都民不在の小池都政告発!
2024年10月15日
事業拡大で業務を増やしておきながら、
人員も賃金も増やさない小池都政
東京自治労連副委員長 岩間 弘
増えつづける非正規公務員
東京都の職員はこの40年間で半分に減らされました。「都の職員定数の推移」を見ると1979年度に22万3千人であった職員数は、2006年度には16万5千人まで減少しました。知事部局の職員数は5万5千人から、2万5千人まで減少しています。
一方、東京都の人口は、1979年時点は1163万人でしたが、2024年1月の人口は1410万人に増加しています。人口に対して公務員は反比例しています。
また、職員の人件費を見ると2008年度の1兆5755億円から2013年には1兆4454億円まで減少しました。2021年度1兆5418億円ですが、2008年水準まで回復していません。都の給与水準は12年前よりも低いのです。
さらに、歳入(合計)に占めるで人件費の割合では、2010年度の25%が最大で、2021年度は15%、2022年度は16%まで低下しています。
職員の給与が上がらない一方、社会保険料の増加や物価上昇がつづき、可処分所得は下がりつづけていいます。
東京都の2024年度予算は8・4兆円と過去最高を更新しましたが、東京都は2024年度予算の説明で、人員定数については「内部努力」で「削減」したと説明。小池都知事は職員を増やすつもりはありません。事業拡大で業務を増やしておきながら、人員も賃金も増やさない、これが小池都政の一貫した姿勢です。こうして東京都は人件費を抑制することで、金融資産を増やしつづけているのです。
また、東京都の定数削減と人件費抑制は、区市町村にも影響しています。23区の正規職員は、2007年時点では6・5万人でしたが、毎年減少をすすめるなかで2014年には6万人台まで落ち込みました。2018年から増加傾向に入るものの、職員の欠員は埋まりません。その一方で、会計年度任用職員は2007年から約1万人増の3・8万人まで増えています。2021年時点で23区の非正規公務員比率は36%に上っています。
特に多摩地域の26市はさらに深刻です。2017年は正規職員が2・4万人でしたが、2021年は約5千人減の2・1万人です。会計年度任用職員は1千人増で2・1万人と正規とほぼ同数です。
多摩地域は、職員の過半数が会計年度任用職員の自治体が増えており、非正規公務員なしには公務の運営ができなくなっています。
都民の日常生活を支える東京都の役割がいっそう重要になっているもとで、人員増を求め、職場環境を整備し職員が安心・安全に働ける職場環境をつくることが急務です。
都議会定例会開会前宣伝行動
革新都政をつくる会は都議会第3回定例会開会日の前日の9月17日、7月の都知事選挙後、はじめての定例会前宣伝をJR新宿駅西口でおこないました。訴えに駆けつけた日本共産党あぜ上美和子都議会議員は、都知事選挙で明らかとなった小池都知事の都民不在の都政運営をきびしく批判しました。