~連載(第19回)~ 検証 革新都政その後 青島都政4年② 自民党政治への屈従
2020年3月17日


 「都議会の鈴木与党勢力と都の行政当局がいっしょになって、都民の審判を受けた自民党都政の再構築を『青島都政』という看板のもとにやってきた」不破哲三日本共産党委員長

 16年間、自公オール与党のもとで企業都市づくりを推進した鈴木都政に対する都民の批判・怒りを代表するかたちで登場した青島都政。しかし、その都民の期待は早々に裏切られることになりました。
 青島知事は知事就任の翌年1996年に「行政改革大綱」(3月)、「財政健全化計画」(11月)を策定し、革新都政が都民とともに築きあげた全国に誇る福祉、教育などの施策に大なたを振るう考えを示しました。
 この2つの方針文書をつらぬいている「原則」は、①国の基準を上まわる施策は国基準まで引き下げる、②都民サービスは可能な限り民間にゆだねるか区市町村(財源なし)におしつける、③都民要求については「一つ認めると他もやることになる」として新規の事業は極力避ける、④スクラップ・アンド・ビルドの原則、サンセット方式の徹底、⑤職員の増員は認めず、福祉や教育の分野に狙いをさだめ職員カットをすすめる、⑥都民サービスは有料化を原則として、公共料金の連続的値上げをすすめるーというもので、219もの事業に及びました。

(行政改革大綱)
 「大綱」は、国の「行革」路線に追随するとともに鈴木都政がすすめた「都市経営論」「行革方針」をうけつぎ、鈴木都政が実行できなかった都民サービスからの全面的撤退を実現させようというものでした。
 「大綱」はその具体化として、老人福祉手当や公私格差是正事業など革新都政が実現した都民サービス、東京都が直接サービスを提供している都立直営の福祉施設からの撤退など、64項目の事業を掲げました。

(財政健全化計画)
 「計画」は都財政の「危機」を前面に打ちだすとともに、①「大綱」で示した64項目の事業の見直しによる財源捻出(97年度予算で300億円)、②施策の総点検と「事業開始から概ね20年以上経過した事業」の制度の根本まで遡った施策見直し、③区市町村への財政支援(2分の1以上補助)の見直し、④職員定数の大幅削減、⑤「受益者負担の適正化」=公共料金値上げなどを求めています。
 さらに「計画」は、①新規事業についての終期設定、②事業のレベルアップの原則停止、③原価主義の徹底、④福祉施設や公立学校の職員定数削減(4500人)などを打ちだし、「あり方を議論することが重要と考えられる事業で、かつ事業規模の大きなもの」として、私立学校経常費補助、老人医療費の助成(都制度)、シルバーパスの交付、中小企業融資、公営住宅の建設・管理、都民住宅の供給、都立高校の適正化ーなど都民にとって重要な施策を掲げたのです。

都民の反撃
 このような青島知事の自民党政治への屈従、都民攻撃に対して、都民各層、さらには都議会のなかからも計画撤回をもとめる声がひろがりました。
 97年に実施された都議会議員選挙では、これらの計画に真正面から対決した日本共産党が27名、都議会第2党に躍進し、都民運動も保育、障害者、高齢者、教育など都民各分野にひろがりました。
 とりわけ老人福祉手当やシルバーパスなど高齢者施策をターゲットにした切りすてに対しては都生連などの民主団体だけでなく、全都各地の老人クラブも立ちあがり、都庁広場での座り込み抗議行動などがとりくまれることになりました。
 その結果、1998年の第1回定例都議会では、前年のシルバーパスや障害者医療費助成の否決につづいて、同議会で最大の焦点となった老人医療費助成切りさげ公共料金値上げなどの青島知事の提案の大部分が否決される結果となりました。
 にもかかわらず青島知事は知事選挙目前の12月に、2つの計画を無反省に引き写した「東京都行政改革プラン」を発表。自民党政治への屈従姿勢をあらためて表明したのです。この路線は次の石原都政に引きつがれ、「財政再建推進プラン」「都庁改革アクションプラン」と名前を変えて実行されることになりました。
卯月はじめ

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