都立病院の独立行政法人化反対 都民に寄り添う「明日の都立病院」を
2019年4月15日
小池都政は、昨年3月、都立病院を直営から地方独立行政法人化の検討を打ち出しました。これは石原都政時代の3つの小児病院を廃止して、府中に統合した「行財政改革」の流れを引き継ぐものです。地方独立行政法人化は、小泉・安倍内閣と続く、行政の減量化、市場化がねらいです。都立病院を都政から切り離し「独立採算」を徹底し、都民への医療サービスが低下し、患者負担が増え、病院で働く職員の労働条件と権利を奪うことにつながります。東京都で独立法人化した「健康長寿医療センター」は老人医療センターの時には原則なかった差額ベッドが、ベッド数の25%導入され、最高2万6千円も払わされるのです。有料個室は入院時10万円の保証金が取られます。全国でも、分娩料や初診料の値上げ、病院の統廃合が進められています。
“4百億円の赤字”だから独法化への宣伝を粉砕
独法化推進の論者や政党は、一般会計から約400億円繰り入れ赤字だから、独法化が必要と宣伝してきました。しかしこの財源は都立病院ならではできない医療、民間では採算が取れない医療、難病、周産期医療、島しょ医療などの財源で、連絡会や日本共産党の追及で、ついに当局も赤字と認識していないと認めました。
5つの提案
「都立病院の充実を求める連絡会」は3月15日、5つの提案(中間報告)を発表しました。①生活が苦しい人、弱者の立場に立ちきり、いつでも誰でも利用できる都立病院、②直営を堅持して独法化を中止する、③都民と職員の参加で明るい病院づくり、④新しい福祉医療行政をめざす、⑤国民本位の医療の改革を東京からです。8月をめざして都民の多くの意見をいただいて完成をめざします。