ひろがる都民のたたかい 今を生きる私達と 関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典 日朝協会東京都連合会会長 宮川泰彦
2025年8月15日
1923年9月1日に発生した関東大震災の際に「朝鮮人が襲ってくる」「朝鮮人が井戸に毒を投げ入れている」「朝鮮人が火を放っている」などといった流言飛語が飛び交い、組織された自警団、軍人などの人の手によって6000名余の朝鮮人が犠牲となった。
政府は事実調査・真相究明を怠ってきた(東京都も)。戦後、在日朝鮮人連盟による追悼と真相究明・犠牲者慰霊碑建立に始まり、日本の市民団体による聴き取り・追悼行事運動へと進んでいった。震災後50年の1973年に都立横網町公園に朝鮮人犠牲者追悼碑が建立された。追悼の碑建立実行委員会には、当時の都議会全会派の幹事長も名を連ねた。東京都と幅広い市民の共同によって追悼の碑が建立され、翌年から9・1関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典実行委員会により追悼式典が行われ、歴代の都知事は追悼の辞を送付してきた。
ところが、小池都知事は就任1年目には追悼の辞を送付してきたが、就任2年目の2017年以降は追悼の辞送付を拒否している。
何故? 「朝鮮人虐殺はなかった。追悼の碑は日本人の父祖を辱めるもの。撤去を!」と声高に叫ぶ「そよかぜ」という集団が朝鮮人犠牲者追悼の碑のすぐ近くで2017年から我々と同時刻に集会を行っている。その年から小池都知事は追悼の辞送付要請に応じなくなった。小池都知事は追悼の辞不送付の理由として「東京都慰霊協会が執り行う大法要におきまして、都知事が大災害とその極度の混乱の中で、犠牲となられたすべての方々へ追悼の意を表しています」と釈明しているが、到底納得できない言い訳だ。
朝鮮人犠牲者追悼式典は、大震災という自然災害からは生き延びたものの、大震災の際に出回る流言飛語により人の手によって命を奪われた「人災」被害者を弔い、絶対に同じ過ちを繰り返させない、その想いを共有し合う場である。
いま、「外国籍の在日の人」を治安維持上要注意・要観察の対象と捉えるべき、と主張する勢力が目の前に現れている。
あらためて、関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典が執り行われる意義・確認が求められる社会になっている。今を生きる者に求められるものは何かを考え合おう。