新しい都議会・国会へ 要求実現迫大運動を
2013年8月15日

自民党の暴走ストップ ―― 改憲阻止・原発ゼロ・くらし守れ


 7月21日投開票でおこなわれた歴史的な参院選を経て、第184回臨時国会が8月2日招集され、新しい国会が始まりました。そして、新しい政治への流れをつくり出した都議選後の第1回臨時会が8日に開かれました。国民・都民のくらし・いのちを守る新しいたたかいがスタートします。

 参院選で自民党が大勝し、安倍首相は「『ねじれ』に終止符を打つことができた、政策実行をさらに加速させたい」(7月22日)と述べました。呼応するように産経新聞は社説で「『強い国』へ躊躇せずに進め、痛みが伴う課題にも挑戦を」と声高に唱え、一方朝日新聞は「両院制した自公政治、民意とのねじれを恐れよ」、毎日新聞は「熱なき圧勝におごるな」と指摘しました。総選挙でアベノミクスの「経済効果」を持ち上げ、自民圧勝を大音量で流してきたメディアの在り方が厳しく問われます。今後、自民党政治と国民の切実な要求とのねじれが国政・都政の最大の問題となっていきます。

強まる切実な都民・国民の要求 矛盾広げる安倍自公政権

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 アベノミクスによる景気回復への期待が安倍政権と自民党への高い支持率となって自民党の大勝となりましたが、アベノミクス頼みの自民党の支持率は大変危ういものであることを国民自身が実感しています。「アベノミクスの先行き不安」「景気回復実感していない」‐国民多数の思いです。
 現在の日本のデフレ不況の原因である労働者の雇用破壊・賃金引下げによる国内内需の冷え込みに抜本的対策を打たず、逆に「成長戦略」「企業が世界一活動しやすい国」を掲げて企業が解雇規制の緩和などを推し進める安倍政権・自民党は、国民との矛盾を激化させることは必至です。
 また、安倍政権は、早速、生活保護改悪法案提出、オスプレイ追加配備、集団的自衛権行使の「検討」など暴走の姿をあらわにしていますが、それら国政の重大焦点もことごとく国民の支持を得られていません。
 毎日新聞7月29日付世論調査では、消費税増税について、「予定通りに」の賛成派は26%、延期・凍結の反対派は約3倍の71%、原発再稼動は、賛成36%、反対56%、集団的自衛権行使容認に対しても賛成36%に対し反対派は51%と反対が上回っています。民意は、反対が多数派です。

政治を動かす都民・国民の声と運動さらに大きく

 「参院選の前哨戦」として各党が総力をあげてたたかった都議選は、都政の課題が争点化されませんでした。しかし、東京、読売など各紙がおこなった世論調査・争点として重視する問題では、都民は、今回「景気や雇用対策」に高い関心を示すると同時に、「医療や福祉政策」「地震などの防災政策」「原発などエネルギー問題」「教育や青少年対策」「少子化対策や子育て支援」などにも強い関心と要求を持っていることがわかります。
 今春、保護者が異議申し立てをおこなって大きな社会問題となった保育園・待機児童問題や高齢者・介護・特養待機問題は、選挙戦の争点として浮彫りにはなりませんでしたが都政の重要な課題です。
 猪瀬都政の「新長期計画」や「石原教育」を継承する「都立学校生の自衛隊駐屯地での防災訓練」、横田基地へのオスプレイ配備問題など、総選挙後に浮上した都政に関する問題、そして2014年度予算編成スタートに向けた都民要求の結集。新たなたたかいのスタートです。
 都政・国政の主人公は私たち。「ブラック企業なくせ」「原発再稼動反対」など若い世代をはじめインターネットや創意あふれる発信と行動が新たな都民・国民のうねりを生み出しています。いまこそ打って出ましょう!発信しましょう!新たな情勢の下で声を広げ運動をさらに発展させ、都民が主人公の憲法を守り活かす都政に転換しましょう。


生活保護基準引下げに怒りの反撃
改悪法案再提出許すな!

 去る5月24日、大阪の橋下市長のお膝元で、28歳の母と3歳の子が餓死するという悲惨な事件が報道されました。「お腹いっぱい食べさせられなくてごめんね」とのメモが残されていたといいます。
 これらの事件は、残念ながら九州でも、北海道でも、そして東京でも頻発しています。このような事件が後を絶たないのは、生活保護を受けさせない水際作戦が原因となっています。
 生活保護法改悪‐5月31日に衆議院の厚生労働委員会で、生活保護法の改悪が自公民によって強行採決されました。これは、水際作戦を法制化し合法化するもので、生活保護の申請権を制限し扶養義務を要件化するものです。
 しかし、改悪法案は、6月26日の参議院において、安倍首相の問責決議案が野党の賛成多数で採決された後、廃案とすることができました。この改悪法案を再び国会に提出させないたたかいが求められます。
 保護費の大幅引き下げ‐保護費の引き下げは、すでに予算案が採択されているため、3年間で67億円(6・5%)以上の削減が今年の8月から実施されます。
 生活と健康を守る会は、不当な保護費の大幅引き下げに、9月に不服「審査請求」のたたかいを広く呼びかけます。今回はすべての受給者が対象となり、命を守るたたかいとなります。
 「若者に雇用と賃上げを」「お年寄りに年金と福祉を」「若者に仕事と生活の保障を」行い、公営住宅の大量建設と住宅手当の創設、特養ホームの建設などを行い、餓死・孤立死をなくすために、国民の税金を活用すべきです。

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都民が示した都議選の結果 ―― 変わる都議会

臨時都議会に臨む共産党都議団の決意
日本共産党都議団幹事 大山とも子


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 都議選、参院選でのご支援・ご協力ありがとうございました。日本共産党は都議会で17議席、第3党となりました。9つある常任員会には警察消防委員会以外2人ずつ配置できることは、都民要求実現のために、本当に重要なことです。また、議会運営委員会の理事会に2人参加できることになりました。
 8月8日の臨時会にむけて開かれた各派代表者会では、私たちの発言を途中で遮ったり挙手しているのに指名しないなど、非民主的な運営が目立ちました。そんな中でも、言うべきことはもちろん言いました。
 例えば海外調査に関する申し合わせについて、18期(09年~)の実施状況を見ても、多額の税金を使って実施する意義は乏しいと、具体的に指摘した上で、現行方式での海外調査は中止し、全面的に検討するべきだと主張しました。金額だけで見ても、ひとりあたり平均178万円、最高237万円と、非正規労働者の年収以上の費用をかけているのです。
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 しかし、他会派の代表者はひとことも発言もせず、座長は「意見はありましたが従来どうりで」と全く議論もしようとしません。今後、議会の民主的な運営をいかに保障させていくのかが問われています。
 これから日本共産党都議団は、公約実現のために全力を尽くします。回復した議案提案権を大いに活用し、徹底した調査・提案・論戦というこれまでの都議団の基本を貫いて、都民の皆さんの運動と連携しながら、都民要求実現に向け一歩でも二歩でも前に進むよう取り組んでいく決意です。また17人の新都議団は、すでに都立高校生の自衛隊駐屯地での防災訓練の中止、最低賃金時給1000円以上、横田基地へのオスプレイ配備反対などの申し入れもしています。今後も機敏に対応していきます。


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