小池東京大改造に未来はない 参院選・都議選 政治を都民の手にとりもどそう!
2025年5月15日
都議会議員選挙が1ヶ月後に迫った5月8日、なかのZERO小ホールで「政治を変えよう! 政治を都民の手にとりもどそう!」2025年第2回都政学習会が開催され、来る参院選・都議会議員選挙で財界ファースト・都民置き去りの小池都政とその与党として悪政を支えている自公都ファの勢力に厳しい審判を下し、市民と野党の共闘勢力とその軸となる革新勢力の躍進の思いを共有しました。
開会挨拶に立った矢吹義則東京自治労連委員長は、くらしに大きな影響を与える都議選・参院選の重要性を強調。都内が巨大開発により不動産投資の場になっていることを告発、革新都政をつくる会が東京都に提出した予算要望書を紹介。東京をどうしていくのか、その要望・要求を深めたいと呼びかけました。
講演に立った岩見良太郎埼玉大学名誉教授は「東京大改造と都民のくらし」と題して、小池都知事がすすめる「稼ぐ都市」路線を厳しく告発しました。
岩見氏は、はじめに東京大改造はだれのためかと問いかけ、都が目指すのは「世界で一番ビジネスがしやすい環境」であり、小池都政は大企業のための都市づくりに邁進していると指摘。都民の財産・公共空間がディベロッパーにがれ、都有地のダンピング、再開発で学校、公園がねらわれ、都民との矛盾が激化している実態が報告されました。さらに東京大改造のもとでひろがる所得格差と貧困化、、かされる住む権利、より根本的な問題として地球環境破壊を告発しました。同時に、岩見氏は住民運動と自治体革新のたたかいにより新たな展望が開かれていることを紹介。全都民が立ち上がり東京を住民本位の都市に変えていこうと呼びかけ、会場から大きな拍手が起こりました。
都議選告示一ヶ月前の緊迫する選挙情勢について、田辺良彦日本共産党東京都委員長が報告。物価高からくらしを守るたたかい、消費税減税などをめぐる国政・都政の状況を紹介。どの党を伸ばせばくらしを守れるかが問われているとし、学校給食無償化を実現した都議会での取り組みを紹介。大激戦の選挙情勢について報告しました。
つづいて公共一般労組、都立病院の充実を求める会、都教組、東商連、平和委員会、特定整備路線全都連絡会、新婦人東京など各分野から切実な要求、告発が表明されました。
閉会にあたって、西坂昌美東京民医連事務局長は多くの都民が分断を乗り越えて参院選・都議選で財界ファースト・都民置き去りの都政を転換しようと呼びかけました。
小池都政9年を問う
小池都政が誕生して9年が経ちました。果たしてこの9年の間に、都民の暮らしは改善されたのでしょうか。東京のまちは住みやすく、地球に優しい都市に変わったのでしょうか。都政が「都民の声が届く」身近な自治体に生まれ変わったのでしょうか。
6月に実施される都議会議員選挙。この視点から小池都政の9年を問い、二元代表制の一方の代表である都議会議員の4年を問い、都民の代表としてふさわし都議会議員・政党・会派を選出することが求められます。
第1に都民のくらしは改善されたのかです。いま、多くの都民は異常な物価高騰と歴代自民党政権による消費税大増税、社会保障の連続改悪、雇用破壊もとで困窮の度を深めています。こうしたときに「住民の福祉の増進」を使命とする自治体が果たすべき役割は都民の防波堤となり、切実な都民要求に積極的に応えることです。ところが小池都知事は9兆円(一般会計)を超える潤沢な予算を有しながら、これを都民のために使おうとせず抜本的な物価対策、小中全学年での35人学級実施、19年間1円も改善されていない障害者福祉手当の増額、都営住宅の新規建設、中小企業予算の抜本的拡充などの願い、要求には応えようとはせず、都民のくらしは悪化する一方です。
第2に地球に優しい都市に変わったのかです。この点で小池知事は石原都政以来の超高層ビル再開発による都市再生を引き継ぎ、「稼ぐ都市」といって東京大改造を「爆速」ですすめています。実際に、東京ではこの25年間に高さが100mを超える超高層ビルが441棟も建てられ、その延べ床面積は千代田区、港区、中央区の行政面積を上まわるものになり、東京都の人口は221万人も増加、。地球温暖化を加速させ、東京の貧困と格差を際限なく拡大させています。
第3に「都民の声」が届く自治体に生まれ変わったのかです。小池都知事は2016年の選挙で「2020年オリンピックを見直す」「築地市場は守る」「全面的な情報開示を実施する」などの公約を掲げましたが、いずれも反故にして知らんぷりをしています。また、財界や一握りの富裕層の声・要求には熱心に耳を傾ける一方で、都民の切実な声と要求を冷たくあしらい、都立病院の独立行政法人化を強行してしまいました。。
また、都議会でも与党の自・公・都民ファがあたかも都議会が知事の付属機関であるかのように振る舞い、小池都知事と一体となって財界ファースト・都民置き去り都政を都民に押しつけています。
議会は本来、「地方公共団体の意思を決定する機能及び執行機関を監視する機能を担う 」機関です。小池都政の9年を問い、小池与党に厳しい審判を下し、本来の議会の役割に相応しい議員、政党・会派を都議会に送ろうではありませんか。