相次ぐ餓死・孤立死、雇用不安  「不正受給」キャンペーンと生活保護制度改悪の動き
2012年6月15日
 4月からの年金引き下げに続いて国保料(税)、介護保険料、後期高齢者医療保険料の引き上げなど都民生活は、ますます困難になっています。貧困と格差の拡大、相次いだ「孤立死」は、都民に明日は我が身と不安を広げ、青年の雇用も深刻な状況が続いています。
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 今年に入ってからも生活保護を受ける人が増加し全国で209万人、東京都でも28万人を超え、他方、札幌市白石区、東京都立川市など全国各地で餓死・孤立死という痛ましい事件が相次いでいます。札幌市白石区の姉妹餓死事件では明かに生活保護の適用で「救われた命」であったのにその誤りを認めようとしません。
 国と厚生労働省は、3兆円に迫る生活保護費の削減のために、就労指導の強化による保護の打ち切りを狙い、後発医薬品の使用促進で医療扶助の削減を図り、「不正受給」の告げ口などを奨励しています。また、暴力団対策を口実に福祉に縁のない警察官OBを現場に配置し、OBは一昨年度で74自治体に配置され、広がりを見せています。
 人権侵害の預貯金調査について、住んでいる地域の銀行だけでなく全国の銀行に対象範囲を拡大するために「本店一括紹介方式」による資産調査を今年12月から実施しようとしています。
 自民党は、生活保護基準の10%引下げや、食費や被服費などを食料回数券で配布する現物給付化を、またケースワーカーの民間委託化などの改悪を発表し、これから「調査や指導権限、罰則の強化」「就労収入積立金制度(仮称)」導入などの「脱却インセンティブ」の強化を検討しています。
 こうした制度改悪がすすめられる中でマスコミで大々的に「不正受給」キャンペーンがされています。
 厚労省は「不正受給」がまん延しているかのようにあおっていますが、09年度で「不正」とされた額は役102億円で生活保護費の0.33%(同省調べ)です。高校生が小遣いにあてたアルバイト代を申告していない場合も「不正受給」とあされています。生活保護費の99%が適正に運用されています。
 有名芸能人と母親の扶養の問題は、当事者同士の話し合いと合意で行うものであって、この場合、生活保護法上、不正受給ではありません。
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 日本国憲法とその25条の精神に立てば、貧困と格差をなくし、誰もが安心して働き暮せる日本にするには、政府と自民党などがすすめる、「不正受給」キャンペーンをしながら、生活保護制度の改悪と予算の削減を行うことではありません。
 いま政府が行うべきことは、老齢加算を復活し、健康で文化的な水準に生活保護基準を引き上げることです。また、生活保護基準より低い国民年金の平均受給額や最低賃金の引き上げ、雇用破壊の労働者派遣法の抜本改正に取り組み、大企業や富裕層に社会保障で応分の責任を果たさせることこそ政治のやるべき仕事です。【東京都生活と健康を守る会連合会・事務局長 秦一也】

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