関東大震災から90年 東京は安全な都市に成長したのか(4)
2013年11月15日

 開会中の国会に「首都直下地震対策特別措置法案」が提出され、審議がおこなわれています。同法案は、自民党議員の議員提出議案で、国民的論議もないままに、今国会で成立が強行されようとしているものです。
 法案は、「首都直下地震が発生した場合における行政中枢機能の維持に関する事項」と「地方緊急対策実施計画の基本となる事項」の二つの柱で構成されていますが、重点は首都機能の維持・確保に置かれており“首都中枢機能維持法”というべき性格のものです。
 第一に、法案が都民の生命・生活・財産を守ることを目的としたものではないということです。
 法案は、対策の基本となる「地方緊急対策実施計画」の策定について「できる」規定にとどめ、防災上の重要課題である木密地域の対策や超高層ビル、繁華街、地下街などの大都市固有の課題については地方自治体の責任におしつけるものとなっています。内容的にも、前回提案時には、盛りこまれていた国による補助や財源措置などの支援措置が削除され、(1)「情報の提供」、「技術的な援助」に限られている、(2)施策が例記されているものの、いずれも現行の仕組みの枠を超えるものではない、(3)木密地域の対策について、住宅の耐震化と不燃化は項目があげられているに過ぎず、「促進」の文言が与えられているのは「耐震診断」だけに過ぎないこと―など、きわめておざなりなものといわざるを得ません。
 第二に、法案が「首都中枢機能の維持」を名目に、霞が関・永田町周辺の開発を推しすすめることを狙いとしたものであることです。
 首都機能の維持確保については、2004年の首都直下地震被害想定で打ちだされたものですが、2008年には、国土交通省の社会資本整備審議会が、国会や中央官庁が集積する「霞が関地区」について、「機能の集約化や土地の有効活用を図ることにより、地区全体として発揮される機能を高める」(今後の霞が関地区の整備・活用のあり方)ことを提案。昨年三月には、「首都直下地震に係る首都中枢機能確保検討会」が、「首都直下地震発生時の対応を充実・強化する」ことを目的とした「報告書」を策定しています。
 法案はこれらの路線を具体化するものとして策定・提案されたものであるとともに、「首都中枢機能維持基盤整備等地区」として「永田町・霞が関等を想定」(自民党の法案概要)、建築基準法や都市計画法の規制緩和や民間事業者の提案制度など、特区制度や都市再生手法を援用する規定を具体的に盛りこむなど、より、開発を意図した“アベノミクス”の第五の矢ともいうべきものとされています。


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