事業終了求め―特定整備路線 全都集会開く
2019年6月15日
5月19日、都内で「止めろ!特定整備路線2019全都集会」(第5回)開かれ、来年3月末に計画期限を迎える特定整備路線(28路線・約25㎞)の事業終了を求める決議を採択しました。
集会では岩見良太郎埼玉大学名誉教授が「木密地域の改修と道路」と題して講演をおこない、関東大震災にあたって住民がバケツリレーで火災を消し止めた事例や東京市全体にひろがった住民による復興区画整理事業、阪神淡路大震災でコミュニティの力で延焼を食い止めた神戸市真野地区の経験などを紹介し、くらしとコミュニティを豊かにする「あたりまえのまちづくり」こそが本来の防災まちづくりであると指摘しました。さらに、東京都の木密地域不燃化10年プロジェクト(特定整備路線)には防災の効果は認められず、それよりは住宅の耐震化による不燃化率の向上の方が効果があり優先されるべきことを提案しました。
つづいて今年2月勝訴をかちとった羽村駅西口区画整理事業の会の神屋敷和子さんが、巨額の税金を投入する資金計画の変更について取り消しを求めた裁判で勝訴。「原告適格の対象の拡大」「事業計画決定前の監査請求について監査請求は適格」など貴重な判例が勝ちとられたことを報告しました。また、日本共産党曽根はじめ都議からは東京都の財政担当局が「事業がすすまないのになぜ毎年高額の予算を組むのか」ということで特定整備路線の予算を減らしてきていること、来年に迫った期限までに完成する見通しのある路線は一つもないことなどを紹介、運動のさらなる発を呼びかけ、各運動団体からのとりくみの報告がつづきました。
集会は決議の採択とともに事業の終了をもとめる署名活動をスタートさせることを決定しました。