小池都政へ都民要求実現求める 憲法守りくらし・福祉を最優先にする都政を
2016年9月15日
小池知事 築地市場移転延期正式表明
移転中止含め計画の抜本的見直しを

160920b
築地市場の外観
 世界最大級の水産物取扱量がある築地市場(中央区)から豊洲新市場(江東区)への移転を巡り、「立ち止まって考える」と表明した小池百合子知事は、8月31日、記者会見し、豊洲新市場を11月7日に開場する計画と、同2日以降に予定していた築地市場の閉鎖と解体工事について、延期することを発表しました。
 小池知事は、移転延期に至った最大の理由は「都民、市場で働くみなさんにとって移転が本当に納得いくものなのかを考えたから」だと述べました。
 豊洲移転の三つの疑問点として①土壌汚染の懸念②巨額かつ不透明な費用問題③情報公開の不十分さ、を指摘。土壌汚染について、2年間かけて行う地下水モニタリング調査の最終結果が出るのが来年1月になる、結果が出る前に移転することが疑問だと述べました。
 豊洲新市場の整備費が5884億円に膨らみ、中でも施設建設費が990億円(11年2月)から2747億円へと3倍近くに増え、建築坪単価が約220万円(ちなみに、国立新美術館・港区六本木で約260万円といわれている)に上り、同様の構造の建設費の適正単価約50~60万円と比べて高いことをあげました。
 知事は、疑問点を含め、豊洲新市場をめぐる問題を精査するため、建築、土壌、公営企業経営などの専門家6人程度つくるプロジェクトチームを設置し、①土壌汚染の安全性②施設の使い勝手の問題③事業の継続性、予算の適正性④業者への支援措置、について検討し、結論を得るとしました。


160920a
豊洲市場予定地
 豊洲新市場をめぐっては、有害物質による土壌汚染、発がん性のあるベンゼンによる建物内の空気汚染がWHOのガイドラインを超えて検出され安全性に疑義がある問題、床の耐荷性能が低いと指摘されるなど、市場関係業者の使い勝手が悪いことなどの問題が山積し、市場施設の設計・建築、物流計画にさまざまな欠陥が明らかになり、市場業者や市民団体、建築家から「小手先だけの修正では解決しない。移転はきっぱり中止すべきだ」との声が高まっています。
 山積する問題について、抜本的な検討を行い、移転中止を含め計画を抜本的に見直すことが求められています。

豊洲新市場計画
 築地市場は1935年に開場。水産物の扱い量は世界最大級の市場で、「築地ブランド」として知られている。
 石原慎太郎知事が2001年に築地市場の再整備をやめ、豊洲移転方針を強引に決定。石原、猪瀬直樹、舛添要一と3代の知事のもとで新市場整備を進めてきた。新市場用地は東京ガスの工場跡地で、発がん物質のベンゼンや、猛毒のシアン化合物、ヒ素など有害物質で高濃度に汚染されていた。都は土壌汚染対策に858億円を投入したが、専門家や市民団体から都の対策は欠陥だとの批判が上がっている。


これでいいのか2020東京五輪!
総費用説明ないまま五輪開催費膨らむ税負担

 巨額の開催費用が見込まれる2020年東京五輪・パラリンピックは、当初は7300億円とされた開催費用が2兆~3兆円まで膨らむことが見込まれる。(別
表・総事業費4兆円を超える)大会競技施設は都民の批判を受けて一部見直しがすすめられましたが、新国立競技場やカヌー・ボート会場など予算を上回る計画が残されています。
 2020年東京大会の費用分担をめぐる大会組織委員会、国、東京都の三者会談で、組織委員会から実質的に費用負担の肩代わりを求められた国と東京都は応じる姿勢を見せ、税金がより多く使われる方向となっています。五輪費用をめぐる情報はほとんど公開されず、総額もわからないまま国民・都民の負担増が決められようとしています。
 小池知事は五輪・パラリンピック開催関連予算の運営の適正化を公約に掲げ、就任会見の中で費用の積算根拠や妥当性を検証する考えを示し、五輪調査チームを設けて、調査・検討を行うとしています。


 日本共産党都議団(吉田信夫団長、17人)は8月30日、五輪費用の経過と全容を明らかにするとともに抜本的な費用削減に取り組むよう、小池都知事に提言を提出しました。
 提言では、▽アクアティクスセンター(水泳会場)など都が責任を負う都立競技施設は、計画変更や仮設への切り替えも含めて抜本的に見直し、整備費縮減をはかる▽組織委員会は地方自治法で都の監査対象であり、収支計画・財政運営を監査し、現時点の状況を直ちに公表する▽都本来の役割・責任をこえた負担を受け入れず、国の負担や民間協力を求める▽五輪関連のすべての請負契約について、議員の口利きの有無など全面的に調査し、公表する―ことなどを提案しています。

160920e
160920f




笑顔つながる東京を 最新ニュース
社会保障
地球環境
ゆたかな教育
防災対策
都政のあり方
革新都政をつくる会とは
関連団体リンク
サイトマップ
旧WEBサイトへ