新国立競技場計画白紙に 話題に役立つブックレット
2015年8月15日

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 安倍首相は7月17日、2020年東京五輪・パラリンピックでメーン会場となる新国立競技場の「建設計画を白紙に戻し、ゼロベースで見直す」と表明。ずさんな計画に反対する圧倒的多数の世論に追いつめられた結果です。
 「革新都政の会」は、都民・国民の世論と粘り強い運動の成果で、都民・国民に過重な負担をもたらすことのない計画となるよう声明を発表しました。
昨年11月に発行したブックレットは、都民の目線で2020東京五輪・パラリンピックを検証、いままさに当を得たものです。

お申込み:革新都政をつくる会
Tel 03-59-4031  Fax 03-5978-5052
E-mail info@kakushintosei.org

都民・国民の世論と運動で「新国立競技場計画」が白紙に
すべての情報を開示し、都民・国民、関係者の参加と合意で
計画策定を
2015年7月18日
革新都政をつくる会
事務局長 中山 伸

 安倍首相は17日、2020年東京オリンピック・パラリンピックでメーン会場となる新国立競技場について、「建設計画を白紙に戻し、ゼロベースで見直す」と表明しました。
 これは、新国立競技場設計・建設への巨額の費用、ずさんな計画に反対する圧倒的多数の世論に追いつめられた結果であり、都民・国民の世論とねばりづよい運動の成果です。

1 新国立競技場の建設について、これまで、槙文彦氏ら著名な建築家が見直し案を示し、住民をはじめ多くの人々が再検討を求めてきたにもかかわらず、6月には、下村文部科学相が基本設計時の1625億円を大きく上回る総工費2520億円もの巨額な建設費を公表。日本スポーツ振興センター(JSC)の有識者会議もずさんな建設計画を「了承」(7月7日)、ザハ案の建設強行の姿勢を崩さず、安倍政権もこれまで総工費は当初計画の2倍の2520億円にも膨れ上がっているにもかかわらず、見直しを求める民意を無視してゴリ押しする立場を変えようとしませんでした。
 これに対して国民・都民から、「なぜ財政赤字の日本が巨費を投じるのか」「あの屋根のスタイルでなければだめなのか」などいっせいに批判の声があがり、世論調査では「新国立競技場建設計画『見直すべき』は81%」(7月6日読売)に達しました。
 それが一転して白紙撤回に追い込まれたのは、見直しをもとめる国民世論のさらなる高まりとそれを背景にしたマスコミの報道に追い込まれたものであると同時に、戦争法案と一体に強行すれば安倍政権への支持率が急落すると、政権が危機感をつのらせた結果に他なりません。

2 このような巨額の施設建設がまかりとおった背景には、安倍政権が2020年東京五輪をアベノミクスの“第4の矢”と位置付け、舛添都知事もオリンピックを好機として「東京大改造」を財界、ゼネコンと一体となって推進していることがあります。
  このようなオリンピック憲章とアジェンダ21・2020に反した動きに対して、革新都政をつくる会は都民の目線で検証したブックレット「異議あり!2020年東京オリンピック・パラリンピック」を発行し、政策提言をおこなってきました。国民の2020年東京オリンピック・パラリンピックのあり方を問う運動と発言もねばり強くおこなわれ、「2020年東京オリンピック・パラリンピックを考える都民の会」「神宮外苑と国立競技場を未来に手渡す会」などの団体、個人が“異議あり”の声をあげ、シンポジウム、学習会を行い、IOC委員への意見表明、国会・都議会での論戦、マスコミでの国民の意見表明など多彩におこなわれ、ひろがり、2020年東京オリンピック・パラリンピックのあり方そのものが問われてきました。

3 貧困と格差の拡大、おおくの都民がきびしいくらし、営業にせまられているもとで、都民を守る責務を負う舛添都政の2020年東京オリンピック・パラリンピックへの対応があらためて問われています。
  東京都は会場計画の大幅な見直しをおこないましたが、いま、国民・都民が求めているのは新国立競技場をはじめ、超高層ビルを建て後利用のめどの立たない選手村、1964年のオリンピックのレガシーである駒沢オリンピック公園の活用など、国民合意のもとに簡素で無駄のない計画として、全面的な計画の見直しをすすめることです。とりわけ、新国立競技場については、この間の経緯を含めて情報を全面的に公開し、官邸主導・トップダウン方式でなく、この間、積極的提案をおこなってきた建築家や市民・スポーツ団体、アスリート、競技団体など、国民・都民、関係者の幅ひろい参加と合意のもとにすすめることが不可欠です。そのことをアスリートも強く望んでします。
 また、見直しにあたっては、都民の貴重な財産である霞ヶ丘都営住宅の存続、伐採された樹木の回復、世界大会に開催に不可欠なサブトラックの設置、ノーマライゼーションの徹底、仮設観客席の活用など簡素で国民に過重な負担をもたらすことのない設計などが求められます。

 革新都政をつくる会は、2020年東京オリンピック・パラリンピックを巨大開発と税金の無駄づかいの流れにストップをかけ、裕福な都市・国でなくても開催が可能な大会、ひとにぎりのトップアスリートのオリンピックから「スポーツ・フォア・オール」への転換、「社会的排除と戦う」「貧困と闘う」社会の構築、巨大開発から環境に優しい「持続可能」な社会への転換めざす歴史的な大会にすることを念願し、そのために尽力する決意を改めて表明するものです。


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