関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式「追悼の辞」実施申し入れ
2019年8月29日


小池百合子東京都知事 殿

 関東大震災朝鮮人犠牲者の追悼は東京都知事の責務
 特定の政治的立場の持ち込みをやめ追悼の表明を

2019年8月26日  革新都政をつくる会

 関東大震災から96年
 過去の歴史から学び、その教訓を現在に生かす「9・1関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典」がおこなわれます。
 しかし、小池百合子都知事は、8月9日の記者会見で、歴代知事が毎年寄せてきた追悼式典への「追悼の辞」を送付しないと述べました。これは知事就任以来、3年連続の追悼拒否となります。小池知事のこの発言は、民族差別を背景とした虐殺の歴史に背を向け、都政の人権・平和・友好の基本に反するものです。関東大震災朝鮮人犠牲者の追悼は東京都知事の責務です。小池知事が、特定の政治的立場の持ち込みをやめ、追悼の表明をおこなうことを強く求めます。
 1923年の関東大震災時に「朝鮮人が暴動を起こした」などというデマが流され、軍や警察、武装した自警団によって数千人の朝鮮人、中国人が虐殺されました。
 追悼式典は、このような民族差別、虐殺の歴史的事実を後世に伝え、二度と再び過ちをくり返さないこと、及び日本と朝鮮の人々との友好につなげるために、関東大震災50周年の1973年、追悼碑の建設とともにおこなわれ、その後毎年9・1関東大震災朝鮮人犠牲者追悼実行委員会が実施してきました。追悼碑は当時の美濃部亮吉都知事にとどまらず、都議会の全会派代表が賛同し、党派を超えた多くの人たちの協力を得てつくられ、歴代の東京都知事は、都民の代表として毎年追悼の辞を寄せ、式典で読み上げられ参列者に紹介されてきました。
 これに対して、小池知事の弁明は「毎年9月と3月に全ての犠牲者への哀悼を表明している」というもので、自然災害による犠牲者と虐殺による犠牲者を同列に扱うことで、民族差別の歴史の事実をおおい隠そうとするもので、道理がなく、特定の歴史観を都民に押しつけるものです。
 また、このような小池知事の態度は、首都東京の平和と民主主義、アジア諸国民との友好と連帯、都民の平和に責任を負うべき都知事としてあるまじきものであり、朝鮮半島の人々との友好の発展をもとめる都民の願いに反するものです。ヘイトスピーチの解消を掲げ、2020年東京五輪・パラリンピック開催都市の首長としての態度としてもふさわしくありません。
関東大震災朝鮮人犠牲者の追悼の表明を行うことを重ねて申し入れます。
以上

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