱をもたらすものです。
 都議会文教委員会でも、各会派から「関係者の意見をていねいに聞け」という発言がありました。また、障害児学級卒業生の保護者や研究者が呼びかけ人となり、「東京の障害児学級・通級指導学級の制度を守り発展させ、LD等の学びの場を充実させる会」が結成され、都議会陳情を行いました。集まった署名は、1カ月の間に何と10万筆です。
 これは、保護者を中心に、障害を持つ子どもたちに関わる人達の、この「改革」への疑問や不安がどれだけ大きいかを表わしています。
 今、東京都が全国に先駆けて充実させてきた、障害児教育の制度をさらに発展させ、同時に、通常学級に在籍する配慮を要する子ども達への支援システムを新たに構築するための運動が、大きく広がっています。

教育破壊の異動要綱改悪に反対する
      都教組副委員長 山本昭仁
 都教委は「人事異動要綱」(案)提案からわずか二週間で組合との話合いを打ち切り、7月10日には都教育委員会に「要綱」を提案し、その日のうちに決定を強行しました。改悪「異動要綱」は、話合いの進め方、決め方、内容、どれをとっても東京の教育、教職員の生活の破壊につながるものです。
 その一つに、従来、異動の目的にしていた「すべての学校が等しく充実した教員組織で」をなくし「特色ある学校づくりの推進に」に変えたこと。二つ目には校長の意向で3年でクルクル異動可能な仕組みにしたこと。三つ目に最大120分通勤時間を入れたことです。
 教育は、子ども・父母・地域、教員の結びつきの営みによって成り立っています。この結びつきを乱暴に一方的に切り離す人事異動は教育の破壊につながります。
 都教組は、父母・地域、教職員が一緒になって東京の教育を守る運動を展開してきています。この間、「異動要綱」撤回を求める全教職員署名を集め、四回の都庁前決起集会を多数の教職員の参加で成功させてきています。今回の「異動要綱」改悪は教員の異動にとどまらず、東京の教育の中身が問われているとして、「くるくる三年異動反対」都民ビラ、ラジオスポット、新聞意見広告等で訴え、教育問題として運動を広げてきています。世論は広く着実に動き出しています。新聞投書、父母や地域教育団体による都教委独自要請行動、労働団体の「撤回」団体署名、メール、葉書、都教委へのFAX要請等が都民の独自行動として数多く行われています。私達は今後も撤回を求めるとともに東京の教育要求実現のために全力で闘いを進めます。
2003原水禁世界大会参加記
原爆裁判を支える青年の会 田村亜紀子
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 私たちは昨年の夏、世界大会に向けた運動の中で、被爆者の方たちが原爆症認定集団訴訟にたちあがっていることを知り、ぜひ私たち青年も支援したいと思い、約一年の準備期間を経て、7月28日に原爆症認定集団訴訟を支える青年の会「TOKYO‐PEACE‐BIRD」を結成しました。この1年間、私たちは、被爆者のお話を聞く、学習会、東数男さんの裁判傍聴、路上原爆パネル展&バンド演奏の宣伝、音楽をやっている人は「すべての被爆者に国家補償を」と訴えるCDをつくったりして活動を重ねてきました。
 私たちの世代は「被爆体験を直接聞ける最後の世代」と言われますが、裁判をたたかう決意をしたのに次々亡くなる被爆者のことを知るたび、被爆者が自らの病気とたたかいながら見せたくない傷をさらし、つらい体験を語り、私たちに核被害の実相を伝えてくれていると痛感します。先日話を聞いた被爆者は「どっかの誰かが報復だと騒いでるが被爆者はそんなこと言わなかった。言い続けたのは核兵器廃絶だ」と言っていました。私たちは、今を生き、未来をつくる私たち自身のたたかいとして、戦争も核兵器もない世界をつくるために頑張ります。

解説”地方独立行政法人法”とは その1
究極の自治体リストラ法
      東京自治労連副委員長 森田稔
 悪法が目白押しの今国会ですが、「地方独立行政法人法」(以下「独法」と略)という法律が、与党三党の賛成多数で可決成立したことをご存じでしょうか。
 「独法」は、地方自治体を変質させ、住民の暮らしに重大な影響を及ぼすものです。しかも、国会審議も極めて不十分であり、その本質がほとんど理解されないうちに決められてしまったのです。
 そこで、この法律の概要と問題点について連載します。

