2020年東京五輪 景観壊さず代替地・既存施設活用を!
2014年5月15日
会場予定地を調査 “異議あり”の声続出

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建て替え予定の国立競技場を視察する参加者=2014年4月26日
 “異議あり”続出の開催計画 ― 4・26オリンピック会場調査を4月26日(土)、13団体49人が参加し、建て替えが予定されるメーン会場の国立競技場(新宿区)など5ヶ所を巡る調査バスツアーを実施しました。主催は、2020年オリンピック・パラリンピックを考える都民の会(略称:オリ・パラ都民の会)。
 石原慎太郎元都知事の突然の立候補表明からはじまった民意なき東京オリンピック。“アベノミクスの第4の矢”にも位置づけられ、東京を異常な開発ラッシュに巻き込もうとしています。その歪みは、東京都が作成した開催計画のなかにもさまざまな形で現れています。

既存施設破壊・復帰なし 新施設計画

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活用可能な駒沢競技場
 メーン会場に予定される国立競技場は、五輪史上最大の大きさが及ぼす景観やコストへの悪影響が問題視されており、景観や周囲施設への影響を調べました。
 「神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会」(共同代表・森まゆみ〈作家・谷根千工房〉)の酒井美和子さんは「建て替え案は矛盾だらけ。子孫に負担を押し付ける巨大設備を、環境を壊してまでつくることは反対だ」とのべ、現行施設の改修で費用も周囲への影響も抑えられると紹介しました。
 現在の競技場を実際に見て、いまの照明塔の高さが60メートル、その高さを10メートルも超える70メートルといういまの競技場の高さの2倍以上、総面積は4倍以上の構造物が、神宮の銀杏並木や絵画館の背景に巨大な構造物=競技場が出現します。そのために、『終の棲家』として暮らしたと思っている霞ヶ丘団地の住民を追い出し、防災拠点にもなる都民の広場の明治公園も潰すということになっています。
 1964年東京オリンピックの会場として使われた駒沢オリンピック公園総合運動場を見ました。東京都が策定した立候補ファイルの競技施設には、駒沢競技場は見あたりません。駒沢運動場は、いわゆる8キロ圏外(オリンピック申請ファイルで選手村を機軸に競技場をコンパクトに配置するという理由のもと)ということから、多くの競技施設がありながら活用されません。8キロを超えていると言ってもわずかに1~2キロ程度で、移動に要する時間は霞ヶ丘国立競技場と大差はなく、説得力はありません。交通アクセス、既存施設の整備など、改めて活用をすることの必要を感じたところです。
 ホッケー会場に予定される大井ふ頭中央海浜公園(品川区)では、6面ある野球場などが壊され、終了後も現状復帰されない予定となっています。東京都軟式野球連盟では、「現状復帰されない予定は次代を担う子どもたちをはじめ、野球を愛する全ての者が不条理の感があり、痛恨の極みである」と、代替施設の設置求め署名を都民に呼びかけています。
 カヌー(スラローム)会場に予定される葛西臨海公園(江戸川区)では、約四半世紀をかけて育った樹木が、池にはオタマジャクシやヤゴが集まり、そんな生きものを子どもたちが見つけ、新しい発見や驚き、感動できる貴重な自然が壊されてしまいます。隣接する場所には、水道局、建設局や港湾局が所管する広大な敷地があり、代替地として提案をしています。

既存施設の最大限活用がオリンピックの理念
 臨海副都心を中心とする臨海部には、おおくの競技施設があつめられ、テニスの有明コロシアムを除き、すべての施設が新規に建設されることになりました。
 この臨海部は地震の際の液状化や津波被害の危険が指摘されており、会場として不適性が専門家から指摘されているところです。しかも、開催計画が見込んでいる恒久施設の建設費3000億円のなかには、液状化や津波対策の経費は盛りこまれていません。加えて、新規に施設を建設する用地の多くは臨海副都心開発事業会計が所有する土地で、利用するためには土地を購入することが必要です。この経費も開催計画には計上されておらず、液状化対策や用地購入に要する追加経費は巨額にのぼることも明らかです。
 オリンピック・レガシーである駒沢競技場を活用すれば、このような経費は不要で済ますことができるのです。にもかかわらす、その利用をしりぞけ、莫大な資金を必要とする臨海副都心に施設をあつめた最大の理由。そこに見え隠れするものは破たんが明かな臨海副都心開発の救済ではないでしょうか。
 いまこそオリンピックムーブメント・アジェンダ21の規定・精神に立返って、開催計画を抜本的に見直すことが求められています。

 既存の競技施設をできる限り最大限利用し、これを良好な状態に保ち、安全性を高めながらこれを確立し、環境への影響を弱める努力しなければならない。
 既存施設を修理しても使用できない場合に限り、新しくスポーツ施設を建造することができる。
 新規施設の建築および建築地所について(略)、地域にある制限条項に従わなければならず、また、まわりの自然や景観を損なうことなく設計されなければならない。(オリンピックムーブメント・アジェンダ21)

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