~連載(32)~革新都政12年 革新都政が挑んだもの ―多摩島しょに政治の光を(1)―
2017年7月15日
 同じ都民でありながら、住んでいる自治体によって、受けられる行政サービスや都市施設、教育環境、公共料金におおきな落差――革新都政以前の自民党保守都政のもとで、都下の多摩地域(三多摩)や島しょ地域では、都内の特別区の地域と比べ画然とした行政格差が存在していました。
 その背景には東京が戦後、高度成長期を経て急成長・急膨張を遂げるなかで、とりわけ三多摩地域は人口急増の受け皿となり、北多摩地域ではわずか5年間に10もの市・町で住民が2倍化するなどの異常事態に直面、予算の半分を教育施設整備に充当せざるを得ないような状況においこまれる自治体が生まれ、各地で上下水道や道路などの都市インフラ、学校、社会教育施設、医療、福祉サービスなどの需要に追いつかず、行政水準の劣化が生まれていたのです。
 一方、特別区=23区域では、潤沢な財政をもつ東京都が直接、市町村行政を担うという特殊な行政制度のもとで、三多摩や島しょの住民の目からは“うらやましい限り”の施策が実施されていたのです。
 そしてこの格差の背景には、自民党保守都政が、国の高度成長政策に追随、オリンピックに便乗した開発などを最優先する一方で、三多摩や島しょ地域を置き去りにしてきたことが指摘されなければなりません。

格差解消を行政課題に

 都民一人一人が、それぞれに違った機能を分担する地域に生活しても、実質的に平等な生活を享受しうる条件が与えられるべき地域格差の解消ということについて、政治や行政がとるべき方向は(略)生命や生活を守るための条件において、何らかの落差があれば、それを埋めるための施策を第一とする
都政白書'69

 格差の広がりのなかで誕生した革新都政は、都知事が何度も三多摩や島しょに足を運び、直接住民と対話し、市町村長とも懇談。格差解消を行政課題の柱として位置づけるとともに、本格的に格差解消の課題にとりくむことを掲げた中期計画を1968年に策定、全庁をあげてとりくむことになりました。
 革新都政は格差を、
①道路、上下水道、教育施設、保育所などの公共施設の水準
②学校運営費やごみ・し尿処理、保健サービスなどの行政サービス水準
③使用料・手数料などの住民負担
の三側面に分けてとらえるとともに、
①都立学校や都道の整備など、都の事業を積極的に実施
②市町村振興交付金など、脆弱な市町村財政への支援を通じた行政サービスの向上
③広域消防や上下の供給、流域下水道など市町村区域を越えた広域行政の推進
という方法をとることで格差解消に努めたのです。

三多摩格差8課題

 また、革新都政は個別に格差解消に努めるのでは不十分だとして、「多摩格差8課題」(1975年・①義務教育施設、②公共下水道、③保健所、④病院及び診療所、⑤道路(整備率・幅員)、⑥図書館・市民施設、⑦国民健康保険料、⑧保育料)を設定し、総合的に対応することとしました。
 この8課題は、革新都政が、憲法が定める「健康で文化的な最低限度の生活」を実現するために設定した「シビルミニマム=都民が共通して享受すべき行政の仕事」を三多摩地域で実現しるための目標として定められたものです。
 このような東京都の積極的な支援があってはじめて、都民誰もが一定の水準の行政サービスを享受でき、財政の脆弱な自治体であっても、住民要望に応え、独自の行政サービスを提供できることになるのです。

(注)三多摩=当時存在した北多摩、南多摩、西多摩の3郡の地域の総称

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