「独法」とは?
 一言でいうと、「究極の自治体リストラ法」というべきものです。地方自治体の業務の一部を切り離して別の法人組織にやらせるということです。NTTで行った11万人リストラや京王が不採算のバス部門を鉄道部門から切り離したことが話題となりましたが、このように、民間企業で猛威を振るっている分社化リストラの自治体版です。

都民との関連は?
 住民サービスの低下を引き起こす可能性が指摘できます。採算に合わない仕事は行わないということです。利用料の負担増も心配です。
 またあとで述べるように、住民参加の面でも大幅な後退となることは必至です。
 さらに、経営悪化となれば、法人組織の解散という事態も起こりえます。通っている保育園が経営難を理由に、突然廃園等ということも起こりうるのです。
 政府が、「行革のツール」と再三にわたって答弁していることに、この悪法の本質が現れています。

どんな行政サービスが対象か
 「独法」21条から31条には「業務の範囲」として、試験研究、大学の設置及び管理、地方公営企業法適用8事業(水道、工業用水道、軌道、自動車運送、鉄道、電気、ガス、病院)、社会福祉事業、公共施設の設置管理が挙げられています。これだけでも、自治体の仕事のかなりの部分が地方独立行政法人に移行することが可能です。
 先に述べたように、保育事業の六割を占めている公立保育園や社会福祉事業、都立、区立、市立病院などがまず狙われる危険性が高く、自治体の「市場化」への突破口として使われることは間違いありません。
第49回日本母親大会を終えて
東京母親大会実行委員長 有薗栄子
 8月2〜3日、東北秋田で開催された第49回日本母親大会は、全国から延べ1万7千人が参加、戦争への道は絶対に許さない。平和な未来を子どもたちに贈ろうと固く誓い合い、大成功のうちに終了しました。
 全体会では、記念講演に胸を熱くし、全国各地からの報告や、地元高校生の演じるなまはげ太鼓や民謡に会場は湧きました。分科会は、子どもと教育、介護、年金、男女平等、女性のメンタルヘルスや母性破壊などの会場は超満員。98歳の松田解子さんの出席を得ての励ましや、東北弁・ガッコ(漬物)等々、秋田ならではの企画も好評で大盛況でした。
 東京からは昨年を上回る総勢800人が参加、学習に交流にそのパワーを存分に発揮しました。とりわけ石原都政2期目で益々攻撃も激しくなる中、都区職員女性の会や教職員の皆さん方が予想を超えて大勢で参加され、大活躍でした。
 後に引けない暮らし、ばらばらにされかねない厳しい職場、だからこそ積もる思いを語り合いたい、励まし合おう、大会に参加して元気・勇気を取り戻そうと、母親大会への熱い思いの広がりを感じると共に、明日を拓く母親・女性たちのへこたれないエネルギーに、例年にも増しての感動を覚えました。
 地元秋田の皆さんの並々ならぬご奮闘、そして全国でこの大会を見守り成功を支えてくださった多くの方々に、心から感謝します。
青い空
 残暑お見舞申し上げます。今年もまた8月号に当たりました。8月と言えばやっぱり、ヒロシマ・ナガサキです。
▼8月6日、広島式典。秋葉市長は米のイラク戦争の悲惨を告発して、「力の支配」は闇、「法の支配」は光。と強調し、子どもたちの時代までに、核兵器を廃絶し、戦争を起こさない世界を実現することを決意をこめて宣言しました。続いての子ども代表。12歳の少年が読みあげる峠三吉の「人間をかえせ」に、私は泣きました。
▼イラク戦争の深い闇の世界は地球上かつてない規模で光の世界を押し広げていると元気がでました。今年の原水禁大会は、「人類は無法な核戦争の危機を核兵器ノーの大きなうねりで地球を囲む」ことを発信しました。
▼広島市長、子ども代表のあとに続く小泉首相の何と小さくあわれにみえたことでしょう。やっぱり闇の仕掛人の手下だから?
▼闇の仕掛人と言えば石原都知事も闇を広げる超達人だと思います。テレビのサスペンスドラマの犯人のわり出しに使われるように、監視カメラが都民を見張る「安全・安心」の街づくりの青写真。これだけは、と老人にとって生活を守るトリデのようなシルバーパス、孫にとって切実な私学助成も切り捨て、大型開発・ギャンブルの街東京の深淵。不安がつのります。不安の固まりは、光を求める巨大なエネルギーでもあります。今年の広島から学びました。(中)
東京を非核平和の都市に

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