都政転換 私の願い(16)すべての子どもたちに希望溢れる高校生活を
2013年2月15日
鈴木 千枝子(東京都立高校問題連絡協議会)
「希望する全ての子どもたちに、高校で学べる椅子を用意してください」と毎年、東京都知事と教育長さんにお願いに通って30年を超えました。教育長さんの答えは「『意欲と熱意』のある子を出来るだけ受け入れたい」の繰り返し。「卒業する中学3年生の96%を保障しましよう」と毎年返事があります。
しかし実際に入れた人数は90%を下回ります。毎年秋に、私立高校の理事さん方と協議して、国立や他県の高校へ行く生徒数を除いて私立約40%、都立60%の入学を受け入れ数が発表されます。子どもたちの希望は多様です。どうしても学費の面での差があります。私たちは公、私立どちらの高校で学んでも学費に差が無いよう願っています。
1949年当時の文部省は「新制中学校、新制高等学校の望ましい運営指針として、『新制高等学校等はその収容力の最大限まで国家の全青年に奉仕すべきものである』」としました。ぜひ設立当時に立ちもどり、全青年に奉仕してもらいたいものです。
毎年四月に中学3年生に希望をとり100%の入学の椅子を用意することは可能なはずです。たった4%の子を除くことにどういう意味があるのかまったく理解できません。
「よい子を選びたい?」ために推薦制度など複雑な選抜方法の導入はやめて、簡単な入試のシステムでよいのではないでしょうか。
中学校の卒業式にはどの子も希望にあふれて卒業証書をもらえ、高校でも楽しく明るい高校生生活を謳歌できる日が早く来るといいですね。