特定整備路線 「防災」名目に強権的に進める
2015年11月15日
東京都が「防災」を名目に建設をすすめている都市計画道路特定整備路線(28路線)は、戦後直後の1946年に計画されたもので、半世紀を超える歳月を経過するなかで、住宅地化がすすみ、商店街など商業地も形成され、くわえて大学や保育園などの文教・公共施設が計画路線上に建築されるなど、濃密な市街地化がすすめられてきたからであり、同時に、地域と住民にとって、このような道路の必要が認めてこなかったに他なりません。
ところが東京都は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年までに、東京を「成熟した都市」にするとして、突如、「木密地域不燃化10年プロジェクト」を策定、このなかで「延焼遮断帯を形成する主要な都市計画道路の整備を加速」させるとして、特定整備路線建設をうちだしたものです。しかし、東京都が事業認可申請にあたって、「交通の円滑化」を道路整備目的の第一にあげ、東京都が住民に説明してきた「防災」「火災延焼の防止」という説明が、住民の反対を封じ込めるための方便に過ぎなかったことを示しています。