都政転換地域から(10) 戦争工程の教科書採択に反対する市民集会成功!
2015年3月15日
武蔵村山子どもの教育と文化を育てる会代表
坂田 宏子

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 武蔵村山市と言えば、東京で育鵬社の社会科教科書が採択された市としてすっかり有名になってしまいました。この教科書は安倍首相が採択に執念を燃やし続けています。今急速に進められている戦争できる国づくりに向けて、戦争に抵抗なく行く人材を養成する道具なのです。
 3年前の教科書採択時、教育委員会は驚く方法で教科書を決めたのです。審議中には一切教科書名を出さないまま休憩に入り、休憩後出された一覧表に沿って全教科一括採択と言う前代未聞のやり方でした。
 この事態に再採択を許さないための運動体を作るために、育てる会を拡大強化する事になりました。共産党の市議団や弁護士の方、教育運動に詳しい方も参加され、輪が一段と広がりました。(育てる会は、毎年教育市民集会を開き、子どもの成長に関する講演や学校の諸制度について討論会を開催していました。)
 採択やり直しを求める運動をしている最中、持田教育長を中心とする教育委員会事務局が、何と育鵬社の教科書を宣伝するパンフを全中学生と、小・中学校教師に配布したのです。採択前は教員と教科書会社の人が会う事さえ禁じているのに、監督する側が宣伝パンフを配ったのです。
 パンフ回収要請署名を三多摩地域のメーデー会場や他地区の教組にも訴えて、運動を広げました。
 こういった抗議行動と共に、育てる会は毎月事務局会議を持ち、2カ月に一度は学習会や懇談会を開き、その結果をニュースにして会員や参加団体に返していきました。
 初めて運動の成果のあったのは昨年の夏に取り組んだ小学校の教科書採択のときです。学校内で見本本を見る日程が長くなり、学校単位で教師の意見が出せるようになったのです。
 村山の教育はますます問題が深刻になっています。育鵬社が関与した首長教育再生会議に市長が持田教育長と共に公用車で出かけ、市長は後日会員になってしまいました。市は文科省で唯一の道徳教育研究実践校に。安倍首相の教育路線推進市になりそうな気配です。
 このような状況の中で、2月11日、実行委員会形式で憲法9条の会など20以上の団体の賛同の下、子どものいのちはぐくみ未来を守る市民集会(戦争する国づくり・戦争肯定の教科書採択反対)を会場いっぱいの参加者で成功させることができました。戦いは続きます。


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