6月都議会議員選挙 小池都政に厳しい審判。与党16議席減
2025年7月15日
二元代表制の議会の代表を選ぶとともに、知事の都政運営の是非を問う大事な選挙ー都議会議員選挙。結果は、自民党政治ノー、小池都政転換をの声がおおきく躍動しました。
市民と野党の共闘
候補者一本化の18選挙区で勝利
・石破政権の「政治と金」を巡る姿 勢や物価高対策に都民が厳しい審 判を下した形だ。(東京新聞社説)
・有権者は物価高に不満を抱き、裏 金問題も許していない。(日本経 済新聞社説)
今回の都議会議員選挙は、これらの社説の通り、裏金問題や物価高騰対策など自民党政治に対する都民の不信と怒りという逆風を真正面から受けた自民党が12議席減と惨敗を期し、公明党も大田区で複数議席を失うなど4議席を減らしました。
一方、都民ファーストの会は、小池都知事から候補者全員、延べ40回に及ぶ応援を受けるとともに、地域政党を前面に打ちだすことで国政問題の逆風を受け流し、都議会第1会派を取りもどしたものの、2017年の選挙の49議席には遙かに及びませんでした。しかも、小池都知事の都民ファ応援は、「公務そっちのけで日中から精力的に応援」(都政新報6月24日付)と都庁幹部から批判の声が上げられるほど異常なものでしたが、与党3党は前回選挙よりも16議席も後退。小池都知事は都民の信任を得ることはできなかったのです、
また、マスコミは自民党政治の一大危機をばかりに、既成政党vs新興勢力と選挙戦を描き出すことで、自民党政治の補完勢力である国民民主党や参政党などの浮上を計り、政権離れ層の受け皿として、さらに「減税」や「外国人」などという「ショート動画にすごく合う。『デジタル空中戦』」(白鳥浩法政大学大学院教授)を展開することで都議会に議席を占めることとなったのです。また、マスコミは市民と野党の共闘をとりあげることはなく、さらに、地方自治体ジャーナリスト・葉上太郎氏は「共産党は(略)。野党第1党だったのに新聞の情勢分析記事で取り上げられないなど埋没させられた」と指摘していることは重要です。
共闘のあらたな到達
同時に、今回の選挙では「市民と野党の共闘で都政転換」をめざす呼びかけ人会議が告示を前に都議選を共闘でたたかうことを提起。定数3以下の29選挙区の内、25選挙区で市民と野党の共闘による候補者の一本化が実現。さらに定数4以上の選挙区でも前進が切りひらかれました。(写真:当選を喜ぶ田中とも子氏・北多摩3区)