小池知事初編成17年度都予算 アベノミクスを推進する金融都市・大規模開発へ
2017年4月15日
◇経済・中小企業

○アジアナンバーワンの「国際・金融都市」東京
 外国企業誘致の加速化をはかり、国家戦略特区を活用して「第4次産業革命」関連事業を東京の経済の中心に据える経済政策が中心です。「実行プラン」では2020年までに都内のGDP120兆円をめざすとしています。
 中小企業の支援も、成長産業、IOT推進、海外展開の分野に重点をおいた予算配分になっています。
 経営の厳しい中小企業の制度融資は昨年並みの融資目標で、予算は▲79億円減額されています。
 新規に「商店街空き店舗活用事業」2億円計上されています。

◇インフラ・大都市開発

○舛添都政を凌ぐ、大規模開発プロジェクト
 17年度予算で最大の予算規模はインフラ整備と都市開発の予算です。外かく環状・骨格幹線道路、特定整備路線など約3420億円。港湾・空港整備、新鉄道の計画などインフラ建設が目白押しです。
 多様な機能を集積した「東京大規模プロジェクト」は舛添都政を超えて20カ所に広がり、都心の超過密・東京一極集中が一層進められます。【表参照】
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◇防災・住まい・環境

○耐震助成は限定、住まいの貧困対策は進まず
 東京の震災対策の最優先課題は、家屋の倒壊と火災の津波による命を救うことが第一です。
 しかし、予算では耐震化助成は木造密集地域のみで、内閣府も強調している「感震ブレーカー」の設置助成はありません。
 低所得者の求めている都営住宅の新規建設増はなく建替3800戸の予算計上だけです。又、空き屋対策は2億円の補助だけです。
 環境対策で原発と再稼働の中止はありません。

◇築地の豊洲移転・オリンピック

○豊洲移転経費は先送り。築地で再整備を
 豊洲での新たな土壌汚染の発表、豊洲移転の経緯、建物の設計・施工疑惑などで移転経費の予算は見送られました。小池知事は「戦略本部」で総合的に判断するとしています。
 オリンピックでは8つの競技場と選手村予算396億円が計上され、選手村整備と仮設施設建設を都が負担すると踏み込んだ対応が問題となっています。

◇多摩・島しょ

○予算は増額されているが「実行プラン」の事業費は削減
 観光、産業振興、防災対策など具体化されていますが、最大の予算額は多摩南北道路整備等で896億円を予算化しています。
 しかし、「実行プラン」では、一年度で▲650億円縮小しています。

◇憲法・基地・平和

○危険なオスプレイの飛行・配備中止の対策なし
 横田基地は戦略攻撃基地として変貌をとげており、オスプレイ配備中止の姿勢をとろうとしていません。

◇「都政改革」

○新たな「2020行革プラン」の策定
 施政方針演説で行革プランの策定を「東京大改革」として行うことを表明しました。

 都政を改革していくのは都民要求であり運動の力です。

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