医療・介護の現場 献身的な奮闘 院内感染の危険高まる中
2020年5月18日
5月11日の都内新型コロナウイルス感染者数は15人と6日連続で50人を下回り、やや落ち着きそうな気配というより期待が広がっています。しかし、医療・介護現場では瀬戸際の厳しい状況が続いています。共通する問題は、第一にマスクやガウン、手袋等の感染用品が極度に不足し、院内・施設内感染の危険が非常に高まっていることです。自身はもとより、体力の衰えている患者・高齢者、同僚や家族への感染を心配しながらの献身的な奮闘に頭が下がります。感染者の入院を受け入れている病院では、家族の求めで離職する職員が出たり、保育園や家族の勤務先から感染有無を問われたり、つらい経験も報告されています。院内感染が起きると、医師・看護師など数十名のスタッフが自宅待機となり、外来診療や救急医療・各種サービスの停止・縮小へと至り、地域にも重大な影響が生じます。二番目に、PCR検査が依然として十分にされないことです。感染の判定もなく治療を進めることは、治療に支障を生じるばかりでなく、医療スタッフにも大きな負担となります。三番目に患者・利用者の減少と手術や検査等の延期のために、4月5月の収入が大幅に減少し、経営破綻も危惧されています。私たちは医療・介護現場の緊急要望として、国と都に対し、①十分な感染防護具の支給、②PCR検査の拡充、③大胆な経営支援の実施、を強く求めます。今度こそ、暮らしと福祉、医療を大切にする都政に転換しましょう。
【今井晃・東京民医連】