怒りと要求を総結集し
都政転換・要求実現へ力を合わせてたたかおう
15~24%の得票で衆院の3分の2を超える議席という小選挙区制「虚構の多数」の獲得の安倍自公政権は、国民のくらしと平和を脅かす危険な道を暴走しようとしています。
1月28日、安倍首相は所信表明演説で、経済、震災復興、外交・安全保障、教育で「危機」をあおりました。そして経済政策では「大胆な金融政策」などで「強い経済」をつくると述べ、外交・安全保障政策では「緊密な日米同盟の復活を内外に示していく」と表明しています。
一方で、安倍政権がねらう9条改憲や消費税大増税、原発再稼動、TPP参加、日本の過去の侵略戦争と植民地支配への歴史認識見直しにはふれませんでした。
いま、安倍自公政権と財界の経済政策を連日無批判に報道する異常な事態が展開しています。しかし、これは、自らつくった危機への反省もなく、国民・有権者の願いに反しています。世論は、消費税率引き上げに反対52%(「毎日」12年12月28日)。マスコミからも「給料などが増えなければ暮らしへの影響は深刻だ」(「読売」1月22日)の声があがっています。
安倍政権の生活保護切り下げにも「貧困の拡大再生産を招く」と各界から抗議の声があがっています。
13国民春闘のたたかい、中小業者の決起、原発ゼロへの行動、いじめ克服への連帯…。都議選・参院選への熾烈なたたかい。この国のあり方のかかったたたかいへの総決起が求められています。
大規模開発重点
都民に冷たい都予算案・「20年の東京・3ヵ年計画」
東京都は、1月25日、復活分を含めた2013年度予算案を発表しました。一般会計は6兆2640億円。猪瀬直樹知事が初めて編成した予算案です。あわせて長期計画「2020年の東京」の13~15年度3ヵ年計画「アクションプログラム」を発表しました。
猪瀬知事は、記者会見で「新たな東京モデルを発信する」と強調しましたが、高速道路や過大な港湾整備など大規模開発の推進を重点とする予算案です。その一方で、切実な福祉や雇用、中小企業対策は、きわめて不十分です。
「アクションプログラム」も「東日本大震災後の新たな社会経済への対応」「20年五輪招致に向けた政策展開」を掲げ、3ヵ年合計で2兆6800億円を投入。防災やエネルギー、少子高齢化対策などの目標を掲げていますが、大規模開発の事業費が3割以上を占め、高齢者対策3%、少子化対策はわずか2・4%です。
石原都政の路線を継承する2013年度予算案では、都民のいのち、くらしは守れません。
革新都政をつくる会が、都知事選で示した都政政策「福祉とくらしを破壊する都政から、憲法が息づく人にやさしい都政へ:私たちの提案」の値打ちが光ります。安全・安心の東京への転換をめざす都民運動を発展させることが、いま強く求められています。
「一定」へ向けて都民要求を集結し、
共同をひろげよう
春闘のたたかいが重要な局面を迎える中、2月20日から、猪瀬知事が初めての所信表明を行い、13年度都予算案を審議する都議会定例会が行われます。開会日には、革新都政をつくる会が都庁で早朝宣伝を行い12時10分からは都庁第一庁舎前で都民連・東京社保協・東京地評の主催で開会日行動が展開されます。
都議会開会に先立ち、都民連は13年度東京都予算案説明会を2月14日に実施します。また、多くの市民団体、労働組合が要求実現、都政の転換をめざし運動を広げています。生活保護引き下げ反対、消費税増税反対など署名が活発に取り組まれています。
20年オリンピック招致問題でも2月17日にオリンピック会場予定地のバスツアー、3月4日には、シンポジュム(日本青年館)が計画されています。
都知事選の総括についても活発に論議され、都知事選をたたかった「人にやさしい東京をつくる会」は1月20日、選挙活動に区切りをつける「2012年都知事選を振り返る集い」を行いました。
6月23日投票の都議選をめざし、候補者のポスターが一斉に貼られ始めました。都知事と都議会は、都政の両輪です。都民のくらし、福祉、教育、営業をまもり、安全・安心の都政への転換めざして頑張りましょう。
ひろがる国民の怒り・運動
経団連は「経労委報告」を発表し、「ベースアップを実施する余地はない」などとして、賃下げを推進する姿勢を示しています。主催者あいさつした大黒作治代表幹事(全労連議長)は、景気回復がすすまないのは、この15年間で資本の取り分は163%増加したのに対し、雇用者報酬は88%に減少したことにあると指摘。この悪循環を断ち切る春闘にしようと強調しました。