~連載(15)~ 考証 革新都政12年 革新都政が実現したもの(2)―― ポストの数ほど保育所を(2)
2015年12月15日

 東京での保育運動は、働く婦人たちの増設運動に始まり、保育園保護者たちの保育料値上げ反対運動で政治的に目覚め、他の運動に呼応して革新都政を生み出し、無認可保育所への助成に成功し、八時間保育を通勤時間を含む時間に延長させ(略)、大幅な予算増が得られた。

(橋本宏子・戦後保育所づくり運動史)

 当時、美濃部さんの政策でシビルミニマムというのがあって、そのなかに保育所増設計画、ゼロ歳児保育、長時間保育、そして保母養成も入っていたと思います。そのシビルミニマムを実現できるように政策を組んでいったわけです。

(証言◆美濃部都政 荒井厳)

 革新都政が切りひらき、全国にひろがった保育の施策を概観してみましょう。

無認可保育所への助成
 その第一は、無認可保育所への助成の実現です。
 革新都政は誕生の翌年の1968年度予算の重点施策の一つに「保育対策」をとりあげ、無認可保育所に対する補助金として、9100万円を計上しました。これに対して都議会自民党は「無認可助成は違憲である」(憲法89条「公の支配に属さない慈善博愛事業に対する公金の支出制限」)と妨害、国も同様に圧力をかけてきました。これに対して、革新都政は、児童福祉法の第24条但し書き「付近に保育所がない等やむを得ない事由があるときは、その他の適切な保護をくわえなければならない」の規定を実質的に解釈=保育所が不足しているなかで、無認可保育所がその代替えをしている、とすることで、妨害をはねのけたのです。
 無認可保育所の職員の要望であった「もち代=期末手当」についても、認可保育所と同様に4万円が支給されることとなりました。

ゼロ歳児保育
 育児休暇制度がない時代、産休明けからのゼロ歳児の保育の要求が切実なものでした。そこで革新都政は68年度予算にモデル施設20所分の特別予算を計上。その後の3年の間に165所のモデル保育所を実現し、ゼロ歳児保育を当たり前の施策にさせました。

保育所増設
 革新都政は、保育所整備の目標を年間約百カ所と定め、一期目には、目標には届かなかったものの285もの保育所を新設。10年間に、公立を805カ所(61年の9倍)民間を502カ所(同1・8倍)にまで拡充しました。

保母養成機関の増設
 当初1カ所(練馬)しかなかった保母の養成機関=都立高等保母学院を大田・足立・立川に増設。保母の養成に努めました。

高い保育料の抑制
 父母の強い要求の一つが、措置費用と連動してひきあげられる保育料の抑制でした。革新都政は値上げをストップ。12年間、物価が上昇しても保育単価があがっても保育料を据置くことで、保護者負担の実質的な引下げを実現しました。

独自の都加算事業
 ゆきとどいた保育の実現と、保育者の処遇改善に大きな役割を果たしたのが、東京都が国の予算に上乗せしたり、サービスの拡充を行う(横出し)をおこなう都加算事業でした。

認可保育所助成の拡充
 認可保育所への補助金について、国の2百万円から3百万円の補助に対して、百人定員の保育所で概ね1600万円という資金を助成することとしました。

保母増員・保育時間延長
 ゼロ歳児保育や保育時間延長、保育者の労働環境の改善のため、国の基準に上乗せして、保母の配置を大幅に増やすとともに、保育時間延長のための予備保母の配置をはじめました。

全員完全給食
 70年度予算で給食調理師1名(百名以上は2名)増、71年度はさらに増員。給食費も1人日25円にひきあげることで、毎日の完全給食を実現しました。

公私格差是正
 公立の福祉施設の職員と私立の福祉施設の職員の賃金の格差を是正する施策。これによって、劣悪な状況に置かれることで、離職率が高かった認可保育所での就労継続や人材の確保が可能となり、保育の質の向上にも役割を果たしました。

公立保育園補助
 区市町村の公立保育園への運営費補助を創設。父母の負担軽減と保育行政の後押しをおこないました。


笑顔つながる東京を 最新ニュース
社会保障
地球環境
ゆたかな教育
防災対策
都政のあり方
革新都政をつくる会とは
関連団体リンク
サイトマップ
旧WEBサイトへ