~連載(17)~ 考証 革新都政12年 革新都政が実現したもの(4)―― 高齢者に政治の光をとどける(2)
2016年2月15日

 私は、自民党政府の高度成長政策に見捨てられた、いわゆる「社会的弱者」の生活を守ることを、革新都政の存在をかけた基本的事業であると考えていた。

美濃部亮吉都知事

 急速な老人=高齢者問題の社会化に直面した革新都政はどのような施策を実現しようとしたのでしょうか。

世界に先駆けた総合施設
 第一に、老人問題の福祉・医療の総合施設を世界に先駆けて設置したことです。
 東京には、1872年に開設された首都東京の困窮者、病者、孤児、老人、障害者の保護施設としての養育院がありましたが、革新都政は、これを総合老人研究所、老人医療センター、ナーシングホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホームをもつ総合施設として改組、発展・充実させたのです。
 当時、このような福祉施設と医療施設、研究所が一体となった総合的な施設は世界的にも見当たらず、また、老人研究所は国内初の施設であるだけでなく、世界的にも2カ所という、希少で先駆的なものでした。
 この研究所では、介護や医療の現場で役立てるための、介護や看護のやり方の研究や利用者の実態調査を実施。日本の高齢者対策に大きな影響を与えるものとなりました。同研究所が実施した「寝たきり高齢者の実態調査=小金井市における寝たきり実態調査と訪問看護に関する報告書」は、この研究調査がもととなって、全国初の訪問看護制度が実施(1977年)されることになり、老人健康法による国の訪問看護の先駆けとなったのです。
 老人福祉センターも開設しました。

老人医療費無料化
 第二は、老人医療費の無料化です。
 当時、高齢者の意識調査での、悩みの一番は「病気」で、幸福感の第一は、「健康の維持」でした。ところが、実際には、老人健康診断をうけた人のうち約6割が治療を必要とされながら受診できず、東都政では、受診できたのは一割強にすぎませんでした。
 こうした老人の深刻な健康問題の解決のために、革新都政は、国に先駆けて老人医療費無料化(70歳以上・老齢年金受給者対象)にふみだしました。これは、国の妨害と自民党による「枯れ木に水をやるようなものだ」という攻撃をはね返してのものでした。革新都政によって実現した老人医療費無料化は瞬く間に全国に広がり、国の制度化(70歳以上)につながりました。
 この時、「都民の要求実現と民主都政をすすめる都民の会」などが、新宿や渋谷、池袋などの主要駅頭などで署名運動、大量宣伝にとりくみ、十数日間で5万人超もの署名が集められることとなり、都独自に対象年齢を65歳にまで拡大することとなったのです。


地域福祉のしくみづくり
 第三は、「老人を地域社会の一員と考え、私たちみんなの問題として解決を図っていくことが必要」(74都政のあらまし)と位置づけ、施設収容中心から、在宅・地域での生活を保障する方向に転換したことです。
☆高齢者の社会参加を促進するためのシルバーパス(都営バス老人無料パス)
☆在宅でのケアを可能にする寝たきり老人手当や、寝たきり老人向けヘルパー派遣と特殊ベッドの支給。一人くらし老人への介護人派遣事業、老人の付添看護料の助成。
☆在宅福祉サービス三大新規事業=(1)福祉電話、(2)友愛訪問員、(3)家庭家事雇用費用助成事業(都と家政婦協会が協定を結び、市町村は協定料金で介護券を協会から買い上げ、ホームヘルプサービスの必要な家庭に介護券を配付)や訪問健康診断も実現しました。
 その他、敬老金(5000円に)や老人クラブ運営補助(月12000円に)の引き上げ、特定目的老人世帯向け都営住宅、老人相談所制度など矢継ぎ早に対策が講じられました。

就労支援
 第四に、就労対策です。1967年の都の調査では、「60歳以上の老人のなかで、自分の収入、年金、財産では食べて行かれない」(’69都政白書)という人が3割にもおよんでいました。
 このため、革新都政は、老人授産所や高齢者職業相談所(7カ所設置)など、高齢者雇用にも積極的にとりくみました。

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