臨時都議会 都民ファーストなど移転含む補正予算55億円強行
2017年9月15日
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「臨時都議会」を終了後、開催された報告会=9月5日・新宿
 築地市場を豊洲新市場に移転させるための費用(約55億円)を盛り込んだ今年度補正予算が9月5日、都議会臨時会の本会議で可決・成立しました。都民ファースト、自民党、公明党、民進党などが賛成。日本共産党と生活者ネット、維新の会が反対しました。
 今度の臨時会では、小池知事が6月20日に発表した市場移転問題に関する「基本方針」を具体化する補正予算案が審議されました。
 この補正予算案は、土壌も地下水も環境基準以下にするという方針を撤回して、豊洲新市場への早期移転をすすめるものです。それは、知事の方針が「食の安全・安心」を保障せず、豊洲移転に何の道理もないことを浮き彫りにしました。
 土壌も地下水も環境基準以下にする、いわゆる「無害化」が豊洲新市場を開場する前提条件であることは、都議会の付帯決議であるだけでなく、都自身が繰り返し都民と市場業者に約束したことです。
 ところが知事は、約束が果たされていないこと認めながら、「より現実的」な「新たな方針」と答弁しましたが、「無害化」方針を撤回して食の安全・安心が確保できるのか、ということことには答えることができませんでした。
 補正予算案に盛り込んだ追加対策が、地下水管理システムの機能強化と、「盛り土」がなかったことに変わる地下空間対策です。
 地下水管理システムは、汚染された地下水で「盛り土」が汚染されないようにするものですが、本格稼働して10カ月が経つのに、地下水は目標の水位まで下がらず、その原因も解明できでいません。
 「盛り土」に変わる対策は「換気と地下ピット内のコンクリート打設」ですが、揮発性ガスの地下空間内への侵入を減らすことはできても完全に遮断するものでないことが明確になりました。そもそも豊洲新市場の土壌や地下水に、どれほどの汚染が残っているのかの検証もされていないことも明らかになりました。
 都議選直前の「基本方針」発表で、知事は「築地は守る」「売却せずに市場としての機能を確保するための方策を見出していきたい」と明言しました。
 しかし、臨時会で知事が強調したのは「民間主導による築地再開発」で、「築地ブランド」を守る具体的な方策は何一つ明らかになりませんでした。
 歴史的文化的価値が高いと評価されている築地市場を、オリンピックの輸送拠点・駐車場にするために更地にするとの方針を、知事は表明しました。都民生活との調和を前提にするオリンピック・パラリンピックのあり方にも反します。

豊洲新市場「無害化」を反故に
“業者の合意のないまま”

 今度の臨時会の質疑を通して、知事の「基本方針」にも、補正予算案にも、市場業者の合意が得られていないことが明らかになりました。市場の開設者は東京都ですが、市場を運営するのは業者のみなさんであり、市場業者の合意形成は欠かせません。
 十分な審議時間の確保とともに、予算特別委員会、知事との一問一答の審議、市場関係者などの参考人招致などは行われませんでした。都議選でも大争点になった市場移転問題は、広く都民に開かれた形で、徹底した議論を行うことが求められていました。
 ところが都民ファーストと公明党は、その実現に背を向けました。先の都議選で、都民の多数の支持を得た都民ファーストが掲げた「東京大改革」とは何だったのかが問われる事態です。

― ◇ ― ◇ ―

 豊洲移転中止署名をすすめる会は臨時都議会を受けて、◆合意がない「無害化をめざさない」方針での移転強行は許されない◆地下ピットの追加対策では有害物質の市場内侵入は防げない◆地下水管理システムを機能強化しても汚染の低減はできない◆豊洲新市場の予定地の現状は法的にも科学的にも安全とは言えない◆小池知事の基本方針の徹底審議と築地市場再整備に踏み出すことを求めるなど「食の安全・安心が確保されない豊洲移転強行をやめて築地市場の再整備に踏み切ることを強く求める」との声明を発表。9月8日、小池知事に要請しました。

晴海選手村整備
「都民ファースト」が聞いて呆れる土地投げ売り

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晴海の「選手村」建設現場を視察する参加者=8月30日・中央区晴海
 計画段階では各方面から厳しく指摘、批判されていた2020オリンピック・パラリンピックを口実とした大規模開発。残念ながら大手開発業者などの狙い・思惑通りにことが進められているようです。とりわけ顕著なのが東京臨海部です。小池知事の事業費見直しのための威勢のいい掛け声もいつの間にやらしりすぼみ。多くの競技会場整備に巨額の税金が投入されています。
 しかし、こうした問題同様、いや、それ以上に重大なのは、選手村整備を口実として「晴海五丁目西地区第一種市街地再開発事業」=大規模マンション開発が進められていることです。
 その内容は、大会終了後のレガシーになるような公営住宅計画はゼロ、二棟のタワーマンションを含むグレードの高い26棟のマンション群を林立させようとするものです。
 東京都は、昨年12月、晴海ふ頭の13.4ヘクタールの都有地をm2当たり10万円弱で、三井不動産レジデンシャルなどの開発業者グループ(特定建築者住宅の建設・管理者で、11社で構成)に譲渡する契約を結びました。
 相場では1千300億円の都有地を、その10分の1のわずか129億6千万円で売ったわけですから都民の損害は1千170億円にも上ります。
 これは大手開発業者グループ、これら開発業者と日常的に結託している設計会社・土地調査会社、そして東京都が究極の「官製談合」を行い、都市再開発法などを巧みに悪用、濫用した結果にほかなりません。
 小池知事は都議会での追及に対しても、「法律に則り、適正にやられていると聞いている。」と責任を部下に押し付けるような言い方で、事実上容認しています。
 このためさる8月17日、都民33名が原告となり、住民訴訟を提起しました。関連企業などに1千170億円の損害賠償請求をするよう知事に求める裁判です。
 私たちは、この裁判の取り組みを支えるため、「晴海選手村土地投げ売りを正す会」を立ち上げました。皆さんのご支援をお願いします。

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